介護福祉士に転職するために必要なこととは
介護業界以外からも転職者の多い介護福祉士。もちろん介護業界未経験の方も多くいます。社員として働くだけでなく、パートという働き方までさまざまな働き方があるのも特徴のひとつです。社会の要請にあわせて仕事の重要性を増している介護福祉士ですが、転職するためには何が必要なのでしょうか。介護福祉士という仕事の内容から、資格の取得方法、転職前に知っておいたほうがいいことなどをまとめてみました。
介護福祉士の仕事内容について
介護福祉士の仕事内容は、主に日常生活が困難になってしまった高齢者や身体や精神に障害をお持ちの方に対して食事から排泄、入浴などの身体介護を行います。また実際に介護するだけでなく、周囲で介護を行っている家族に対して介護の方法を指導したり助言することも大切な仕事のひとつです。
介護福祉士の資格は国家資格のため、同じ介護業界の資格である「ホームヘルパー」とは異なります。介護福祉士の資格のほうがホームヘルパーよりも取得が難しく、資格を取得するために必要な年数も長めです。実務上では、ホームヘルパーと介護福祉士の仕事内容はほとんど変わりません。ただし、介護福祉士の資格保持者のほうが、転職するときや給料の面で有利となります。
また介護業界で働く仕事には、ホームヘルパーや、ケアワーカー、介護職員などさまざまな呼び名が存在しています。ただし介護福祉士は名称独占資格と呼ばれ、資格を取得している人しかその名前を名乗れないことになっています。
介護福祉士の資格を取得するには
介護のニーズに対して社会的な要請が高まるにつれて、介護福祉士への転職を考える人が増えています。介護福祉士の資格を取得するには何が必要なのでしょうか。
実は介護福祉士の資格を取得していなくても未経験で介護の仕事をすることはできます。実際に介護福祉士は他業界から転職する人も増えています。ただし、介護福祉士の資格を取得しておいたほうが転職や給料面で有利になることは言うまでもありません。
未経験の方が介護福祉士を目指すには、まず介護職員初任者研修（かつてはホームヘルパー2級と呼ばれていました）を取得するのがおすすめです。この資格を取得後、介護業界で実務経験を積んで国家資格である介護福祉士の資格にチャレンジする人が多いです。
この介護職員初任者研修という資格は、決まった研修を受講すれば資格が得られるので、ハードルが低くチャレンジする人が多いのも特徴です。ただし、介護福祉士の国家試験の受験資格には、福祉系高校で定められたカリキュラムを受講した人以外は、3年以上の介護の実務経験が求められます。この点を踏まえたうえで、計画的に転職を検討するようにしましょう。
介護福祉士に転職する前に知っておくべきこと
介護の仕事に対して社会的ニーズの高まる背景を受け、介護業界に転職する人が増えています。介護業界以外の業界から30代以上の年代の方でも転職者が多いのも特徴のひとつです。
介護の仕事は需要が多いため、未経験者からでも転職できるのは魅力のひとつです。ただし、他業界からの転職となると、新卒と同じ扱いとなり、給料は低めになることを覚悟しなくてはいけません。また介護の現場は想像以上に肉体労働を伴います。将来専門的なスキルを磨いてケアマネージャーや施設長など管理職に昇進する気持ちがないと定年まで働くことは厳しいでしょう。
こういった現実的な面があるのは事実ですが、それでも他の職業と比べ介護福祉士が資格を生かして就職しやすいと言ったメリットがあります。熱意や意欲があれば、学歴や性別、年齢を問わず介護福祉士として採用されるチャンスは数多く存在しています。熱意さえあれば誰でも挑戦できるのが介護福祉士の最大のメリットと言えるでしょう。また結婚している人でも、子育てしながら介護福祉士として働くこともできます。未経験でも介護現場の経験を積むことができますので、少しずつ資格をとってステップアップしていくのがおすすめです。
社員として介護の仕事を続けて行きたいと考えている方の場合、介護福祉士の資格を取得するほうが有利です。将来介護福祉士をまとめる立場になったときに、この介護福祉士の資格がないと示しがつかないからです。もちろん資格を取得していることと、仕事が優秀であることは別ですが、少数派から余計な不満をもたれないためにも資格を取得しておくことが大切です。
