ダンサーからボディメイク講師へ。自信がない人が輝けるサポートをしたい【もっと知りたい「ヘルスケア」のお仕事Vol.105 美ボディメイク・ダンス講師 ちぴさん】#1
ヘルスケア業界のさまざまな職業にフォーカスして、その道で働くプロにお仕事の魅力や経験談を語っていただく連載『もっと知りたい「ヘルスケア」のお仕事』。
今回は、オンラインにて、体をつくる美ボディメイク講師として活躍する、ちぴさんにお話を伺いました。もともとダンスインストラクターをしていたちぴさんは、2年前の妊娠糖尿病をきっかけに、未経験ながら体質改善とボディメイクに取り組み始めました。
前編では、ダンスの講師に加え、新たにボディメイクの講師も始めた理由とサロン立ち上げの前身となったプログラム、トレーニング指導の際に大事にしていることについてお聞きします。
お話を伺ったのは…
美ボディメイク・ダンス講師 ちぴさん
大学卒業後は銀行に勤め、営業を担当。3年後、結婚と同時に退職し、ダンスに取り組む。1人目の子どもができた際に専業主婦をしたのち、2人目の子どもが生まれるまでの間、ダンス教室でダンスインストラクターを務めるが、3人目の子どもを妊娠したタイミングで退職。妊娠糖尿病が発覚後、体のことを学び、ボディメイク講師を始めた。現在は、オンラインサロンにて指導を行う。
妊娠糖尿病になり、体の知識を学ぶうちにボディメイクへ興味が湧いた
――ボディメイクに興味を持ったきっかけは?
妊娠中に発症した妊娠糖尿病により、体の健康について学んだときに興味を持ちました。
ダンスは幼少期から習っており、結婚・出産を経てからダンス教室で、インストラクターとして働いていました。2年くらい続けていましたが、3人目の子どもの妊娠をきっかけに退職。その妊娠中になんと妊娠糖尿病が発覚し、今まで健康体だったのでかなり衝撃を受けました。
その出来事から、自分自身の体と向き合っていかなければいけないと痛感し、まずは体についてを知ろうと思って、解剖学や中医学などの勉強を始めたのです。
――ダンスの講師を続けながら、ボディメイクにも取り組み始めた経緯をお聞かせください。
専業主婦の期間を経て、子育てをしながら仕事を再開しようと考え始めていたところ、コロナが流行り始めてしまって。子育てをしながらコロナ禍の影響を受けていない仕事、と考えたとき、今までのような働き方は難しいと感じました。
このとき病気で学んだ知識をどうにか活かせないかと考え、「ボディメイク」に着目しました。ボディメイクならリモートでもレッスンが可能なので、理想とする働き方に当てはまっていたのです。
――世間の状況とご自身の条件を考慮してボディメイクの講師がハマったのですね。どんな準備から始めたのですか?
まずは3ヶ月のマンツーマンレッスンプログラムを作成して、モニターさんに試してもらうことから始めました。
「人生に革命を起こす美ボディメイク」プログラム考案! 一体どんなメニュー?
――どんなプログラムなのでしょう?
プログラム名は「人生に革命を起こす美ボディメイク」。人生に革命を起こすのはプログラムでも他人でもなく、自分自身。自分の人生に革命を起こしてもらうためにこのプログラムを使い倒してほしいという思いが詰まっています。
――ターゲットは?
自分が理想とする姿からかけ離れている人。
本当はなりたい姿があるのに全然近づけないとか、変えたいと思っているけれど一人ではできなくてもがいている人もいると思うんです。体型が悩みなら生活をそもそも変えなければいけないので、その変化を一人で管理するのはかなり大変ですから、そういった悩みがある人の手助けがしたい気持ちをプログラム名にも反映させています。
――プログラムの流れとメニューの詳細を教えてください。
最初に直近で自分が目指したい理想像を決めます。「どういう体型になりたいか?」「理想の体型になれたら誰とどこへ行きたいか?」「どんなことをしたいか?」と、なるべく具体的に。自分の体への理解を深めてもらってから、理想像をかなえる目的に向けて一緒にストレッチやエクササイズのメニューを考えていきます。
――ストレッチやエクササイズのメニューを提案するのではなく、一緒に考えるのですね。
パーソナルトレーニングは、トレーナーが考案したストレッチやエクササイズをこなして理想の体型を目指す流れがほとんど。一時的に理想の体型が実現できますが、キープするためには「継続」が重要です。そのために、3ヶ月のマンツーマンが終わってからでも自分で継続できるストレッチやエクササイズを一緒に考えるようにしています。
自分自身の体だからこそ、一番理解してほしいし、分かってほしい。自分の外側を変えたいなら、まずは自分の内側を変えていくこと。私はその変わっていきたいと思う気持ちを全力でサポートするのが使命だと思っています。
ボディメイクをするなら、メンタル面のサポートも必要
――トレーニングを指導する際に、意識していることはなんでしょう?
お客様が目指す理想像になるべく近づくために、悩みを引き出せるようにしています。こちらから提案するよりも、お客様の意志や気持ちに寄り添って、どうしたいのかを聞き出します。
――あくまで「自分ごと」と捉える気持ちが大事だと伝えたいのですね。
ボディメイクと聞くと、外側だけ見てトレーニングすると思われがちですが、私はメンタルもボディメイクトレーニングのうちだと思うんです。例えば、猫背が悩みな人も、自分への自信のなさが関係していることもあります。自信がないから縮こまってしまい、血流が悪くなって太る。みんな気がつかないだけで、ボディの悩みにメンタルが関係していることって多くて。
痩せたいと思う気持ちも、今の自分を好きになれないからとりあえず痩せようと思っているにすぎなかったりする。痩せたら痩せたでメンタルが治るかといったらそうでもないのです。痩せるためのメニューよりも、心身ともに健康で自分が理想とする体づくりに重きを置いています。
そのためには、ボディに関係するメンタル面も一緒に聞いて、その人ごとの「どうなりたいか?」を導き出すように心がけています。
取材・文/東 菜々(レ・キャトル)
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