【子育て応援メソッド】仕事で得る美容情報が子どもの健康維持にも役立つ 榛沢麻衣さん #2
美容業界で働くワーママ・ワーパパたち。子育てには目に見えない細かなお世話もあり、時間に追われている人も多いと思います。そんな多忙なママ・パパに、仕事と育児を両立するために助けられているものをインタビューする「子育て応援メソッド」。
今回は、MAQUIAやLEEなど女性誌で活躍中のフリーランスヘアメイク・榛沢麻衣さんにインタビュー。撮影の様子をこまめにインスタに投稿する榛沢さんは、双子ちゃんを含む女の子3人のママでもあります。ご多忙なお仕事と育児をどうやって両立しているのでしょうか? 前編ではたくさんの育児の助っ人さんのことを伺いました。この後編では、ご飯担当のパパさんのお話、撮影現場で聞く美容情報を育児にも役立てていること、さらにご愛用のスキンケアについても伺いました。
保育園のお迎え時間を考慮した撮影スケジュール
――現在、どんなお仕事をされていますか?
「MAQUIA、LEE、Marisol、e’clatなど集英社の雑誌のお仕事をメインにやらせていただいています。あとはたまにWEBや広告のお仕事も」
――フリーランスのメリットは?
「クライアントさんと直接お話ができるので、どういったヘアメイクを望まれているのか、どういう画にしたいかなど細かいやりとりができて、認識の違いや伝え漏れがなくなることがメリットです。それから、自分でスケジュール管理をしているので、予定をダイレクトに伝えられて進行がスムーズですね。出産してからはとくに土日は仕事を入れないなど自分で決められるのもいいです」
――月にどれくらいお仕事をされていますか?
「雑誌の仕事以外に、ECの撮影も入れると月に20日くらいですね。ビューティーの記事は1~2カットで終わることも多いので、稼働日数のわりには意外と時間はあるんです。ありがたいことに! 編集の方やライターの方もママが多いので、保育園のお迎えに間に合うようにスケジュールを組んで、みんながチームみたいに動いています。撮影の日は、だいたい9時or10時にスタートして、遅くても5時には終了。保育園のお迎えに間に合わせることが多いです」
――10年前とは全然違う環境です! いまは夜中の撮影なんてないのですか?
「夜中になることはないですが、ファッションの撮影は朝早くて長時間になることが多いので、主人に保育園の送り迎えを頼んだりすることは極々たまにあります。基本的には、子どもがまだ小さいので、保育園の時間内で終わる仕事をお受けするようにしています」
――ご主人は育児なんでもされるのですか?
「実はうち、ごはんは基本、主人が作ります。九州男児なので味にうるさいし、食材にもこだわりがあって。前に、わたしがつくった料理で野菜の切り方でなにか言われたことがあったので、『じゃあやってください』と言ったら主人が作るようになりました(笑)。仕事が早く終わる日や休みの日に、まずはスーパーのチラシでお得な品をチェックしてから買い物をして、保育園のお迎えの前に作ってくれます。子どものご飯も休みの日にまとめて作って冷凍してくれているので、いつでもチンして食べられることはすごくありがたいです」
――ご主人すごいですね。ご飯以外も?
「おむつを変えたり、寝かしつけもお風呂もできます。子どもが3人いるのでやらざろう得ないというか、やってもらわないと生活がまわらないんです」
――確かにそうですね。榛沢さんの1日のタイムスケジュールを教えてください。
お風呂上りの時間差保湿で潤い肌をキープ
――お忙しい中、ご自分のスキンケアはどうされていますか?
「最近は、お風呂上りにとりあえずハーバーのホワイトレディだけつけて、子どもの水分補給やスキンケア、髪を乾かしてパジャマを着せます。ありがたいことに肌が頑丈なので、水分が肌に残っているうちにこれだけしておけばなんとかなるんです。いまの季節は乾燥するので、子どもたちの世話がひと段落してから、カルテHDのオールインワンを重ねて保湿ケアしています」
3人に火がつかないように早めの消火活動
――3人の子育てで大変なことは?
