インターネットの普及やテキストエディターの進歩により減ってきた日本語の誤用ですが、それでもなかなか「間違いに気づかない日本語」がたくさんあるようです。
今回は、その中でも「尊敬語と思いがちな謙譲語」を3つご紹介します。
「○○さんはおられますか?」
取引先に行った時や電話の時に、ついつい使ってしまうこの言葉ですが、「おる」は「居る(いる)」の謙譲語です。
謙譲語に「~れる、~られる」を付けても尊敬語にはなりません。
◆◆正しい使い方◆◆
「○○さんはいらっしゃいますか?」「○○さんはおいででしょうか?」
「お客様がそう申されました」
これも時々使う人を見かけますね。きっと時代劇の影響なのではないかと勝手に考えています。
「殿! なんと申されました!」「貴様、何を申す――」なんてセリフ聞きますもんね。
これも「言う」の謙譲語、「申す」に「~れる、~られる」を付けちゃった、なんちゃって尊敬語です。「言う」の尊敬語は「仰(おっしゃ)る」ですよ。
◆◆正しい使い方◆◆
「お客様がそう仰(おっしゃ)いました」
「以前、ご登録された時に……」
これを見て、「え!? 何がおかしいの??」と思った方は多いかもしれません。なんとこの言葉遣い、テレビやラジオのアナウンサーでも間違って、普通に使っちゃっていますから。
実はこれは典型的な謙譲語の「お(ご)~~する」の形なんですね。これは謙譲語のみに使える形で、尊敬語には使えません。
◆◆正しい使い方◆◆
「以前、登録された時に……」「以前、ご登録になった時に……」
今回、私の周りでも良く聞く間違い3つをご紹介しましたが、いかがですか? わかっていても使ってしまう方もいらっしゃると思いますが、これを機に「美しい日本語」を身に付けてみてはいかがでしょうか。
2015/09/18
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