「知らずに飛び込んだ」縮毛矯正の道。毎日投稿が引き寄せた海外700万リーチの軌跡【「kon.」店長 目黒尚之さん】#1

SNS発信が当たり前になった美容業界。採用に向けてSNSアカウントを確認するサロンも増え、就職活動におけるSNSの影響力は年々高まっています。本企画では、就活に役立つSNS活用法を、現役美容師のリアルな経験から紐解きます。

今回は「kon.」店長・目黒尚之さんにインタビュー。SNSを通じて日本全国、さらには海外からも支持を集める「縮毛矯正のスペシャリスト」です。前編では、意外なキャリアのスタートと、SNSで注目を集めるまでの道のりを伺いました。

お話を伺ったのは…

「kon.」店長・目黒尚之さん

ブリーチ縮毛矯正やメンズ縮毛矯正を得意とし、サロン内予約率はNo.1。ビフォーアフターのリール再生数は最多1725万回を誇る。強い癖毛や縮毛に悩む人の心を掴み、顧客層は子どもから外国人までと幅広い。

Instagram:@kon.__meguro. 
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偶然の出会いから見つけた「職人」としての天職

――まずは、目黒さんの美容師としての歩みを教えてください。

専門学校卒業後、2020年に縮毛矯正に特化した都内サロンに入社し、そこで約3年間、技術の基礎を学びました。その後、半年間のフリーランス期間を経て、前サロンの先輩でもあり現サロンのオーナーである甲斐のもとで「kon.」の立ち上げから店長として加わりました。

――縮毛矯正に進もうと思ったきっかけは何だったのでしょうか?

実は、最初のサロンが縮毛矯正に特化していることを知らずに入社したんです(笑)。もともとはヘアメイク志望で、上京を機に就職先を探していた中でご縁があったのがそのサロンでした。

――知らずに飛び込んだ世界だったんですね。そこからなぜ、この道を突き詰めようと思われたのですか?

実際にやってみたら、すごく「楽しい」と感じたんです。それに、自分に向いているなという感覚もありました。繊細な手技が求められる縮毛矯正は、手先の器用さや職人気質な性格とも相性が良かったのだと思います。

憧れの背中を追いかけ、SNS集客をゼロからスタート

――SNSを始めたきっかけや、運用する目的を教えていただけますか?

SNSを始めた目的は「集客」です。前サロン入社後すぐに、美容師としてのアカウントを一から作り直しました。オーナーの甲斐がその当時から大手予約サイトではなくインスタ集客をメインにしていて。その姿勢を間近で見ながら、「自分もこうなりたい」という憧れを抱いたのがきっかけです。

――身近に目標のロールモデルがいたのですね。運用初期、特に意識していたことはありますか?

とにかく「毎日投稿」をすることを自分の中で徹底していました。続けていくうちに、伸びる投稿と伸びない投稿の差が明確に見えてきて、「こういう内容ならバズる」という感覚が少しずつ掴めるようになったんです。

自分のジャンルでは、ビフォーアフターの変化が大きいほど反応が良く、一方で、動画の尺が長すぎたり、変化の弱いものは、なかなか届きにくいということも分かってきました。そうやって試行錯誤しながら「求められるコンテンツ」の解像度を少しずつ高めていきました。当時はまだ、縮毛矯正に特化した発信者が少なかったことも、一つの追い風だったと感じています。

「5秒の動画」が引き寄せた、海外700万リーチ

初めてバズったリールは、後ろ姿のビフォーアフターだけを映した5〜6秒の動画。700万リーチを記録し、海外からも注目を集めるきっかけに。

――フォロワー数が増えた決定的な瞬間があったそうですね。

後ろ姿のビフォーアフターだけを映した5〜6秒の動画が、海外でバズりました。そこから一気にフォロワーが7,000人ほど増え、その投稿だけで700万リーチまでいきました。

――700万リーチも! なぜ海外にまで広がったのだと思いますか?

音楽が独特なリズムだったことや尺が短かったこと、言語に頼らず直感的に伝わる内容だったからだと思います。狙ったわけではなく、いつも通りに投稿していたら海外に届いたという感覚です。非常に強い癖を持つ方が、一度でストレートになる様子は、海外の方にも視覚的なインパクトが強かったのかもしれません。

――そのバズをきっかけに客層にも変化がありましたか?

はい。その影響で全国各地から来てくださる方が増えました。わざわざ沖縄の離島から足を運んでくださる方もいて、そのときは本当に嬉しかったですね。また、最近では海外の方も多く、丁寧と言われている「日本人の施術」を受けたいと思ってくださる方が、観光と一緒に来てくださっています。

――SNSが国境を超えて「信頼の架け橋」になっていますね。お客様から言われて特に心に残っている言葉はありますか?

印象に残っているのは、アフロのような髪質の高校生のお客様が「人生変わったんで、スタイリングとか肌だったり、ファッションだったり、なんかいろんなことを意識してもっとモテるようになりたいです!」と話してくれたことです。

初めて前髪を作ったリピーターの高校生。「人生初なので嬉しい」と語る表情からは喜んでいる様子が伝わります。

――やりたかったストレートが叶って、表情が明るくなった様子が動画からも伝わります。サムネにも「人生を変える縮毛矯正」と書かれているのが印象的でした。

ビフォーアフターで見た目が大きく変わるので、そういう意味で「人生を変えられる縮毛矯正であったらいいな」という思いを込めて添えています。

――素敵ですね。今や「縮毛矯正といえばkon.」という認知が広がっていますが、前職時代とは技術的な違いもあるのでしょうか?

実は、半年間のフリーランス期間で、オーナーの甲斐とそれまでの技術をすべて入れ替えたんです。現在は、薬剤の選定から工程まで「kon.」オリジナルの技術になっています。海外系の強い癖、ブリーチによるダメージ、年齢による繊細なエイジング毛まで、最新の技術と薬剤を駆使して、どのようにお悩みのお客様でもお断りすることなく対応できる体制を整えています。

――目黒さんが偶然の出会いから専門性を見つけたように、これから自分の強みを見つけるとしたら、何をしたらいいと思いますか?

どのジャンルでもそうですが、とりあえずいろいろやってみることです。知らないままで終わらせず、パーマでも縮毛矯正でも、実際に触れてみる。その中で自分に合うものを一つ、二つと見つけ、それらを掛け合わせたり、磨き上げたりしていく。それが結果的に自分にしか出せない強みになるのかなと思っています。

――SNS界隈では、一つのテーマに絞ることが主流ですが、差別化のポイントはどこにあるでしょうか?

「kon.」が周りと差別化できているのは、「他では担当できないような強い癖を伸ばせる」という技術を追求し続けているからだと思います。ですので、「これだけは負けない」という自分らしい新しいジャンルを見つけてみるのもいいと思います。

例えば「他では普通はかけられないようなパーマ」に特化するなど、東京や関東圏であれば、どのジャンルでも必ず需要はあります。「誰に何を届けたいか」を明確にして、自分だけのジャンルを見つけて突き詰めることが近道だと思います。

一から始めるSNS発信のポイント3つ

1.まずは触れてみて、自分にフィットする強みを見つける

2.ロールモデルを模倣し、毎日投稿でデータを蓄積

3.視覚的インパクトを味方に、言葉の壁を超えて価値を届ける

後編では、動画制作における工夫や、高い指名率の裏側にある、悩みを引き出すカウンセリングのポイントについて詳しく伺います。

取材・文/Maki Nagai


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「kon.」
住所:〒1500001 東京都渋谷区神宮前1-9-29 Fleg 2F

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