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特集・コラム 2023-05-02

児童発達支援士とはどんな資格? 取得するためにはどうすればいいの?

発達障がいに関する資格がいくつかあるなかで、児童発達支援士に興味がある方もいるのではないでしょうか。発達障害に関する専門知識や療育を学んで児童発達支援士の資格を取得することで、療育現場で働く際に役立てることができます。

今回の記事では、児童発達支援士の資格について、概要や取得方法、メリットをご紹介します。

児童発達支援士とはどんな資格?


児童発達支援士とは、発達障害に関する専門知識と発達障がい児への適切なアプローチを専門とする資格です。発達障害とは、生まれつき脳機能の発達の偏りから、行動や情緒の面で特徴がある状態のことをいいます。

発達障害には、自閉スペクトラム症・注意欠如・多動症などが含まれており、日常生活をおくるうえでさまざまな支障をきたすため、生きづらさを感じることもあるでしょう。児童発達支援士は、発達障がい児やその家族をサポートすることが仕事です。

一般社団法人人間力認定協会の民間資格

児童発達支援士は、一般社団法人人間力認定協会が認定している民間資格です。この協会は2019年に設立され、児童発達支援士資格も2020年に開始された比較的新しい資格です。

試験は随時開催されており、試験を受けるための条件に学歴や年齢の制限がありません。そのため、発達障がい児の支援や資格に興味がある方であれば誰でも受験することができます。

資格を取得するにはどうすればいいの?


発達障がい児をサポートするために必要な専門知識や適切なアプローチの仕方を学ぶことができるため、児童発達支援士の資格取得を検討している方もいるかもしれません。

次に、児童発達支援士資格の取得方法について、学習方法や資格の概要をご紹介します。

専用の講座受講が必須|独学では取得できない

資格勉強に取りかかるうえで、独学を検討している方もいるかもしれません。しかし、児童発達支援士は、専用の講座と試験がセットになっているため、試験のみを申し込むことはできません。

講座を申し込むと学習に必要なテキストやワークブックといった教材も届くため、試験を受けるまでに必要なものが揃っています。

学習方法|テキスト学習+動画

児童発達支援士資格の勉強は、セットに含まれているテキスト1冊・ワークブック1・冊・DVD1枚をもとに進めていきます。資格を取得するために、通学やほかの通信講座を受ける必要がなく、自宅で自分のペースで勉強ができるため、働いている方でも取り組みやすいでしょう。

児童発達支援士の資格を申し込む前に、学べる内容の詳細が気になる方もいるかもしれません。そこで、学習内容の詳細をご紹介します。

テキストではどんな内容を学ぶの?

児童発達支援士の教材は、全6章で構成されています。内容について、主催である一般社団法人人間力認定協会の公式ブログから引用してご紹介します。

1章 発達障害の特性を知る

1-1 発達障害は障害なのか、個性なのか
1-2 発達障害の本当のリスクは二次障害
1-3 発達障害の種類と統計
1-4 自閉スペクトラム症とは
1-5 ADHD(注意欠如・多動性症)とは
1-6 LD(学習障害)とは

2章 支援・療育方法とケーススタディ

2-1 発達障害児の療育とは
2-2 ABA(応用行動分析)
2-3 TEACCH(ティーチ)
2-4 感覚統合療法
2-5 ケーススタディ:1日の流れを見える化しよう
2-6 ケーススタディ:否定語は肯定語に置き換えよう
2-7 ロールプレイトレーニング

3章 脳科学の面から、子どもの特性を知る

3-1 子どもを伸ばすキーワードは“教えない”
3-2 挨拶・返事で頭がよくなる
3-3 習慣化ネットワークの働きを知る
3-4 子どもの幸せを決めるのは学力ではない

4章 人の道に立つための、しつけ教育

4-1 しつけ教育をおこなう目的とは
4-2 教育と発育の違い
4-3 素直な心を芽生えさせるしつけ
4-4 思いやりの心を芽生えさせるしつけ
4-5 やりぬく力を芽生えさせるしつけ
4-6 しつけを習慣化ネットワークに組み込む

