働き方のダイバーシティ部門 GOLD受賞企業インタビュー

株式会社ANLOOP

美容 東京都

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2023年に開催したリジョブアワード2023にて、GOLD賞を受賞した企業様のインタビューをご紹介。
働き方のダイバーシティ部門は、従業員のキャリアや、ライフスタイルに対して柔軟に職場環境の提供を行っている企業に贈る賞です。

受賞コメント

(インタビュー対象者:取締役・事業責任者 伊藤真里奈さま)
まさか受賞できるとは思っていなかったので、とても驚きました。そして同時にとてもうれしかったです。ありがとうございました。

1. 従業員のライフスタイルに取り組まれている貴社ですが、実際に取り組まれていることを教えてください。

この会社には、スタッフが子どもや家庭のことで何かあったときには休みやすい環境と、雇用形態や就業期間に関わらず、子どもや家庭の状況がかわれば勤務時間と曜日はいつでも融通を利かせることができる、「働き方融通制度」があります。休みやすい環境の具体的な取り組みとして、子どもや家族の体調不良で休むことになった場合は、社内チャットで急な休みが出たことを共有し、ほかの店舗にヘルプを出せる仕組みを作りました。またネイル&アイラッシュは18時閉店にして、残業を禁止しており、子どもや家族との時間を作れるようにしています。

「働き方融通制度」の具体的な取り組みとしては、家庭の事情などによって勤務時間、曜日の希望が出たときは、いつでも個別相談できる専門窓口を設けており、相談した翌日から希望に添った働き方が実現できるようにしています。実際の事例として、正社員の従業員で子どもが夏休みの1か月間はあまり勤務できないという相談があった際に、夏休み期間中は1日5時間の勤務で調整をしたり、店長職を担う従業員から子どもとの時間を大事にしたいという申し出があった際は、降格はせずスペシャリストコースというキャリアを設け、「いつでも店長に復帰できるカード」というカードをお渡しし、子どもが小学校に上がったタイミングで店長に復帰してもらったこともあります。制度というと堅苦しいですが、スタッフにはとにかく楽しく働いてほしいという思いがあるので、困ったことがあったときに相談しやすい環境を整えているという形です。

2. 取り組もうと思った背景や想いを教えてください。

私が子育てをしながら働くにあたり、会社がしてくれたさまざまな配慮を制度化すれば、ほかのスタッフにとっても働きやすい環境になると考えたからです。私は2012年にパートとして入社し、すぐに妊娠が発覚。ネイルの仕事が大好きでしたし、経堂で暮らしていたこともあり、出産後子どもを保育園に預けることができればまたここに戻ってきたいと思っていました。その後、無事に保育園を見つけることができ、戻ってくることができましたが、当時は22時までの営業、子育て中のスタッフはほかにほとんどいませんでした。そこから個別に相談し、さまざまな融通をきかせてもらうことで、子育てと仕事の両立が可能になったんです。これをきちんと制度化すれば、子育て中の主婦の方はもちろん、介護などの家庭の事情を抱えたスタッフたちにとっても大きなプラスになるのではないかと思ったのが、制度化の背景です。

その後私は正社員となり、2人の子どもが小学生になったタイミングで、ネイル&アイラッシュの事業責任者、取締役となることができました。私に対して会社がさまざまな融通をきかせてくれたことで、私は大好きなネイルの仕事を諦めずに続けることができたんです。ほかのスタッフが結婚や出産、子育て、介護などのライフスタイルの変化があっても好きな仕事を諦めずに安心して続けられるように、今度は私が体制や環境を整備して、スタッフをサポートできるように役に立ちたいという思いで制度化を進めてきました。

3. 「従業員のライフスタイル」において一番大切にしていることを教えてください。

休んだり、融通をきかせてもらうスタッフが、負い目や申し訳なさを感じないようにするということを大切にしてきました。子どもが発熱して急に休まなくてはいけないときに、「申し訳ありません」と謝ってばかりいた私に、上司が負い目や申し訳なさを感じずに子どもや家庭を優先できる風土にしたいと言ってくれたんです。この考え方が、制度の根本にはあります。

4.「従業員のライフスタイル」に取り組まれての変化を教えてください。(実績成果やエピソード等)

子育て中のスタッフが増えました。私が入社したばかりのころは子どもを持つスタッフがとても少なかったのですが、どんどん増えていき、店長などの管理職にも子育て中のママが抜擢されています。産休育休を取る人も増え、復帰率は80%以上、ここ数年は男性の育休も推奨しています。

また、この制度を導入したことで、会社のなかに「お互いさま」の精神が生まれたと思っています。基本的にはスタッフ間でフォローをしているのですがどうしてもお客さまに予約変更のご連絡をしなくてはいけないときもあります。そういうときも「急な休みは誰にでもあり得ること」という思いで、対応することができるようになったのではないかと思います。そして急な休みが入ったときその情報を社内で共有するようになってから、ヘルプ依頼を出さなくても、他店舗のスタッフから「その予約、私入れますよ」「僕いけます」など、すぐにヘルプの声があがるようになり、急な休みが入ったときの対応がスムーズになりました。

社内チャットを活用するようになったことで、スタッフ同士のコミュニケーションが活発になるというメリットもありました。相談の場や社内勉強会も自然と立ち上がるようになり、従業員からも働き方やサービスについての改善案が積極的に出るようになって、結果的にサービス向上にもつながってきています。

5. 貴社の今後の目標を教えてください。

これから10年で100店舗に増やしていきたいという目標があります。私たちの会社のビジョンが「地域活性化の立役者になる」というものなのですが、店舗展開することで地域のお客さまの困りごとを解決し、地域が盛り上がるなかで、会社もともに成長させてもらいたいと思っています。

6. 今後業界がこのように変化してほしい、業界をこのように変えていきたいという想いはありますか?

美容が好きな人が長く働けるような環境を作っていきたいという思いがあります。この業界では、営業時間の長さや、子どもの行事が土日にあってもお休みできないなどの理由で、子どもを持つ方や30代くらいの方の離職率が高いのが現状だと思うんです。そんな方たちが、大好きな美容を諦めないですむようになっていってほしいし、それが実現できる会社でありたいと思っています。

もうひとつは業界全体で賃金があがっていけばという思いです。今は業界のなかで価格競争などが起きてしまっているので、賃金をあげていくのがなかなか難しいと思います。価値にフォーカスして高め合うことで、賃金の水準があがるようになればいいなと考えています。

7. 最後に、仕事を探している方々へのメッセージをお願いします。

地域のみなさんの困りごとを解決したいという思いで事業を展開しているので、地域の方で美容が好きだけどもう働けないと思っている人、もう諦めてしまっている方たちも一緒に成長していければと思っています。働き方も融通がききますし、美容事業だけでなく、飲食業など幅広く展開しているので、別の働き方の相談などもできると思います。お気軽にご連絡ください。

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