美容師の面接でよく聞かれる質問とは?回答例や逆質問のポイントを紹介
美容師として働く前には、採用面接が行われるのが一般的です。面接で聞かれる質問は、ある程度定型化されている内容も多く、対策してから臨んだほうが安心でしょう。
そこで、美容師の面接でよく聞かれる質問と、答え方の例やポイントを解説します。あわせて面接の流れや身だしなみなども押さえ、万全の態勢で受けましょう。
美容師の面接でよく聞かれる質問と回答するときのポイント

美容師の面接でよく聞かれる質問とあわせて、質問の意図や回答するときのポイントを紹介します。
自己紹介|自己PRにならないよう注意
自己紹介は、応募者のプロフィールをはじめ、人柄や雰囲気などを見るものです。履歴書をもとに名前や学歴、職歴などを簡潔にまとめ、スムーズに話せるようにしておきましょう。
長所や特技などは別の質問で答える機会があるため、自己PRと混同しないように注意します。学校や前職で学んだこと、身につけたスキルなどを伝え、最後に「本日はよろしくお願いいたします。」という言葉で締めるとスマートです。
志望動機|熱意をアピール
志望動機は、「この美容室に就職したい」という熱意をアピールする場です。応募先に合った志望動機であるか、自分の長所やスキルとの整合性を意識しましょう。
アピールするポイントは、次の3つです。
1.なぜ応募先の美容室でなければならないか
2.これまでの経験がどのように活かせるか
3.就職後どのように貢献したいか
美容室の取り組みや求める人材と、話す内容とをうまく紐づけられるよう事前にしっかりと調べておくことが大切です。
長所・短所、趣味|自分のセールスポイントを明確にしておく
長所や短所、趣味などは応募者の人物像を把握するために聞かれる質問です。自分のセールスポイントを明確にし、それぞれ理由も一緒に答えましょう。具体的なエピソードを交えて話すことで、ありのままの自分を伝えることができます。
短所について話すときはネガティブな印象にならないよう、克服するための努力や長所ともとらえられる短所など、前向きな内容を伝えることが大切です。
転職理由|ネガティブな言い回しを避ける
転職理由は必ず聞かれます。採用後すぐに辞めてしまう可能性の有無や、お店にきちんと貢献してくれるかどうか判断するための質問です。
事実を伝えることは大切ですが、前職に対する不満やネガティブな言い回しは避ける必要があります。転職後同じような境遇に立たされたとき、また辞めてしまうのではないかというネガティブな評価につながってしまうためです。
転職理由とあわせて、前職での経験を活かした転職後の意欲を前向きに伝えましょう。
美容室ならではの質問
ほかにも、美容師ならではの質問があります。美容師としてのビジョンだけでなく、美容業界全体の将来も見据えて回答を準備することがポイントです。
どんな美容師になりたいか|将来のビジョンを明確にしておく
どんな美容師になりたいかという質問は、美容室の面接では定番です。数年後どのように働いていたいのか、将来の夢や目標が明確であるかを把握するとともに、目的を持って仕事に取り組むことができるかを見極めるために聞かれます。
その美容室を選ぶ理由や、自身のキャリアアップについてどのように考えているかもかかわる内容です。将来のビジョンや目標のスタイリスト、独立を考えているかどうかなど具体的に回答しましょう。
どんな技術やスタイルが得意か|サロンに合うスキルを強調する
自分の得意な技術やスタイルについて聞かれることも多いです。こだわっている部分や技術を磨くために努力してきたことなどを伝えましょう。
内容は、志望したサロンにマッチしているかどうかも重要です。そのサロンのコンセプトや力を入れているメニューなどをあらかじめ確認しておき、自分が持つスキルのうち、より合ったものを前面に押すとよいでしょう。
どんな美容室が今後流行するか|お客様と経営者両方の視点から考える
今後流行する美容室について、お客様の立場に立ってどのように考えているかや、重要視している価値観を知るために聞かれます。自分自身の考えが求められているため、経営者側の視点に立った意見でもよいでしょう。
お客様との信頼関係やコミュニケーションを大切にするお店、効率よく売上が確保できるお店など自分なりの考えをまとめた上で、そのために自分だったら何ができるのかを伝えることが大切です。
高齢化社会への対応・短時間施術のニーズ・社会情勢の変化などに合わせ、息の長い美容室になれそうな展望を語ると好印象でしょう。
美容業界は今後どうなるか|自分がどんな役割を果たせるかも考える
美容業界の現状やトレンドについての理解度と、自分がどんな役割を果たせるのかを問われることもあります。労働環境や条件が厳しいといわれることも多い美容師の仕事を続けるにあたって、ネガティブな未来像を答えると印象はよくありません。
「お客様との関係を大切にするお店が増える」というような、ポジティブにとらえられる自分自身の意見を述べることが大切です。今後のために、自分はどのように貢献していきたいか、どんな役割を果たせるのかもあわせてアピールしましょう。
現代では、AI技術でカウンセリングを行ったり、インターネットで予約を受け付けたりと、美容業界でもテクノロジーの活用が欠かせません。美容だけでなく、幅広いジャンルにおいて知識や技術を学ぶ姿勢を見せることが重要です。
美容学校では何を学んだか|入賞エピソードがあればPRにもなる
美容学校で何を学んだかも、聞かれやすい質問です。学んだ内容を説明するだけではなく、その結果、何ができるようになったかを伝えるようにしましょう。
コンテストやショーなどでの受賞歴やエピソードがある場合は、その際の学びや気づきについても話すことで、より印象的なアピールになります。
その他の質問|あらゆる質問を想定して回答を考えよう
ほかにも次のような質問があります。
・苦手なタイプの人
・仕事で一番大変だったこと
・前職での売り上げはいくらか
・ほかに応募している美容室は?
・仕事で大切にしていること
・最近のニュースで気になる問題
・どんなときにストレスを感じるか
・あなたにとって仕事とは
・これまでの失敗談
あいまいな答えや、しどろもどろな対応にならないようあらゆるジャンルの質問を想定し、回答を準備しておきましょう。
逆質問するときのポイント