「『連鎖』するのは大変だなと思います。例えば、ひとりがぐずり出して、よしよしとなだめているとほかの2人も甘えて寄ってくるんです。だから、ひとりがぐずり始めたらすぐ消火活動に入ります。それがうまくいかないと3人でわ~っと大火事になるので、早く鎮火させることを心がけています(笑)。
ひとりお腹が空いて食べさせているとみんながお腹空いたと言い始めるし。だれかが風邪をひけばもれなく全員ひくので、我が家では『連鎖』が大変ですね」
――上の子は『お姉ちゃん』という意識はすでにあるのですか?
「その日の調子によります。調子がいいと泣いている双子の妹におもちゃを持ってきてなだめようとしてくれますが、調子が悪いと自分のおもちゃを触られるのがいやだったり。双子を抱っこしていると、双子をおろして自分を抱っこしろと要求してきたり。長女は15kgあるのでもう腰がくだけそうになります(笑)。
でも、双子のひとりは、わたしがご飯をあげても食べないのに、お姉ちゃんがあげると食べたりする場面ではほっこりしますね。ボロボロこぼして後始末が大変なのですが、とりあえず食べてくれるし、『お世話をしてあげたい』という気持ちを大事にしたいので、やりたいようにさせています」
――では、子育てしていく中で楽しみや喜びは?
「成長が見られるのはとても楽しいです。なんだかんだ、かわいいし。それから、家族の絆がより強くなったように思います。親や妹・弟に頼ることが多くなり、マメに連絡もとるし、子どもの話を中心に会話も増えて、実際に会う機会も多くなりました。子どもができたことで家族がより仲良くなり、そして家族が大好きになりました」
――ママになってから、ヘアメイクのお仕事をされていてよかったと思うことは?
「ヘアメイクの技術が直接育児に役立つわけではないのですが、仕事で関わる美容賢者たちから最新の美容情報を教えてもらえることが多く、美容と健康はセットなので、体を健やかに保つためのコツが得られるんです。それが、子どもたちの健康維持にとても役立っています。
わたしより少し先に出産されたライターやスタイリストさんから、この時期はこうしたほうがいいよとか、ちょうどいいタイミングでアドバイスもらえるのがありがたいです。その方たちも記憶が薄れてなく、情報も古くなくという感じで。
それから、長女に七五三のヘアメイクをしてあげたときは、喜んでいましたね。3人とも年頃になったときに、子どもたちからもヘアメイクの技術が求められるようになるのかなと思っています」
――今後の目標を教えてください。
「仕事の幅を広げつつ、『ヘアメイクの仕事を続けていく』ことが目標です。子どもが大きくなり、手が離れるようになったら、今はできない土日や夜帯のお仕事もお受けして、いろいろなジャンルのヘアメイクに対応できるようになりたいです。先々は着付けもできるようにしたいと思っています。おばあちゃんになっても何かしら美容の仕事はしていたいですね。
母としては、子どもたちの健康維持を第一に、成長したときにいろいろな道を選べるようにたくさんの経験をさせてあげたいと思っています」
榛沢さんが助けられているものは
保育園のお迎えに間に合うようなスケジュールを組んでくれる撮影チームをはじめ、家事や育児なんでもこなすパパなど、そのキャラクターも手伝って、頼りになる味方がたくさんいる榛沢さん。おもに助けられているのは…
1.ママ主体の撮影チーム
2.ご飯担当のご主人
3.お風呂上りの秀逸保湿アイテム
双子ちゃんが生まれて、上のお子さんだけのときより確実に忙しくなったはずの榛沢さんですが、インタビュー中はゆとりさえ感じられる大らかな雰囲気。ご主人の育児参加率が高いカップルにはそんなママさんが多いような気がします。ところで、榛沢さんパパのお料理、拝見したいと思いませんか?
▽前編はこちら▽
【子育て応援メソッド】仕事で得る美容情報が子どもの健康維持にも役立つ 榛沢麻衣さん #1>>
撮影/古谷利幸
取材・文/永瀬紀子
Profile
榛沢麻衣さん
インスタグラム:@m_hanzawa_hairmake