【子育て応援メソッド】仕事で得る美容情報が子どもの健康維持にも役立つ 榛沢麻衣さん #1
美容業界で働くワーママ・ワーパパたち。子育てには目に見えない細かなお世話もあり、時間に追われている人も多いと思います。そんな多忙なママ・パパに、仕事と育児を両立するために助けられているものをインタビューする「子育て応援メソッド」。
今回は、MAQUIAやLEEなど女性誌で活躍中のフリーランスヘアメイク・榛沢麻衣さんにインタビュー。撮影の様子をこまめにインスタに投稿する榛沢さんは、双子ちゃんを含む女の子3人のママでもあります。ご多忙なお仕事と育児をどうやって両立しているのでしょうか? 前編ではたくさんの育児の助っ人さんのことを伺いました。
出産前に仕事仲間のママたちから情報ゲット
――フリーランスになってどれくらいですか?
「フリーランスは11年目に入りました。18才で美容師になりサロンに4年勤務した後、22才でヘアメイク事務所に移って、そこに3年間所属しました。25才でフリーランスになって現在36才です」
――フリーになるきっかけは何かあったのですか?
「ヘアメイクの事務所に所属していたときは、仕事が忙しくなってからも固定給だったため、ずっとアルバイトをしていたんです。でもヘアメイク一本でやりたいという気持ちはずっと持っていました。ヘアメイクの仕事を始めて3年くらい経ったころ、仕事で一緒になるライターさんやスタイリストさんから、スケジュール管理も自分でできそうだしそろそろフリーになっても大丈夫じゃない? と背中を押してもらい、事務所を出ることにしました」
――ということは、ママになったのは、フリーランスにもだいぶ慣れてきてからなんですね。
「そうですね。フリーになって8年目の出産だったので、子どもができたことで仕事の形態が変わったということはとくにないです。いま上の子が3才、その下に1才の双子がいて3人とも女の子なんです」
――それは賑やかそうですね。3人とも保育園ですか?
「はい、3人とも同じ保育園に通っています。ライターさんやスタイリストさんなど仕事仲間にママがたくさんいて、出産前に区役所に行って保育園の話を聞いておいたほうがいいよとアドバイスをいただいたので、わたしは3回くらい足を運びました」
――産む前に情報があるってものすごくいいですね。フリーだと、会社員のママより保育園に入りにくいことってまだありますか?
「どうなんでしょう。わたしは目黒区に住んでいるのですが、比較的フリーランスに優しいような気がします」
――目黒区在住のフリーの方、多いですもんね?
「そうですね。世田谷区在住のフリーのスタイリストさんからは、提出書類リストにスケジュール帳のコピーというのがあって、それでどれくらい仕事をしているか確認されると聞きました。目黒区はそういうのがなくて、用紙1枚に1週間のうち何日、何時間働いているかを記入して、クレジットの入った雑誌のコピーやホームページのプリントアウトしたもの、あとは確定申告のコピーを提出すればよかったと記憶しています。
保育園に入る前にベビーシッターさんに来てもらって仕事をしていたので、それもポイント加算になり、無事に保育園に入園することができました。以前よりフリーランスも増えてきているので、以前より保育園探しもラクにはなっていると思います」
――目黒区はフリーに優しいんですね。下の双子ちゃんのときの保活はいかがでしたか?
「姉妹ポイントもあったので、長女と同じ保育園にスムーズに入園することができました」
――それはよかったです。
産前産後は両方の母ががっちりサポート
――3人それぞれ別の保育園なんてことになったら大変ですもんね。子育てを手伝ってくれる人はまわりにいますか?
「双子の出産のときは、1ヶ月くらい前からわたしの母に来てもらいました。長女のときはギリギリまで仕事をしていましたが、双子のときは結構しんどくて、出産予定日の2ヶ月前には仕事をやめました。重すぎて10分も歩けないんですよ。膝にも悪いし、苦しくなってきちゃって。最後の一週間くらいはどの体勢もしんどくて、もうトドのようにゴロゴロしていました(笑)。その間に長女はばあばにすっかり懐いて、その状態で入院しました。産後は、こんどは九州から夫の母に来てもらって1ヶ月間サポートしてもらいました」
――以前からお義母様とは親しかったのですか?
「いいえ。遠いのでそんなにしょっちゅうは行けないので。でも、一緒にいてもあまり気を遣わずにすむ人なので、1ヶ月間ストレスなくヘルプしてもらえました」
――逆にストレスになってしまうという話もよく聞きます。
「その心配はなかったですね。私の母も、孫が生まれたことによって親子でぎくしゃくするみたいな話を携帯マンガでよく読んでいたらしく、子育てには口を出さないように気を遣ってくれていたみたいです」
双子が生まれてからは遠慮がなくなりました
――ご主人は帰宅が遅いのですか?
「バラバラなんです。同じヘアメイクの仕事をしているのですが、テレビの収録だと帰りが遅くなるので、母たちが戻った後は、目黒区の産前・産後支援ヘルパー事業をよく利用していました。おむつ交換やミルク、沐浴のお手伝いはもちろん、母子が過ごす部屋の掃除、洗濯、食事の下ごしらえ、買い物の補助などをしていただけます。掃除は1室限定とか、子どもとヘルパーさんだけでのお留守番はできないなど制限はあるのですが、抱っこしてもらえるだけでかなり助かるので、まめにお世話になっていました。
うちは双子なので、出産予定日1ヶ月前から産後1年以内に合計120時間まで、1回2or3時間まで1時間500円で利用できます。資格を持っている方ではありませんが、育児経験のある方が来てくださるので安心です」
※赤ちゃんひとりの場合は、産後6ヶ月以内で合計45時間まで
――産後は、ママも不安定になることもあるので助かりますね。他にも助けてくださる方がいらっしゃるとか?
「同じ駅に住んでいる妹や、弟も電車で1時間くらいかけてかけつけてくれることもあります。ファミリーサポートさんには上の子の送り迎えをお願いしていました。それから、たまたまベビーシッター経験があると聞いていたモデルちゃんにも3時間くらいみてもらったことがあります。もう頼めるものは全部!(笑)
上の子のときは、他の人に頼るのはあんまりかなと思って、なるべく自分でやろうと心がけていましたが、双子が生まれてからはそうは言っていられなくなり、頼みまくっています。遠慮がなくなりました」
――3人ですもんね。ヘルプしてくれる人は多いに越したことはないですよね。お子さんの具合が悪くて保育園に預けられないときはどうされていますか?
「いまのところ、実はなんとかなっちゃっています。妹、弟、あとは友達に来てもらったりして」
――具合が悪いときに面倒みてくれるお友達って、とても親しいご関係ですよね?
「そうですね。美容師時代に受付をやっていた女の子なのですが、すごく気が合ってもう10年近く仲良しなんです。ママさんではないのですが、もうすぐ結婚予定で、その子にもときどき助けてもらっています」
榛沢さんが助けられているものは
3人のお子さんの育児をしながらのお仕事はとても大変なことだと思いますが、榛沢さんはふたりのお母様やご兄弟、お友達などに助けてもらい、仕事と育児の両立を図っています。榛沢さんが助けられているのは…
1.出産前から情報をもらえる仕事仲間
2.区の産前・産後支援ヘルパー事業
3.母・妹・弟・友達などたくさんの助っ人たち
後編では、ご飯担当のパパさんのお話や、忙しないお風呂上りにご愛用中の美容アイテムなどについて伺います。
▽後編はこちら▽
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撮影/古谷利幸
取材・文/永瀬紀子
Profile
榛沢麻衣さん
インスタグラム:@m_hanzawa_hairmake