介護福祉士の受験申し込みに必要な書類とは?|受験手続きの流れを紹介
介護福祉士になるためには、国家試験を受験し、合格しなければなりません。国家試験受験申請は各養成施設でまとめておこなう場合もありますが、個人で申し込みをしなくてはいけない場合もあります。ここでは、受験申し込みに必要な書類や方法について見ていきましょう。
- 介護福祉士国家試験の受験申し込みに必要な書類とは?
- 全員が必要な書類|受験申込書・受験手数料払込受領証貼付用紙など
- 受験資格ルートによって違う書類を紹介
- 区分1|介護福祉士養成施設を卒業
- 区分2|3年以上介護等の業務に従事+実務者研修を修了
- 区分3|3年以上介護等の業務に従事+介護職員基礎研修および喀痰吸引等研修を修了・実務経験(見込)修了書
- 区分4|福祉系高校を卒業(平成21年度以降入学)
- 区分5|特例高校を卒業+9か月以上介護などの業務に従事
- 区分6|福祉系高校を卒業(平成20年度以前の入学者)
- 区分7|EPA候補者として、3年以上介護などの業務に従事
- 実務経験証明書とは?
- 受験手続きの流れを紹介!
- 慌てないように早めの準備を心がけよう!
介護福祉士国家試験の受験申し込みに必要な書類とは?
受験申請を円滑におこなうためにも、申請に必要な書類は余裕をもって準備することが大切です。2022年1月に実施予定の第34回介護福祉士国家試験申し込みの受付はすでに終了していますが、今回は第34回の一般申し込み情報をもとに、国家試験の受験申請に必要な書類について説明していきます。
受験資格ルートによって必要書類は異なるため、自身が該当するものを確認して準備をすすめましょう。
必要書類はどこに請求するの?|公益財団法人社会福祉振興・試験センター
国家試験受験申請に必要な書類や所定の用紙は、申請受付期間中に公益財団法人社会福祉振興・試験センターのホームページ、または郵便はがきで請求可能。試験センターは、介護福祉士国家試験の実施と登録を管轄している機関です。申請受付期間終了間近に郵送で請求する場合には、速達で請求しましょう。
全員が必要な書類|受験申込書・受験手数料払込受領証貼付用紙など
下記は卒業した養成施設や実務者研修修了者などに関係なく、介護福祉士国家試験受験申請をする全員が提出しなくてはいけない共通書類です。請求した受験の手引きに所定の用紙や記載方法が説明されています。
・受験申込書
・受験手数料払込受領証貼付用紙
・受験用写真等確認票
受験資格ルートによって違う書類を紹介
上記の必須書類に加えて、申請者の経歴や養成施設などによって異なる書類の提出が必要です。受験資格ルートごとに必要な書類について説明していきます。
自身の受験資格がどのルートに当てはまるかを確認したうえで、確実に準備をしていきましょう。
区分1|介護福祉士養成施設を卒業
はじめに、区分1に該当する申請者に必要な書類です。区分1は福祉系高校を除く介護福祉養成施設を卒業した人、もしくは国家試験実施年度に卒業予定の人が該当します。区分1に該当する場合は必須書類に加えて下記の書類が必要です。
・養成施設が交付した卒業証明書または卒業見込証明書(委託訓練修了証明書または委託訓練修了証明書)
・婚姻などで受験申込書と卒業証明書などの氏名が異なる場合:本籍地のある市区町村が交付した戸籍抄本または戸籍の個人事項証明書(両方の氏名が確認できる戸籍抄本)
・外国国籍の場合:戸籍抄本の代わりに住民票(マイナンバーの記載不要)
・外国籍保有者または帰化した場合:外国籍などが確認できる書類を受験申込書の希望欄に貼付
区分2|3年以上介護等の業務に従事+実務者研修を修了
次に区分2に該当する申請者に必要な書類です。区分2には3年以上の介護などの業務に従事し、所定の実務者研修を修了した人が該当します。区分2の該当者は必須書類に加えて、下記の書類が必要です。
・実務経験証明書または実務経験見込証明書
・実務者研修実施者が交付した実務者研修修了証明書または実務者研修修了見込証明書
