祖父の介護体験から介護職の道へ!【介護リレーインタビューvol.63/管理者 新谷健太さん】#1
介護業界に携わる皆さまのインタビューを通して、業界の魅力、多様な働き方をご紹介する本連載。
お話を伺ったのは…
(株)ソーシエ
シェフズデイサービス青葉 管理者
新谷健太さん
大学を卒業後、有料老人ホームに就職。在職中に初任者研修と実務者研修を修了。2年間の勤務後、(株)ソーシエの介護事業部に転職。現在はシェフズデイサービス青葉の管理者として施設の運営に携わっている。
前編では新谷さんが介護職を目指すようになったきっかけ、老人ホームからデイサービスへと転職を決意した理由についてお話いただきます。
夢はプロ野球選手から介護のプロになることへ!

お祖父さまをご自宅で介護し、最後は施設へ移った様子を間近で見るうちに介護のプロになることを決意したそう。
――介護のお仕事には前から興味はあったんですか?
祖父が介護認定を受けてデイサービスに通うようになって、歳を取ってだんだん介護度があがって、施設でお世話になることになったんです。その様子を間近で見ていて、「介護を仕事にするのもいいかも」と思っていました。
――それはお幾つぐらい?
就職を決める前なので21とか20歳くらいでしょうか。
――それまでは? 目指しているものはあったんですか?
小学生の頃は野球選手になるのが夢でした。母がママさんバレーをやっていた影響で、中学生になった頃はバレーボールを真剣にやってました。大学もスポーツ推薦で入ったんですよ。
――そんなに打ち込んでいらして、プロとか実業団に入ろうとは思わなかったんですか?
高校と大学でガッツリ真剣にやったので、もう好きなときに好きな場所で楽しくプレーしたいと思うようになりました(笑)。
――介護の道を選んで良かったことはありますか?
最初は居住型の有料老人ホームで、医療的ケアが必要な方も入所している施設に就職をしました。そこには認知症の診断を受けている方もいました。毎回、「初めまして」とおっしゃっていたのに、だんだんと「あなたの顔、見たことがある」に変わり、ついには顔も名前も覚えてくださったことですね。
――そちらの施設ではどんなことを?
食事や移動の介助など、一般的な介護ですね。ここで初任者研修や実務者研修を取りました。
――「介護の業界でスキルアップしていこう」と思っていらしたんですね。
そうですね。ゆくゆくは管理者になりたかったので、そのための行動とかアピールもしてきたつもりです。
例えば、老人ホームは業務がものすごく多いんです。その業務を少しでも改善できるようにプランを組んで、上司に提案したこともあります。シフトの作成もちょくちょくやっていました。
――そんなに一生懸命だったのに、なぜ転職を?
前の職場は当たり前のように夜勤がありました。夜勤が身体に合わなかったんですね。
――「ほかの業種に」という気持ちは芽生えなかったんですか?
それはありませんでした。人とのふれ合いが好きなので、「転職をするなら介護で」と思っていました。
もちろん介護には技術や病気に関する知識は必要です。でも、いちばん大切なのは利用者さまとのコミュニケーションだと思っています。自分にはこの介護業界で人とふれ合う仕事が向いていると思っています。
夜勤のない介護を求めてデイサービス施設へ

介護業界に携わる中で最初に感じたのは「命をお預かりしている責任」だったとか。
――転職を決心して、どんな施設を基準に選びましたか?
まずは夜勤がないことですね。そうなるとデイサービスの事業所が自分には合っていると思って、いろいろな会社のホームページやInstagramをチェックしました。
――その中からこちらに転職を決めたのはどうしてですか?
いちばんの決め手はご飯ですね。前の施設では食事をしたくても食べられない方をたくさん見てきました。食事って人の人生のなかで欠かせないものなんですよね。次に働くところでは「食にこだわっているところがいい」と思っていました。
――そうだったんですね。
(株)ソーシエのホームページを見て、介護だけでなく食の分野を含めたいろいろな事業があるのを知りました。そこに惹かれてInstagramをチェックするようになりました。会社によって特色がまったく違うんですよね。
――そうなんですか?
Instagramにあがっている仕事の風景とか、利用者さんの様子とかすごく楽しそうだったんです。その動画を見て、食にこだわっているのが分かりました。
――他に決め手はありましたか?
車で通勤できることです(笑)。車が大好きで、転職をするなら車で通勤できるところがいいな、と思っていました。駐車場完備なのと、自宅からここまで車で20分くらいの長くもなく短くもない距離感もいい(笑)。車通勤できる点も大きかったですね。
有料老人ホームからデイサービスの事業所へと転職した新谷さん。後編では、入社から管理者への道を歩み始めたこと、たくさんの業務を覚えるための新谷さん流の秘策、介護業界を目指す方へのアドバイスについてご紹介します。
撮影/森 浩司