面接の後半で面接官から「何か質問はありますか?」と聞かれることが多いです。この逆質問は、面接において非常に重要な意味を持っています。
ここでは、逆質問の重要性やマナー、そしておすすめの質問内容を紹介します。
逆質問の重要性とは?
逆質問を促された際は、積極的に質問することで熱心さをアピールできるため、好印象につなげやすいです。
就業意欲の高さやその職場に興味を持ってしっかりリサーチをした姿勢などを、逆質問を通して相手に印象付けることができます。
そのため、このチャンスに、「特にありません」と返事してしまうのは、非常にもったいないでしょう。
逆質問のマナーとは?
逆質問は熱心さをアピールできるチャンスではありますが、質問のしすぎは逆効果となってしまう恐れもあります。
あまりに質問が多かったり、志望先のホームページや募集要項でわかることを質問したりすると、リサーチしていないものと解釈されてしまう可能性もあります。
また、福利厚生について聞きすぎると、条件面ばかりを見ていると思われかねません。確認しておきたい内容があった場合には、直接的な表現ではなく、言い方に配慮しましょう。
たとえば「休憩はきちんと取れますか?」と聞くのではなく、「スタッフの皆様の1日の流れを教えていただけますか?」というように言い換えることで、前向きな印象になります。
どんな逆質問がおすすめ?
逆質問をする際は、一緒に働くスタッフの雰囲気や、1日の仕事の流れなど、志望先のホームページや求人サイトではわからなかったことを聞くのがおすすめです。
すでに美容師として経験を積んでいる場合は、持っているスキルを活かせる機会があるかなどを聞いてみてもよいでしょう。
逆質問の具体例をいくつか挙げます。
・「入社するまでに準備しなければならないものはありますか?」
・「一緒に働く(指導してくれる)美容師の皆さんはどんな方たちですか?」
・「お客様はどのような方々ですか?(年齢や性別などの客層)」
・「研修制度はありますか?また、どのような内容でしょうか?」
押さえておきたい面接の流れを紹介

人物の見極めや書類の記載内容の最終的な確認が行われるため、面接は転職活動のなかでも最も重要なポイントといっても過言ではないでしょう。
ここでは、面接対策として知っておきたい一般的な面接の流れと、各段階で気をつけるべきポイントを紹介します。
場所と時間の確認|10分前には会場に到着しておく
面接は、場所と時間の連絡を受けるところから始まります。指定される時間が、集合時間なのか面接開始時間なのかは確認しましょう。遅刻は面接官の印象を悪くしますので、遅れないようにすることが大切です。遅くとも、指定された時間の10分前には現地に到着できるようにします。
ポイントは、面接が行われる建物ではなく、面接会場に10分前には到着することです。ビルや大きな施設の場合は会場までに時間を要すことがあり、遅れてしまう可能性があります。
到着が早すぎても先方に迷惑をかけてしまうため、注意が必要です。
受付|言葉づかいや態度に気をつける
面接会場に到着したら受付を行います。ここから面接は始まっているともいわれており、受付での言葉遣いや態度がチェックされている可能性があるので、心して臨みましょう。
はっきりと名前を言い、面接で来たことを伝えます。面接対象者が複数いる場合などは、すぐに面接会場に入らず、待合室などの待機場所に案内されるのが一般的です。
待合室では無駄話やスマートフォンの使用などはやめ、落ち着いて待つようにしましょう。スタッフが観察している可能性があります。
面接開始|個人面接とグループ面接のどちらか
面接は、個人面接とグループ面接のどちらかです。自己紹介からスタートし、志望動機や長所・短所などが聞かれます。接客業であることを意識し、自然な笑顔で受け答えができると好印象です。
グループ面接では、限られた時間内で話を終える必要があるほか、面接官がほかの応募者の話を聞く姿勢を見ていることもあるため、しっかり聞いておきましょう。
面接以外に試験やチェックが行われることもある
面接の際に筆記試験や技術チェックが行われる場合もあります。まれに抜き打ちで実施されるケースもありますが、一般的には試験の有無について事前に通知されるため、準備や対策を怠らないようにしましょう。
技術チェックでは、手順・スピード・ていねいさ・正確さなどが総合的に判断されます。
退出|最後まで気を抜かない
退出時のふるまいも観察されているので、面接会場を退出するときはもちろん、自宅に帰るまで観察されているつもりで気を抜かない心構えが大事です。
退室の際は、ドアの前で面接官のほうを振り返り、再度お礼を伝えてお辞儀をしてから部屋を出ましょう。ドアの開閉もゆっくりていねいに行ってください。
服装やマナーの注意点とは?

