認定薬剤師の更新とは?手続きの流れと救済措置についても紹介
薬剤師は、国家資格を必要とする高度な専門職です。なかでも認定薬剤師資格は所定の研修を受講して、30単位以上を取得しないと入手できません。また、資格取得後も3年ごとに免許更新を行う必要があるため、最新の知識や技術を継続的に学んでいく必要があります。
しかし、具体的な更新手続きについてよくわからないという方も多いでしょう。
本記事では、2026年度の最新情報を踏まえ、認定薬剤師の更新手続きの要件や更新できない場合の対処法、救済措置を受けるための条件について徹底解説します。
引用元
公益財団法人 日本薬剤師研修センター|研修認定薬剤師制度(制度の概要)
認定薬剤師の資格は更新が必要!
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認定薬剤師とは、特定の分野において一定以上の知識と技能を有することを認定された薬剤師です。この資格は取得後も数年ごとに更新が義務付けられています。
資格が更新制である最大の狙いは、日進月歩の医療現場において薬剤師としての専門性を維持・向上させ、最適な薬学的管理を提供することにあります。
資格を更新するためには、講習参加やケーススタディの提出など、継続的な学習と実績の積み重ねが不可欠です 。この差別化こそがほかの薬剤師とは一線を画した専門性を担保することにつながっています。
引用元
公益財団法人 日本薬剤師研修センター|研修認定薬剤師制度(制度の概要)
認定薬剤師の更新方法とは?
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認定薬剤師の資格は、取得して終わりではありません。質の高い薬学的ケアを継続的に提供できることを証明するため、定期的な更新手続きが義務付けられています。
ここでは、多くの薬剤師が取得している公益財団法人 日本薬剤師研修センターが公表している公式情報をもとに、その具体的な更新フローをチェックしましょう。
更新認定条件とは?
研修認定薬剤師の更新は、3年に一度行われます。単に3年間で合計単位を満たせば良いわけではなく、継続的な学習を証明するための年次制限がある点に注意が必要です。
具体的には、認定開始日から1年ごとに区切り、各年5単位以上、かつ3年間で合計30単位以上を取得している必要があります。
そのため、資格取得直後から計画的に講習会やe-ラーニング、学会参加などに参加し、計画的に単位を積み重ねておく必要があります。
「最終年にまとめて取得すればいい」という考えでは、年間の最低取得条件(5単位)を満たせず、結果として更新が認められないリスクも発生してしまうでしょう。
引用元
公益財団法人 日本薬剤師研修センター|研修認定薬剤師になるには
更新手続きとは?
更新手続きは、JPECが運用する「薬剤師研修・認定電子システム(PECS)」を通じてオンライン上で行います。
認定期限の2か月前に、PECSに登録されているメールアドレス宛に更新のお知らせが自動配信されます。通知が届いたら、PECSのマイページから手続きを行います。住所や勤務先情報に変更がないか、改めて確認しておきましょう。
引用元
公益財団法人 日本薬剤師研修センター|研修認定薬剤師の更新申請手続きについて
公益財団法人 日本薬剤師研修センター|研修認定薬剤師 更新申請の手順
更新に必要なものとは?
認定薬剤師の資格を更新するためには、準備しなければならないものがいくつかあります。
手続きをスムーズに進めるために、あらかじめ書類や費用を準備しておきましょう。
薬剤師研修手帳や研修受講シール整理表
薬剤師研修手帳は研修記録を残した研修手帳、研修受講シールは研修会等で配布されるシールです。PECS上での単位取得数の入力に必要となるほか、オンライン申請後にはその原本を郵送する必要があります。
薬剤師研修手帳に研修受講シールが適切に貼付され、必要事項が記入されているか確認してください。紛失すると単位として認められないため、管理には細心の注意を払いましょう。
引用元
公益財団法人 日本薬剤師研修センター|薬剤師研修手帳について
審査料
認定薬剤師の更新にあたっては、審査料11,000円の支払いが必要です。
決済方法は、コンビニ決済やクレジットカード決済などが選択可能です。審査料は返金・振替の対象外なので注意しましょう。
引用元
公益財団法人 日本薬剤師研修センター|各種申請の手数料等について
公益財団法人 日本薬剤師研修センター|研修認定薬剤師の更新申請手続きについて
手続きが終了したら?
オンラインでの申請と支払手続きが完了すると、「研修認定薬剤師制度 認定申請の受付完了について」というメールが届きます。
送付すべき書類の一覧や期限が記載されているので、薬剤師研修手帳や研修受講シール整理表など、規定の書類を郵送します。
送付物に不備があった場合は不受理となります。また、送付後に不備が発覚しても追加の提出は受け付けられないため、発送前の最終チェックを徹底してください。
認定薬剤師の更新ができないときはどうすればいい?
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「仕事が忙しくて単位が足りない」という理由だけでは救済措置は受けられませんが、病気や育児など、やむをえない事情がある場合には認められることがあります。
「やむをえない事情」として認められているものと期間とは?
救済措置の対象となる主な事情と、認められる期間は以下の通りです。
内容 |
認められる期間 |
妊娠及び出産 |
妊娠判明から出産後8週間まで |
育児 |
育児休業期間等(最長1年間) |
疾病等による長期入院 |
入院期間及び必要となった通院期間(最長1年間) |
疾病等による通院(休職時に限る) |
休職期間(最長1年間) |
家族の介護・看護 |
介護休業期間等(最長1年間) |
甚大な災害遭遇 |
研修が困難な期間(最長1年間) |
以上の状況において、やむをえない事情として救済措置の適用が認められています。
引用元
公益財団法人 日本薬剤師研修センター|やむをえない事情により研修が困難になった場合の措置について
どんな救済措置が受けられるの?
