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特集・コラム 2020-03-04

鍼灸師の求人情報をチェック! 正社員の月給はどれくらい? パートやアルバイト勤務もOK?

「鍼(はり)」や「灸(きゅう)」を用いた手法で、体のさまざまな不調を改善することができる施術を「鍼灸(しんきゅう)」と呼びます。この施術をおこなうために必要な資格を取得した人のことを「鍼灸師」といいますが、鍼灸師になるためには国家試験を受け、合格しなければなりません。

鍼灸師の資格を保有していると就職でも有利になることから、最初から就職を目的として鍼灸師の資格取得を目指す方も少なくありません。しかし、実際にどのような人材が鍼灸師として求められているのかがわからないと、資格取得を目指すという決断ができない方も多いことでしょう。

ここでは、鍼灸師を募集している求人情報の特徴や、鍼灸師の資格とあわせて取得すると就職活動で活かすことができる資格などについて解説します。

鍼灸師の求人情報をチェック!

特定の職種に対する求人の傾向は、実際に出されている求人情報を調べてみるとよくわかります。鍼灸師の求人情報は、一般的な求人情報サイトだけでなく、医療分野に特化した求人情報サイトなどでも掲載されていることが多いため、比較的探しやすいでしょう。

ここでは、実際に出されている鍼灸師の求人情報をもとに、正社員の鍼灸師の需要や収入、パート・アルバイトの求人数、とくに多い勤務先の一例などについてみていきましょう。

正社員の需要は高い? 月給はどれくらい?

正社員として雇用することを前提とする鍼灸師向けの求人情報は、数多くあります。そのため、鍼灸師の国家資格を取得することができれば、パートやアルバイトなどの非正規社員として働く期間を設けなくても、いきなり正社員として働くことも可能です。

また、正社員としての雇用を前提とする鍼灸師の求人には、賞与ありのものや各種手当がつくものもあるので、少しでもよい条件で働きたいという方にとって大きなメリットとなるでしょう。

一方、月給に関しては18~50万円までと幅が広く、より多くの収入を得たいという方は就職先の候補が絞られてしまいます。とくに地方では月給も下がりやすい傾向があるので、収入面でも条件がよいことを重視したいという場合には、都心部に限定して就職先を探すのがおすすめです。

パート・アルバイト勤務の募集は多い?

鍼灸師の求人には、パート・アルバイトとしての勤務もOKとなっているものがあります。ただし、その数は正社員求人に比べると圧倒的に少ないので、短時間勤務がしたいという希望がない限り、正社員として働くことを前提とした就職活動をするのがおすすめです。

また、鍼灸師の求人にパート・アルバイトとしての勤務を前提とするものが少ない理由としては、フルタイムで働きながら応用的な施術技術などを身につけてほしいと考える事業者が多いことが挙げられます。

鍼灸師としてのスキルアップを図りながら働きたいという方も、パート・アルバイトより正社員の求人を探したほうがよいでしょう。

正社員と仕事内容の違いはある?

パート・アルバイトとして働くことも選択肢として考えている方のなかには、正社員とパート・アルバイトの間で仕事内容に違いがあるのかを知りたい方も少なくないでしょう。しかし、鍼灸師の求人では、仕事内容として「鍼灸施術全般」と書かれていることがほとんどです。これは正社員の求人であっても、パート・アルバイトの求人であってもほぼ同じです。

勤務先によって若干の違いはあるかもしれませんが、鍼灸師の仕事内容は正社員でもパート・アルバイトでもほとんど同じといってよいでしょう。

勤務先はどこが多い?|鍼灸院・整骨院

鍼灸師の求人を見てみると、その多くは鍼灸院が出しているものであることがわかります。これは、鍼灸施術を受けたいと考える人の多くが、鍼灸院を利用することを考えれば当然といえるでしょう。

鍼灸施術は鍼灸院だけでしか受けられないということはなく、それ以外の施設でも受けることができます。たとえば整骨院では整骨の施術と並行して鍼灸の施術をおこなうことも多く、鍼灸院と同じように鍼灸師の募集をおこなっているところも少なくありません。