・いくつかの事業所でかけもちをしていた場合:従事日数内訳(見込)証明書
・過去の試験で受験票を受領していた場合:証明書提出済申出書(試験実施年度により異なる)
・婚姻などで受験申込書と卒業証明書などの氏名が異なる場合:本籍地のある市区町村が交付した戸籍抄本または戸籍の個人事項証明書(両方の氏名が確認できる戸籍抄本)
・外国国籍の場合:戸籍抄本の代わりに住民票(マイナンバーの記載不要)
・外国籍保有者または帰化した場合:外国籍などが確認できる書類を受験申込書の希望欄に貼付
区分3|3年以上介護等の業務に従事+介護職員基礎研修および喀痰吸引等研修を修了・実務経験(見込)修了書
次に区分3に該当する申請者に必要な書類です。区分3は3年以上の介護等の業務に従事し、介護職員基礎研修および喀痰吸引などの研修を受講した人が該当します。区分3の該当者は必須書類に加えて下記の書類が必要です。
・実務経験証明書または実務経験見込証明書
・介護員養成研修事業者が発行した介護職員基礎研修修了証明書
・都道府県庁が発行した認定特定行為業務従事者認定証、もしくは都道府県庁または登録研修機関が発行した喀痰吸引等研修終了(見込)証明書
・いくつかの事業所でかけもちをしていた場合:従事日数内訳(見込)証明書
・過去の試験で受験票を受領していた場合:証明書提出済申出書(試験実施年度により異なる)
・婚姻などで受験申込書と卒業証明書などの氏名が異なる場合:本籍地のある市区町村が交付した戸籍抄本または戸籍の個人事項証明書(両方の氏名が確認できる戸籍抄本)
・外国国籍の場合:戸籍抄本の代わりに住民票(マイナンバーの記載不要)
・外国籍保有者または帰化した場合:外国籍などが確認できる書類を受験申込書の希望欄に貼付
区分4|福祉系高校を卒業(平成21年度以降入学)
次に区分4に該当する申請者に必要な書類です。区分4は専攻科を含む福祉系高等学校に2009年4月1日以降入学をして、卒業した人が該当します。区分4の該当者は必須書類に加えて下記の書類が必要です
・卒業証明書または卒業見込証明書
・過去の試験で受験票を受領していた場合:証明書提出済申出書(試験実施年度により異なる)
・婚姻などで受験申込書と卒業証明書などの氏名が異なる場合:本籍地のある市区町村が交付した戸籍抄本または戸籍の個人事項証明書(両方の氏名が確認できる戸籍抄本)
・外国国籍の場合:戸籍抄本の代わりに住民票(マイナンバーの記載不要)
・外国籍保有者または帰化した場合:外国籍などが確認できる書類を受験申込書の希望欄に貼付
区分5|特例高校を卒業+9か月以上介護などの業務に従事
次に区分5に該当する申請者に必要な書類です。区分5は専攻科を含む特例高校を指定年度に入学し、卒業した人で、卒後に9カ月以上介護などの業務に就いた人が該当します。区分5の該当者は必須書類に加えて下記の書類が必要です。
・実務経験証明書または実務経験見込証明書
・卒業証明書
・いくつかの事業所でかけもちをしていた場合:従事日数内訳(見込)証明書
・実務試験免除申請をする場合は下記のうちいずれか1つ
介護技術講習実施者が発行した介護技術講習修了証明書または介護技術講習受講決定通知書
介護福祉養成施設などが発行した介護過程履修証明書または介護過程履修見込証明書
実務者研修実施者が発行した介護過程Ⅲ修了証明書または介護過程Ⅲ修了見込証明書
・過去の試験で受験票を受領していた場合:証明書提出済申出書(試験実施年度により異なる)
・婚姻などで受験申込書と卒業証明書などの氏名が異なる場合:本籍地のある市区町村が交付した戸籍抄本または戸籍の個人事項証明書(両方の氏名が確認できる戸籍抄本)
・外国国籍の場合:戸籍抄本の代わりに住民票(マイナンバーの記載不要)
・外国籍保有者または帰化した場合:外国籍などが確認できる書類を受験申込書の希望欄に貼付
区分6|福祉系高校を卒業(平成20年度以前の入学者)
次に区分6に該当する人が必要な書類についてです。区分6は福祉系高等学校に2008年4月1日以前に入学し、卒業した人が該当します。区分6の該当者は必須書類に加えて下記の書類が必要です。
