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特集・コラム 2020-04-01

マッサージ師(あん摩マッサージ指圧師)と整体師はどこが違うの?資格や仕事内容を解説! なるにはどうすればいいの?

お客様の身体の痛みや不調を施術によって改善する仕事に、マッサージ師や整体師があります。似たような施術内容と思われがちですが、この2つの職業は、どこが違うのでしょうか。

ここでは、マッサージ師や整体師の違いや、いずれかの職業に就くために必要な資格や仕事内容について、また、マッサージ師や整体師になるためには、どうすればよいかもご紹介します。

あん摩マッサージ指圧師と整体師の職業はどこが違うの?

マッサージ師は、正式には「あん摩マッサージ指圧師」といいます。ここでは、あん摩マッサージ指圧師と整体師の違いについて解説します。

1. 資格の違い

あん摩マッサージ指圧師と整体師では、その職業に就くために必要な資格が異なります。ここでは、2つの資格の違いについて解説していきましょう。

あん摩マッサージ指圧師|医療系国家資格のひとつ

あん摩マッサージ指圧師は医療系国家資格のひとつです。「あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師等に関する法律」に基づいて、厚生労働大臣の指示により国家試験がおこなわれます。また、試験の実施は、公益財団法人東洋療法研修試験財団がおこなっているのです。

上記の資格取得者について、厚生労働省には、「あん摩マッサージ指圧師名簿」という資格者名簿があります。この登録事務は、国家試験と同様に公益財団法人東洋療法研修試験財団がおこなっています。

整体師|民間団体による資格

整体師は、その職業に就くために必要な国家資格がなく、民間団体による資格が複数あります。難易度や取得するまでの期間などは、資格によって異なるほか、それらの民間団体による資格を取得していなくても、未経験から整体師として働くことができるのです。

2. 仕事内容・施術の違い

あん摩マッサージ指圧師と整体師では国家資格が必要か不要かの違いがあるほか、仕事内容にも違いがあります。ここでは、あん摩マッサージ指圧師と整体師の仕事内容や活躍する場所の違いについて解説しましょう。

あん摩マッサージ指圧師|あん摩マッサージ指圧院・マッサージ院など

国家資格であるあん摩マッサージ指圧師は、あん摩・マッサージ・指圧のそれぞれの手技によって、患者様の身体の痛みや不調の改善に向けた施術をおこないます。

あん摩マッサージ指圧師の仕事内容としては、患部や不調の原因とみられる箇所にあん摩・マッサージ、指圧をおこなうもので、具体的には、なでる、押す、揉む、叩くといった手技がメインです。器具は使わず、手のひらなどでツボに刺激を与えることで神経や筋肉にアプローチし、血行をよくする施術をおこないます。

あん摩マッサージ指圧師の活躍の場として、一般的には病院や施術所、治療院や福祉施設などがあげられます。近年は、スポーツトレーナーになる方もいるようです。

整体師|整体院など

整体師には定められた国家資格がないため、おこなえる手技には制限があります。あん摩・マッサージ、指圧、はり、きゅうといった、国家資格を持つあん摩マッサージ指圧師や鍼灸師がおこなうような手技はできません。また、柔道整復師のおこなう骨折や脱臼などの治療や医療行為も禁止されています。

整体師の仕事内容として、厚生労働省の判断では、対象のお客様が「痛みを感じない程度」の強さの施術なら、整体師もおこなってもよいとされています。「痛みを感じる」強さの施術になってしまうと人体に危害を及ぼす可能性であるので、あん摩マッサージ指圧師でないとおこなえません。

上記の条件から、整体師は手技などによって痛みを伴わない施術、カイロプラクティックやリフレクソロジー、オステオパシーなどがおこなえるのです。

整体師の勤務先は、主に整体院やリラクゼーションサロンなどです。整骨院や鍼灸院といった「治療」を目的とする院ではなく、あくまで身体の不調や疲れを「緩和する」ことが目的の施設といいえます。このほか、介護施設や病院、美容室などで整体サービスをおこなう、あるいはフィットネスクラブなどでストレッチ講座をおこなうこともあります。

あん摩マッサージ指圧師や整体師になるにはどうすればいいの?


国家資格が必須のあん摩マッサージ指圧師や、必ずしも資格が必要ではない整体師、いずれかの職業に就くにはどうすればいいのでしょうか。ここでは、あん摩マッサージ指圧師や整体師になる方法について解説します。

あん摩マッサージ指圧師になる方法

あん摩マッサージ指圧師になるには国家資格が必要なので、まずは国家試験に合格しなければなりません。ここでは、あん摩マッサージ指圧師になるための方法について解説します。

国家試験の受験資格|養成施設で3年以上の勉強が必要

あん摩マッサージ指圧師の国家試験を受けるには、高校を卒業後、文部科学省大臣か厚生労働大臣の認定したあん摩マッサージ指圧師養成施設において3年以上学び、知識や技術を身につける必要があります。詳しくは厚生労働省のホームページからご確認ください。

出典元:厚生労働省「あん摩マッサージ指圧師国家試験の施行」

ここからは、あん摩マッサージ指圧師養成施設についてご紹介します。

東京衛生学園専門学校|東洋医療総合学科

あん摩マッサージ指圧師の養成施設に指定されている専門学校のひとつに、東京衛生学園専門学校の東洋医療総合学科があります。あん摩マッサージ指圧師の国家試験における2018年度の合格率は、全国平均は86.8%ですが、東京衛生学園専門学校の合格率は100%と非常に高い合格率を誇る学校です。

どんなことを学ぶの?