鍼灸師の求人を出している施設としては、鍼灸院と整骨院がとくに多く、就職先を探す際にはこれらの施設をメインに求人情報を探してみるのがおすすめです。

整形外科など医療機関の募集もある

鍼灸施術は、整形外科の治療にも近いという特徴があります。このことから、一般的な整形外科治療と並行して鍼灸施術をおこなうケースも少なくありません。このような関係から、整形外科でも鍼灸師の募集をおこなっている例はあるので、就職先を探す際にはこちらもまた候補のひとつとして考えてみるとよいでしょう。

また、整形外科以外の医療機関でも鍼灸師を募集しているところはあるので、鍼灸師として働きたいという方は、広い視野を持って求人情報を調べてみることが大切といえます。

ダブルライセンスで就職を有利にするなら? おすすめの資格を紹介

鍼灸院や整骨院、あるいは整形外科など各種医療機関への就職を目指す場合、鍼灸師の資格を持っていることは大きな強みとなります。しかし、これらの施設では鍼灸以外の治療や施術をおこなうことも多いため、鍼灸師の資格だけしか所持していない場合、じゅうぶんなアピールができないこともあります。

整形外科などの医療機関で働くことを目指す方は、鍼灸師の資格だけでなく、それ以外の関連資格も取得することをおすすめします。続いては、鍼灸師の資格と一緒に保有していると就職活動において大きなアピールとなる資格について解説します。

柔道整復師

柔道整復師とは、「ほねつぎ」や「接骨師」などの名称でも知られる職業です。その施術には捻挫や打撲などのけがに対して、手術なしで体の外側から働きかけることで治癒を目指すという特徴があります。

柔道整復師として働くには国家資格の取得が必要となるため、鍼灸師と同様に、じゅうぶんな知識や技術を身につける必要があります。

柔道整復師が働く施設としては「整骨院」や「接骨院」などが多く、とくに整骨院では治療の一環として鍼灸施術をおこなうことも少なくありません。そのため、鍼灸師の資格保有者が整骨院などの施設で働くことを目指す場合には、柔道整復師の資格を取得していることが大きなアピールポイントとなることもあります。

あん摩マッサージ指圧師

あん摩マッサージ指圧師とは、その名のとおり手を使って「あん摩」「マッサージ」「指圧」の施術をおこなうことで、肩こりや腰痛などの患者さんの体に生じている不調の治癒を目指す職種です。

あん摩マッサージ指圧師として働くためには、こちらも国家資格の取得が必要となるため、鍼灸師や柔道整復師と同様に難易度が高い職種であるともいえます。あん摩マッサージ指圧師が働く施設は多種多様にあり、その例としては治療院、病院、介護施設、さらにはスポーツチームなども挙げられます。

あん摩マッサージ指圧師が働く施設では鍼灸施術を実施することも多く、そのような施設への就職を目指すうえでは、あん摩マッサージ指圧師と鍼灸師の両方の資格を取得していることが大きなアピールポイントとなります。

勤務条件や業務内容など自分に合った場所を探してみよう!

鍼灸師の需要は、パート・アルバイトに限定してしまうと少ないですが、正社員として働くことを前提に探してみれば多くの候補が見つかるはずです。また、正社員の場合、月給の幅が広いといった特徴があることも考慮したうえで就職活動をするのがよいでしょう。

一方、鍼灸師が勤務可能な施設は多種多様にあり、どこで働くかによって業務内容の違いも出てくるでしょう。そのため、鍼灸師としての就職活動では、自分の条件に合う職場を探すことも重要です。

引用元:
公益社団法人 日本柔道整復師会
「柔道整復師とは」
厚生労働省
「柔道整復師国家試験の施行」」
「あん摩マッサージ指圧師国家試験の施行」

参考元:
リジョブ
「東京都 鍼灸師 正社員」
「東京都 鍼灸師 アルバイト」」
Indeed
「東京都 鍼灸師 整形外科」」

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