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特集・コラム 2020-01-15

産後の不調を経験した『KIE’S AROMA』後藤貴英さんが「ママに自分を取り戻せるひととき」を提供する理由(前編)

『KIE’S AROMA』は、2014年4月オープンした東京都文京区で子育て中のママ向けにアロマトリートメントを行う、「ママメンテナンスサロン」です。オーナーの後藤貴英(ごとう きえ)さんは、ご自身の産後の不調に悩んだ経験から、自宅サロンと出張とでママ専用のリラクゼーションサービスを始めました。

子育て中のママたちの心と体を解きほぐす癒やしの場になっている『KIE’S AROMA』は、どんなサロン? セラピストとしての女性の働き方とは? 後藤さんに、お聞きしました。

今回お話を伺ったのは……

『KIE’S AROMA』オーナー 後藤貴英(ごとう きえ)さん

管理栄養士、アロマセラピスト、セラピスト養成インストラクター。養士として病院に勤務した後、アロマテラピーやリフレクソロジーについて学ぶ。都内大型スパ施設内のアロマトリートメントサロンで経験を積むとともに、セラピスト育成講師として新人教育を担当。その後、自身の出産・子育てをきっかけに、子育てママのケアを行う『KIE’S AROMA』を開業する。

出張とサロン、2つのスタイルで『KIE’S AROMA』を運営しています

—後藤さんが『KIE’S AROMA』を開業したきっかけは何ですか?

はじめは栄養士として病院勤務をしており、入院患者の食事管理や栄養指導などを行っていました。もともと予防医学に興味があったことから、栄養学とは別の角度から勉強したいと考え、専門スクールでアロマテラピーとリフレクソロジーを学ぶことになったのですが、せっかくスクールに通うならセラピストとして働いてみようかなと思い、大型スパ施設内のリラクゼーションサロンに就職しました。

そのサロンには長女を出産した後1年半ほど社員として勤務しましたが、出産後はほとんど眠れず24時間子どもの世話に追われ、腕や腰、背中も痛くなって「育児はこんなにも疲れるのか」と思いました。ホルモンバランスの崩れもあり、あらゆる不調が襲ってきた感じです。セラピスト勤務時代には産後ケアはメニューになく、また子育て期のママさんのお客様も少なかったので知らなかったのですが、まさに産後や子育て期こそケアが必要なのだと実感しました。そこで、セラピストとしてのスキルとキャリアを生かし、自宅でサロンを開業しようと思ったことがきっかけです。

—『KIE’S AROMA』のコンセプトについて教えてください。

『KIE’S AROMA』は「ママに自分を取り戻せるひとときを」をコンセプトにした、子育てママのケアをするためのアロマリラクゼーションサロンです。授乳や抱っこで肩や腕が痛い方や夜泣きや途切れないお世話続きで寝不足が続いている方、産後太りに悩んでいる方が少しでも楽になるよう、その人に合わせて施術を行っています。産褥期(さんじょくき)のお客さまなど外出が難しい方もいるので、出張とサロンの2つのスタイルをとっています。

日常生活に関することをヒアリングして、メニューをカスタマイズします

—お客さまの体調に合わせて施術メニューを考えるのですか?

事前にコースを決めずに、どのような施術をするか、その場でメニューを組み立てます。通常の全身アロマトリートメントに加え、リフレクソロジーやヘッドマッサージを入れるなど、臨機応変に対応しています。また、ママは授乳や寝かしつけなどで、ずっと同じ姿勢が続くことがよくあります。前かがみの姿勢で体が固まっている方も多いため、その場合はストレッチを入れたりもしていますね。

施術の前にお客さまが一番つらいところを聞いて、その部位を中心にメニューを考えますが、施術中の会話を通してヒアリングもしていますね。どのような姿勢で授乳をしているか、寝かしつけのときは赤ちゃんのどちら側に寝ているかなど、日常生活に関することを聞いて、メニューをカスタマイズしているんです。セラピストとしてのキャリアが長いので、そこでの経験が生きているなと感じています。

—施術中に赤ちゃんが急に泣き出してしまうこともありますか?

もちろん、あります。1人のお客さまに対し施術時間にプラスして赤ちゃんのお世話のために余裕を持って時間を確保しているので、赤ちゃんと一緒にいらしたお客さまは途中で抱っこしたり授乳したりしていただいても、問題ありません。また、赤ちゃんを抱っこしたまま施術ができるように、リクライニングチェアでリフレクソロジーや肩のもみほぐしをすることも可能です。私も子育てを経験しているので、起こり得る状況を想定し、お客さまと赤ちゃんの状態に合わせて施術のやり方を変えています。

産後の段階によってアロマオイルを変えています

—施術には、どのようなトリートメントオイルを使用しているのですか?

オイルは、マッサージ用のオリーブオイルとホホバオイルをブレンドして使っています。使用しているオリーブオイルは保湿力が高く、肌がすべすべになるので、産後の乾燥しやすいお肌やアンチエイジングにもとてもおすすめです。

付け加えると、オリーブオイルに含まれる脂肪酸の割合はオレイン酸が最も多いのですが、実は母乳に含まれる体脂と構成が似ているので馴染みやすく、産後ケアにも良い効果があります。オリーブオイルだけだと少し重たいので、テクスチャーを調整するためにホホバオイルを混ぜていますね。また、ナッツ系のオイルはアレルギーの心配もあるので、赤ちゃんが舐めても問題ないよう、安全性を考えて選びました。

—アロマオイルの香りはお客さまに選んでいただくのでしょうか?

産後は香りに敏感な時期ではありますが、妊娠中に比べて使用できる種類が増えるので、お客さまにフィーリングで選んでいただいています。そして、時期や体調によって好きな香りや苦手な香りは変わるので、産後間もない方にはかんきつ系やラベンダーなどのリラックス系の香り、その後はホルモンバランスに働きかける香りなど、その時期に起こりやすい症状に合わせた香りを少し多めに用意するなど、産後の段階によって最初に紹介するアロマオイルを変えています。

また、産後は肌も敏感になっているので、アロマオイルの濃度を通常1%くらいのところを0.5%以下にしています。やはり、香りがあるとお客さまの表情も和らぎますね。赤ちゃんが舐めてしまいやすい時期のトリートメントはベースオイルのみで行い、香りは胸元にアロマオイルを垂らしたコットンを置き、芳香浴にしています。

『KIE’S AROMA』後藤貴英さんが子育てママをケアするときの3つのポイント

1.外出が難しい方もいるため、出張とサロン、2つのスタイルで運営する

2.産後の段階によって最初に紹介するアロマオイルを変える

3.肌も敏感になっているので、産後はアロマオイルの濃度を0.5%以下にする(通常は約1%)

「産後の大変な時期こそケアが必要」という思いのもと、ママと赤ちゃんのことを考えた施術をしている、後藤さん。後編では、セラピスト講師としてのキャリアや後藤さんご自身のライフスタイルについて、ご紹介します。

Salon Data

KIE’S AROMA

住所:東京都文京区
TEL:非公開
URL:http://kiesaroma.jp/
https://www.facebook.com/kiesaroma
※現在は、出張のみの営業。

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