スタッフエンゲージメント部門 GOLD賞受賞企業インタビュー

株式会社storage(株式会社ストレージ)

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2024年に開催したリジョブアワード2024にて、GOLD賞を受賞した企業様のインタビューをご紹介。
スタッフエンゲージメント部門は、チームワークを発揮しお客様への価値提供の最大化を実現されている企業や、働きがいのある職場環境を実現されている企業に贈る賞です。

受賞コメント

(インタビュー対象者:サロン運営室長 北村嘉崇さま
撮影対象者:北村嘉崇さま、野村直希さま、三賀森剛さま、竹下了史さま、澤良木規裕さま)

受賞の一報を聞いたときは、とてもうれしかったです。2021年には「SDGs Action部門」でゴールドを取らせていただいたのですが、それ以来受賞ができておらず、個人的に今年こそはという気持ちが強かったので喜びもひとしおです。

やはり社内の取り組みが社外の人から認められるというのは会社にとって、とても意義のあるものだと思っていますし、社内のみんなで取った賞だと思っています。

Q1. 貴社が従業員の「チームワーク」力を最大限に引き出すために、実際に取り組まれていることを教えてください。

この2年間、会社が抱えるさまざまな課題に対して、プロジェクトチームを作り、全店舗の店舗責任者、副責任者も巻き込んだ取り組みをしてきました。そうすることで、社内課題が解決できるだけでなく、チームワークが自然とよくなり、責任感も醸成されると考えているからです。

プロジェクトは多岐にわたりますが、例としてひとつをご紹介すると、アシスタント教育チームというものがあります。11ヵ月でジュニアスタイリストデビュー、その6か月後にはスタイリストデビューできるように教育内容を考え、各店舗に落とし込むことを目的に動いているチームです。

storageでは、ジュニアスタイリストデビューまでに指名売上20万円、スタイリストデビューまでに指名売上40万円を必達目標としています。指名売上を上げるためには、技術習得だけでは難しく、ブランディングが重要になります。そこでminimoで売上No.1を誇るDAITO氏によるminimo運用講義や、新ブランドを立ち上げたyuto氏による撮影の勉強会など、最低でも月1ペースで実施して、全社をあげて「売れる」スタイリストの育成に取り組んでいます。

ほかにも時間単価アップチーム、店販売上アップチーム、スタッフの採用や定着化、求人、商材・材料、集客チームがあり、各課題解決に取り組んでいます。また、美容室業以外にも、シェアサロンの運営、商材やアプリ開発なども、社内でチームを組んで行っています。

Q2. 取り組もうと思った背景や想いを教えてください。

根本にあるのは、「家族や友人、大切なひとに誇れるお店にしよう」という私たちのミッションです。この考えに至った背景には、美容業界の雇用形態の変化があります。

20年ほど前から業務委託という雇用形態が増えてきましたが、その創成期には言い方は少し悪いですが、「業務委託は正社員として活躍できなかった美容師の行き着く先」、「美容師の墓場」だと捉えられてきた時代もありました。

私たちstorageは業務委託サロンですが、そのイメージを払拭したいという想いがあり、正社員が雇用されている美容室と同じか、それ以上の質を提供できるサロンになろうとさまざまなことに取り組んできました。これを言語化したのが先にお話ししたミッションです。

売上効率だけを重視するのではなく、家族や友人、大切な人に誇れる仕事をしよう、その仕事をひとりだけでなく、スタッフ全員が続けていくことで、誇れるお店をつくれるだろうと考えています。そして、この考えを体現するために、スタッフの家族が割引でサロンを利用できる、家族割引制度(ビジョン割り)を設けています。毎月、利用者がおり、とても人気がある制度となっています。

Q3. チームワーク力を最大限に引き出すために、一番大切にしていることを教えてください。

同じ認識を持ち、一丸となって動くために、ミーティングの時間をたっぷりとることを大切にしています。それぞれのプロジェクトチームでは、まず5~10名程度のプロジェクトメンバーで月に2回の方針検討会議を行い、方向性を決めます。その後、マネージャーが参加するマネージャーミーティングで内容を決定し、店舗責任者ミーティングと各店舗ミーティングで内容の落とし込みを行う形です。

1日のミーティング時間が5時間になるなんてこともありますが、トップダウンで一方的に聞かされる会議ではなく、みんなが当事者として参加するミーティングなので、とても充実した時間になります。そうやって認識を合わせた上で、各自が動き出すので、方向性のずれを少なくすることも可能です。

またミーティングの内容を議事録に取り、誰がいつまでに何をやるかというTo-Doリストに落とし込むことも大切にしています。ほかのスタッフの進捗が見えるので自分もがんばろうと思えますし、それぞれに主体性と貢献意識が生まれやすくなるのです。その結果、売上や店舗数が増えるという変化につながっていると考えています。

