美容師を辞めたい理由とは?辞める前に考えるべきことやおすすめの転職先を解説!

美容師として働く中で、ネガティブな気持ちが高まり、もう辞めたいと転職を考えることがあるかもしれません。辞めたいほど悩んでいるときに状況を変えられる方法はないか、もし本当に辞めるならどんな転職先がいいのかなど考えることがたくさんあるでしょう。

本記事では、美容師を辞めたい具体的な理由についてや、辞める前に考えるべきこと・おすすめの転職先などを解説します。

美容師を辞めたい4つの理由

美容師を辞めたい理由は人それぞれですが、具体的にどんな理由で美容師を辞めたくなるのでしょうか。

労働時間の長さによる肉体的な問題や、給与に関する不満など、美容師を辞めたい4つの理由をみていきましょう。

1.労働時間が長く身体に負担がかかる

美容師は立ち仕事であるのに加えて、営業時間外にも練習や勉強会があることが多い職種です。練習などがある日は必然的に残業時間が長くなってしまうため、身体的な負担を感じて辞めたいと考える人が多いようです。

残業時間が長いと、私生活とのバランスもとりにくくなってしまいます。慢性的な疲労がとれず、続けられなくなってしまう人もいるでしょう。

2.給料が安く将来が不安

美容師の平均年収は、厚生労働省の「令和3年賃金構造基本統計調査」を参考にすると、男女合計で年齢およそ32歳時点の平均年収は約324万円でした。(美容室の企業規模が10人以上の場合)

国税庁の令和3年分民間給与実態統計調査では、給与所得者全体の平均年収は443万円でした。このことから美容師の年収は、給与所得者全体の平均年収よりも低いことがわかります。

そのため、家族を養えないなど将来に不安を抱く美容師も多いのです。

3.アシスタント期間がハード

美容師は、美容室に就職したあと一定期間アシスタントとして働きます。アシスタント期間は平均2〜3年ほどあり、決して短い期間ではありません。

アシスタント期間は、通常の業務に加えて閉店後にカットやカラーなどの練習をすることが多く、ハードに感じる人も多いです。以下では、アシスタントが抱える悩みについて詳しく紹介しています。

美容室のアシスタントが抱える悩みって何?

美容院のアシスタントが抱える悩みの1つに「シャンプーの手荒れが酷い」ことがあります。個人差はありますが、アシスタント時代は誰でも、ある程度の手荒れがあるでしょう。

毎日多数のお客様のシャンプーをしますし、お客様が多い日には1時間で5人や6人連続でシャンプーすることもあります。これは肌にとってかなり過酷な状態なので、皮膚科からドクターストップがかかり泣く泣く美容師を辞めていくアシスタントもいます。

人間関係の悩みも他の職場と同様にあります。うまく行っていれば逆に仕事が楽しくて仕方がないと思いますが、うまく行かなかった場合は職場に行くのがとても辛くなってしまいます。人間関係のつまずきが原因で美容師を辞めたいと思うアシスタントは多くいます。

「なかなかカットができない」というのも多くのアシスタントの悩みです。スタイリストとしてデビューするのに必要な年数は平均3年で、高卒で2年間美容学校に通ったら、23歳でようやくスタイリストデビューということになります。

年数自体はそれほど悪い条件ではないのですが、条件が厳しいのは年収です。アシスタントの年収は地域や店舗によって非常にバラつきがありますが、スタイリストのように指名料が入らないので年収が低くなることが多いでしょう。

美容師として働くことに強烈なモチベーションがあるならまだ良いのですが、経済力が今すぐ欲しい人は、アシスタント時代に美容師を辞めたいと思うこともあるでしょう。

4.人間関係で悩んでいる

アシスタント期間だけでなく、人間関係で悩んでしまう美容師もいます。上司の指導が合わない・スタッフ同士のコミュニケーションがうまくとれず、働きにくいと感じるなどの理由で悩んで辞めたくなるパターンも。

厚生労働省の「平成27年度生活衛生関係営業経営実態調査報告」によると、個人経営の場合、1つの施設で働く人数は平均2.6人ほどとなっています。この場合、小規模であることから、人間関係が悪化したときに居づらくなり、辛いと感じる人もいるでしょう。

また、株式会社(有限会社も含む)の場合は、平均6.2 人で運営しています。先ほどよりも従業員数は増えましたが、オーナーに会う機会が少なくなってしまうデメリットがあることも。店長と話せる機会が減ると悩みや要望をなかなか伝えられず、風通しの悪さから退職を考えることもあるでしょう。

美容師を辞める前に考えるべきこと

美容師をいざ辞めようと考えたとき、その前にできることはないか一度立ち止まって考えてみましょう。

退職や転職したあとに後悔しないように、まずはどう行動していくべきかをじっくりと検討する必要があります。

アシスタント期間なら技術習得まで待てないか検討する

アシスタント期間は、どの美容室も練習などで残業時間が長くなる傾向があります。そのため、どこの美容室でもアシスタント期間は大変だと感じることが多いようです。

アシスタントが辛いという理由で、他の美容室に転職しても同じようなきつさを味わうことになってしまうかもしれません。

また、アシスタントのまま辞めてしまうと美容師としての実践的な技術が身についていないため、就活でも不利になってしまいます。美容師として今後も働くのであれば、スタイリストになるまで待てないか検討してみましょう。

上司に相談してみる

労働環境や人間関係などの悩みがあるときは、すぐに辞めるのではなく一度上司に相談してみるのも1つの方法です。相談することで困っている状況やネガティブな気持ちが、良い方向へ向かうこともあるかもしれません。

労働環境や福利厚生がしっかりと整っていないことに対して悩みを感じている場合、相談したことがきっかけで改善されることもあるでしょう。

こんな美容室なら次を探すのもアリ!