・卒業証明書と教科目および単位履修証明書
・実務試験免除申請をする場合は下記のうちいずれか1つ
介護技術講習実施者が発行した介護技術講習修了証明書または介護技術講習受講決定通知書
介護福祉養成施設などが発行した介護過程履修証明書または介護過程履修見込証明書
実務者研修実施者が発行した介護過程Ⅲ修了証明書または介護過程Ⅲ修了見込証明書
・婚姻などで受験申込書と卒業証明書などの氏名が異なる場合:本籍地のある市区町村が交付した戸籍抄本または戸籍の個人事項証明書(両方の氏名が確認できる戸籍抄本)
・外国国籍の場合:戸籍抄本の代わりに住民票(マイナンバーの記載不要)
・外国籍保有者または帰化した場合:外国籍などが確認できる書類を受験申込書の希望欄に貼付
区分7|EPA候補者として、3年以上介護などの業務に従事
最後に区分7に該当する人が必要な書類についてです。区分7はEPA(経済連携協定)介護福祉士候補者として3年以上介護などの業務に就いた人が該当します。区分7の該当者は必須書類に加えて下記の書類が必要です。
・実務経験証明書または実務経験見込証明書
・いくつかの事業所でかけもちをしていた場合:従事日数内訳(見込)証明書
・過去の試験で受験票を受領していた場合:証明書提出済申出書(試験実施年度により異なる)
・結婚などにより受験申込書と上記書類の氏名が異なる場合:在住の市区町村が発行した住民票(マイナンバーの記載不要)
実務経験証明書とは?
受験資格ルートにより、実務経験証明書の提出を必要とする場合があります。実務経験証明書とはどのようなものなのでしょうか。
ここからは、実務経験証明の発行方法や内容について解説していきます。
介護福祉士国家試験の実務経験ルートを解説|実務経験に認められるお仕事とは?
実務経験証明書は事業所に書いてもらうもの
実務経験証明書とは在職している、もしくは過去に所属していた事業所に記載してもらう書類です。国家試験受験資格者として所定の実務内容と実務期間、日数の条件を満たしていることを証明するためのもので、試験センターのホームページより所定の様式を取得できます。
従業期間・従業日数の考え方
従業期間と従業日数は国家試験実施年度の3月31日までを通算したものになり、従業期間と従業日数の両方の条件を満たす必要があります。従業期間は在職した期間という意味であり、産休、育休、病休などの休職期間も含まれます。所定の条件は下記のいずれかです。
・従業期間が3年以上(1,095日以上)かつ従業日数540日以上に加えて実務者研修の受講
・従業期間が3年以上(1,095日以上)かつ従業日数540日以上に加えて介護職員基礎研修と喀痰吸引等研修の受講
こちらのサイトで所定の従業期間と日数を満たしているかをカンタンに確認できます:
http://www.sssc.or.jp/kaigo/shikaku/k_08_1.html
実務経験として認められるお仕事とは?
実務経験として認められる業務は、介護などの業務を主としていることが必須です。職種としては、介助員、看護助手、ホームヘルパー、看護補助者、保育士、介護業務を主とする生活支援員や指導員などが含まれます。
また下記は各分野の実務経験として認められる施設の一例です。有している資格や所属する施設が対象となるかは、試験センターのホームページをご覧になるか、お問い合わせのうえご確認ください。
・児童分野:知的障害児施設、児童発達支援、放課後デイサービス、居宅訪問型児童発達支援など
・障害者分野:障害者デイサービス、療養介護、生活介護、グループホームなど
・高齢者分野:老人デイサービスセンター、指定通所介護、養護老人ホームなど
・その他の分野:厚生施設、救護施設など
・その他の社会福祉施設など:地域福祉センター、訪問看護事業、労災特別介護施設など
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受験手続きの流れを紹介!
