子育てや結婚した人でも介護福祉士として働くことは可能か
現代社会では、女性が社会進出することを推進しており、さまざまな企業で結婚・育児をしている女性を応援する企業づくりがされています。今回は介護福祉士として働く女性が、他の企業と同じように、仕事と家事・育児を同時に続けることができるかどうかについて考察してみました。
今、もしくはこれから同じような状況になる方はぜひ参考にしてみてください。
結婚・子育てをしながら介護福祉士として働けるかどうかは事業所次第
介護というのは、もともと女性が家事をしている間に行うものとされてきました。しかし、その専門性の高さや体力的な問題から、今では介護施設が代わって行うことが普通になり、専門の介護職員が高齢者などのサポートを行っています。そのような背景から、介護職が国家資格化して専門職となった今でも、介護業界では、女性の割合の方が多くなっています。一方で、介護施設の現場では女性の方が割合として多いものの、管理職になると男性の方が多くなることもあります。
職場で育児休暇を取れるかどうかについては、事業所の規模やトップとなる人の考え方、職員体制によって大きく変わってきます。例えば、病院内にある老人保健施設で働く介護福祉士は、他の看護師と同じように育児休暇が取得しやすい状況にあります。
また、事業所の中に託児所が設備されているという話も耳にします。多くの職場では女性が働きやすい環境づくりに注力しており、介護業界でもそのような取り組みは行われ始めています。
主婦の王道の仕事であるヘルパー
ホームヘルパーのほとんどが女性で、そのほとんどが主婦と言われています。ホームヘルパーとして働く利点は、年齢に関係なく始めることができる点です。また、どこの事業所を見ても、常に人材が不足しがちなため、比較的採用の間口が広いことも利点でしょう。
他にも非常勤のヘルパーをする場合、自分にとって都合の良い働きたい時間を事前に事業所に伝えておけば、希望の時間帯で働くことができます。また、自宅から直接利用者宅に行き、そのまま帰宅するという直行直帰をすることができる点も女性に選ばれている理由です。
また、一つの利用者宅に対しては複数人のヘルパーが入るため、チームでの仕事となります。とは言え、人の生活のサポートをする仕事内容ですので、チームと言えど個人の責任は重くなります。そのため、子育てをしながらできる仕事ではありますが、すぐに仕事をキャンセルしたり、時間通り仕事に行くことができないなどの状況に陥りやすい人の場合は、仕事を続けることは難しいでしょう。
介護福祉士として働き続ける時のポイント
さまざまな事情があって、介護福祉士を続けなければいけない、もしくは仕事を辞めることができないという人も中にはいるはずです。そのような場合には、以下の点を念頭に置きながら働くことによって、子育てや家事と並行して介護福祉士を続けることができるでしょう。
1つ目は、完璧主義者にならないことです。全てを一人で完璧にこなせる人は、この世にいません。介護福祉士の仕事は責任が重いことから、真面目に取り組む人がほとんどです。その姿勢はとても大事ですが、時にそれは精神を病んでしまう原因にもなることがあるので、注意しましょう。
2つ目に一人で頑張りすぎないことです。一人で仕事をしながらの、子育ては大変です。たまには子育てを周囲の人にお願いしてみるのでもいいでしょう。周囲に助けを求めていかなければ、どこかでパンクしてしまいます。
最後に、自分のための時間を作ることです。子育てや家事と、仕事を両立することによって、自分の時間を作ることを忘れてしまいがちですが、自分だけの時間を作ってゆっくりすることも時には大切です。
結婚や出産・子育てなどの人生の転機が訪れた人にとって、介護福祉士として働き続けることは簡単なことではありません。時には、職や働き方を変えたりする必要も出てきます。また、事情によってどうしても働き続けなければいけない時には、少しでも周囲の人に手助けをしてもらいながら、仕事と家事・育児の両立を進めていきましょう。