保育士が面接でチェックされる点とは?|よく聞かれる7つの質問&回答例を紹介
せっかくすてきな経歴書や自己PR書を書き、面接の権利を得たとしても、面接で失敗してしまえば、採用を勝ち取ることはできません。保育士の面接で面接官はどの点を注目しているのかを知ることで、面接の準備ができるでしょう。
今回は、保育士の面接で面接官がチェックしている箇所と、よく聞かれる質問と解答例などもご紹介します。
面接官はどんなところをチェックしているの?
面接官がどんなところをチェックしているのかは、面接対策をするうえで知っておきたいものです。ここでは、まずは面接官がチェックしているところをご紹介します。
1. 応募者の態度や人柄
保育士は子どもの人格形成へ影響する職業ですし、保護者への対応によって保育園の信頼にもつながります。そのため、人柄や態度は非常にチェックされている部分です。
笑顔でハキハキと受け答えができるのか、待ち時間に横柄な態度をとっていないかはもちろんのこと、面接終了後もマナーを守った行動がとれているのかなどもチェックされていますので注意しましょう。
2. 仕事への熱意|志望動機
保育士になぜなりたいのかという志望動機を通じて、仕事に対してどのくらいの姿勢・熱意を持っているのかなど、仕事に対するやる気をチェックしています。
そのため、保育士としての仕事への積極的な姿勢・熱意をアピールすることが大切です。
3. 経験・スキル|仕事に役立つ強みをアピール
保育士として働くうえで、強みとなる経験やスキルもチェックしています。たとえば、ピアノが弾ける、絵が描ける、子どもたちと積極的にコミュニケーションが取れるということは、保育士としての強みになるからです。
そのため、これまで身につけた保育に役立つ自分の強みをアピールしましょう。
事前練習しておこう! 保育士が面接でよく聞かれる質問7つ
それでは実際に保育士が面接でよく聞かれる質問と、具体的な解答例をご紹介します。どのように回答すると、相手によい印象を与えられるのでしょうか。
過去記事にリンクを貼る:https://relax-job.com/more-health/13595
1. 自己紹介をしてくれませんか?
自己紹介は必ず聞かれる質問です。どのように答えるのかで、今後の面接に影響が出てくるかもしれません。ここでは、自己紹介で相手の心をつかむ回答例をご紹介します。
回答例とポイント
「私は○○と申します。○○園で4年間働いていており、副主任の経験があります。趣味は絵を描くことであり、幼少期から好きなアニメの絵を描いておりました。今も子どもたちの好きなアニメのキャラクターを書くなど、コミュニケーションのひとつとして絵を活用しています。」
このように、自分の経歴と趣味、そしてその趣味がどのように保育士としての仕事に活かせているのかを簡潔明瞭に答えましょう。
2. 園に応募した理由|どうしてこの保育園を選んだのですか?
なぜ、この保育園を選んだのかという質問も、必ず聞かれる質問です。数多くある保育園のうちになぜこの保育園を選んだのかという志望動機はよく聞かれるので、どのように回答するかを準備しておきましょう。
回答例とポイント
「私は貴園の少人数制の保育、そして縦割り保育に魅力を感じました。私自身ひとりっ子であり幼少時に保育園で出会った先生や異学年の友人と家族のような時間を過ごしてきました。貴園の縦割り保育を活かし、家庭のようなあたたかい保育を提供したいと考えております。」
その保育園の強みやアピールポイント、理念に着目した回答を準備しておくと、採用担当の心をつかめるでしょう。
3. 保育士になった理由|どうして保育士になったのですか?
保育士の志望理由も、高確率で聞かれる質問です。保育士になる方は、子どもが好きという気持ちを持った方がほとんどです。ただ、子どもが好きという回答だけでなくその事実を証明できるようなエピソードも交えておくとよいでしょう。
回答例とポイント
「はじめは子どもが好きという気持ちだけで保育士を目指しました。しかし、年の離れた妹が生まれ、妹ができなかったことができるようになる姿を見て、子どもの成長に感動したのです。この経験から子どもの成長に貢献し、私が経験した感動を多くの保護者へ伝えたいと思い、保育士を目指しました。」
実際のエピソードを交えることで、子どもが好きという理由だけではないということが印象づけられるはずです。
4. 自己PR|あなたの長所と短所を教えてください
自分の長所と短所を見つけることは、むずかしいかもしれません。まずは自分を客観的に分析したうえで、長所と短所を明確にしましょう。
自分をよく見せようと長所ばかり答えたり、本当の自分を見せようと短所ばかり答えたりするのはマイナスのイメージを持たれてしまう可能性があるので、気をつけましょう。
回答例とポイント
「私の長所は明るく元気なところです。学校やこれまでの職場も体調不良による欠勤は一度もありません。子どもたちからも先生はいつもにこにこしていて楽しいといわれており、自分の強みと感じています。短所は自分の意見をなかなか言えないことです。しかし、保育の場では子どもたちによりよい保育が提供できるようになるべく、自分の意見も言えるように努力しています。」
短所があったとしても、その短所をどのように補っているのかもあると、短所を前向きに受け止めてもらえるでしょう。なるべく保育の経験とあわせておくと、評価してもらえるはずです。
5. 転職の場合|前職を辞めた理由はなんですか?