ここからは、受験申請のための手続きについて解説していきます。受験申請手続きには郵送で申請する方法と、インターネットで申請する方法の2種類がありますが、初めて受験申請をする人はインターネットでの手続きはできません。書類の不備などを防ぐためにも、余裕をもって計画的に準備をすすめましょう。
1. 郵送で手続きをおこなう場合
受験の手引を請求後に郵送で手続きをする方法について説明していきます。初めて手続きをおこなう人や、過去に受験資格が確定していないと判断された人は、郵送による申請方法のみです。郵送にかかる時間なども考慮して、早めに請求しましょう。
書類を集めて必要事項に記入する
前項で説明した区分のうち、自身が該当する区分から必要な書類を集めていきます。受験申し込みに必要な書類など自身で記入できるものは「受験の手引」に則して記載。記載後は内容に誤りがないか必ず複数回確認しましょう。
また、養成施設や事業所によっては、書類発行に時間を要する場合もありますので、必要書類は早めに発行依頼をしておきましょう。
受験手数料を支払う
次に受験手数料を支払います。支払い方法には、コンビニエンスストアでの払込か、郵便局などの金融機関からの振り込みです。支払い後は振込受領証原本もしくは、明細書原本を「受験手数料払込受領証貼付用紙」にのり付け貼付します。期日までに支払いができない場合には、手続きが無効となりますので注意しましょう。
郵便局の窓口から簡易書留で発送する
書類の準備が整ったら、いよいよ発送です。所定の封筒に、「書類の手引」にある記入例に則して記入します。発送はポスト投函ではなく、必ず郵便局窓口で簡易書留を利用して発送しましょう。また、簡易書留の控えは受験票を受理するまで手元で保管しておいてください。
2. インターネットで手続きをおこなう場合
次にインターネットによる手続きについて説明します。郵送方法とは違って簡易的に思われますが、郵送方法とは異なる申請手順もありますので注意が必要です。
インターネットで受験手続きができる人とは?
インターネットで申請手続きがおこなえるのは、過去の試験申請で受験資格があると判断されている人のみになります。過去に受験申請をしたことがあっても、そのときに受験資格が確定していないと判断されていたら、インターネットでの申請はできません。その場合には、初回申請者と同様に郵送による申請で手続きが可能になります。
インターネットでの手続きに必要なものを準備する
インターネットでの申請をする場合には、過去に受験した試験の実施回と受験番号の情報、そしてメールアドレスを持っている必要があります。過去の試験情報は過去の受験票や試験結果通知表に記載されていますので、あらかじめ準備しておきましょう。
また、手数料支払いに使用するクレジットカードと本人確認用の顔写真が必要です。顔写真は規格に沿ったものが必要になりますので、準備する際には必ず確認しておきましょう。
専用ページで必要事項に記入する
インターネット申し込みの専用ページから必要事項を入力していきます。パソコンやスマートフォンから入力は可能ですが、申し込み後の入力変更や修正はできません。入力内容に間違いがないか複数回確認しましょう。
受験手数料を支払う
インターネットによる申請の場合には、コンビニエンスストアでの支払い、もしくはクレジットカードでの決済のどちらかを選択できます。クレジットカードによる決済には、カード番号、氏名、有効期限とカード裏面にある3桁のセキュリティコードの入力が必要です。
慌てないように早めの準備を心がけよう!
介護福祉士国家試験の受験申請方法や必要書類は、受験資格ルートや過去の受験経歴によって異なります。書類に不備があると申請手続きが間に合わなくなる可能性も出てきますので、計画的に準備を進めていきましょう。
引用元サイト
社会福祉振興・試験センター 介護福祉士国家試験 受験申し込み手続き
http://www.sssc.or.jp/kaigo/tetsuzuki.html
社会福祉振興・試験センター 介護福祉士国家試験 受験資格(資格取得ルート図)
http://www.sssc.or.jp/kaigo/shikaku/route.html
社会福祉振興・試験センター 介護福祉士国家試験 実務経験証明書、従事日数内訳証明書の様式と記入方法
http://www.sssc.or.jp/kaigo/youshiki_jitsumu.html
社会福祉振興・試験センター 介護福祉士国家試験 各種支援ツール
http://www.sssc.or.jp/kaigo/tools/index.html
社会福祉振興・試験センター 介護福祉士国家試験 よくあるご質問
http://www.sssc.or.jp/kaigo/q_a.html
社会福祉振興・試験センター 介護福祉士国家試験 受験資格 従業期間計算表
http://www.sssc.or.jp/kaigo/shikaku/k_08_1.html
社会福祉振興・試験センター 介護福祉士国家試験 受験資格 実務経験の範囲
http://www.sssc.or.jp/kaigo/shikaku/k_09.html
社会福祉振興・試験センター 第34回介護福祉士国家試験 受験の手引
http://www.sssc.or.jp/kaigo/pdf/pdf_tebiki34.pdf#page=4
社会福祉振興・試験センター 1 受付トップ
https://www.sssc-shiken.jp/Init.cgi