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介護福祉士
特集・コラム 2019-08-22

介護福祉士の男女比はどれくらい? 介護職員の何割が介護福祉士なの?

高齢化率がますます高くなる日本において、介護職員の役割とその仕事の重要性は日に日に増してきています。しかし、介護福祉士の資格を持っているのに介護職に従事していない人の割合は意外に多く、同時に介護職として働く人の離職率の高さも問題となっています。

今回の記事では、介護職員の男女比や介護福祉士の資格を持った人の割合などをデータでご紹介するとともに、介護職を辞めていく人の理由や、転職する場合のおすすめの職種について解説します。

介護福祉士の男女比はどれくらい?介護職員の男女比を調査

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ここでは介護職の男女比についてご説明します。なお下記の男女比は、2014年の厚生労働省「介護人材と介護福祉士の在り方について」のデータに基づきます。

介護職員はおもに、施設等で働く「介護職員」と、要介護者の自宅に足を運ぶ「訪問介護員」の二つに分かれます。それぞれの男女比について見ていきましょう。

施設職員も訪問介護も男性より女性の方が多い

施設等で働く介護職員の男女比は、女性が73.0%、男性が23.3%となっています。
訪問介護員の男女比は、女性が88.6%、男性が7.0%で、いずれも女性のほうが圧倒的に多いのが特徴です。

そのほかのデータも調査

正規・非正規の割合、年齢構成など男女比以外のデータについても解説していきましょう。

正規職員と非正規職員の割合は?

施設等で働く介護職員の正規職員の割合は56.5%、非正規職員は41.4%(うち常勤17.2%、短時間24.2%)です。
訪問介護員の割合は正規職員は17.5%、非正規職員は78.4%(うち常勤8.1%、短時間70.3%)となっています。特徴として訪問介護員のほうが非正規の割合がかなり多くなっていること、短時間労働が多いことが挙げられます。

年齢構成は?

施設等で働く介護職員と訪問介護員の年齢の割合は、以下のようになっています。

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※平成25年度介護労働実態調査

介護職員は30~39歳、40~49歳の割合がいちばん多く、訪問介護員は60歳以上が最も多くなっています。また、訪問介護員のデータを見ると、年齢が上がるにつれてその割合も増える傾向にあります。

介護職員の何割が介護福祉士なの?

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介護職員として働く人は、国家資格である介護福祉士を取得している人と、そうでない人に分かれます。ここでは、介護職員全体のなかで介護福祉士の資格を持っている人の割合を説明していきます。

介護福祉士の登録者数と従事者数は?

2015年度のデータを見ると、介護福祉士の登録者数は約140万人となっています。このうち、従事者は約78万です。介護福祉士の資格を持った人の約半分が、実際に介護職に従事していないということになります。

介護職の中での割合は?

資格を持たずに従事している人も含め、介護職員全体の数は平成27年度で約183万です。このうち、介護福祉士の資格を持っているなかでのの従事者は78万人なので全体の4割弱となっています。

ナゼ? 資格があっても辞める5つの理由

介護福祉士の資格があるにもかかわらず、実際に介護職に従事していない人が多いことはデータからも明らかです。従事していない人は大きく分けて「資格を取得したものの就職しなかった人」「資格を取得して就職したけど理由があって離職した人」の2つに分かれます。

社会福祉振興・試験センターの平成27年のデータを元に、介護職を辞めていく理由について見ていきましょう。

①事業所や施設に不満があった

介護施設はそれぞれに経営方針や運営のあり方が異なります。その施設や事業所の経営方針、理念、運営のあり方などに対して不満が生まれた、納得がいかなかった、自分の考え方とは合わないなどを理由に辞めていく人が多くなっています。

②職場の人間関係が上手く行かなくなった…

介護職はチームを組む作業が多いため、必ず複数人とのコミュニケーションが必要になります。チーム内の人間関係が上手くいかない、トラブルが生じた、もともとコミュニケーションが苦手、といったことを理由に辞めていく人も多いです。

