薬剤師は将来性のある仕事?活躍し続けるための4つの方法を紹介
薬剤師としてこれからキャリアを築いていきたい方々のなかには、「将来性はあるのかな?」と不安になる方もいるかもしれません。たしかに、一部では「薬剤師の将来性がない」という声も聞かれるのが事実です。
そこで、薬剤師の仕事は本当に将来性を望めないのか、薬剤師として長い間活躍していくにはどうすればいいのかを詳しくお伝えします。
薬剤師は将来性がないと言われる3つの理由とは?
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まずは、昨今「薬剤師は将来性がない」と言われる理由と今後の需要について解説していきます。
1. 薬剤師の供給過多
ひとつは、薬剤師の数が増加する一方で、これからは飽和状態になるのではないかという声があることです。
令和4(2022)年の「医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」によると、薬局・医療施設に従事する人口10万対薬剤師数は202.7人で、前回(198.6人)に比べて4.0人増加しています。
また、第110回薬剤師国家試験の合格者は9,164名いました。近年は少し減少傾向ではあるものの、約9,000名の薬剤師がコンスタントに誕生しています。
さらに、「薬剤師の養成及び資質向上等に関する検討会 とりまとめ」では、薬剤師の数は2045年には約45万8,000人に上り、供給が需要を上回ると推定されています。
しかし、地方では、まだ薬剤師の供給が行き届いていない場所があることも事実。人手が集中していない地方へ目を向けることで、就職・転職の間口は広がるでしょう。
引用元
厚生労働省:医師・歯科医師・薬剤師統計の概況
厚生労働省:第110回薬剤師国家試験の合格発表を行いました
厚生労働省:試験回次別合格者数の推移
厚生労働省:薬剤師の養成及び資質向上等に関する検討会 とりまとめ(提言概要)
2. AIやIT技術の発達による省人化
つづいては、AIの台頭やIT技術の進歩により、薬剤師の仕事もAIや機械に奪われるのではないかという意見です。
すでに現在、AI技術を利用した調剤機器などを導入していたり薬歴管理や在庫管理などにAIや専用システムを利用したりしている薬局もあり、業務の効率化に役立っているという状況が見られます。
そして、今後その状況がますます広がっていくのでは、と予測する声が上がっています。
しかし、対人のコミュニケーションや倫理観といった面において、AIや機械は人間に取って代われないとする声も。こまやかな配慮など、人間だからこそできる部分も多く、すべてをAIが担うことは難しいと考えられます。
3. 独占業務の分散
世の中では、以前は薬剤師の独占業務だった、医薬品に関する業務が分散されるようになりました。
具体的には、ドラッグストアでのOTC医薬品(処方せんなしで買える市販薬)の販売を登録販売者が行えるようになったり、薬剤師の監督のもとという条件はありますが、薬剤師ではない人のピッキング業務が認められたりという内容です。
そのため、今後この流れがさらに広がり、薬剤師のニーズが減るのでは、と不安視する声も出ています。
しかし、登録販売者が扱えるのは第2類と第3類医薬品で、要指導医薬品と第1類医薬品は薬剤師だけしか販売できません。また、ピッキングをほかの人に任せられるようになったため、薬剤師は専門性の高い業務にいっそう専念できるように。
今後は患者の体質に合った薬の提案や重複服用の阻止など、セルフメディケーションのサポート役としての薬剤師の需要がますます高まると考えられています。
引用元
日本OTC医薬品協会:OTC医薬品とは?/くすりについて
薬剤師の将来性を職場別に紹介!
