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特集・コラム 2024-08-21

ケアカンファレンスとは? 押さえておきたい意味や目的を詳しく紹介

介護の現場で利用者のケアプランやサービス向上を目的に議論されるケアカンファレンスですが、そこで議論される具体的な内容についてはよく知らない方もいるでしょう。

ケアカンファレンスをおこなうことでケアサービスの向上はもちろん、介護サービスをおこなう施設全体で情報を共有でき、スタッフの知識とスキル向上もはかれます。

本記事ではケアカンファレンスの概要や目的、進め方、ケアカンファレンス参加のポイントにくわえて、介護・福祉分野で自分に合った職場の探し方、履歴書と面接のポイントについてご紹介します。

ケアカンファレンスの意義や目的について知りたい方は参考にしてみてください。

ケアカンファレンスとは?

ケアカンファレンスとは、現場で介護サービスをおこなう介護・看護スタッフが集まり、利用者にとって最適なケアプランの策定やケアサービスの向上を目的に議論される会議です。現場では単に「カンファレンス」や「カンファ」と呼ばれることもあります。

利用者やその家族からヒアリングした意見をもとに、スタッフ同士で情報を共有し、介護現場における課題を挙げ、改善点をもとにケアプランを策定していきます。

サービス担当者会議との違いとは?

ケアカンファレンスと似たような言葉に「サービス担当者会議」があります。

前者が施設ごとの自主性に任されている会議である一方で、後者は介護支援専門員(ケアマネジャー)が主導して開かれることが、国の法令で義務付けられている会議です。

利用者とその家族が出席するのが原則で、サービス担当者の立場からケアプランを策定し、要介護認定の必要性を判断します。医師や看護師が立ち会うこともあります。

引用元
e-gov 法令検索:指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準

ケアカンファレンスの目的とは?

国の法令で実施が義務化されていないケアカンファレンスですが、各介護施設ではよく実施されます。一体どのような目的でケアカンファレンスが実施されるのでしょうか。

1. 利用者の状態を共有するため

ケアカンファレンスの重要な意義は、対象とする利用者の健康状態やケアプランの実行状況、ケアサービスを実施する上での注意事項を共有できる点です。利用者の最新の健康状態を共有することで、より適切なケアプランの策定につながります。

また、ほかのスタッフの見解も把握できるため、介護サービスの参考になるでしょう。

2. 多職種との意見交換や相互理解のため

ケアカンファレンスの重要なポイントのひとつが、職種の垣根を越えて現場スタッフ同士が情報を共有できる点です。介護の現場では介護士・理学・作業療法士・看護師・医師など、あらゆる職種のスタッフが協力しながらサービスを提供しています。

ケアカンファレンスで現場で接点があまりないような職種やスタッフ同士とも情報共有することで、ほかのスタッフとうまく連携しながらケアプランを実行できるでしょう。

3. 提供サービスの品質向上

ケアカンファレンスで他職種のスタッフと意見を交えることで、現場スタッフが感じている利用者の変化や容態を考慮した適切なケアプランを策定できます。各スタッフが感じていることを共有することで、職場全体でやるべきことの認識を共有できるでしょう。

その結果、ケアサービスの質が向上し、利用者一人ひとりにとってベストな介護サービスが提供できる可能性がアップし、利用者の満足度も向上していくことが考えられます。

4. 人材の育成

ケアカンファレンスはスタッフにとって学びを得られる機会でもあります。個別のケースに沿って議論し、他職種のスタッフの意見やベテラン職員の意見をヒアリングしていく中で、さまざまなケースにおける問題点と改善点について深く考えることができます。

実務経験が浅い新人スタッフにとっては、介護現場における事例ごとの対処法やその後のアフターサポートについて学べるため、とても勉強になる機会だといえるでしょう。

ケアカンファレンスはどう進める?

ケアカンファレンスを進めるにあたっては資料の準備や当日のテーマに沿った議論、紹介された反省点や改善点を日々の業務内容に落とし込むといった一連の流れがあります。

ここでは、ケアカンファレンスを進める具体的な流れについて見ていきましょう。

1. 書類を準備する

ケアカンファレンスを開くためには参加者全員で情報共有するための資料を準備しなければなりません。利用者の個人情報・健康状態・ケアプラン・介護の目標を明示した資料を作成し、当日の議論の内容や問題点について、わかりやすくまとめる必要があります。

資料が手元にないと、実りのない形式的なケアカンファレンスになってしまうでしょう。

利用者のデータや健康状態について示したいなら、数字やグラフなどで視覚的に理解しやすいように工夫して、具体的で客観性のある資料を作ることが大切です。

2. 皆で話し合う

ケアカンファレンスの資料が準備できたら、参加者全員で丁寧に議論を進めていきます。

議題ごとに参加者全員の意見を聞くことが大切です。参加者から具体的な意見を聞き出すために、実際にあった事例も交えながら話し合いを進めるのがいいでしょう。

話し合いの中で新たな問題点や改善点、その後に活きる議論があるかもしれません。ケアカンファレンスの内容は議事録にまとめて、後日振り返れるようにチェックしましょう。

3. 結果を反映させる

最後にケアカンファレンスで上がってきた反省点や改善点を、どのように日々のケアサービスに落とし込めるのかを検討し、ケアプランを実行していきます。

まずはケアカンファレンスで議論された問題点・改善策を現場スタッフで改めて共有し、アクションプランを作成する必要があります。責任の所在を明らかにするために、アクションプランには詳細な日程と担当者名が明記されていなければなりません。

アクションプランを実行したら、プランに沿って適正に運用されているか、利用者にとって適切な処置ができているのかをその都度確認します。

ケアカンファレンス参加のポイントとは?