③収入が少なかった

介護職は肉体的にも精神的にも負担が大きい仕事の一つだといえるでしょう。その割には収入が少ないと不満を感じて離職し、他の職種に移っていく人もいます。近年は政府によって介護職員の賃金アップが図られているので、収入も増加傾向にあります。

④労働時間や休日・勤務体制が合わなかった

人それぞれに希望の労働時間、勤務形態があるでしょう。しかし、人手不足から長時間勤務や意に沿わない夜勤をしなければならない場合もあります。その施設や事業所の労働時間や休日、勤務形態が合わず、ストレスが生じて辞めていく人も多いようです。

⑤将来のキャリアアップが見込めなかった

他の一般企業と比べると、介護職はキャリアアップの可能性が低い職種といえます。他職種の企業では新たなスキルが身につき、ポストや地位も上がり、経歴や収入を高めることができますが、介護職の場合はそのような大幅なキャリアアップはなかなか難しいため、転職を考えるという人も多いです。

介護業界から転職するならどんな仕事? おすすめの職種は?

介護福祉士_転職
さまざまな理由から介護職を辞めていく人は多いです。実際に転職を考えている人にとっては、離職後にどんな職業に就くべきか」という。そこで、介護業界から転職する場合のおすすめの職種をご紹介していきます。

①営業職

自身のコミュニケーション能力の高さを活かして介護職に就いた人は、営業職に移ってもその能力を活かすことができます。介護職の場合、常に決まった施設内で同じ人に対する作業が多くなりますが、営業職ではさまざまな地に足を運んで幅広い活動をすることになるので、より活き活きと仕事をすることができるでしょう。

介護職に比べると営業職は人新たな出会いが日々あるので、新鮮な刺激が多く、コミュニケーションの幅も広がるので、「介護職よりも営業職のほうがずっと楽しく、性に合っている」という人も多く見られます。また、営業の成績によっては給料が上がることもあり、キャリアアップもしやすいというメリットがあります。

②事務職

同じ医療・介護施設関係の事務職に転職する人も多く、この場合、もともとの医療や介護の知識や経験を活かして働くことができるという利点があります。

③販売などのサービス業

アパレル、食事、ホテル、旅館、レジャー施設、家電販売店など、接客・サービス業への転職する人も目立ちます。これらの職種と仕事内容は、接客が基本となるため、介護職で培った対人能力を活かすことができます。

近年の傾向として、接客・サービス業はどのジャンルでも人手不足が顕著となっているため、未経験でも就職しやすい環境にあります。介護職員の割合は女性のほうが圧倒的に多いので、転職を検討する際にアパレルなど自分の好きなジャンルで働きたい、好きなことを仕事にしたいと考える女性も多いようです。

介護業界は女性が多め! 幅広い年齢層の方が働く職場

ここまでデータでご紹介してきたように、介護業界は女性の割合が非常に多いのが特徴です。また、年齢別で見ると20代から60代まで幅広い年齢層の人々が従事しています。しかし同時に、福祉士の資格を持っていても従事していない人、離職していく人が多いというのも現実問題としてあります。

離職率を下げるという点では、介護職員の待遇や職場環境の改善などが求められますし、キャリアアップ制度の充実も必要になってきているといえるでしょう。
離職を決め他業種への転職を検討している人は、自分のスキルや能力を活かせる仕事、心から楽しめる仕事、または希望の勤務体系が望める職場を選ぶことが大切です。

出典元
[厚生労働省]
・介護人材と介護福祉士の在り方について(https://www.mhlw.go.jp/
・介護福祉士の登録者数の推移(https://www.mhlw.go.jp/

[一般社団法人 医療介護福祉政策研究フォーラム]
・介護人材の確保対策と外国人介護人材に関する動向(http://www.mcw-forum.or.jp/

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