仕事と子育ての両立は『自分が充実しているか』が鍵!【kakimoto arms 青山店 スタイリスト 中嶋紫乃さん】#1
小学校1年生になる男の子の子育てをしながら、スタイリストとしてサロンワークをこなす中嶋さん。ご主人は同業で、しかも店長という立場で超多忙! そんなお互い忙しい夫婦がどのように子育てをしているのか、詳しくお聞きします。
結婚から3年目、30歳で出産
――ご主人と結婚されたのは何歳ですか?
「27歳で結婚しました。結婚まで4年間付き合ったんですが、価値観や生活の中のリズムが合っていんたです。同棲はしていなかったんですが、お互いの家を行き来する中で似ているところが多くて、一緒に生活してもうまくいくだろうって思いました」
――お子さんは、お互いに欲しかったんですか?
「そうですね、すぐ欲しいっていうわけではなかったんですけど、自然の流れに任せていたという感じです。そうしたら、結婚して3年後、ちょうど30歳のときに妊娠しました」
――妊娠がわかった時、どんな気持ちでしたか?
「びっくりしたのと同時にすごく嬉しかったです! 主人もとても喜んでくれましたね。つわりもひどくはなかったので、サロンワークも普段通りしていました。ただ、産休2週間前になって切迫早産になってしまって、急きょ入院してしまいました。お客様にもご迷惑をかけてしまって、それがとても気がかりでした。主人も心配して、仕事が終わりしだい入院先にきてくれましたね」
――ご主人も同業の方なんですよね?
「はい、銀座店の店長をしています。サロンワーク以外でもミーティングなどがあり、私よりもだいぶ忙しそうですね」
育休は7か月。復帰直前に認可保育園に
一か月の入院生活を経て、無事に男の子を出産した中嶋さん。育児休暇は7カ月ほど取得したそうです。
――育児休暇中は、どんな生活を過ごされていましたか?
「今までは自分優先のペースでものごとをすべて考えていましたけど、子どもが生まれてからは、『子ども中心』の生活に完全に切り替えました。もともとスケジュール管理はきちんとするほうなんですけど、それがさらに計画的になりましたね。赤ちゃんの頃ってとくに時間軸がしっかり決まっているように思います。例えば、ミルクの時間、お昼寝の時間というように、リズムがあるんですよね。なので、その時間軸に合わせてきちんと行動している感じです」
――ご主人は、育児休暇中は子育てに参加していましたか?
「私にたっぷり時間がありますから、主人は普段通りに仕事中心の生活をしていました。子どもも手がかかることがなかったので、私ひとりでも十分育てられましたし。ただ、私も仕事復帰をするので、保育園を探していたんですけどなかなか決まらなくて、それが苦労しましたね。結局、認可保育園に入ることができたんですけど、復帰する直前に決まったんですよ」
育児全般、ほぼ担当。忙しい時は親も出動!
7か月の育児休暇を経て、青山店に復帰した中嶋さん。ここから、仕事と育児、二つをこなしながらのスタートがはじまります。
――育休を経て、仕事に復帰した時はいかがでしたか?
「育休をとっている時は、毎日時間が有り余ってるなーって感じだったんですけど、でも復帰してみると、その7か月があっという間に感じました。感覚的にはすごく長かったように思えたんですけど、そんなことないんですね。復帰できて、すごく嬉しかったです」
――勤務体系を教えてください。
「9時から17時までの勤務で、おやすみは水曜日・木曜日・日曜日をいただいています。復帰する時に働き方について店長、社長と相談しまして決めました。子育てしながら仕事もできるように考えてくださったことに、とても感謝しています」
――サロンは11時から始まるのに、9時に出社されるんですね。
「そうですね、早めに出社してお客様のメッセージカードを書いたり、雑誌やSNSをチェックして情報収集したり。営業前の時間も大切にしています」
――お子さんが保育園の頃は、中嶋さんが送り迎えをしていたんですか?
「だいたいそうでしたね。店長をしていますから、忙しいのはわかりますから。基本的には送り迎えは私がするんですが、仕事で遅くなった時は、実家の母に連絡をしてお願いしていました。そうそう、子どもが生まれてから、実家の近くに引っ越したんです。子育てする上で、親のサポートは欠かせませんから。保育園に通っていた頃は、1ヵ月に1回ぐらいは熱をだして保育園に呼び出されることが多くて、そんな時はよく母親に迎えに行ってもらいました。今もそうですけど、親には本当に助けられています」
――ご主人は仕事優先のように感じますが、それはお二人で決めたことですか?
「店長ですから、仕事量も多いですし、責任がありますから。仕事を優先しているのは、当然というか、納得しています。でも、私に任せきりというわけではなくて、子どもがなかなか朝起きないときは、主人がピシャリと起こしてくれるんです。やっぱり、私のいうことよりも、主人のほうがきくんですよね(笑)。主人は朝も早く出かけますし、夜も早い時で22時、遅い時は0時を過ぎていますから」
――実家の近くに引っ越されたこと、ご主人は気にされていませんでしたか?
「ぜんぜんそんなことないですよ。今、父親が終活を始めていまして、今よりももっと実家の近くに住むために物件を探しているところですから。仕事と子育てを両立する上で、保育園もとても助かりましたが、やはり親のサポートってなくてはならないんですよね。サロンワーク中に突然保育園に呼び出されても、すぐにお迎えに行くことってなかなか難しいことですから」
出産から保育園までの子育てのポイント3ヵ条
1.育児休暇をとり、子ども中心の生活に切り替える
2.仕事と育児が両立できる勤務体系にする
3.親のサポートを積極的に受ける
お話を伺っている印象では、なかなかご主人が子育て参加されていないように感じたのですが、中嶋さんがそれをまったくネガティブにとらえてはいませんでした。それは、中嶋さんがご主人の仕事の内容、仕事に対する姿勢をよくわかっているから。同じ業界で働いているからこそ理解できることも多いのだと感じました。そして、子育てしやすい勤務体系であることも大きなポイントです。中嶋さんが勤務している青山店でも、中嶋さんを含めて6名の方が子育てをしながら勤務しているようです。働きやすい環境を会社がサポートしていることで、子育てと仕事が両立できていると感じました。
後半では、現在小学1年生になった息子さんとの子育てや休日の過ごし方、今後の目標や家族のあり方についてもお話を伺います。
▽後編はこちら▽
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取材・文/夏目 円
撮影/岡積千可
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