結婚や出産を経験して人生が変わったこととは? (株)アルテ サロン ホールディングス 伊東成弥さん #2
全国に333店舗ものサロンを統括している(株)アルテ サロン ホールディングスで、経理を担当している伊東さん。現在3歳半と1歳8か月の男の子に恵まれ、育児と仕事の両立に悪戦苦闘中。前編では、独身のころから思い描いていたライフプランのこと、産休で仕事を離れていたときに感じた焦燥感、キャリア形成に必要な資格を取得したことをご紹介しました。
後編は、パートナーとは家事と育児の分担をどうしているのか、仕事をこなしながらお子さんたちとの時間をどう工面しているのかなどを伺います。
お話を伺ったのは…
(株)アルテ サロン ホールディングス
伊東成弥さん
独身のころから28歳で結婚して第一子を29歳、第二子を31歳で出産する…というライフプランを立て、パートナーの協力もあって実現した伊東さん。第一子の育休中にビジネス会計の2級と3級を取得するなど、着々とキャリア形成をしてきました。現在は経理部で主任を任されています。
食事担当は私。子どもの遊び担当はパパ
—–家事と育児はほとんどワンオペ状態ですか?
いえいえ。主人は料理が苦手なので、食事は私が作ります。掃除はよくやってくれますよ。細かなところにまで気がつく人なので向いていると思います(笑)。
あと、子どもたちと一緒に遊ぶのは主人の方が得意ですね。私は肩車とかできないし、身体を動かすような遊びは主人に任せています。特に上の子は「パパッ子」なんですよ。主人はおねだりされるとすぐ抱っこしてあげたり、子どもが大好きな電車にも一緒に乗りに出かけたりしています。
—–平日はお子さんたちとの時間をどんな風に過ごしていますか?
下の子はまだ単語しか話せませんが、とにかく会話をするようにしています。時間をつくるテクニックとして、よく「子どもたちにテレビを見せておけば、自分の時間が持てる」とも聞きますが、私はなるべくしないようにしています。子どもたちがテレビを見ていたら、一緒に見ながら話しかけたりしてコミュニケーションをとるようにしています。
—–お子さんの年の差が3歳だと、特に上のお子さんはヤキモチを焼いたりしませんか?
あまり感じません。二人とも同じことをやりたがりますね。例えば下の子をくすぐっていると、お兄ちゃんは「僕もやる~!」と言いながら私と下の子の間に入ってきます。下の子もお兄ちゃんと同じことをやりたがって、お兄ちゃんの大好きな電車への興味が芽生えてきたようです。
復帰してから「時間の使い方」が課題
—–産休が明けて、今は経理部で働いていらっしゃいますが、両立は難しいですか?
今は主任として責任のある仕事を任され、やりがいもあります。ただ、きっちり仕事をやり遂げたい気持ちはあっても、保育園の「お迎え」の時間に縛られ、子どもが熱を出したら早退しなければなりません。子どもが小さいと制約がいろいろあって、やり遂げたいのにできないジレンマがあります。
途中で切り上げた仕事を、同僚に「ここから先を任せます」とお願いしないといけないので、周りの方に負担をかけているかもしれないですね。
今の部署は私より年下の女性社員が多いんです。彼女たちが結婚して子どもを産んでも、やりがいを持ちながらも安心して働ける会社なんだ…と、私を見て感じてもらえたらうれしいです。
—–仕事のやりくりはどうしているんですか?
アプリのタスク機能を使ってその日にやるべきことを13項目くらい書き出しています。絶対にやり終えなければならないのは10項目で、残りはゆとりがあれば…という感じ。時短勤務で時間が限られる分、心に余裕を持ってこなしたいんです。
仕事だけでなく家事にも言えますが、「今できることを、まとめてやる」ようにしています。そうすれば無駄がなくなり、余裕がある時間を作ることもできます。
—–出産する前と今を比べて、伊東さんご自身に変化はありますか?
同僚の皆さんからは「ギラギラしている感がなくなった」とか、「丸くなった」と言われるようになりました。私自身、出産するまでは「仕事を評価してもらいたい」、「もっとキャリアアップしたい」という想いが強かったと思います。同期がキャリアアップした話を聞くと、以前なら嫉妬が混ざったような悔しい気持ちになりましたが、今は素直に「おめでとう!」と言えます。
私の中で「頑張るべき分野」が広がったんでしょうね。仕事と家庭のバランスを取りながら頑張ることが、今の私にとって大切なことなんだと思います。
人から「ありがとう」と言われるように育ってほしい
—–ご夫婦の時間はどのタイミングで取っているんですか?
子どもたちが眠った後とか、朝イチのタイミングですね。それ以外はLINEでやり取りしています。でも、内容は子どものことがほとんどですけれど。私が子どもと夕食を取っているタイミングで主人が帰ってきたら、お酒を飲みながら話すこともあります。
—-お子さんたちには、これからどんな風に育って欲しいですか?
困っている人がいたら、自分から行動を起こして助けてあげられるような人に育って欲しい。
「ありがとう」と感謝されるような人になってくれたらいいな…と思います。
—–理想の家族像はありますか?
そうですね。何でも話し合えるような家族でいたいですね。3歳年の差がある兄弟ですけれど、双子のように何でも協力しあって生きていってほしい。
年頃になったら彼女を家に連れてきて、私たちに紹介してほしいです。「モテる」子になってくれたらいいですね(笑)。
仕事と育児を楽しく両立させるためのポイント3か条
1.仕事でも家事でも、できることはできる時間にまとめて行う
2.子どもと過ごすときは積極的にコミュニケーションをとる
3.夫婦で一緒に「楽しい」「美味しい」体験をする
タイムマネージメントをしっかりしている伊東さん。そのひとつが1日にやるべきことを項目立てて、仕事を「見える化」していること。「見える化」しておくと、やらなければならないことが明確に分かるので、効率よく仕事や家事をまとめて行えます。
効率を優先すると、お子さんを「放置」する時間が増えそうですが、あえて「積極的にコミュニケーションをとる」のが伊東さん流。タイムマネージメントをしているからこそ、お子さんと濃密な時間を過ごせるのでしょう。
とは言え、お子さんが幼いと思い通りに進まないこともしばしば。伊東さんは「人に助けてもらうことが多いからこそ、感謝の気持ちを必ず伝えるようにしています。
「やってもらって当たり前なことは1つもありません。感謝の気持ちは必ず伝えないと!」とおっしゃっていました。
「ありがとう」の重みを知っているからこそ、お子さんには「ありがとう」と言われる人に育って欲しいのかもしれません。
▽前編はこちら▽
結婚も出産も!ライフプランを実現して、仕事と家庭で理想のバランス (株)アルテ サロン ホールディングス 伊東成弥さん #1>>