転職であれば、必ず聞かれるのが前職を辞めた理由です。前職を辞めた理由が人間関係や給料面であってもストレートに伝えてしまうと、自分の評価を下げてしまう可能性も。そのため、伝え方を工夫していくことが必要です。
回答例とポイント
「前職では先生同士が積極的にコミュニケーションをとっていこうという環境ではなく、経験年数の長い先生に経験年数の短い先生が従うといういわゆるトップダウンな環境でした。この環境を経験し、経験年数に関係なくみんなで意見を出しあって、よりよい保育環境を作っていきたいと考えました。貴園では職員同士で話しあうための時間が積極的に設けられていると聞き、魅力を感じました。」
ネガティブな内容であってもそれを直接伝えるのではなく、前向きに伝わるように工夫をしてみましょう。
6. 将来のビジョン|どんな保育士になりたいですか?
この保育園で働いていくことで、将来どんな保育士に成長していきたいのかもよく聞かれます。将来のビジョンが明確であるなど長い間この保育園で働くという意思がある方の方が採用をしてもらいやすいといえるため、そのことが伝わるような回答をしていきましょう。
回答例とポイント
「今までの保育園は乳児の人数が少ないということもあり、幼児を担当してきました。貴園では乳児も多く在籍していると聞きました。これまで経験してきた幼児保育に加えて、貴園で乳児保育の経験を積み、幅広いフィールドで活躍できる保育士を目指していきたいと考えています。」
自分の理想の保育を交えつつ答えることで、この保育園で働くという意思を伝えられる可能性があります。
7. 逆質問|なにか聞きたいことはありますか?
面接の終盤で聞かれる質問です。いきなりなにか質問がないかといわれると焦ってしまい、適当に質問をしてしまう方もいるでしょう。逆質問にも落ち着いて対応することで、自分をさらにアピールできます。
回答例とポイント
「社内の研修制度について具体的に教えていただけますでしょうか? また、どのくらいの保育士が利用されていますか?」
説明会やホームページに記入されていることをそのまま聞いてしまうと、話を聞いていない、理解力がないと評価される可能性があります。ひとつの話題を掘り下げて質問できると、保育園についてしっかりと調べたうえで、面接に臨んでいるということがわかり、自身の評価を上げることにつながるかもしれません。
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要注意! 押さえておきたい面接マナー
面接でよい回答ができたとしても、面接マナーが悪ければ採用につながらないかもしれません。ここでは、面接時に注意しておきたい面接マナーをご紹介します。
面接に行くまで|遅刻しない・身だしなみ
面接に遅刻してしまっては、よい回答を準備していても面接すら受けさせてもらえないかもしれません。交通事情を考慮して、5~10分前には保育園に着くようにしておきましょう。
自家用車や自転車での通勤がOKな職場でも、面接日は徒歩、あるいは公共交通機関を活用します。あらかじめ、自宅から保育園へ行き、ルートを確認しておくのもおすすめです。
また、身だしなみも注意しておくべきことのひとつです。身だしなみについては以下でお伝えします。
身だしなみ|清潔感のある服装と髪型で臨もう
面接ではスーツを着用し、革靴やパンプスを着用しましょう。しわやしみがある服装や華美なブラウスでは品位が問われるので、あらかじめしわやしみのない白いブラウスを準備しておくのがおすすめ。
髪型は長い人はひとつに結び、短い人でもヘアピンでとめるなどして、お辞儀をしても顔に髪がかからないことを意識しましょう。化粧もまったくしない、あるいは濃すぎると評価が下がりかねないので、ナチュラルメイクを心がけることが大切です。
面接中|入退室・受け答え
面接中は明るく、相手に聞こえる声でハキハキと受け答えをすることが大切です。緊張するかもしれませんが笑顔を忘れずに、面接官の目を見て話してください。
面接官が数人いる場合には、それぞれの方に目線を配りながら話すことが大切です。また、スマートフォンや携帯電話の電源はマナーモードにするのではなく、オフにしておきましょう。
つづいては、入退室の仕方をご紹介します。
入退室|慌てず対応できるように練習を
入室のときには、ドアを3回ノックして「どうぞ」といわれてから「失礼します」といって入室します。採用担当者の前に立ったら名前とあいさつをして一礼をし、着席をうながされてから座りましょう。
意外と気が抜けやすいのが退室のときです。退室するときは椅子に座ったままお礼をいいます。また、椅子の横で一礼をしてから、ドアの前に立ち、最後に担当者へ「失礼します」といい、もう一度お辞儀をしましょう。
面接後|あいさつ・お礼状
面接が終わって、ひと段落と思われるかもしれませんが、ここで最後に面接に対応していただいたことの感謝を伝えるお礼状などを作成しておくとさらに評価が上がります。ていねいな対応は、働いたあとにも自身の評価を高めてくれるかもしれません。
最後に、お礼状の作成のポイントをご紹介します。
お礼状|手書きで感謝の気持ちを送る
近年ではメールでもやり取りができますが、お礼状は感謝の気持ちが伝わるように手書きで作成するのがおすすめです。
挨拶から書きはじめ、対応してくださったお礼とともに、もしも貴園に就職したらこんなことをしたいというような最後にアピールをいれておくこともよいでしょう。
事前準備と練習は入念に! 面接を成功させよう
面接は、事前準備と練習をしっかりと積み重ねておくことで、緊張しつつも自分の伝えたいことを面接官に伝えられるようになります。保育園のホームページやパンフレットをチェックし、説明会に足を運ぶなどして、保育園の特徴を理解して回答をあらかじめまとめておきましょう。
面接の回答を準備することに気が向きがちですが、服装や身だしなみ、ドアの開け閉めや一礼などこまかい部分まで入念に準備をして面接を成功させてくださいね。