5章 やる気を引き出し、自ら成長していく子の育て方

5-1 やる気を引き出す条件
5-2 子どもの自由な発想を大切にする
5-3 学ぶことが何につながるのかをイメージさせる
5-4 誉めるよりも承認が重要
5-5 劣等感を抱かせない

6章 人間力を身につけ、必要とされる子の育て方

6-1 挨拶にプラスアルファをつけられるように
6-2 あきらめない心を育てるための考え方
6-3 自主性と主体性の違い
6-4 コミュニケーション力が最も求められているスキル
6-5 感謝の心が子どもの未来を変える

1章・2章では発達障害の理解を含めた専門知識を学び、3章以降は、発達障がい児の能力を引き出して自立へ導くためのアプローチ方法を学びます。

引用:一般社団法人人間力認定協会公式ブログ:【徹底解説】児童発達支援士・発達障害コミュニケーションサポーター資格

試験方法|オンラインで実施

児童発達支援士の試験は、オンライン形式でおこないます。会場での試験はありません。オンライン試験は、受験日時を自分で選ぶことが可能で、ネット通信がある環境であれば、パソコンに限らずスマホからでも受験することができます。

児童発達支援士の試験は、出題数が50問で2択または4択の選択形式で出題され、試験時間は50分です。この試験は、解答済みの問題に戻ることができないため、注意しておきましょう。

取得にかかる費用|受講料・受験料

児童発達支援士の取得にかかる費用は、資格の申し込み費用3万7,400円(税込)と試験料金4,070円(税込)です。(2023年3月時点)

支払い方法は、カードもしくは銀行振込から選ぶことができます。また、クレジットカードやデビットカードでは、分割3回で支払うこともできます。支払いは、一般社団法人人間力認定協会公式サイトの各種支払いページからおこなうようにしてください。

試験の難易度はどれくらい?


児童発達支援士試験の合格ラインは、出題数50問に対して35問以上の正答数が必要です。合格率は85%~90%程度となっているため、業界未経験の方でも合格できる可能性があります。

合格率が高いとはいえ、これから児童発達支援士の資格を取得を目指すなかで、どのようにして勉強すればいいかわからない方もいるかもしれません。そんな方へ向けて、おすすめの勉強方法をご紹介します。

合格するためにおすすめの勉強法は?

児童発達支援士試験に合格するためにおすすめの勉強方法を2つご紹介します。

・テキストを読み込み確認問題を解く
・試験対策動画を視聴する

どちらの勉強方法も、児童発達支援士資格を申し込んだ後に送られて来るものを使用します。どのように勉強を進めていけばいいのかわからず悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

テキストを読み込み確認問題を解く

児童発達支援士の公式テキストのなかには、各章の章末に確認問題が用意されており、知識がどの程度定着しているかを知ることができます。児童発達支援士資格は、模擬問題や過去問題が基本的に用意されていません。

そのため、試験の対策はテキストの内容を読み込み、確認問題を解いて理解を深める、この繰り返しの勉強が大切になります。

試験対策動画を視聴する

テキストだけでなく、協会から提供されるDVDを視聴することは、試験の対策に役立ちます。このDVDでは、児童発達支援士試験に出題されやすい部分のみが収録されているため、その内容を深く理解しておくことで、試験に合格できる可能性が高まるでしょう。

試験対策動画でわからなかった箇所は、テキストで振り返り、再度動画を視聴するといった勉強を繰り返していくうちにだんだんと内容を理解できるようになり、知識を定着させることができるはずです。

これから資格勉強に取り組む方は、テキストと試験対策動画を何度も読み込み・視聴して知識を定着させましょう。

児童発達支援士の資格を取得するメリットとは?


