お客様に必要ないと思えばはっきり伝える「売らない接客」の真意【コスメキッチンルミネ有楽町店 塚越えりなさん】#2

前職もコスメ販売の仕事をしていたという塚越さんは、小さいころから美容が大好き。店長として勤務する、世界中のナチュラルコスメ・オーガニックコスメを取り扱う「コスメキッチン」では、「売り急がないこと」を意識しながら接客を行っているそうです。コスメの知識だけでなく、お客様とのコミュニケーション力も問われるコスメ販売というお仕事について、詳しく伺いました。

後編では、6年目になったという「コスメキッチン」での塚越さんの役割と、店長としてどのようにスタッフを育成しているかなどについて伺います。

お話を伺ったのは…

コスメキッチン ルミネ有楽町店

塚越えりなさん

前職もコスメのセレクトショップに勤務。店長としての日々の業務やスタッフ育成などに追われ、心身の健康を損なってしまう。体調を崩したことがきっかけで「自分が本当にやりたいこと」「自分に合った働き方」を見つめ直し、コスメキッチンに転職。現在は、ルミネ有楽町店の店長として勤務。第一子の出産を控えており、産休・育休を取得予定。

オーガニックやインナービューティーに興味があった

「前職の職場との近くにあったコスメキッチンは常連でした」

―― コスメキッチンは、コスメの他にもインナービューティーやアロマ製品なども取り扱っています。

前職で体調を崩したことがきっかけで、私自身もアロマやインナービューティー、オーガニックコスメに興味を持つようになりました。お客さんとしてもコスメキッチンによく通っていました。コスメキッチンに転職が決まった時は、すごく嬉しかったです。

――多くの商品を取り扱っているので、入社後は覚えることがたくさんですよね。

最初はものすごく大変でした。新人の頃は商品知識がないので、店頭に立っていてもすぐに接客はできません。お掃除などをしながら常に先輩の近くをキープして、先輩の接客をこっそり見て学んでいました。さらに接客を終えた先輩を捕まえて、「先ほどのお客様はどんなお悩みをお持ちで、どんな商品を紹介したんですか?」ということを逐一聞いていました。そうやってコツコツと積み上げて、商品知識を深めていきました。

――決められた商品をただ売ればいい、というわけではないのがコスメキッチンですよね。

そもそもの販売に関する考え方が前職とは全然違いました。前職では「この商品を絶対売るぞ!」という気持ちで接客していたのですが、コスメキッチンは全然違う。お客様に寄り添って提案をしている先輩スタッフの姿を見て、まずその違いに気づきましたね。

スタッフも常に勉強を欠かしません

――入社してくるスタッフさんには、どのように商品を覚えてもらいますか?

コスメキッチンは、いわゆる「商品を覚えるための研修」みたいなものがないんですよ。入社するとすぐ店舗に配属されて仕事がスタートします。何もわからない新人が初日に店舗にやってくるので、まずは「サンプルを使って」というところから始めますね。

サンプルを全部持って帰ってもらって、自宅で試しながら、ブランドや商品の特徴を自分で勉強してもらいます。

――スタッフさん同士で情報交換なんかも…?

しますね。スタッフ同士での「あの商品使ったけど、こういうところが良かった」という話は、毎日のように行われています。肌タイプが違う者同士で話すことで、自分にはあまり合わなかったけれど、この肌タイプには合うんだな、というようなこともわかってきますから。

――セレクトショップだからこその楽しさもありそうですね。

そうですね。ブランドの垣根を越えてお客様に提案できるので、よりパーソナルな接客ができます。そこがおもしろい部分ではありますね。

目的がなくふらりと入ってくるお客様も多い

――お店の特性上、商品を指定して買いに来るお客様ばかりではないと伺いました。

そうですね。何も決めずにふらりと入ってこられるお客様もたくさんいらっしゃいます。「私になにか合いそうなものはありますか?」ということもよく聞かれます。スキンケアでもアロマでもコスメでもなんでもいいので、お勧めを教えてほしい、と。

――そういった場合、塚越さんはどう対応していますか?

