デイサービス(通所介護)で働く看護師たち


デイサービス通所介護)と言うと、「介護士(ヘルパー)が働く場所」というイメージが強いようですが……実は、デイサービスなどの介護施設では看護師(ナース)も働いています。
これまで「介護の書棚」では、看護師をメインには扱ってきませんでしたが、ここではデイサービスで働く看護師をピックアップしてご紹介します。

■デイサービスって?

身体の自由が利かなくなってくると、お年寄りは外出をせず、自宅にこもるようになってしまいます。それにより運動量の減少、孤独感、ストレスなどを引き起こし、更に症状が悪化します。
そういった状況を防ぐために、高齢者はデイサービスに通い、入浴介助・食事介助(昼食のみ、夕食はありません)など、日常生活の介助、レクリエーションなどのサービスを受けるのです。
最近はリハビリや体操など、機能訓練に特化した「機能訓練型デイサービスリハビリ特化型デイサービス)」も人気です。

デイサービスについての詳細は、過去の記事「デイサービスとは」をご覧ください。

■デイサービスにおける看護師の配置基準

デイサービスで働くスタッフは介護士がほとんどというイメージがあるかもしれませんが、実際はどのようなスタッフを何人配置しなければいけないという配置基準があり、看護師もその配置基準に含まれています。
小規模デイサービス(利用者定員:10名以下)の場合は1名以上(看護職員または介護職員)が必要であり、利用者定員が10名を超える場合は、必ず常勤の看護師を1名以上配置する必要があります。

■デイサービスにおける看護師の仕事内容

デイサービスでの看護師の業務内容のメインは利用者の健康管理業務です。具体的には利用者のバイタルチェック(体温・血圧などのチェック)、服薬管理(配薬)、口腔ケア、塗り薬の塗布など医療看護ケア、急変時の対応(医師に連絡、救急車を呼ぶなど)です。デイサービスで行われる主な医療行為としては、インシュリン注射、バルーンカテーテルの管理、胃ろう管理、褥瘡や創部の処置などがあります。バイタルチェック後に入浴の可否決定や病院受診の要否の判断、ご家族への報告も看護師の役割です。
ここまででわかるように、デイサービスの看護師には、病院やクリニックの看護師のような、患者に対して点滴や採血、怪我の処置などの治療行為を行うことはありません。そのため、仕事量が少ないと思われがちですが、実際の仕事では介護士のサポートを行うことがほとんどです。食事介助・入浴介助・排泄介助の他、機能訓練・レクリエーション・施設の掃除や利用者の送迎を行うケースもあります。

■看護師がデイサービスで働くメリット・デメリット

これまでに述べて来たように病院やデイサービスなど、勤務先によって看護師の働き方は異なります。そのため、職場によって特徴や待遇も異なります。ここではデイサービスで働く看護師のメリットとデメリットについてお話します。

<メリット>
[勤務時間が定まっている]
ほとんどのデイサービスでは夜勤がありません。利用者は朝の決まった時間に来て、決まった時間に帰るからです。
デイサービス以外の介護施設でも看護師が働くことはありますが、例えば特別養護老人ホームでは入居者は1日24時間滞在しています。その場合、当然夜勤が発生することもあり、土日も関係ありません。
しかし、デイサービスデイケアでは土日には営業しないことも多く、「残業なし」「土日は休み(週休2日)」というような、一般の会社員のように働くことができるのです。
また、宿泊系の介護施設のように、「早番・遅番・日勤」のように分かれていることもなく、残業もあまりないため、働く側にとっては規則正しい生活を送ることができます。

[精神的負担が大きくない]
デイサービスは病院ではないため、重い病気の人や生死を分けるような場面に遭遇することはほとんどありません。急な体調の変化があった場合でも、看護師は救急車を呼んで応急処置する、もしくは一緒に病院に同行する程度です。病院のように看護の専門家として働くことはほとんどないため精神的な負担は小さいと言えます。

[仕事が忙しくない]
病院で働く看護師の場合は急患の対応をしたり、緊急手術になったりなど忙しくなる場面が多々ありますが、デイサービスではよほどのことがない限り、ゆったりしたペースで仕事ができます。

<デメリット>
[看護師としての仕事が少ない]
デイサービスでは看護師本来の仕事は少なく、介護士と同じ業務をする施設がほとんどのようです。「身に付けた看護師としての自分の資格や技術を生かしたい」と希望している人にとっては満足できる職種ではないかもしれません。

[看護師としてのスキルアップが難しい]
デイサービスで働く看護師は、病院のように医療的な処置をすることが格段に少なくなります。そのため、看護師としての知識や経験を身に付けてスキルアップをする環境としてはオススメできません。看護師としてのスキルアップを目的とする人はやはり病院やクリニックで働いた方が良いでしょう。

[給与が低い]
デイサービスで働く看護師の給与は、病院で働く看護師の給与よりも低い傾向にあります。
その理由として、夜勤がないため夜勤手当が無く、残業も少ないため手当の加算がないからです。
同じデイサービスの中でも、ケアスタッフと比較すると高い給与を貰えるようですが、やはり病院で働く看護師ほどの給与は期待できないようです。