東京衛生学園専門学校には昼間部と夜間部があり、それぞれ3年間をかけて知識・技術を学びます。カリキュラムには以下のようなものがあります。

・基礎分野
東洋医学史や心理学、養生論や保健体育などを学びます。

・専門基礎分野
人体の構造と機能、病理学概論、臨床医学各論などを学びます。

・専門分野
東洋医学概論やあはき(あん摩マッサージ指圧・はり・きゅう)理論、あん摩マッサージ指圧基礎実技及び応用実技などを学びます。

費用はどれくらい掛かるの?

東京衛生学園専門学校の東洋医療総合学科の費用は、入学金や授業料などを合わせて3年間で合計すると約553万円かかるほか、教科書代や実習衣代などの諸費用が別に約18万円かかります。また、国家試験の受験料は1万4,400円(2020年1月18日時点)必要です。

就学資金は決して安くありませんが、奨学金・修学資金や、国の教育ローン、社会人のための支援制度である専門実践教育訓練給付制度もあるので、必要に応じて利用することで、学費の負担を軽減できます。いずれも利用できる条件は異なるため、必ず利用条件を確認しましょう。

出典元:東京衛生学園専門学校 東洋医療総合学科

整体師になる方法|日本セラピスト認定協会 整体セラピスト

整体師は国家資格ではないので、資格なし・未経験からでも整体師として働くことは可能です。しかし、お客様の信頼を得て、安心して施術を受けてもらうためには、専門的な知識や技術を身につけておくとよいでしょう。ここでは、整体師になるための民間資格の例として、日本セラピスト認定協会の「整体セラピスト」という資格をご紹介します。

整体セラピストとは、日常生活などで生じた体の歪みや痛みを緩和するなど、人間が本来備えている自然治癒力を高める施術をおこなえるほか、心のケアも意識できるような施術者を整体セラピストとしています。

受験資格|指定カリキュラム終了かスクール卒業生

整体セラピストは3級免許からはじまり、2級、1級、準教職員、教職員、検定員といった検定級があります。それぞれ受験資格が定められていますが、3級免許の受験資格としては、日本セラピスト認定協会の指定するカリキュラムを終了するか、各種スクールの卒業生となることで受験できます。

ここからは、整体セラピストを取得できるスクールをご紹介します。

ハピネス 整体・セラピーアカデミー

ハピネス・整体・セラピーアカデミーは、日本セラピスト認定協会の認定校です。業界最安値の授業料なうえ、少人数制でひとりひとりに行き届いた指導をおこなうほか、卒業後の就職や開業、資格の取得の支援もおこなっています。

どんなことを学ぶの?

ハピネス・整体・セラピーアカデミーには、即戦力を養成するための「らくらくCAMプロ養成コース」があり、整体についての実用的な手技や身体の構造知識などを身につけます。受講期間は3~6カ月で、カリキュラムとして「楽楽整体応用実技」「症状別実技」「骨格調整法」などを学びます。

費用はどれくらい掛かるの?

「らくらくCAMプロ養成コース」の費用は約25万円です。また、3級免許の検定料は1万2,000円となっています。

出典元:ハピネス 整体・セラピーアカデミー

ほかにもある! 医療系国家資格を紹介

あん摩マッサージ指圧師のほかに、医療系の国家資格はいくつかあります。ここでは、その中でもダブルライセンスとしておすすめの柔道整復師と鍼灸師についてご紹介しましょう。

柔道整復師

柔道整復師は医療系の国家資格のひとつです。古くから、「ほねつぎ」「接骨師」として知られている職業で、骨折や脱臼、打撲や捻挫などのケガに対して、「非観血的療法」によって整復・固定などをおこいます。人間の自然治癒力を高めるための施術とされています。

柔道整復師の受験資格は、高校卒業後に都道府県知事か文部科学省の指定した養成施設や4年制大学で、定められたカリキュラムを履修して卒業すると、受験資格を得ることができます。国家試験に合格すると、柔道整復師の国家資格を取得することができます。

鍼灸師

鍼灸師も医療系の国家資格のひとつです。鍼灸師とは「はり師」と「きゅう師」を合わせて呼ぶもので、同時に取得することが多い資格です。ただし、施術の内容としては、「はり」と「きゅう」には違いがあります。「はり」は極細のステンレス製の「はり」をツボに刺入して、刺激を与え、痛みや筋肉のこり、血行をよくすることを目的とします。「きゅう」は、もぐさを使ってツボに熱刺激を与える方法です。一般的には「やいと」「お灸」といわれます。

鍼灸師として施術をおこなうためには、「はり師」「きゅう師」の国家資格がそれぞれ必要です。受験資格は、高校を卒業後、文部科学大臣や厚生労働大臣の認定した養成施設か4年制大学、3年制大学で定められたカリキュラムを履修することがあげられます。それぞれの国家試験に合格すると、鍼灸師として活躍できます。

仕事や資格の違いを把握して自分に合ったものを選ぼう!

あん摩マッサージ指圧師と整体師は、どちらも人の身体の痛みや不調を改善するための施術をおこなう職業です。ただ、資格内容や施術に違いがあり、あん摩マッサージ指圧師になるためには国家資格が必要です。

整体師の場合は、取得義務のある資格はなく、未経験からでも整体師として働くことができます。両方の職業について理解し、自分に合ったものを選ぶようにしてください。

引用元:
AMSnet「あん摩マッサージ指圧ってどんな仕事?」
厚生労働省「柔道整復師国家試験の施行」
厚生労働省「はり師国家試験の施行」

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