ケアマネ研修のシートに記載する目標は?書き方の例と思いつかない場合の対処法を紹介
介護支援専門員実務研修受講試験を行う際の目標設定や振り返りには、研修記録シートを利用します。しかし、具体的な書き方がわからなかったり、内容が思いつかなかったりするケースもあるでしょう。
介護支援専門員実務研修受講試験の研修記録シートは3部構成となっており、書く内容や目的、タイミングをおさえて、目標や研修内容の振り返りに活かすことが大切です。
今回は、介護支援専門員実務研修受講試験で使用する研修記録シートの目的や書き方、うまく内容が思いつかない時の対処法について紹介します。上手に活用して、研修をより有意義なものにしていきましょう。
ケアマネジャー研修(介護支援専門員実務研修受講試験)では研修記録シートを使う
介護支援専門員になるためには、ケアマネジャー研修(介護支援専門員実務研修受講試験)に合格し、研修を受ける必要があり、その際に使用するのが研修記録シートです。研修シートは研修前・受講直後・受講後に使用し、各段階での理解度をチェックすることが可能です。
目標を明確にし、内容の振り返りを行うことで、研修内容をより多角的に理解できます。
引用元
公益財団法人 東京都福祉保健財団:令和5年度 東京都介護支援専門員実務研修受講試験
研修記録シートを利用する目的
介護支援専門員実務研修受講試験において研修記録シートを利用する目的は、研修目標の確認と研修内容の理解度を客観的に判断することです。受講前・受講直後・受講3カ月後と定期的に研修内容をアウトプットすることで、研修目標を明確にできます。
目標を明確にし、研修の理解度を確認するために必要なものだといえるでしょう。
研修記録シートは3部構成
介護支援専門員実務研修受講試験で利用する研修記録シートは3部構成です。しかし、いざシートに記録しようと思っても、書き方がわからないこともあるのではないでしょうか。ここでは、各段階ごとの研修シートの書き方について確認しましょう。
研修記録シート1:目標
1番目の研修記録シートは「目標」です。研修の受講者と管理者双方が、研修に期待することと研修の目標についてすり合わせを行い、シートに記入します。
シートに記入する項目と記入内容は以下のとおりです。
・番号・氏名
・受講目標:研修で学びたいこと、介護支援専門員の理想像
・受講者に研修で学んで欲しいこと(管理者が記入)
・受講成果(受講3カ月後に受講者が記入):成果や目標達成度の確認
介護支援専門員の基本的な法的知識やケアプラン作成方法、利用者との相応しいコミュニケーション方法の習得など、介護支援専門員として実現したい目標を決めましょう。
研修記録シート2:評価
2番目の研修記録シートは「評価」です。受講前・受講直後・受講3カ月後のタイミングで、それぞれ研修の評価についてシートに記入します。研修の科目ごとにシートが用意されているので、科目ごとに丁寧に研修を振り返るようにしましょう。
シートに記入する項目と記入内容は以下のとおりです。
・研修名・科目名・氏名
・4段階の自己評価(4が最も良い評価):受講前・受講直後・受講3カ月後
研修受講前・受講直後・受講3カ月後のタイミングで、各項目に自分の評価を4段階評価で記入し、自分の理解度にどのような評価の変化があったのかを確認します。
研修記録シート3:振り返り
3番目の研修記録シートは「振り返り」です。科目ごとにシートがあります。
シートに記入する項目と記入内容は以下のとおりです。
・研修名・科目名・氏名
・1から4の項目欄に振り返り内容を記入する(空欄はないように)
研修の中で理解できなかった点や良かった点、講師や研修のカリキュラムについてなど、自分が考えていることや感想を自由に記入しましょう。箇条書きでも大丈夫です。
介護支援専門員実務研修受講試験の目標設定がうまくできない場合の対処法
介護支援専門員実務研修受講試験の研修記録シートに記載する内容は、基本的に自由ですが、何から書いて良いのかわからなくなってしまう場合もあります。ここでは、研修にのぞむにあたって確認しておきたい、目標設定のポイントについて見ていきましょう。
1.自分の課題を明確にする
研修の目標を立てるにあたっては、まず自分自身の課題を見つめ直すことが大切です。周囲のスタッフと意見交換をしながら、自分に足りない点を再確認します。
他のスタッフと議論してもあまり意見が出てこない場合は、職場での失敗や苦手な仕事を振り返り、自分なりの課題を見つけてみましょう。
具体的には、以下のような課題が見つかるかもしれません。
・他人とのコミュニケーションに苦手意識がある
・認知症の介護が苦手かもしれない
・計画的に行動するのが不得意だ
自分の課題を認識することで、課題に対する改善案や目標設定もより明確になります。
2.具体的な目標を設定する
自分の中の課題を見つけたら、今度は具体的な目標を設定しましょう。たとえば、コミュニケーションに苦手意識があるという方なら、「コミュニケーションの問題を克服するためには、どんなことに取り組めば良いのか」といった目標を設定していきます。
どうしたらコミュニケーションの課題を克服できるのか、どのような状態になったらコミュニケーションの問題を克服したといえるのかを定義することが大切です。
自分なりの目標設定ができたら、具体的な行動目標を決めます。たとえば、利用者とのコミュニケーションを1日に何回以上、何分以上すると決めてコミュニケーションをとることで、苦手と感じていたコミュニケーションにも慣れることができるはずです。
自分の中の課題から、問題の解決に向けた目標設定をしていきましょう。
3.達成したい姿をイメージする
目標設定をする際は、達成したい理想像を思い浮かべることも重要です。どのような介護支援専門員になりたいのかを明確にすることで、自分に足りない点や、目標とすべき未来の自分について、達成したい自分のイメージをより現実感をもって考えられます。
周りにお手本となる同僚や先輩がいるなら、勤務している様子を参考にして目標を考えるのも良いでしょう。また、利用者の家族から言われた言葉も有益な情報です。
4.管理者側の目線で考えてみる
介護支援専門員実務研修受講試験は、管理者あってのものだといえます。研修を通して習得したい知識や経験は何なのかについて、管理者目線で考えてみるのもおすすめです。
管理者や現場の責任者の立場になって物事を考える習慣をつけると、現場が求めているものを考慮した目標設定をしやすいでしょう。
介護支援専門員実務研修受講試験のシートへの記載方法をおさえて、研修に向けて万全の準備をしていこう!
この記事では、介護支援専門員実務研修受講試験における研修記録シートの目的や構成、構成ごとの記入の仕方、内容が思いつかない場合の考え方について紹介しました。
研修記録シートへの記入は、自分自身を見つめ直し、研修で学ぶ内容を最大限に自分のものとして理解するために重要なプロセスです。
目標設定をする際には、自分の中の課題を明確にし、達成したいイメージや管理者の考えを考慮した上で、具体的な目標について考えてみる必要があります。
介護支援専門員実務研修受講試験の研修記録シートへの記載方法や考え方を確認して、研修の内容を理解し、その後の業務にも活かせるように準備しましょう。