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ヘルスケア 2021-05-25

5回の施術で結果を出す骨盤矯正術でファンを獲得!【もっと知りたい「ヘルスケア」のお仕事 Vol.30「ママの骨盤整体」南 絢子さん】

ヘルスケア業界のさまざまな職業にフォーカスして、その道で働くプロにお仕事の魅力や経験談を語っていただく『もっと知りたい「ヘルスケア」のお仕事』。

引き続きお話を伺うのは、産後ママの骨盤矯正&整体専門の「ママの骨盤矯正」で働く南 絢子さん。

#1では、産後ママ専門の出張整体での働き方や、鍼灸から整体へ転身したきっかけについてインタビュー。#2では、「産後ママ専門」の整体で働く魅力や、産後ママの施術で南さんが心がけていることについて教えていただき、女性のライフステージの変化に対応できる施術者を目指すために大切なことを聞いてきました。

今回は、南さんの手技・技術にフォーカス。産後ママに対して行う施術の流れや、大切にしていることなど、南さんならでは流儀を教えていただきます。

教えてくれたのは…

「ママの骨盤矯正」鍼灸師 南 絢子さん

鍼灸接骨院で働きながら鍼灸師の資格を取得後、
「ママの骨盤矯正」に入社。
2歳の女の子のママ、現在妊娠9カ月。
産後ママの気持ちと身体に寄り添った施術が人気

忙しいママのために、5回でしっかり結果が出る施術がしたい

「全5回の施術で効果を感じていただきたいと
思って取り組んでいます」という南さん

―「ママの骨盤矯正」での基本的な施術の流れを教えてください。

初回は体験というかたちでお申し込みいただき、その後は4回コースが基本。体験を担当したものが、基本的にはずっと担当します。経膣分娩であれば産後1カ月から、帝王切開の場合は産後3カ月からお受けしています。

施術は、問診・カウンセリング後、姿勢や歪みの確認をして、全身マッサージと矯正に入ります。仰向けから始め、お腹、脚、デコルテラインのマッサージ、肩・首周りの矯正をしたら、うつ伏せになっていただき、肩・背中から下半身へ。骨盤周りを丁寧にほぐしたら、骨盤矯正を行います。最後に、呼吸法や骨盤体操の指導を行い、体調などを確認して終了です。

―施術のなかで大切にしていることは何ですか?

一番大切にしているのは、言葉選びや伝え方など、コミュニケーションの部分です。体験を含めた5回のなかで結果を出したいという気持ちがあるので、お伝えしたいことがたくさんあるんです。でも、育児で疲れ果てて寝てしまう方もいらっしゃいますし、産後って情報量が多いと頭に入らなかったり。なので、一度にお伝えする情報の量や、話すスピードは、とくに気をつけて会話するようにしています。

手技については、整体を初めて受けるという方も結構多いので、刺激量は細やかに調整するようにしています。また、産後ママに共通して、気をつけて触れていきたいポイントがあるので、そこは念入りに施術します。

産後ママの整体&矯正
施術ポイント

1.大腿四頭筋

産後すぐは、妊娠中の姿勢が残っていることが多く、太ももの前側(大腿四頭筋)あたりの張り感が強い方が多くいます。ここは、赤ちゃんを抱き上げるときにも、よく使う筋肉です。

大腿四頭筋が硬くなると、骨盤が引っ張られてしまい、腰痛の原因になります。なので、ここは念入りに。腕の広い面を使い、ゆっくりと圧をかけて、丁寧にほぐしていきます。

2.首・肩周り

授乳や抱っこにより、巻き肩になっていたり、首や肩が凝り固まっていることも。丁寧にほぐして血行をよくしてあげると、すごくラクになります。

3.骨盤矯正

まずは骨盤横の骨の出っ張り、大転子のすぐ上にある靭帯を狙い、次に梨状筋を狙って施術します。妊娠により骨盤周りがゆるむと、この部分が緊張しやすく、痛みを引き起こす原因に。しっかりほぐし、骨盤を正しい位置に整えます。
骨盤を正しい位置に整える手技として、仙腸関節という、骨盤のうしろにある骨を触っていきます。親指の付け根あたりで、グーッと圧をかけながら、位置を整えます。

施術後のセルフケア

産後は、内臓の位置が変わっていたり、筋力が落ちていることも。これらは、日々の生活のなかで、ゆっくりと戻していただきたい部分なので、セルフケアとして「胸式呼吸」と「骨盤体操」の2点を、お伝えするようにしています。

1.胸式呼吸

仰向けになり、胸をひらくイメージで、鼻から息を吸い、口からゆっくり吐き出します。これを10回繰り返します。

内臓は、妊娠中に上がり、産後は下がってしまいます。胸式呼吸で胸を開くことで内臓を引き上げ、元の位置に戻していく効果があります。また、肩・胸周りの細かい筋肉が刺激されるため、血行も促進され、肩こりなどの改善にも。

2.骨盤体操

うつ伏せになり、足をぴったりくっつけたら、ふくらはぎ、太もも、おしりの穴の順に、ギューッと締めるイメージで力を入れていきます。そのまま、恥骨をベッドに押し付けるイメージで骨盤を傾け、そのまま10秒キープ後、ゆっくりと力を抜きます。これを10回。

パッと力を抜くと、骨盤もパッと開いてしまうので注意して。この体操を続けることで、骨盤ベルトの役割をする筋肉を戻していきます。

日々の育児のなかで、自分のことをする時間や余裕はなかなかないですよね。運動をするタイミングなんて、ほとんどない。だから、最低限で効果が出せるものを、お伝えできればと思って、指導させていただいています。

―ありがとうございました! 最後に、今後の展望をお聞かせください。

これから産休に入りますが、復職した際には、また施術にも出たいです。出産を経験して、子育てもまだまだこれからですが、やっぱりママさんって大変なんだなって、すごく感じます。十月十日、お腹で赤ちゃんを守って、生まれてきたら慣れない育児が始まって…。産後って、初めてのことだらけで、本当に大変。

なので今後も、施術でお身体をいやすことはもちろん、お話を聞いて共感したりとか、少しでも寄り添えるように、より一層お力になっていけたらと思っています。

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5回の施術でしっかり結果を出す確かな技術力と、だんだんと心が和らいでくるコミュニケーション力。身体も心もほぐしてくれる南さんの施術が、多くのママたちを救っているんだなと感動しました。「ママの骨盤矯正」には、南さんのように「産後のママの力になりたい」と集まった施術者の方々が揃っているそう。そんな想いに共感した方は、ぜひHPをチェックしてみてください。

▽#1はこちら▽
通院できない産後ママを手助けする出張整体の魅力【もっと知りたい「ヘルスケア」のお仕事 Vol.30 「ママの骨盤矯正」南 絢子さん】>>

取材・文/山本二季
撮影/高嶋佳代

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