採用試験では、わかりやすく端的な答えと「いつもどおり」が大切「PEEK-A-BOO 原宿」大川侑世さん

1977年に1店舗目をオープンして、40年以上の長い歴史と高いカット技術が魅力の名店「PEEK-A-BOO」。その「PEEK-A-BOO 原宿」でハイトーンデザインを得意とし、スタイリストとして活躍しているのが、現在入社8年目の大川侑世さんです。前編ではなぜ「PEEK-A-BOO」に入社しようと思ったのか、面接試験の様子などを伺いました。

後編では、実技試験の様子や入社に向けて準備しておくべきこと、これから美容師を目指す方へのアドバイスなどを伺います。実技試験ではワインディングをしたという大川さん。面接で知り合ったワインディングの大会で優勝経験のある就活生に実技試験までの間アドバイスをもらったといいます。果たして実技試験はどのような結果になったのか?振り返っていただきました。

今回、お話を伺ったのは…

「PEEK-A-BOO 原宿」大川侑世さん

青森県出身。小学生のころから美容師に憧れ、さまざまな学校へ見学に行った末「仙台ビューティーアート」に進学。その後、2015年に「PEEK-A-BOO」へ入社となる。現在は「PEEK-A-BOO 原宿」で活躍していて入社8年目。カミカリスマ2024を受賞するなど技術力に定評があり、多くのお客さまの理想を現実にしている。

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面接官の心をつかむコツは「わかりやすく端的に」

いつもとちがうことを試験で試そうとして、失敗してしまったという大川さん

――実技試験はどのような内容でしたか?

僕のときはワインディングでした。

面接試験から実技試験まで5時間もあったので、同じグループにいたワインディングのアジア大会で優勝している人に声をかけて、カラオケでワインディングのやり方を1から教えてもらったのを覚えています。

――その人に教わったことは試験で活かせましたか。

教わったことを活かそうとしたのですが、逆に時間がかかってしまって結局巻き終わらなかったんです。そのときは「いつもどおりやること」の大切さを痛感しましたね

「もうダメだ…」と諦めていたのですが結果は、なぜか合格でした。振り返ってみると、一緒に練習していた人は不合格だったので、特に面接を審査していたんじゃないかなと思います。僕が合格できたのは、面接で良い印象を与えられたからだと思っていますね

───面接のどこが良い印象に繋がったと思いますか?質問に答える際に何か意識をしていたのでしょうか?。

誰よりも声を大きくしていたところがポイントだと思います。同じグループに世界で活躍する人が何人かいたので、声の大きさや元気の良さだけは負けたくないと思い誰よりも大きな声で熱意をこめて質問に答えたんです。それが合格につながったと感じています。

また、質問には端的に答えることを意識していました。自分の魅力をたくさん伝えたくて長々と話していた人がいたのですが、面接官に止められて、あまり良い印象を与えられていなかったのを覚えています。そこから、端的にわかりやすく答えるのが魅力を伝える1番の方法だと思って実践していました

あえて準備しないことが上達を早めるコツ

サロンごとに技術が異なるので、あえて準備しないことが大切だそう

――採用が決まってから入社までに準備しておくといいことは?

あえて何もしない方がいいかもしれません。僕も入社前に先輩に聞いたら、「サロンに入ると先輩から技術を1から教わることになるから、変な癖をつけて上達までに時間がかかってしまわないように何もしない方がいい」と言われたんです

ただシャンプーの練習だけはしておいてもいいかもしれません。

――それはなぜですか??

シャンプーに関しては変な癖がつくということはあまりないですし、アシスタント時代から活用できるので練習しておいて損はないからです。

本来の良さを引き出すカメラワークがSNS集客アップのポイント

「PEEK-A-BOO」は40年以上の長い歴史を持つサロンで、カット技術に定評のある美容師が多数

――これから美容師を目指す人へのアドバイスがあればお願いします。

今の時代、集客のほとんどがSNSになっているので、興味を持ってもらえるような発信ができるようにカメラワークを学んでおくといいのではないかと思います。それは、かわいいスタイルを作れても、写真の撮り方が下手だと本来の良さを届けることができないからです。

美容師はお客さまに来ていただいてこその仕事です。たくさんの方にご来店していただくためにも、早いうちから作品撮りに取り組んだり、ネットや本で構図の捉え方を学んだりしておくと良いと思います

───ご自身も学生時代にカメラの勉強を?

学生時代も入社してからも勉強していますね。スタイリストになったばかりのときにSNSがバズったのですが、そのときはカメラの勉強がようやく繋がった感覚があったのを覚えています。

───SNSでの発信で工夫していることは何ですか。

SNSのアルゴリズムを調べた結果、写真よりも動画の方が見てもらいやすいということが分かったので、最近は動画の投稿を毎日に行うよう意識しています。

あと、スマートフォンで撮影する方が多いので差別化を図るために一眼レフで撮影して、画質の綺麗さも大切にしているんです

――今後の目標をお聞かせください。

去年「カミカリスマ」で1つ星を受賞させていただいたのですが、自分の実力の証明になるようなタイトルがまだまだ欲しいと考えているので、コンテストで日本一や世界一をとることを目指し、日々精進していきたいです。


大川さんが考える、就活生への3つのアドバイス

1.学生時代は、入社後の集客を成功させるためにカメラワークを勉強しておく

2.面接試験は、わかりやすく伝えることを意識して端的に答える

3.実技試験は、「いつもどおり」を大切にして培ってきた技術を注ぐ

妥協せずに長い時間をかけてサロン探しを行ったり、採用試験に向けて資料をよく調べて徹底的に対策を行ったりと熱意ある就活生だったと伺える大川さん。向上心と自信に満ちた言葉に大川さんのカリスマ性を感じるインタビューとなりました。これから美容業界を目指す人はぜひ参考にしてみてください。

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Salon Data

PEEK-A-BOO 原宿
住所:東京都渋谷区神宮前6-27-8 エムズ原宿4F
電話:03-5468-0822
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