まずはお客様のライフスタイルをお伺いします。趣味やプライベートなことを伺ってから、「お客様の現在のスタイルでしたら、香りものとかいいかもしれませんね」とか「スキンケアから気分を変えてみませんか」というふうにアプローチします。

――体のコンディションに不安を持って、来店されるお客様も多いですか?

多いですね。そんな時は自分の経験が役に立ちます。私も体調不良を経験しましたし、また入社したのはコロナ禍だったので、心が不安になる気持ちも共有できます。自分が辛い経験をしたおかげで、紹介できる商品の幅も広がったと思います。

スタッフの雰囲気がお店全体の雰囲気につながる

――現在塚越さんは店長でいらっしゃいます。

「スタッフ育成などの店長業務もしますが、一番は接客が好きですね」

はい。入社してお店もいくつか代わり、現在のお店が3店舗目です。店長をさせていただいいています。接客もしますが、メインの仕事はスタッフの育成ですかね。

――スタッフを育てるために、心がけていることはありますか?

業務的な話もしますが、できるだけフランクに接するようにしています。スタッフのプライベートな話もたくさん聞くようにしていますね。若いスタッフから怖い存在でありたくないと思っていて。できるだけスタッフを同じ目線に立っていたいので、プライベートな話をしたり、少し元気がないように見えるスタッフには「なんかあった?」と声をかけるようにしています。

――スタッフさん同士仲がいいと、お店の雰囲気もよくなりますもんね。

そうなんです。和気藹々としていて、アットホームな雰囲気というのはコスメキッチンのブランドイメージでもあります。お客様に与える印象にもつながりますから。

――面談などは行っていますか?

なるべく1対1で話す時間を取りたいので、月に1回、30分〜1時間程度の面談の機会を設けるようにしています。他のスタッフのいるところでは注意をしないようにしているので、気になるところがあればその面談で伝えるようにしています。反対にスタッフの方から希望があれば、その時に聞きます。やっぱり1対1になると、普段言えないことや、「もっとこんなお店にしていきたい」といった深い気持ちを知れますよね。そういった時間はすごく大事だなと思っています。

――チームワークが良さそうなのがわかります。

ショップの空気感は、誰か一人が頑張って作られるものではありません。スタッフみんなが自然体で、無理をしない働き方をしていることが前提。そのためにも、コミュニケーションをたくさん取るようにしています。

よりパーソナルな接客を充実させていきたい

――塚越さんはまもなく産休・育休に入るということで、現在は引き継ぎ作業中と伺いました。

スタッフには、まず自分自身を大切にできる人になってほしい、と伝えています。自分を大事にすることが仕事の充実やお客様への丁寧な接客にもつながると思っています。なので、つい、「仕事がんばれ」じゃなくて「自分を大切に」「プライベートも充実させてね」ばかり言っちゃうんですよね(笑)。

この会社はママさんスタッフもたくさんいます。頼れる先輩がたくさんいるので、復帰した後の心配も特にありません。産後はママさん目線での接客もできるようになると思うので、それも今から楽しみですね。

塚越さんが仕事で大切にしている3つのこと

1.スタッフと同じ目線でコミュニケーションをとる

2.「売る」のではなく「提案する」

3.自分を大切にする

取材・文/皆川知子(tokiwa)
撮影/ワタナベミカ


Check it

Cosme Kitchen ルミネ有楽町店
住所:東京都千代田区有楽町2-5-1 ルミネ有楽町1/1F
電話:03-6273-4450

この記事をシェアする

編集部のおすすめ

関連記事

近くの美容部員求人をリジョブで探す

株式会社リジョブでは、美容・リラクゼーション・治療業界に特化した「リジョブ」も運営しております。
転職をご検討中の場合は、以下の地域からぜひ求人をお探しください。

関東
関西
東海
北海道
東北
甲信越・北陸
中国・四国
九州・沖縄