面接は第一印象が重要であり、不快な印象を与えないことが大切です。
ここでは、面接時の服装やマナーについて、注意点やポイントを紹介します。なお、すべての項目に共通していえることですが、サロンの雰囲気が若い人向けやカジュアルの場合、テイストに合ったものを部分的に取り入れてもよいでしょう。
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【美容師必見】面接にふさわしい服装と好印象を与えるポイントを徹底解説!
服装|きれいめがおすすめ
面接時の服装が自由とされている場合でも、どんな服装でもよいわけではありません。清潔感を意識した、社会人にふさわしい身だしなみで臨みましょう。
スーツ指定ではなくても、ジャケットを羽織りオフィスカジュアルのような感じでまとめるなど、きれいめなスタイルがおすすめです。露出が多い服や派手な服、シワの入った服などは避けてください。
事前に働いているスタッフの雰囲気をSNSなどでチェックし、美容室に合ったスタイリングにすると、お店の雰囲気に合う人として、よい印象を与えられるかもしれません。
髪型|清潔感を大切に
美容師の面接では、髪型もチェックされていることを意識しましょう。
清潔感を大切にした髪型に、トレンド感をプラスしたスタイルがおすすめです。ただし、奇抜なカラーや、表情が読み取れないくらい前髪が長いスタイルなどは避けましょう。
また、手入れの行き届いていない髪は、美容師として自覚が足りないと判断されてしまう可能性があります。特に、パサつきが目立ったりカラー後根本がかなり伸びてしまっていたりするような髪は、マイナスの印象を与えてしまうため注意が必要です。
メイク・ネイル|ナチュラルがおすすめ
華美なメイクや派手なネイルアートは、マイナスの印象を与えてしまう可能性があるため避けましょう。
特に長い爪やデコレーションが施された爪は、美容師としての実務に支障をきたすと判断される恐れがあります。
手入れは行き届いていながらも、あくまでナチュラルな印象を心がけることが大切です。
アクセサリー類|つけないorシンプル
アクセサリーは、必ずしもつける必要はありません。つけるのであればシンプルなものを選び、ジャラジャラしたものや大振りなデザインは避けましょう。
カラコンも、つけない、もしくはナチュラルでおとなしいものにしてください。派手で個性的なものは避けるのがベターです。
靴|シンプルなパンプス
靴は装飾がついていない、黒などのシンプルなパンプスを選びましょう。ブーツやサンダルで行くのは基本的にNGです。
あいさつや笑顔、姿勢や声の大きさにも気をつける
常に観察されている意識を持ち、あいさつや笑顔、姿勢には気をつけましょう。お店に入ったときや、スタッフに会ったときなど面接以外の場面でも、評価される立場であることを自覚しておくことが大切です。
椅子に座るときは名前を伝えて一礼し、浅く腰掛けキレイな姿勢を保ちます。受け答えはハキハキと、相手が聞き取りやすいよう声の大きさにも気をつけ、明るく対応しましょう。
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美容師の活躍の場は、美容室だけにとどまらず、トータルビューティーサロンや訪問美容など、さまざまです。さらに正社員やアルバイトとしての雇用だけではなく、業務委託として働くといった選択肢もあります。
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美容師の面接では質問の意図を考え、自分なりの意見をわかりやすくまとめることが大切!

美容師が面接に臨む際には、よく聞かれる質問への回答に備えることが大切です。応募先の美容室についてよく調べ、質問の意図を考えて、自分の意見をまとめましょう。
また、面接という場にふさわしい身だしなみをすることも重要です。清潔感・きれいめ・ナチュラルといった点を意識するとよいでしょう。
しかし、面接対策をしっかり行っていても、自分の希望と職場で求められている条件が合わなければ、よい結果は望めません。そのため、応募前に募集条件や職場の方針などを知り、自分に合った職場を選ぶことが大切です。
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