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ここからは、薬剤師の将来性はどう考えられているのか、職場ごとに見ていきましょう。
病院
病院薬剤師のニーズは安定していると考えられます。なぜなら、専門性の高い役割を担っているためです。高度な専門知識が必要な業務をAIが代行することは難しいでしょう。
また、チーム医療の一員として医師や看護師などと連携して働かなければならないことに加え、患者とのコミュニケーションも必要です。身体面のみならず、メンタルのケアも必要になるため、人間ならではの気づかいや思いやりなどが欠かせません。
このように、病院において専門的な業務とコミュニケーションを両立できる立場である薬剤師は、今後も需要がなくなることはないでしょう。
調剤薬局
調剤薬局は、AIが行える業務の範囲が広がりつつある職場です。また、ピッキング業務が薬局事務員に認められたこともあり、薬剤師の必要性が低下しつつあるという声もあります。
しかし、病院勤務と同様に、患者とのコミュニケーションや薬剤師の本領である複雑な業務などAIでは対応できない業務を担うことにより、今後も存分に活躍できるでしょう。
また、高齢化社会の時代にあっては、在宅医療が広がりを見せています。街の調剤薬局職員として、地域住民の健康に寄与する在宅医療に関わることで、十分なニーズを保てると考えられます。
ドラッグストア
ドラッグストアは、全国的に店舗数が増えていることを背景に、今後ますます需要が高まると考えられる職場です。年中無休や長時間勤務など、勤務条件での注意点もありますが、買い物ついでに薬を求める一般客などもおり、需要が高く将来性は高いと言えるでしょう。
「こんな症状にはどの薬がいい?」「自分の体質に合う薬が欲しい」などの相談に乗ることで、セルフメディケーションのサポートとしての役割も期待されます。
また、大手ドラッグストアなどでは調剤薬局を併設して処方せんを受け付けている店舗もあり、薬剤師の存在が欠かせません。
薬剤師が将来性を高めるには?4つの方法を紹介
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薬剤師が自分で仕事の将来性を高めることはできるのでしょうか。今後薬剤師としていっそう活躍していくためにできることを紹介します。
1. 資格を取得する
薬剤師のなかには、より専門性の高い「研修認定薬剤師」や「専門薬剤師」といった資格を所持している人もいます。
研修認定薬剤師とは、継続的に研修を受け、時代に合った薬学の知識を身につけていると認められた薬剤師のこと。必要な研修を受講したうえで、認定を受けなければなりません。
専門薬剤師とは、医療薬学・がん・薬物療法・地域薬学ケアのいずれかの分野において、一般的な薬剤師としての業務はもちろん、指導的役割を持ち研究なども行える、一段と高度な薬剤師の資格です。
このような専門的な資格を取得することにより、レベルの高い薬剤師としてキャリアアップの道を開けるでしょう。
引用元
日本薬剤師研修センター:研修認定薬剤師制度とは
一般社団法人日本医療薬学会:専門薬剤師制度
2. 管理薬剤師になる
管理薬剤師とは、薬局やドラッグストアに責任者として必ず配置しなければならない人材です。一般的な薬剤師の業務に加え、販売する医薬品を安全かつ適切に管理することはもちろん、店舗全体のマネジメントを行わなければなりません。
従業員の指導や店内でのトラブル対応など、現場の最終責任を負わなければならないポストです。責任が重く、勤務時間も長くなる可能性がありますが、そのぶんやりがいを感じられ、ニーズも高い立場といえます。
給料も比較的高い傾向があるので、上昇志向のある方は目指してみてはいかがでしょうか。
3. かかりつけ薬剤師になる
かかりつけ薬剤師とは、患者からの指名を受けてその人の服薬情報を一元管理し、相談に乗ったり在宅医療のサポートをしたりする薬剤師のこと。担当医とも連携しながら、地域に根差した支援を行います。
患者のなかには、複数の病院から多種類の薬を処方されている人も多いです。そこで、重複や飲み合わせの問題などのリスクを軽減するため、かかりつけ薬剤師の制度がスタートしました。
ただし、かかりつけ薬剤師になるためには、所属している薬局で1年以上勤務し、週に32時間以上働いていること、薬局での薬剤師経験が3年以上あることなどの条件を満たさなければなりません。
患者から指名されるのは薬剤師として非常に名誉なこと。興味がある人は、キャリアを積みつつ患者とのコミュニケーションを深め、かかりつけ薬剤師を目指してみてはいかがでしょうか。
4. 在宅医療の経験を積む
薬剤師の在宅医療とは、高齢者や介護を受けている方など外出が難しい患者のもとを訪れ、服薬指導や残薬チェックなどを行うものです。
超高齢社会の到来により、医療費の削減のため、病院のベッド数が減らされているなどの現実もあり、今後、在宅医療のニーズはますます増加していくことでしょう。それに伴い、医療チームとの密な連携も求められます。
在宅医療の経験を積み、適切に対応できるスキルを身につけておくと、これからいっそう重宝される薬剤師になれるはずです。
薬剤師は将来性のある仕事!スキルを磨いて専門性を高めよう
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薬剤師の将来性は、供給過多やさまざまな技術の進歩により、危ぶむ声もあるのが事実です。しかし、人間にしか担えない部分もあると考えられ、今後も十分な需要を見込めるという可能性も示唆されています。
また、長く薬剤師として活躍したいなら、多彩な経験を積みながら専門性を高めたり、患者や医療メンバーと積極的に関係性を深めたりすることにより、自身の将来の可能性を広げていくことも大切です。
時代のニーズに合わせた薬剤師を目指し、この先も活躍していきましょう。
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監修者
原瑞希
薬剤師専任キャリアアドバイザー
薬剤師免許保有
【経歴・実績】
・ドラッグストアチェーンにて薬剤師として3年間従事
・2024年度 新人賞(銀賞)受賞
【プロフィール】
元薬剤師として現場の空気感やストレスを肌感覚で理解しているため、悩みへの深い共感が可能です。
求人紹介だけでなく、入社後の教育体制まで徹底確認して提案。生活の変化を具体的にシミュレーションし、不安のない転職を支えます。
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