ヘアかネイルか…進路で悩んだときは欲ばりになってみる!【マニキュアハウス 舞浜イクスピアリ店 相馬杏菜さん】#1
新たな道を切り開くとき、先輩たちはどうやって壁を乗り越えたのかを紹介するこの企画。今回はマニキュアハウス 舞浜イクスピアリ店で店長を務める相馬杏菜さんにお話しを伺います。
前編では、美容師になりたくて美容専門学校に進学したもののネイリストという職業に興味を持ったこと、美容師かネイリストかどちらに進むかを悩んだ末にどちらも叶うアトリエはるかに入社を決めたこと、弱音が吐けない性格がシスター制度で救われたことなどをお届けします。
お話しを伺ったのは…
マニキュアハウス 舞浜イクスピアリ店
店長 相馬杏菜さん
仙台の美容専門学校を卒業後、2020年4月アトリエはるかに入社。研修を経て2021年に日本橋店でフロント担当、2022年には東京八重洲店で商品担当を受け持つ。2022年に同店の副店長に抜擢され、2023年7月にはマニキュアハウス 舞浜イクスピアリ店の店長に就任する。
美容師かネイリストか…決められないまま両方の道が選べる会社を選択!
――相馬さんが美容に興味を持ったきっかけは何ですか?
髪をセットしたりメイクすることが大好きだったんです。高校生のときに文化祭で友だちのヘアセットをしたらすごく喜んでもらって、「将来は美容師になりたい」と思いました。
――最初は美容師になりたかったんですね。なぜネイリストに?
進学した美容専門学校に、ネイルの選択授業があったんです。いちばんワクワクして楽しみにしていた授業でした。いろいろな技術を学ぶうちに「ネイリストもいいな」と思うようになったんです。でもまだ美容師でやっていきたいという気持ちも残っていて、卒業間近になっても悩んでいました。
――どちらの道も捨てがたかったんですね。それで、なぜアトリエはるかに入社を?
専門学校の先生から、この会社のことを知って会社説明会に行ったり、いろいろな資料をあたって会社の業態などを調べたりしました。美容師かネイリストか、どちらに進むか悩んでいる私には、アトリエはるかがすごく魅力的だったんです。
――悩んだまま入社したんですね。
入社してからも私自身、「どっちが好きなんだろう」ってずっと考えていました。ヘアセットもネイルもお客さまに提供できるくらいまで技術力があれば、両立することもできます。でも、実際にやってみると負担が大きすぎるだろうな…と(笑)。結局、ネイリストになることにしました。
――2020年の入社となると、ちょうどコロナの時期ですね。
上京した途端、休業になってしまいました。周りに友だちや知り合いはいないし、モチベーションをキープするのが難しかったですね。それなら研修が始まるまでに、「同期の中で自分がいちばんになりたい!」という想いで練習していました。
――自粛期間が終わってからは?
研修を受けたあと、入客テストに合格してから実際にお客さまに施術するようになりました。
――入客テストというのは?
同期同士がお互いにモデルになるんですが、カウンセリングから始まって、ジェルネイルの施術をします。1週間経ってもジェルネイルが浮いてこなければ合格です。
弱音を吐けない心を救ってくれた「シスター制度」
――実際にお客さまを施術して、いかがでしたか?
一人で練習していると、どうしても自己流になってしまうんですね。なのでお客さまの施術をしながら、横目で先輩たちの技術をチラチラと盗み見ていました(笑)。どうしても分からないところは勤務時間の前や後で練習するとき、先輩に教えてもらいました。たくさんサポートしていただいて感謝しています。
技術が足りないと担当できるメニューが少ないので、先輩たちが忙しそうにしているのがとても申し訳なくて。早くレベルを上げて、先輩の助けになりたい一心で練習していました。
――すごく周りのことを観ていたんですね。上京して知り合いが少ないなかで、ストレスは溜まりませんでしたか?
アトリエはるかには「シスター制度」があって、不安やストレスをかなり受け止めてももらいました。
――「シスター制度」というのは?
入社1年目の社員には必ず先輩社員がついて、仕事のことなどいろいろな相談に乗ってもらえるんです。先輩と言ってもうんと年の離れた方ではなく、私と年齢が近い方なので気軽にお話しができて、友だちとか姉のような感覚で見守ってもらいました。練習にも付き合ってくれたんですよ。
――「シスター制度」でどんなことが嬉しかったですか?
ちょっとしたことでも気にかけてくれたのが嬉しかったですね。私から質問したり、相談したりすることもあったんですが、私が何かに手こずっている気配を感じたら、すぐ「どうしたの?」とか「何かあった?」って声をかけてくれました。私は弱音やグチを言えないタイプなんですよね。なので、落ち込んでいるときに声をかけてもらえると見守られている安心感がありました。
――相馬さんも「シスター制度」で後輩を見守る立場になったこともあるんですか?
もちろんあります。先輩がしてくれたように、私も心を開いて接するようにしていましたが、難しいですね(笑)。入社したばかりだと精神的に不安定になりやすいですから。少しでも「困ってるな」と感じたら声をかけるようにしていました。仕事の話ばかりすると余計にストレスが溜まると思って、「ちゃんとご飯食べてる?」とか「最近、彼氏とどうなの?」とか話しかけて、コミュニケーションを取るようにしていました。そのせいか、後輩も私に心を開いてくれたような気がします(笑)。
入社後にネイリストを目指すことに決めた相馬さん。さまざまな研修を経て、ネイリストデビューが叶いました。後編ではアレルギーを発症してネイリスト生命の危機にさらされたこと、キャリアアップに伴って仕事が増えストレス過多になったこと、入社3年で店長の座を射止めたことについてご紹介します。
撮影/倉部和彦