ケアマネジャーの資格・介護支援専門員試験について


高齢化が進む現代社会において、介護にかかわる人材はますます必要とされています。
その中でもケアマネジャーは、介護職の方がキャリアアップを目指すにあたって目標とする職種であり、その資格取得のために避けては通れないものがケアマネジャーの資格・介護支援専門員試験です。
今回は介護支援専門員試験について、試験内容などの概要について紹介していきます。

ケアマネジャーの資格・介護支援専門員試験ってどういうもの?

ケアマネジャーの資格・介護支援専門員試験は、ケアマネジャーの資格を取得する際に受ける、実務研修において必要な専門知識や技術を身に付けているかどうかを判断するための試験です。
介護保険制度や居宅・施設サービス計画などの基礎知識といった介護支援分野や、保健医療福祉サービス分野から出題されます。
解答は全てマークシート方式です。
試験は年に1回、10月に行われ、業務に従事している都道府県、業務に従事していない場合には住所の都道府県で受験します。
12月に合格発表があり、合格の場合には翌年に実務研修を行い、研修終了後、各都道府県に登録申請を行うという流れです。
受験するには、法令で定められている医療・保健・福祉分野の各種国家資格を持ち、さらに5年以上の実務経験があることなどの受験資格を満たしている必要があります。
資格の種類や業務内容によっては、受験資格を満たしていないとされるおそれもあるので、受験要項を熟読し、疑問点がある場合には担当部署に問い合わせるなどの確認が必要です。

ケアマネジャーの資格・介護支援専門員試験の難易度は?

ケアマネジャーの資格・介護支援専門員試験の難易度については、極端に難しいレベルではなく、働きながらでも合格を目指すことができる試験です。
合格率の推移をみると、試験の開始当初は40%台でしたが、資格取得者の増加にともない30%台となり、2005年度からは20%台、2010年度以降には20%を割り込むようになっています。
試験を創設した頃は、介護保険制度を運用するためにケアマネジャーの早期確保を目指していたので、比較的合格しやすかったという見方が一般的です。
その後、資格取得者が飽和状態となってきたことで難易度を上げたために合格率が下がっているという考え方もあります。
しかし、試験の内容は特別に難しいというものではなく、効率よく勉強していくことで合格することのできる試験です。
その一方で、厳しい受験資格を満たさなければ受験できない、試験に合格しても実務研修を終了しなければケアマネジャーとして登録できないといった部分もあります。
試験勉強から登録にいたるまで、計画的に進めていく必要がある点もこの試験の難しさの1つです。

ケアマネジャーの資格・介護支援専門員試験の変更点

2015年からの介護保険制度の変更に合わせて、ケアマネジャーの資格・介護支援専門員試験においてもいくつかの変更点が生じているので確認が必要です。
まず、大きな変更点として受験資格の変更があります。
2017年度までは、法定資格を持っていなくても介護の資格を有している、もしくは無資格であっても定められた年数以上の実務経験があれば受験することが可能です。
しかし2018年度からはこれらの条件は受験資格から外され、受験することができなくなります。
法定資格を持っていない状態で受験を考えている場合には、自分が受験資格を満たしているのか確認することが必要です。
次の変更点として、保有している資格によって部分的に解答が免除されていましたが、2015年度からはこの制度は廃止され、全ての受験者が全問題に解答するようになったことがあります。
これらの試験の変更は、最初にも触れたように、地域包括ケアシステムの実現を目指して行われている、2015年からの介護保険制度の段階的な変更を反映したものです。
そのため、出題内容が変更されていくことも考えられます。

ケアマネジャーの資格・介護支援専門員試験の内容そのものは決して難易度の高いものではありません。
しかし試験を受けるためには受験資格を満たし、さらに試験合格後にも実務研修を終了してようやくケアマネジャーとして登録することができるという長い過程を経ることが必要です。
試験を受けると決めたその日から、出願から実務研修終了までのスケジュールを見越して勉強などの計画を立てていきましょう。



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