コラム・特集 2017-10-16

美容師がぶつかる壁とは?メンタルが落ち込む原因と対処法

美容師はファッションに関心がある人を中心として人気の職業です。しかし、オシャレで華やかなイメージとは裏腹に、現場は厳しい出来事がたくさんあります。メンタルが落ち込んでしまい、仕事に支障をきたす美容師も少なくありません。メンタルケアをしつつ、仕事へのモチベーションを保つ工夫が美容師には求められています。あまりにもハードな状況が続くようなら転職も視野に入れましょう。ここでは、美容師のメンタルが落ち込む原因や対策を解説します。

そもそも美容師は仕事自体がたいへん!

美容師のメンタルが落ち込む原因はさまざまです。しかし、覚えておきたいのはそもそも、「美容師」という仕事自体が忙しくハードな内容だという点です。美容院の多くは人員不足に悩まされながら、少数のスタッフでやりくりしています。必然的に休日の数は少なくなりますし、残業も増えていきます。「2日連続で休めない」「友人や恋人と会いたくても休みが合わない」などの悩みは珍しくありません。

また、仕事のスケジュールも予約状況に左右されるので余裕を失いがちです。キャリアを重ねてリピーターが増えれば朝から晩まで働きっぱなしになり、休憩さえ満足にとれません。それでも、リピーターがつかなければキャリアアップに関わるので、仕事を断ることは困難です。1日が終わるころには体力が限界を迎え、日々疲労は蓄積されていきます。

新人の美容師にもハードな毎日が待ち受けています。カットモデルをスカウトして、練習に励むだけでも大変ですが、並行して先輩のアシスタントも行なわなければいけません。アシスタント時代には給料が安い店舗も多く、生活も苦しくなります。そのうえ、休日をつぶして講習や勉強会に出かけるため、仕事が頭から離れなくなります。美容師として成功するには、肉体的にも精神的にも過酷なハードルを超えていく必要があり、道半ばで挫折するリスクも少なくないのです。

サロン内の人間関係はメンタルに影響

美容師のメンタルはサロン内の人間関係も大きく影響します。まず、美容業界は比較的、女性の割合が高い傾向があります。サロンによっては圧倒的に女性スタッフが中心となって運営しています。女性の美容師からすれば「女性の職場の方がやりやすい」と感じられるでしょう。しかし、女性ならではの人間関係に翻弄され、メンタルがすり減るパターンもあります。スタッフ間で派閥が形成されていたり、休憩中には悪口合戦が繰り広げられていたりと若い美容師には気をつかうシーンがいっぱいです。また、「お局」と呼ばれるような発言力の高い女性スタッフがいた場合、接し方には苦労します。もしもグループを敵に回すような言動をとってしまったら無視やいじめにもつながります。「誰かに嫌われたらどうしよう」と怯えながら過ごす毎日は決して楽しいものではないでしょう。

また、サロンでは往々にして「指名獲得競争」がエスカレートします。美容師たちの向上心が強すぎるがあまり、同僚を「リピーターを争うライバル」と認識し、敵対視し始めるのです。こうした緊張感のある職場を好む美容師もいます。しかし、「同僚と仲良く、穏やかにやっていきたい」と望む美容師にとっては気まずい空気が流れているでしょう。仕事で悩みがあっても相談できる先輩がいないのも、ピリピリした職場のデメリットです。ムードになじめないと、心は疲れていくばかりです。

昇格のスピードは美容師の悩みに

美容師の昇格の基準は絶対的なものではありません。「スキル」「接客能力」「人間性」など多角的に上司から判断されています。多くの美容師は入店してアシスタントを経験し、およそ半年から1年ほどでスタイリストへと昇格します。しかし、たとえば「カットモデル100人の髪を切れば昇格」のように具体的なノルマがあるサロンばかりではありません。どうすれば昇格できるのかも分からないまま、アシスタントとしての月日が過ぎていくときもあります。

アシスタントの時期が長引くと「自分は美容師に向いていないのではないか」「上司に嫌われているのではないか」と余計な不安が生まれてきます。また、アシスタントの簿給で生活が苦しく、ストレスをためてしまう美容師もいるでしょう。何より、同期入社の美容師たちが次々と昇格していくのを眺めているのは、大きなコンプレックスと屈辱をうえつけられます。メンタルが折れてしまい、辞めたくなっても不思議ではありません。

スタイリストになってからも悩みはつきまといます。給料が少ないままなら「入るサロンを間違えたかな」と思いますし、実力が正当に評価されないのも不満の原因になります。独立開業したくてもお金がたまらず、ズルズルと同じ店にとどまってしまう美容師もいます。美容師にとってキャリアアップは切実な問題として消えることがありません。”

「センスがない」と自己嫌悪になる美容師も

美容師は大きく分けると「技術職」に該当します。一般人にはないスキルを提供し、対価をもらうのが美容師の仕事です。それだけに、自分のスキルやセンスに自信が持てないとメンタルは病んでいきます。

もっとも分かりやすいのは「お客様に怒られたとき」でしょう。カウンセリングの内容を上手く実現できなくてクレームをつけられるのは、美容師にとって悔しい出来事です。また、今まで通ってくれたリピーター客が来なくなったり、別の美容師に乗り換えられたりするのも遠回しに「自分のカットが気に入らなかった」と言われているに等しい結果です。先輩や上司から仕事について説教を受けたときも気持ちが沈んでしまうでしょう。

お客様の話題や、雑誌記事についていけなくなるのも問題です。美容師はお客様の要望に応えられるよう、常にトレンドをチェックしておく意識が大切です。しかし、世間一般で「良い」とされているヘアカットやスタイリング、ヘアアレンジの魅力が分からないと「自分のセンスは遅れている」とショックを受けます。

乗り越えるコツはとにかく「視野を広げる」しかありません。本や雑誌、勉強会などで他人の意見に耳を傾けましょう。「センスがない」と悩んでいる美容師の多くが「視野が狭くなっている」だけだといえます。知らなかったスキルやヘアスタイルに目を向ける余裕ができると、「センス」もそなわってきます。

メンタルを強化しながら美容師以外の選択肢も考える

お客様や同僚の言葉でメンタルが傷つきやすい人は、メンタル強化の方法を身につけましょう。あくまでも相手を「仕事上の関係」と割り切り期待しない方が賢明です。人は他人に「優しくしてもらえる」と期待するからこそ、きつい言葉をぶつけられたときに傷つくのです。最初から期待をせず、ビジネスライクに接していれば「傷つく」という概念が消滅します。

あるいは、「ピンチこそチャンス」と前向きに考えてみましょう。今成功している美容師たちも、最初から全てが上手くいっていたわけではありません。しかし、ピンチにおちいったときにもあきらめず、解決のために努力してきたからこそ後の成功につながったのです。苦しいときほど「ここを踏ん張ったら一人前になれる」と発想を逆転するとやる気が出てきます。

それでも、過剰に頑張りすぎてメンタルが完全に崩壊してしまったら元も子もありません。壊れたメンタルでは仕事を続けられませんし、回復にも時間がかかります。メンタルが限界に近づいているならいっそ、サロンを変えたり別業種に転職したりするのも効果的です。

「転職」というとネガティブなイメージを抱く人もいますが、肝心なのは当の本人がどんな気持ちになれるかです。ポジティブに「もっと自分が輝ける場所がある」と信じられるなら転職で素晴らしい成果は出せます。「逃避」ではなく「挑戦」のつもりで転職活動には踏み切りましょう。美容師が転職を本気で考えるなら「リジョブ」という求人サイトがコンテンツを充実させていてためになります。”

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