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特集・コラム 2023-01-06

脈拍とは?正常値はどれくらい?脈拍の正しい測り方|その他のバイタルサインも紹介

病院を訪れた際に測る機会も多い脈拍検査ですが、どれくらいの脈拍が正常な値なのか、どのように脈拍を測ればいいのか把握していない方もいるでしょう。

本記事では、「脈拍」という言葉の意味や正常な脈拍の目安、正しい脈拍の測り方、脈拍以外に重要な3つのバイタルサインについて解説します。

正常な脈拍の目安と測り方を知って、異常があった場合に備えておきましょう。

脈拍とは?


脈拍とは、心臓が収縮して血管に血液を送ることで、動脈が一定間隔で拍動すること。脈拍は1分間あたりの脈拍数で計測され、手首に指をあてて脈拍をはかることが多いです。

脈拍を正確に測ることで、心臓・血液循環に関する病気をチェックできます。また、運動後に脈拍を確認して、療養時にける運動強度の指標として活用できるのも特徴です。

「心拍数」と「脈拍」はどう違うの?

脈拍と非常に似通っている意味を表す言葉が「心拍数」です。「心拍数」は心臓が拍動する回数、「脈拍」は動脈が拍動する回数を表しています。

正常に心臓が拍動している方は心拍数と脈拍は一致しますが、不整脈の方は脈拍が心拍に遅れて拍動することが多く、両者の間には違いがみられる場合もあります。

脈拍の正常値はどれくらい?


脈拍の基本的な概要について知ったところで、その次に気になるのは、正常な脈拍の目安ではないでしょうか。この章では、正常な脈拍の目安や異常な脈拍が示唆する疾患リスクについても見ていきましょう。

一般的には60~90回/分

成人の脈拍の正常値は、1分あたり60〜90回の間です。脈拍が1分間につき50回未満の場合は徐脈(じょみゃく)、100回を超える場合は頻脈(ひんみゃく)とも呼ばれ、脈拍が少なすぎても多すぎても健康上の問題がある可能性が高いと考えられています。

日常生活で運動習慣がある方は脈拍が少なかったり、緊張しがちな方は脈拍が多く計測されたりという例外はあります。ただし、脈拍が平均値よりも少なかったり、多かったりする場合は、基本的に健康上の問題が考えられると覚えておきましょう。

100以上の「頻脈」で考えられる疾患は?

1分間に100回以上の脈拍が計測される「頻脈」の方は、不整脈や貧血、甲状腺機能亢進症などの疾患が疑われます。血圧の低下を招き、脈拍が速ければ速いほど動悸やめまい、吐き気などの症状をもたらし、最悪の場合、気を失ってしまうこともあるでしょう。

病院に検診を受けに来ているということで緊張して、脈拍が速くなっている可能性もあるので、リラックスした気持ちで脈拍を測ることが大切です。

50未満の「徐脈」で考えられる疾患は?

1分間に50回未満の脈拍が計測される「徐脈」の方は、不整脈や甲状腺機能低下症などの疾患が疑われます。脳貧血や息切れを引き起こし、意識が遠のくことも。頻脈の場合と同様に、深刻な健康リスクを抱えているサインである可能性も覚えておきましょう、

いずれの場合も詳しくは医師の診断を受けよう

脈拍が多かったり、少なかったりすれば、必ずしも疾患を抱えているとは限りません。生活習慣やホルモンバランスの乱れ、精神的なストレスなどによる影響で、正常な脈拍の数値を逸脱してしまうケースもあります。

脈拍を測って正常値ではないとわかったら、医師の診断を受けて、くわしい疾患や症状について判断を仰いでいくことが求められるでしょう。

脈拍の正しい測り方とは?


脈拍を測って自分自身の健康状態を判断するためには、正しい脈拍の測り方を知っておくことが大切です。この章では、具体的な脈拍の測り方について見ていきましょう。

1.秒針のついた時計を用意し体をリラックスさせる

脈拍を測る際には、秒針のついた時計で60秒間を正確に測りながら脈をとります。ちなみに、20秒間脈拍を測ってその数を3倍することで、1分間の脈拍を測る方法もあります。

ちなみに、脈拍は緊張している時や運動した後は、通常時よりも脈拍が速くなってしまうので、必ずリラックスした状態で、かつ激しい運動は避けるようにしましょう。

2.脈拍を測る場所を決める

脈拍を測るための身体の部位には、手首や首のつけ根、左胸などが利用されます。中でも手首にある橈骨(とうこつ)動脈が、脈を測るのに最適な部位です。

また、試しに左右の腕で脈拍に差がないか確認してみて、差があるようなら血行障害の可能性もあることを頭に入れておきましょう。

自分が測りやすいと思う部位に手や指をあてて、正確に脈拍を測っていきましょう。

3.指を手首の脈にあてて脈を数える

脈拍を測る際には、人差し指・中指・薬指の3本の指を使って拍をとります。主に中指と薬指で手首に触れることで、正確に脈拍を測れます。また、脈拍の左右差も必ずチェックして、血行障害のリスクがないかどうかもあわせてチェックしましょう。

脈拍だけじゃない、気をつけたいバイタルサイン


バイタルサインを日本語にすると「生命兆候」と直訳され、人間が生きていることを示す脈拍・体温・血圧・呼吸の4つのサインをさします。これらのバイタルサインを観察することで、患者の健康状態がどうなっているのかを総合的に判断できるのです。

この章では、脈拍以外のバイタルサインの三要素についてそれぞれ見ていきましょう。

体温

バイタルサインの一つである「体温」は、身体が熱中症や感染症にかかっていないか、身体が疲れていないかなどを測る指標です。平熱は36℃〜37℃前後だといわれており、年齢や性別、生活習慣によって個人の平熱は変化します。

体温が平熱よりも高い場合は感染症や熱中症の可能性があり、低い場合は寒い環境にいるか極度の飲酒、栄養不足による体調不良が疑われるでしょう。

血圧

「血圧」は、血液が血管の内壁を押し出す力をあらわします。日本高血圧学会によれば、最高血圧は120mmHg未満、最低血圧は80mmHg未満が正常と定義されています。

低血圧の場合には食欲不振や頭痛、めまいを引き起こすリスクがあり、高血圧の場合には脳卒中や狭心症などの合併症を引き起こすリスクが考えられるでしょう。

呼吸

「呼吸」は、酸素をとりこみ、二酸化炭素を排出する体の働きです。1分あたり12〜20回が呼吸の平均回数で、年齢や健康状態によってその回数は増減します。

また、呼吸の回数そのものだけでなく、呼吸のリズムや呼吸中に異常な音がしないかなども確認して、総合的に健康状態を見ることが大切です。

脈拍は健康のバロメーター!異常値があったら専門医の診断を仰ごう


この記事では、脈拍が動脈が拍動する回数であることを確認し、1分あたり100回以上の脈拍「頻脈」で不整脈や貧血、1分あたり50回未満の「徐脈」で不整脈や脳貧血を発症する可能性について紹介しました。

脈拍は平均回数である1分あたり60〜90回より多すぎても、少なすぎても健康上のリスクを抱えている可能性が考えられます。脈拍に異常を見つけたら、すぐに専門医の診断を仰ぐようにしましょう。

引用
公益財団法人 日本心臓財団:健康ハート叢書
健康やまぐち サポートステーション:心拍数の測り方
社会医療法人 甲友会:体温とは?〜バイタルサイン〜
社会医療法人 甲友会:血圧とは?〜バイタルサイン〜
社会医療法人 甲友会:呼吸とは〜バイタルサイン〜

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