研修認定薬剤師の更新において、病気や育児などのやむを得ない事情が発生した際の救済措置について、それぞれのタイミング別に詳しく見ていきましょう。
1. 認定期間3年間のうちの1年目に研修が困難になった場合
認定期間のスタート直後である1年目に困難が生じた際は、その年のハードルである「最低5単位取得」という年次条件が免除されます。これは、研修サイクルの初期段階での予期せぬトラブルを考慮した措置です。事情が1年目から2年目にまたがる場合も、同様に各年の単位取得条件が免除されます。
ただし、注意すべきは「3年間で合計30単位」という最終的な合格ラインは変更されない点です。1年目の遅れを、体調や環境が整った2年目以降で計画的に取り戻す必要があり、中長期的な学習計画が求められます。
2. 認定期間3年間のうちの2年目に研修が困難になった場合
認定2年目に困難が生じた際は、1年目に年次条件をしっかりクリアしていることが救済の前提です。事情が2年目のみで収まる場合は、その年の単位条件が免除されます。
ただし、より手厚いのは事情が3年目まで及ぶケースです。この場合、年次条件の免除に加えて認定期間が特別に1年間延長され、合計4年間で30単位を取得すれば良いというルールに緩和されます。期限が1年延びることで、仕事への復帰や介護の状況に合わせて、無理のないペースで残りの単位を積み上げることが可能になるのが大きなメリットです。
3. 認定期間3年間のうちの3年目に研修が困難になった場合
1年目と2年目に滞りなく単位を取得していれば、更新を目前に控えた3年目に困難が発生した場合、3年目の年次条件免除に加え、認定期間が1年間延長されます。
これにより、研修期間を4年に延ばし、不足分を補うための十分な猶予が与えられます。
更新直前のピンチを救うセーフティネットといえる制度であり、延長期間を含めた4年間で計30単位をそろえることができれば、無事に資格を更新して専門性を維持可能です。
救済措置を受けるには?
やむを得ない事情により救済措置を希望する場合、まずは認定期間終了日の2カ月前までに「やむを得ない事情による研修認定薬剤師認定期間等に関する届」を提出しなければなりません。その際、客観的な証拠となる公的書類の提出が求められます。
具体的には、以下のような書類の提出が求められます。
・妊娠・出産の場合::母子手帳の「被交付者氏名」「交付年月日」「出産予定日」が記載されているページの写しが必要です
・育児の場合:育児休業取扱通知書の写し、育児を行なっていることの記載
・疾病や介護の場合:医師による診断書(加療期間や休職期間が明記されたもの)の原本提出が必要となります
・長期にわたる家族の介護または看護:介護休業取扱通知書の写し、介護・看護を行っていることの記載
・被害の大きい災害遭遇:罹災証明書の写し、災害にあったことの記載
提出期限を過ぎると、正当な理由があっても期間延長などの措置が受けられなくなるため、状況が判明した段階で早めにPECS上の案内を確認し、準備を進めることが重要です。
やむをえない事情以外で単位取得ができなかった場合は?
自己研鑽の不足や手続きの失念など、やむをえない事情に該当しない理由で単位が不足した場合は、資格を継続することはできず、一度失効させることになります。
この場合、これまでの認定履歴を引き継ぐ「更新」ではなく、再度ゼロから実績を積み上げる新規申請としてやり直さなければなりません。
更新審査で不許可となった場合や、一度失効した後に再申請を行う場合、一定期間は申請そのものができない「受付不可期間」が設けられることがあります。
また、新規申請扱いになると、4年以内に40単位以上といった、更新時3年30単位よりもハードルの高い要件が課せられることになる点にも注意が必要です。
日本薬剤師研修センターの最新規定を常にチェックし、認定薬剤師資格の失効のリスクを回避できるように、スケジュール管理を徹底しましょう。
引用元
公益財団法人 日本薬剤師研修センター|研修認定薬剤師 更新ができなかった場合の新規認定申請
スムーズな更新のために研修会や学会にはこまめに参加しよう
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認定薬剤師の更新をスムーズに進める秘訣は、とにかく後回しにしないことです。PECSによる電子管理が進んだことで手続き自体は簡略化されましたが、各年の最低5単位取得というルールは非常に厳格です。また、提出書類の漏れがないか繰り返しチェックしましょう。
日頃から地域の研修会や学会、e-ラーニングのスケジュールをチェックし、自身の専門性を磨く機会をこまめに作りましょう。認定薬剤師の資格を維持し続けることは、患者からの信頼はもちろん、あなた自身の市場価値を高めることにも直結します。
もし、認定薬剤師の資格をより高く評価してくれる環境を求めているなら、ファーマキャリアに相談してみてはいかがでしょうか。薬剤師のキャリアを知り尽くしたアドバイザーが、認定資格を活かしてさらにステップアップできるぴったりな職場を提案いたします。
次は、あなたの専門性を最大限に発揮できる理想の職場を、一緒に探してみませんか?
監修者
この記事の監修者
森正弘
薬剤師専任キャリアアドバイザー
社内MVP受賞
【経歴・実績】
・北海道大学大学院(修士)修了 / 元大手インフラ企業 研究職
・社内受注金額MVP / 成約率41%の実績
【プロフィール】
理系院卒の深い理解と論理的交渉で、週休3日や高年収など他社が敬遠する難条件も実現。
深層心理まで掘り下げ、客観的な利点と欠点を提示します。意見を押し付けず、最終的にはご本人の意思決定を最優先に尊重します。
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