シングルマザーだからこそ仕事も子育ても頑張れる! Laline 札幌パセオ店 柿崎紗知さん #1
イスラエル発のボディケアブランド「Laline」。死海のミネラルをたっぷり含んだボディケアコスメは、日本でも着々とファンを増やしています。
このLaline 札幌パセオ店でショップスタッフとして働く柿崎さんは、現在6歳の男の子を育てるシングルマザー。アパレルメーカーで販売を経験した後、ずっと興味があった美容業界で働きたいと意を決して、2年前Lalineに転職しました。
前編では一人で「子どもを育てていく!」と決意するまでの葛藤や、家事と育児をサポートしてくれるお父様との関係などを伺いました。
お話を伺ったのは…
Laline 札幌パセオ店 柿崎紗知さん
以前勤めていたアパレルメーカーでは店長も経験。産休・育休を経て2年ほど勤めた後、Laline 札幌パセオ店への転職を決めました。アパレルメーカーに勤めていた当時は仕事を優先していましたが、出産を機に子どもを優先するように考え方が変化。親子三代で過ごす毎日を大切にしているそうです。
「子どもを守れるのは自分だけ」という強い思いがすべての原動力に
――結婚が24歳で離婚は26歳。お子さんはまだ小さかったですよね?
結婚当初は全く問題がありませんでした。妊娠している間、つわりがひどくて夫に病院へ連れて行ってもらうなど、苦労をかけてしまったくらいです。出産して、私の中の優先順位が「子ども」になってしまったのが、離婚の大きなきっかけかもしれません。
夫は子育てにあまり関わってくれないうえに、仕事を勝手に辞めてしまったんです。しかも新しい仕事を探そうともしませんでした。その時「この子を守るのは私しかいない」と決心して、息子が1歳のとき離婚することにしました。
――初めてのお子さんで、しかもシングルマザーの道を選ぶのはかなり勇気が必要ですね。
これから「私一人で育てるんだ」と不安に押しつぶされそうでしたが、逆に「私しかいない。だから頑張らないと!」という原動力になりました。
もし息子が物心つくまで結婚生活を続けていたら、自分の母親と父親が争っている姿を見せてしまうのは明らか。それだけは避けたかったので、息子の記憶に残る前に離婚したかったんです。
――出産や育児のことで相談できる方はいましたか?
電車で30分ほど離れたところに、私が幼いころからずっと頼りにしている7歳違いの姉が住んでいるんです。姉にも小学5年生になる女の子がいて、先輩ママとしていろいろアドバイスをもらいました。
出産してから何もかもが初めてのことだったのでとても不安でしたが、姉のおかげで乗り切ることができましたね。
アパレルからずっと進みたかった美容業界へ転職
――出産なさったときは、別の会社にお勤めだったとか?
アパレルメーカーに勤めていました。ここで産休を2か月、育休を1年4か月間取って職場復帰しました。
妊娠する前は、頑張りが認められて店長になりました。育休中、勤めていた会社に新ブランドができたことを知り、チャレンジしたくて異動依頼をしました。育休明けから新ブランドのショップに勤めていたんですよ。それが次第に優先順位が自分から子どもに代わりましたね。
――復職して辛かったことは何ですか?
子どもを保育園に預けて、職場へ向かうときが辛かったですね。お別れするとき、ものすごい勢いで泣くんです。その声と泣き顔は頭から離れません。ですがその分、お迎えに行って子どもが私に抱きついてくると、一日の疲れが吹き飛びました。
育休中はのんびり楽しく育児をしていたのですが、復職すると時間が限られてしまい、自分のペースで育児ができなくなってしまい、とても不安でした。仕事を優先していたころに比べると、本当に変わりましたね(笑)。
――復職して、仕事の面で気をつけていたことはありますか?
出産する前までは仕事のスケジュールはザックリ立てるだけで、そんなに細かいプランは考えていませんでした。ですが、産後すぐは時短勤務だったこともあり、1時間単位でスケジュールを組み立てて他のスタッフの負担が増えないように気をつけました。
特に最初の3か月は子どもが保育園で熱を出したり体調が安定しなかったりして、早退させてもらうこともしばしば。スタッフの協力なしでは育児ができなかったと、本当に感謝しています。
――Lalineに転職したのはいつですか?
2年ほど前になります。息子が3歳になってだいぶ落ち着いたところで、ようやく自分のことを考えるゆとりが生まれました。実は以前からファッションよりも美容に興味があって「美容業界で仕事を見つけられればいいな」と思っていたんです。
そんな時期にLalineでスタッフを募集していると知って、思い切って転職しました。以前は自分のキャリアアップを目指していましたが、今は子どもと安定した生活を送ることが第一で、好きなことを楽しんで生きていきたい…と思っています。そんな私にLalineはぴったりの職場です。
パパ役がじいじ。夢は3人でずっと笑い合って暮らすこと
――まだまだお子さんに手がかかる時期に転職を決めたのはすごいですね。
今、父と同居していて、家事と育児をサポートしてくれるので本当に助かっています。私が仕事に行っている間に家の掃除をしてくれますし、私が帰宅した後も子どもの遊び相手になってくれるので、夕食の支度などの家事もスムーズにこなせます。
――息子さんから父親のことを聞かれませんか?
まだ聞かれませんね。父がパパ役をしてくれるからかもしれませんが…。父は今年で74歳になりますが、まだまだ元気。私が仕事でいない日はパークゴルフやアイスクリームを食べに連れて行ってくれるんですよ。
息子はまだ6歳ですが、体力があり、私が力負けすることも。息子はちゃんと理解しているのか、思いっきり体を動かして遊びたいときは、私を通り越して「じいじと遊ぶ」と父の元に行ってくれます。
――お休みの日も3人で過ごすことが多いんですか?
そうですね。天気のいい日は公園でサッカーをしたり、アイスクリームを食べに行ったりします。家ではすごろくやトランプで遊ぶことが多いですね。楽しいことは全力で楽しむことをモットーにしています。
何でもないことですが、3人で同じテレビ番組を観て笑い合う穏やかな空間が、とても大切に思えるんです。そんな時間がずっと続けばいいな…と思っています。
柿崎流! ワンオペ育児も転職も成功させるポイント
1. 「子どもを守るのは自分」と腹をくくること
2. 今は何を優先すべきなのか見極めること
3. 家族のサポートを受けられるように準備すること
出産から1年ほどで「1人で育てる!」と決意して離婚した柿崎さん。離婚するかどうか悩んでいたころは不安でたまらなかったそうですが、「子どもを守れるのは自分しかいない!」と決めたときには、不安さえ原動力になったようです。
妊娠する前は仕事とキャリアを優先していたものの、出産と同時にお子さんが優先順位のトップに。仕事に悩んだときは、いったん立ち止まって「本当にやりたいことは何なのか」、「大切なものを守るには何をするべきか」を考えるといいかもしれません。本当に必要なことが分かれば、転職で失敗することは避けられるはずです。
後半では、シングルマザーだからこそ子育てで注意していることや、家事や育児で溜まったストレスを発散する方法などを伺います。
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