ケアカンファレンスにはじめて参加する新人の現場スタッフにとっては、どのようにケアカンファレンスに参加するのか、有意義なケアカンファレンスにするためのコツを知る必要があります。

ここでは、ケアカンファレンスに参加するために知っておきたいポイントを紹介します。

1. 利用者の状況を把握しておく

ケアカンファレンスは定期的に開かれるのが通例です。そのため、自分が対応している利用者の状況や問題点、考えうる改善点について常日頃から考えておくことが大切です。

ケアカンファレンスで共有することを想定して、日々の業務の中で感じていることや不安なこと、ほかのスタッフに伝えるべきことなどを頭の中で整理しておきましょう。

2. 担当外の利用者の状況も観察する

介護の現場で自分が担当できる利用者数には、限度があります。

担当している利用者の状況を観察し、ケアプランの妥当性について検証することは重要です。それに加えて、担当外の利用者の状況や問題点、そこから導き出せる改善点についても日頃から考えておくことで、自分にとっての新しい学びや成長につながります。

3. ケアカンファレンスでは意見を出す&こまめにメモを

ケアカンファレンスでは、参加者全員に発言の機会が与えられています。しかし、ケアカンファレンスの参加経験が少ない方にとっては、自分から率先して発言するのが難しいケースもあるでしょう。そのため、自分の頭の中で整理した意見をしっかりと発言し、議論に参加できるように、ケアカンファレンス用のメモをとっておくのがおすすめです。

議論の流れとそれに対する自分の考えについて箇条書きでまとめておきましょう。

自分に合った職場を探すには?

自分に合った職場を探すためには、介護福祉分野に強みがある転職エージェントや求人サイトを有効活用するのがおすすめです。転職実績が豊富で求人数が多いサービスを選べば、自分が本当に就職したい職場が見つかる可能性が高いといえるでしょう。

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アプリやWebサイト経由で手軽に利用できる転職エージェントが多いので、まずは気になる転職エージェントにいくつか登録してみて、求人情報をリサーチしてみましょう。

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介護職の履歴書で押さえておきたいポイントとは?

介護職として就職するためには志望する職場に履歴書を送る必要があります。介護職の履歴書で押さえておきたいポイントは主に以下の3つのポイントです。

・介護職の志望動機とその職場を希望する動機
・これまでの実績や経験、スキル
・自分の強みと就職後の目標

介護職として就職するためには、介護職になりたい志望動機や志望する職場に就職したい理由について、簡潔明瞭にまとめることが重要です。

また、自分自身の経歴や実務経験、スキルをエピソードなども交えながら記載することで、強みや就職後に活躍するイメージを具体的に伝えられるでしょう。

介護職に転職したい方の履歴書のポイントについては、以下の記事でも紹介しています。
介護職の志望動機とは? 考え方のコツを解説|思い浮かばない時の考え方と例文を紹介

面接で好印象を与えるポイントとは?

介護職に転職するためには、面接試験を突破しなければなりません。面接当日に面接官が真っ先にチェックするポイントには、以下の4つのポイントが挙げられます。

・一般常識や社会人としてのマナーを身につけているか
・志望動機や自己PRが矛盾していないか
・コミュニケーション能力があるか
・最低限の服装・身だしなみができているか

スタッフや利用者とその家族など、多種多様な人間と関わる機会の多い介護職の仕事では、丁寧な言葉遣いと立ち振る舞いができているかどうかが見られます。介護職に求められるコミュニケーション能力や適切な服装・身だしなみについても確認されるでしょう。

自己PRをする場面では、自分がどんなことを経験してきて、なぜ介護職になりたいのか、なぜこの職場を志望したのかを、嘘偽りなく答えることが好印象につながります。

自分の言葉で志望動機や自己PRをハキハキと話すように心がけましょう。

ケアカンファレンスは学びを得られる貴重な機会

この記事では、ケアカンファレンスの概要・目的・進め方・参加する際のポイント・介護職の履歴書と面接で押さえておきたい点についてご紹介しました。

ケアカンファレンスは利用者一人ひとりの健康状態を見て、現場スタッフの間で最適な処置や改善点を議論し、適切なケアプランを策定するための会議です。

現場で問題点や改善点を共有することで、ケアサービスの質の向上が見込まれます。

ケアカンファレンスで全員が議論し、意見を共有することで、スタッフ間での理解が深まり、職種の垣根を越えた協力関係が築けます。それに加えて、アクションプランの進捗の確認や内容の微調整を繰り返すことで、ベストな介護サービスに近づけられるでしょう。

また、自分に合った介護職の職場を見つけるためには、介護福祉業界に特化した転職エージェントや求人サービスを有効活用するのがおすすめです。

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