教育体制が整っておらず、成長が見込めないなど先が見えないような体制の美容室や、パワハラを受けている場合、きっぱりと転職するのもよいでしょう。

次のステップを考えたときに、年齢的にもできるだけ早めに転職したほうが有利なこともあります。また、精神や身体が壊れないうちに辞めることは、自分を守るためにも必要な判断です。

美容室を円満に退社するポイント

美容室を辞めるときはできるだけ円満に話しを進めていきたいと考える人は多いでしょう。どのようなことに配慮したら円満に退社できるのかについて解説します。

前向きな退職理由を伝える

退職理由を伝えるときは、ストレートに不満を伝えるとネガティブな印象になってしまうことも。

円満に退社したい場合、退職理由はマイナスな理由ではなくキャリアアップしたい・新たな夢があるなど、できるだけポジティブな理由を伝えましょう。ポジティブな理由を伝えることで、応援してもらえることがあるかもしれません。

半年~1年前に退職の意思を伝える

半年〜1年前など、早めの時期に退職の意思を伝えると、美容室の運営に負担がかかりにくいため円満に退職しやすくなります。逆に急に退職したいと伝えると美容室に対する配慮が足りないと思われてしまうことも。

繁忙期を避け、業務の引継ぎをしっかりとおこなうなど計画的に退職に向けて行動することで円満に退職しやすいでしょう。

美容師を辞めたあとにおすすめの転職先5選

美容師を辞めたあとは、どこに転職したらいいかわからないと悩むこともあるでしょう。美容師時代の経験やスキルを活かして働ける転職先が理想的です。

ここからは、美容師で身についたスキルを活かして働けるおすすめの転職先について紹介します。

1.他の美容室

1つ目は、美容師としてのキャリアを継続できる他の美容室への転職です。国家資格である美容師免許を活かして働けるでしょう。

転職する際は、今の職場で感じていた悩みを解消できるように、応募要項をしっかりと確認し、教育制度や給料面で満足できそうな美容室を探すことが大切です。美容師に特化した転職サイトを活用すると条件などを詳しく検索できます。

2.アイリスト

2つ目のおすすめの転職先は、アイリストです。アイリストになるには美容師免許が必要ですので、すでに取得している免許を活かして転職できます。

アイリストはお客様の目元をより美しくする仕事です。一人ひとりに合うデザインを考えて、お客様に喜んでもらえるやりがいを感じられるでしょう。以下の記事では、アイリストに必要な資格などを紹介しています。気になる人はチェックしてみてください。

アイリストになるのに必要な資格は?専門学校へ通わなければならないの?

3.福祉美容師

3つ目は、福祉美容師への転職です。福祉美容師は、介護施設などへの訪問美容師として活躍しています。介護が必要で、美容院に通えないような人に対してカットやカラーなどをするのが主な仕事です。

少子高齢化により、福祉美容師の需要が高まる可能性が高く注目されている職業です。福祉美容師として働く場合、土日に休みがとりやすく、勤務時間は自分で選択できることが多いでしょう。長時間労働に悩んでいる人にはおすすめです。

4.美容メーカー

4つ目は、美容メーカーへの転職です。美容メーカーの仕事内容は、美容商品の開発・製造・営業・販売など多岐に渡ります。美容師として、いろいろな美容メーカーの商品を使っていたリアルな経験を活かして働けるでしょう。

美容メーカーの仕事は、自分が担当した商品がヒットしたときに、喜びややりがいを感じられます。

5.ネイリストやエステティシャンなど他の美容業

5つ目は、ネイリストやエステティシャンなどの美容業です。美容全般に興味がある人は、ネイリストやエステティシャンなど他の美容業で働くのもおすすめです。

ネイリストは、美容師で培った美的センスやトレンドを押さえる力を活かして働けるでしょう。ネイリストの国家資格はありませんが、民間資格を取得することで技術を身につけて、自信を持って働けるでしょう。

エステティシャンは、お客様を癒して綺麗にすることで喜んでもらえるやりがいのある仕事です。エステティシャンも国家資格はないため、入社後の研修で技術を身につけることができます。

6.アパレル

美容師で接客業をした経験を活かして、アパレルなど他のサービス業で働くのもよいでしょう。アパレルは、お客様をおしゃれにするという点では美容師と共通しています。トレンドを追う力や、新しいスタイルを提案する力を発揮してお客様に喜んでもらえる仕事です。

また、アパレルは接客だけでなく、スタイリスト・デザイナー・バイヤーなど色々な分野の仕事があります。自分の好きなブランドで働くことで、よりやりがいを感じられるでしょう。

美容師を辞めたくなったら自分と向き合ってみよう

今回は、美容師を辞めたい理由についてや、辞める前に考えるべきこと・おすすめの転職先などを紹介しました。美容師を辞めたくなったら、まずは上司に相談するなど状況を変える手段はないか考えることが大切です。

転職する際は、自分と向き合ってどういう方向に進むのか、今後のキャリアなどについてしっかりと考えて行動していきましょう。

引用元
厚生労働省:令和3年賃金構造基本統計調査
国税庁:令和3年分民間給与実態統計調査
厚生労働省:平成27年度生活衛生関係営業経営実態調査報告
厚生労働省:美容室のみなさまへ –

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