Q4. チームワーク力の力を最大限に取り組んだことでの変化を教えてください。(実績成果やエピソード等)

2021年と2023年の比較になりますが、まず全社売上が約17億円から約28億円と60%アップし、会社としてかなり飛躍的に成長することができました。そして店舗数は34店舗から47店舗と38%アップ、スタッフ数は289名から375名と30%アップ。そしてただスタッフが増えただけでなく、安定して定着しているため、売上や店舗数のアップにつながったと考えられます。

また、業務委託サロンではなかなか難しいといわれていた店販売上も、storageでは89%アップとほぼ倍増で、スタッフの「売る力」の向上も実現できました。

さらに、顧客単価は8,000円以上、時間単価は20%以上アップしており、通常の業務委託美容室と比較しても高く、レギュラーサロンの水準に上昇しました。2021年と2023年で同じ時間働いた場合、例えば月収が2021年に30万円の方であれば2023年には36万円、2021年に50万円の方であれば2023年には60万円以上と、スタッフの確実な生活レベルの向上に貢献できています。

Q5. 貴社の今後の目標を教えてください。

私たちは、グローバルコングロマリット(世界的複合企業になる)というビジョンを掲げており、日本だけ、美容室業だけにとどまらず、世界に対して、幅広く事業を展開していくことを今後の展望としています。すでに海外にも店舗を展開していますが、海外からの旅行客の方に日本の店舗に来てもらうインバウンドの展開も考えているところです。日本と海外の架け橋となって、互いの文化的な違いから新たな事業を創造することで、独自の世界観を持ち、世界に広がるチームを構築したいと考えています。

また、私たちが大切にしてきた価値観のひとつである「SDGs」をさらに推進していきます。過去に「美容師の墓場」といわれた業務委託美容室から脱皮し、社会的企業として成長する上で、「SDGs」の視点は欠かせません。創業当初は「SDGs」という言葉は社会に浸透していませんでした。しかしその時代からスタイリストが自主的にカラーチューブリサイクルで車椅子を寄付したり、老人ホームや障がい者施設に行ってボランティアカットをしたり、ヘアドネーションに取り組んだりと、「SDGs」、社会貢献の視点を持って行動してきた実績があり、それは今もずっと続いています。会社としても誇りをもって、継続的に活動していきたいと考えています。

最後に、近年は「『BEAUTY×〇〇』。自由に、広くチャレンジができる環境を。常に新しい挑戦を行うのがstorageグループ」というスローガンを掲げています。「BEAUTY×ART」の一環として、アートユニット「OVER ALLs」さんとコラボし、シェアサロンの壁にアートを描いていただく取り組みも行いました。

今後も常に新しい挑戦を行い、美容を軸に他の領域への事業も展開していき、まだ誰も見たことのないサービスを創っていきたいと考えています。

Q6. 今後業界がこのように変化してほしい、業界をこのように変えていきたいという想いはありますか?

美容師を続けたい人が美容師をやめない世界を、業界一丸となって実現したいと思っています。美容室側としてはワークライフバランスを保ちながら、しっかりとした教育を行い、美容師がもっと自由に働いて、その上でお金も稼げるような環境づくりが大事だと考えており、storageではその実現に尽力してきました。

一方で美容師がやめない世界を実現するためには、美容室サイドだけでなく、メーカーさんなど美容室に携わるさまざまな業界の方たちの力が必要だと思っています。例えば手荒れがひどくて美容師を続けられないという話もよく聞くので、メーカーさんが高品質で価格的にも使い続けやすいシャンプーを開発してもらえれば、辞めずに済む美容師が増えるはずです。それはメーカーさんを含めた美容業界に良い影響を与えるはずなので、ぜひ力添えをお願いしたいと思います。

Q7. 最後に、仕事を探している方々へのメッセージをお願いします。

迷っているという方もぜひ、storageに飛び込んでみてほしいと思います。僕は他の業務委託サロンで役員をやったり、他社のコンサルなども行っていたりして、たくさんの美容室を見てきたのですが、storageではたくさんのチャンスをつかめますし、自分の望む形で在籍することができる許容度の高い美容室だと思っています。

技術や知識が向上するよう教育に力を入れていて、美容師としての時間生産性が高くなるので、仕事以外の時間を大切にする、ほかの領域に挑戦してみるなど自分の時間をコントロールしやすくなります。それは美容師にとって、とても大きな財産となるはずです。

また店長やマネージャー職に挑戦したいという人にも広く門を開いていますし、トップダウンで何かが決められることはなく、自分たちで考えて進めていくことがほとんどです。新しいチャレンジを安心してできる環境もあるので、気になる方はぜひご応募ください。

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