ケアマネジャーの資格試験の受験資格と取得までの流れ


ケアマネジャー(介護支援専門員)は、介護を必要とする方に適切なサービスが受けられよう、ケアプランの作成や、関係機関との調整を行うための国家資格です。
ケアマネジャーの資格を取得するには、介護支援専門員実務研修受講試験合格後に実務研修を受けることが必要です。
この介護支援専門員受講試験を受けるには、実務経験や法定資格の要件を満たさなければなりません。

介護支援専門員実務研修受講試験の受験資格とは

ケアマネジャーの資格を取得するには、介護支援専門員実務研修受講試験へ合格し、実務研修を受けることが必要です。
介護支援専門員実務研修受講試験を受けるには、複数のルートがあります。
ここでは2015年に行われた法改正後の受験資格について扱います。
まず一つ目のルートは、医療福祉系の資格を取得し、5年以上の実務経験によるものです。
保健師や看護師、介護福祉士などの資格が法定資格として定められており、資格に基づく実務を5年以上、900日以上の従事が必要とされます。
こちらは法改正前後で変更はありません。
二つ目のルートは、相談援助業務に5年以上の従事によるものです。
老人福祉施設や老人保健施設の生活相談員や支援相談員、障害福祉サービスにおける相談支援専門員、生活困窮者の就労訓練に関連する主任相談支援員などがあてはまります。
法改正によりケースワーカーや医療ソーシャルワーカーは除外されることとなりました。

2015年のケアマネジャー受験資格の改定における注意点

2015年に、介護支援専門員実務研修受講試験の受験資格が改定されました。
2017年までの試験は、3年間が移行期間として設けられており、この期間内は法改正前の受験資格での受験ができますが、2018年からの本施行以降は、受験資格がなくなるケースもあるので注意が必要です。
まず、相談援助業務5年以上で受験資格を得る場合ですが、法改正により内容が変更されます。
福祉事務所のケースワーカーや、医療ソーシャルワーカーでの実務経験は受験資格から除外されることとなりました。
また、医療・福祉系の資格(法定資格)を持たない場合、法改正前は、社会福祉主事任用資格やホームヘルパー2級研修終了者で5年以上、無資格の場合では10年以上の介護従事経験で受験資格が得られていました。
ところが今回の改定で、介護業務経験のみからの受験ルートが廃止されました。
介護実務経験のルートで受験を考えている場合には、2017年までに合格するか、介護福祉士などの資格を取得後に、法定資格所有者としてケアマネジャーの資格を目指すことになります。

介護支援専門員実務研修受講試験の内容と資格交付まで

介護支援専門員実務研修受講試験は、年1回、10月に行われます。
試験は五択のマークシート方式ですが、合格率は毎年10%台と難易度の高い試験です。
試験の内容は、介護支援に関する保険制度や介護認定に関するものから、保健医療サービスや福祉サービスの知識まで幅広く出題されます。
また、法改正によって以前は法定資格保有者にあった一部解答免除の取扱は終了となりました。
試験合格後には、一定時間以上の介護支援専門員実務研修を受講し、介護支援専門員証の交付を受けてケアマネジャーとなることができます。
介護支援専門員実務研修は講義と演習を内容とするもので都道府県により日程や時間が異なりますが、前期・後期と分けて行われるのが一般的です。
専門性の向上を図るという流れから、年々研修時間は長くなっています。
国の指針では2016年度以降の研修時間は87時間以上になる予定です。
また、資格取得後も5年毎に研修を受け、更新する必要があります。

ケアマネジャーの受験資格は2015年の法改正によって大きく変化しました。
特に介護の業務経験のみの受験ができなくなりますので、介護業務経験10年以上でケアマネジャーの受験を考えていた場合には移行期間中に合格する必要があります。
受験時の実務経験の証明書は取得するのには時間がかかる場合もありますので、早めに準備を始めましょう。



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