児童発達支援士は、発達障がい児の自立をサポートする重要な役割を担っています。児童発達支援士の求人には、無資格でも応募が可能なものもありますが、児童発達支援士資格を取得することで、さまざまなメリットを得ることができます。メリットを3つご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

1. 就職や転職に役立つ

発達障害関係の資格には国家資格がないため、児童発達支援士の資格は、専門知識を有している証明として、アピールポイントのひとつになります。また、この資格は、履歴書に記入することができます。

就職や転職の際は、療育現場で働く意欲があることに加え、児童発達支援士の資格を保有していることを積極的にアピールしていきましょう。

2. 療養の現場で知識が活かせる

児童発達支援士の資格は、勉強を通じて専門知識が得られるほか、学習過程のロールプレイトレーニングで発達障がい児へのアプローチを鍛えられるため、療養の現場でも活かすことができます。

また、資格を保有しておくことで知識を有している証明ができるため、保護者から信頼を得やすくなるでしょう。

3. 資格取得後もサポートが受けられる

一般社団法人人間力認定協会では、資格取得後でも支援ができるようにサービスを提供しています。主に取り組まれていることを3つご紹介します。

・公式LINEで情報発信
・意見交換会(毎月実施)
・専用サイトの閲覧権限付与

協会の公式LINEでは、発達支援の最新情報やイベントなどの告知が配信されています。受講者を無料で招待する意見交換会では、児童発達支援士同士で仕事の経験など、自分が知らない情報を得る機会になるかもしれません。

受講者専用のサイトでは、療育に関するさまざなエピソードを読むことができます。知らなかった情報獲得や悩みを解消する糸口になるかもしれないため、活用してみてください。

資格取得がおすすめな方とは?


児童発達支援士の資格を自分が取得するべきかどうか悩んでいる方もいるかもしれません。そこで、児童発達支援士の資格はどのような方が取得しているかご紹介します。

どんな方が受講しているの?

一般社団法人人間力認定協会の公式ブログによると、2022年8月時点で受講者数が1万1,000人を超えているようです。さらに、受講者の職業は、教育関係者が最も多く、次に医療関係者が多く受講しています。

そのため、教育や医療に従事している方はとくに資格取得がおすすめといえるでしょう。これらの業界でない方でも、発達障害にかかわる仕事や児童発達支援士に興味がある方は、資格取得を検討してみてください。

30代・40代の方が多め

受講者の年齢層について、一般社団法人人間力認定協会の公式ブログで公開されているデータを引用してご紹介します。

・10代・・・1%
・20代・・・11%
・30代・・・30%
・40代・・・39%
・50代・・・16%
・60代以上・・・3%

上記のデータを見ると、30代・40代の方の受講割合が高いです。しかし、20代以下や50代以上もそれほど少ないというわけではありません。年齢に関係なく、児童発達支援士になりたいという意欲がある方は、挑戦するべきでしょう。

引用:理事長ブログ-発達障がい児支援の人間力認定協会:【徹底解説】児童発達支援士・発達障害コミュニケーションサポーター資格

児童発達支援士になるには講座の受講が必須!


今回の記事では、児童発達支援士の資格について概要や勉強方法、取得メリットをご紹介しました。児童発達支援士資格を認定する一般社団法人人間力認定協会では試験のみの申し込みがなく、講座と試験をセットで申し込む必要があります。

児童発達支援士は、無資格でも可能な求人がある場合がありますが、資格の勉強を通じて現場で活用できる専門知識やアプローチの仕方を学ぶことができるため、療養に興味・関心のある方は、資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。

引用
政府広報オンライン:発達障害って、なんだろう?
厚生労働省:発達障害
一般社団法人人間力認定協会:協会認定資格
理事長ブログ-発達障がい児支援の人間力認定協会:【徹底解説】児童発達支援士・発達障害コミュニケーションサポーター資格
理事長ブログ-発達障がい児支援の人間力認定協会:児童発達支援士の合格率は?不合格になるケースとは?
理事長ブログ-発達障がい児支援の人間力認定協会:児童発達支援士の受講を検討中の方から頂く質問まとめ

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