結婚も出産も!ライフプランを実現して、仕事と家庭で理想のバランス (株)アルテ サロン ホールディングス 伊東成弥さん #1
ヘアサロン「Ash」や「NYNY」、メンテナンスサロン「Choki Peta」など、全国にある333店舗ものサロンを統括している(株)アルテ サロン ホールディングス。
ここで経理を担当している伊東さんは現在、3歳半と1歳8ヶ月の男の子の子育てに奮闘中。実は伊東さん、結婚する年齢から第一子と第二子を出産する年齢までのライフプランを組み立て、すべて実践しています。
前編では、ライフプランを実現するために必要なことや、思い通りに進まなかったことを交えながら、産休後に職場に復帰するまでの葛藤をうかがいました。
お話を伺ったのは…
(株)アルテ サロン ホールディングス
伊東成弥さん
独身のころから28歳で結婚して第一子を29歳、第二子を31歳で出産する…というライフプランを立て、パートナーの協力もあって実現した伊東さん。第一子の育休中にビジネス会計の2級と3級を取得するなど、着々とキャリア形成をしてきました。現在は経理部で主任を任されています。
夫の協力を得て結婚も出産もライフプランを実現!
——パートナーとはどこで知り合ったのですか?
社内です。2010年に私が新卒で入社したときの採用担当が主人だったんです。もちろん、その当時はお互いに何も意識していませんでしたよ(笑)。
最初、私はヘアサロンAshにレセプショニストとして配属され、3年後本社勤務になりました。当時はまだ本社勤務の女性社員が少なく、分からないことばかりですごく不安で…。
そんなとき、本社で唯一、顔見知りだったのが主人でした。いろいろ相談に乗ってもらったり、仕事の進め方などを教わったりしていましたね。お互いの部署は違いましたが、頼れるお兄さん的存在だったんです。
—–お兄さん的存在から、結婚を意識したきっかけは?
仕事をしている姿を見て「しっかりしている」とか、男女を問わず「みんなに頼られている」と知り、「結婚をするならこの人かも」と思うように。2015年からお付き合いを始めて、2016年に結婚しました。
—–最初のお子さんが生まれたのは29歳のときですね。
実は私、結婚から出産までライフプランを立てていて、1人目は29歳、2人目は31歳で出産する…と決めていたんです。ライフプランを実行するには主人の協力は欠かせないので、「そろそろ…」とプレッシャーをかけることもありましたね(笑)。
主人も私も兄弟がいたので、最初から「一人っ子」は考えていなかったんです。それでプランの通り、1人目も2人目も出産することができました。
出産の不安を和らげてくれた先輩ママのアドバイス
—–「当時、本社には女性社員が少なかった」とのことでしたが、妊娠が分かってから産休まではスムーズでしたか?
本社勤務になったときから1人目の妊娠が分かるまで、営業部に在籍していたんです。打ち合わせで外出することも多く、お腹が目立ってくるとちょっとキツかったですね。それを会社も察してくれて、販売促進部へ異動に。この部には子育てを経験した先輩ママがいたので、とっても心強かったです。
当時は産休を取っても、復帰する社員が少なかったんです。前例があまりなかったので、保育園を探すタイミングなど、先輩ママのアドバイスはとても参考になりました。
—–産休はどのくらい取ったんですか?
最初の子どものときは、8月から翌年の4月まで取りました。
出産から3ヶ月くらい経って、私自身の体力が復活したころに、会社の友人の結婚式に参列したんです。同僚たちと話をするうち、「私も早く会社に復帰したい!」と強く思うようになりました。
一日中、生まれたばかりの子どもの世話をしていると、大人と話をすることがありません。そんな毎日を送っていると社会から取り残された気持ちになるんですね。夫から社内の情報が入ってくると、よけいに「会社で働きたい!」と気持ちばかり焦っていました。
—–2人目のお子さんのときは?
5月末から翌年の6月までです。コロナ禍まっただ中で緊急事態宣言が発令されていたので、休まざるを得なくなってしまったんです。
—–産休を取っている間、仕事のことを忘れられましたか?
ちゃんと引き継ぎをして産休を取ったにもかかわらず、1人目のときは産んでからすぐ仕事モードに戻ってしまいました(笑)。仕事のことが気になって、会社の後輩や同僚にメールや電話をして、状況確認していましたね。
復職後に役立てようと「ビジネス会計」の資格を取得!
—–産休中に資格を取ったと伺いました。どのような資格ですか?
1人目の産休中に「ビジネス会計」2級と3級の資格を取りました。子どもが眠っている時間を利用して勉強したんです。もともと営業でしたし、他の部署に復職するにしても、この資格は邪魔にならないと思って。
—–すごい! 学校にも行かず、独学ですよね?
大学で簿記の資格を取得していたので、そんなに難しくなかったです。1人目のときは勉強の時間が作れましたが、2人目のときはダメですね(笑)。下の子が眠っていても上の子が起きていたり、二人とも眠っていても私が疲れてしまったり。なかなか時間が取れませんでした。
—–産休から復職まではスムーズでしたか?
1人目の産休後、配属されたのは総務部でした。今までと畑が違うので、最初は何から手を付ければいいのか、分からなかったですね。
2人目の産休が明けてから復職したのが、今の経理部です。
—–お子さんが幼いと、仕事と育児の両立は大変ですよね。
朝のうちは元気なのに、よく熱を出すんですよね。保育園から「お迎えに来てください」と呼び出されることもしばしば。その日が締め切りの仕事でも中断して、同僚たちに「ここから先をお願い!」と手伝ってもらうこともありました。
——子育てをサポートしてくれる方は?
私の実家が近くなので、困ったときは助けてもらってます。以前は自転車で15分かかりましたが、今はさらに近いところにマンションを買ったので、歩いて5~6分です。
どうしても仕事が片付かないときは保育園のお迎えを代わってくれたり、下の子どもが熱を出したときに上の子を預かってくれたり。いろいろと助けてもらっています。
伊東さん流! 思い描いたライフプランを叶える方法
1.大まかでもプランを立て、「どんな人生を歩みたいのか」を考える
2.困ったときは実家のサポートを利用する
3.子どもが眠った後など育児の空き時間を利用してスキルを身につける
2人のお子さんを出産する年齢を決めていた伊東さん。プランを実行するにはさまざまな障害があるとは思いますが、キャリアのことを考えると、ある程度ライフプランを組み立てておくメリットは大きいと思いました。
また産休期間を利用して、資格取得の勉強をした…というのもパワフル! 赤ちゃんの世話にずっとかかりきりになると、どうしても「社会から取り残されている感」に襲われるもの。スキルアップの勉強は、こうした負の気持ちをかき消すだけでなく、将来の自分への投資にもなります。
後半では、家事と育児をパートナーとどう分担しているのか、仕事と育児を両立するために心がけていることなど、さらに詳しく伺います。
▽後編はこちら▽
結婚や出産を経験して人生が変わったこととは? (株)アルテ サロン ホールディングス 伊東成弥さん #2>>