■デイサービスの勤務に向いている看護師・向いていない看護師

デイサービスの看護師として働く際の注意点として、人によって向き不向きがあるということです。ここではデイサービスの看護師として向いている人、向いていない人について考えてみたいと思います。

<向いている人>
[コミュニケーション能力が高い人]
病院での看護師業務とは違い、利用者と会話をすることがたくさんあります。利用者とのコミュニケーションを円滑にするためにも、笑顔で元気で会話できることは大切な条件のひとつです。

[観察力・洞察力に優れている人]
利用者の心理状態や健康状態など、小さな変化を察知することができる観察力や洞察力もデイサービスの看護師にとって大切な能力です。デイサービスでは必ず医師が常駐しているというわけではないので、医療スタッフは看護師一人だけということも少なくありません。
利用者の一挙手一投足に気を配り、観察することに苦痛を感じない人が向いていると言えます。

[体を動かすことが好きな人]
デイサービスの業務は病院での業務よりも肉体労働的な要素がたくさんあります。バイタルチェックや服薬管理など、看護師としての業務の場合はそれほど身体を動かすことはありませんが、入浴介助や排泄介助を担当することもあるので、体力面に自信がある人が良いでしょう。また、身体を動かすレクリエーションに参加することもあるので、元気よく身体を動かせるにこしたことはないでしょう。

<向いていない人>
[看護の仕事に対してプライドが高い人]
病院での看護師経験が長いことにより、看護師の仕事に対するプライドが高い人がいます。そういった人は、資格が無くてもできる介護の仕事や介護士を下に見がちです。
実際にデイサービスで看護師として働きだすと、介護の仕事をすることがほとんどですので、「私は看護師なのだから、看護師にしかできない仕事しかしたくない」と思っている人は、デイサービスで働かない方が良いでしょう。

人間関係を円滑にできない人]
利用者と仲良くすることも大切ですが、一緒に働くスタッフとの人間関係を良い状態に保つことも大切です。
デイサービスではスタッフ間の関係が良くない状態が取り沙汰されることがありますが、実際には介護士やケアマネージャーなど、他のスタッフと連携を取ってお互いにサポートしながら業務を遂行することが多いため、人間関係を円滑にできるコミュニケーション能力が必要となるのです。

■デイサービスでの看護師の求人を探すには

デイサービスでの看護師の求人を探す一番の方法は転職サイトを利用することです。
その際、『看護師用の転職サイトでデイサービスの求人を探す』という方法と『介護用の転職サイトで看護師募集のデイサービスの求人を探す』という方法がありますが、正直どちらにもたくさんの募集があります。どちらかに絞らずに、いろんな求人サイトに複数登録しておいた方が入社できる確率が上がりますので、いろんなチャレンジをしてみましょう。

デイサービス求人案件の一例
求人番号 000000
施設形態 リハビリデイサービス
募集職種 機能訓練指導員
応募資格 理学療法士作業療法士言語聴覚士・柔道整復師・あん摩マッサージ指圧師・看護師・准看護師 の、いずれか
給与 正社員】月給240,000円~290,000円
アルバイトパート】時給2,000円~2,200円
必要経験 経験者歓迎
勤務時間 8:30~17:30(休憩90分) ※一日4時間勤務OK

デイサービスで看護師として働きたい」と考える人は意外とたくさんいるようですが、看護師資格を取得して、最初からデイサービスで働きたいと考える人はあまり多くありません。今まで病院の看護師として働いていた人が、「ブランクがあるのでデイサービスで働いてみよう」と考える人や、結婚・出産・育児のために休職していた人が、「落ち着いたから、デイサービスで働こう」と考えるようです。
ブランクがあるからと躊躇していた看護師のみなさん、デイサービスで復帰してみてはいかがですか?

■よくある質問・相談

ここでは、リジョブに寄せられるご意見の中から、デイサービスの看護師に関するよくあるご質問・ご相談に回答していきます。

Q1.臨床経験がまったくないのに、デイサービスの介護士さんたちに色々聞かれて困っています。こんな私が看護師を続けていて良いのでしょうか。

A1.いろいろ聞かれることに対して答えられず、不安になっているようですが、特に気にする必要はないと思います。施設に取っても看護師の存在は大切なので、辞められると困ると思いますよ。

Q2.デイサービスの看護師配置は准看護師でも良いのですか?

A2.介護保険法に定められている通所介護デイサービス)の人員基準には「看護職員(看護師または准看護師)」と明記されています。配置には准看護師でも問題ありません。

Q3.私が働いているデイサービスでは看護師がいない時間帯があります。法律上問題ないのですか?

A3.施設の規模によります。小規模デイサービスであれば、看護師は絶対必要というわけではありません。中規模以上のデイサービスの場合はサービス提供時間には看護師の配置が必要です。

■まとめ

看護師として働く場合、病院以外にデイサービスで働くことができます。
病院で働く場合とは違い、夜勤がなく残業も少ないため、収入が少なくなってしまいますが、直接患者様の命に係わるような仕事はないので、精神的には楽に働けます。
しかし、介護士と同じ業務を行う必要があるので、もしかすると体力的には病院の看護師よりも大変かもしれません。
病院の看護師とデイサービスの看護師とでは必要なスキルが異なるので、自分は何がしたいのか、自分には何が合っているかを考え、今回の記事を判断材料にしていただきたいと思います。

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