【子育て応援メソッド】娘もサロンも、ともに成長できるように un アイリスト飯島壽子さん #2

前編では、サロン開業に至るまでの経緯や、コロナ禍で規模縮小する企業が増え、物件が予想以上に少ない中、年末年始の2週間で準備をしたお話、フリーランスで働くご主人からのアドバイスに助けられたこと、その他、営業時間を保育園の時間に合わせることでご自身とお子さんへの負担を減らす工夫などをお伺いしました。

この後編では、開業してからの育児面でのメリットなどをお伺いします。

開業してスケジュールが組みやすくなった

美容師免許取得後、「アナスタシア」、
「銀座カラーアイズ」、「ミエルトウキョウ」を経て、
2021年1月にアイラッシュサロン「un」をオープン。
1才女児のママ

――施術メニューは?

アイラッシュとアイブロウワックスの2本立てです。アイラッシュでは、自まつ毛を根本から立ち上げるパリジェンヌラッシュリフトの後、さらにエクステをつけてぱっちりした目元になれるスペシャルメニュー「パリエク」が人気です。アイブロウワックスは、一瞬で理想の眉がつくれるので、とくに男性のお客様のリピート率が高いですね。

――1日何名くらいの方の施術をされるのですか?

保育園の時間に合わせて、営業時間を9~17時にさせていただいているので、1日4名様がマックスです。前のサロンは、施術者も数名いたので、お客様の時間が重なることも多かったのですが、いまはコロナ禍ということもあり、極力予約の時間が重ならないように注意しています。

いま話題の「パリエク」でぱっちりした目元に

上質な質感とバツグンの装着感を誇るエクステ
「フラットマットラッシュ」

――開業されてから感じるメリットはどんなことですか?

スケジュールを組みやすくなったことがいちばん大きいと思います。基本的にはお客様を優先させていただいていますが、どうしても外せない保育園の行事や子どもの用事があるときは、最初から予約を入れないようにしています。

――それは働くママにとって大きなメリットですね。お子さんの預け先は保育園だけで間に合っていますか?

保育園がお休みの日祝は、サロンもお休みにしていますので、基本的には間に合っています。でも、娘はまだ1才なので急に熱が出たり、体調が悪くて保育園に行けないときもあります。わたしの父母もまだ仕事をしていて、平日に突然子どもをみてもらうのは難しいので、サロンの予約が入っているときは、主人が仕事を休んで子どもの面倒をみてくれることが多いですね。娘のために、仕事の融通をきかせてくれるので本当に感謝しています。

――ママになってから、お仕事に変化はありましたか?

気持ちの変化がいちばん大きいのかなと感じます。以前は、すごくガツガツしていたなと思います(笑)。いまは前よりも柔軟に対応できるようになったのかな。

――集客の面とかでしょうか?

そうですね。前だったら、お客様を増やさなきゃ、と躍起になっていた時期もありましたが、いまは「なんとかなるかな」という感じです(笑)。

――子どもができると、気持ちの面でも仕事と育児の2本柱になりますよね。

そうかもしれません。以前は、もっと上にいきたいというか、まわりに認められたいという気持ちが強くて、上の人と揉めたりすることもあったんです。そういうこともあって、主人には前から「開業すべきだ」とも言われていたのですが…。

――上昇志向が高いほうですか?

はい。負けず嫌いですね(笑)。

――じゃあやっぱり起業されて良かったですね。

そうですね。こうしたい、ああしたい、っていうのがそのまま実現できるので楽しいです。その分、責任も自分にかかってきますが。

10年のキャリアが育休明けの技術・集客面で強みに

穏やかな語り口ながら、ご自身の強みを明確に提言する飯島さん

――母になってから、アイリストのお仕事をされていてよかったと思うことは?

アイリストって美容師免許が必要なのと、やっぱり経験がないと集客の面でも厳しいと思うんですね。これまで10年アイリストを続けてきたので、産休・育休で1年間のブランクがありましたが、技術面も集客の面でもすぐに以前のように戻れたことは強みだったなと思います。すぐに戻れる職場環境ではない仕事も多いと思うので、この仕事を10年続けてきてよかったなと思いました。

――育休明けは、施術の感覚はすぐに戻りましたか?

ちょっと不安だったので、友達にモデルになってもらって1週間くらい練習したらすぐに感覚は戻りました。

――子育てで大変なことは?

ごはんを作ることですかね。もう離乳食は終わって完全食になったのですが、仕事から帰ってからはやっぱりバタバタなので…。きんぴらごぼうやひじきの煮物など保存のきくものをストックしておいて、当日は焼くだけの段階まで下準備しておくようにしています。保育園では、お魚がちょっと苦手と聞いていますが、あとはなんでも食べてくれるのでその点は助かっています。

――子育てで楽しいことや喜びは?

日々、子どもが急成長している姿を見るのが楽しいです。あと、お風呂の時間も。子どもがお湯の中に口までもぐって、ブクブクってする姿がとてもかわいいです。夕食後、わりとすぐにお風呂に入れちゃうのですが、お風呂の時間が大好きなので、けっこう長時間楽しんでます。

――ブクブクの姿が目に浮かびます。今後の目標を教えてください。

サロンの「un」という名前は、フランス語で「1」という意味です。主人が「一樹」という名前なので、娘にも一字とりたいということで漢字の「一」を考えていたのですが、ちょっと男の子っぽいねということで、ひらがなで「いち」にしました。サロン「un」も娘の「いち」も、ともに成長できたらいいなと思っています。

――サロンは具体的にどんなふうにしていきたいですか?

いま既存のお客様のみで営業させていただいているので、もう少しサロンを知ってもらうことに努力する所存です。いまは日祝お休みで、わたしひとりでやっているので、既存のお客様にご迷惑かけてしまうのもいやなので、ホットペッパービューティーなどには載せていないんですね。今後は、知り合いのデザイナーさんにご協力いただいてSNSに力を入れていくつもりです。インスタグラムなどへの投稿を増やすことで、集客につながるようにしたいです。

――ママとしての目標は?

0歳児から保育園に預けたので、お家で見ているお母さんよりは一緒にいられる時間が少なかったのが心残りだったりするんですね。開業したことで、サロンに勤務していたときより時間がつくれるようになったので、一緒にいられる時間をたくさんつくって、娘の成長を見届けられればと思います。

飯島さんが仕事と育児を両立させるためのコツは

1歳女児の育児をしながら、しかもコロナ禍でアイラッシュサロンを開業した飯島さん。仕事と育児を両立させるために、以下の3つの工夫がありました。

1.子どもの行事がある日は前もって予約を外す

2.子どもが保育園に行けないときは夫に託す

3.「なんとかなる」とゆったり構える

以前は、もっと上に行きたい、人に認められたいと前ばかり向いていたという飯島さん。ママになってからは「なんとかなる」という気持ちに自然にシフトしたそうです。アイラッシュサロン「un」と娘の「いち」ちゃん、2本立ての成長を見守るためのママならではの工夫、ぜひ参考にしたいですね。

▽前編はこちら▽
【子育て応援メソッド】1才女児の育児をしながらアイラッシュサロンを開業 un アイリスト飯島壽子さん #1>>

撮影/古谷利幸
取材・文/永瀬紀子

Salon Data

un

Instagram:@un_eyelash
恵比寿駅より徒歩6分

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