まず、概要からご説明します。
ケアマネジャーになるには、「介護支援専門員実務研修受講試験」という試験(以下、「ケアマネジャー試験」と表記します)に合格する必要があります。
試験の名称からもお分かりになると思いますが、試験に合格すればケアマネジャーになれるというわけではありません。
試験に合格した後に、「介護支援専門員実務研修」という研修(以下、実務研修と表記します)を受ける必要があります。
実務研修は都道府県単位で行われ、32時間以上の研修を受講して修了することが必要です。
実務研修を終了すると、「介護支援専門員資格登録簿」へ登録できます。
この登録を済ませると、「介護支援専門員証」が交付され、晴れてケアマネジャーとして仕事ができるようになります。
注意すべきなのは、ケアマネジャーの試験は誰にでも受験できるものではなく、受験資格が詳細に定められているということです。
なお、現在の受験資格は平成27年度の試験から変更されたものですが、平成29年度の試験までは経過措置が取られています。
移行期にあるので、特に注意が必要です。
ケアマネジャー試験の受験資格には、2つの要素があります。
1つは、一定の国家資格を有していること、または相談援助業務に従事していること、もう一つは、実務経験です。
上記の国家資格には、介護福祉士、社会福祉士といった福祉系の資格のほか、看護師、准看護師、理学療法士といった医療系の資格も含まれています。
また、受験者数は多くありませんが、受験資格が得られる資格には、これら以外にも、医師、歯科医師、作業療法士、栄養士(管理栄養士を含む)、保健師、精神保健福祉士、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師、歯科衛生士、薬剤師、柔道整復師、言語聴覚士、助産師、視能訓練士、義肢装具士の資格を有する人が、ケアマネジャー試験を受験できます。
相談援助業務に従事している者というのは、老人ホームなどで、生活相談員として働いている人などが、これに当たります。
このように、様々な資格の有資格者がケアマネジャー試験を受験できますが、これらの資格に基づいた仕事をしてさえいれば、実務経験を満たすというわけではありません。
ケアマネジャー試験の受講資格を満たすための実務経験として認められるためには、要援護者に対する直接的な対人業務であることが必要です。
教育業務や研究業務に従事していたような場合は、実務経験に含まれません。
受験資格を満たすためには、実務経験の期間が、5年以上、かつ業務に従事した日数が900日以上である必要があります。
なお、上記の受験資格は、平成27年度の試験から変更されたものですが、平成29年度の試験までは経過措置があります。
この経過措置により、特別な資格を有していなくても、介護等の業務に従事している人で、10年以上、かつ1800日以上の実務経験を有している人は、ケアマネジャー試験を受験できます。
また、社会福祉主事任用資格を取得している人や、ホームヘルパー2級の資格を有している人などは、5年以上、かつ900日以上の実務経験を満たしていれば、経過措置の期間に限っては受験資格が与えられます。
これらの資格でケアマネジャーを目指す人は、平成29年度の試験までに合格しなれば、受験資格がなくなってしまいますから、ご注意ください。
1970/01/01
1970/01/01
1970/01/01
1970/01/01
1970/01/01
1970/01/01
職種別の記事まとめ |
人気のキーワード |
---|---|