看護師はヘルパーとしても働ける!必要な手順や看護師ならではの魅力についてご紹介!
訪問介護員(ヘルパー)は、利用者のお宅を訪問して生活援助や身体介助をおこなう仕事です。介護サービスのニーズが高まっている中で、副業で訪問介護員として働きたい方や看護師から訪問介護員に転職したいと考えている方もいるのではないでしょうか?
本記事を読めば、看護師が訪問介護員として働くための手続き方法や訪問介護員として働く魅力、注意点、キャリアアップに使えるおすすめの資格について把握できます。
引用元
社会福祉法人 ふれあいネットワーク 全国社会福祉協議会:福祉の資格
看護師が訪問介護員として働くためには所定の手続きが必要
訪問介護員として働くためには、最低でも介護職員初任者研修を受講し、修了評価を受ける必要があります。ただし、看護師であれば受講が免除されたり、職務経験によっては研修を受講するだけで介護職員初任者研修の資格が付与されたりします。
また、准看護師や保健師、助産師などの国家資格職が対象となることもあります。
各都道府県によって対象者や免除科目、研修の要件は異なるので要チェックです。
引用元
大分県:介護職員初任者研修教科免除一覧
群馬県:介護職員初任者研修の受講免除について
熊本県:看護師等の資格を有する者及び実務者研修修了者の受講免除の手続きについて
日本ホームヘルパー協会:訪問介護員になるには
訪問介護員として働く看護師ならではの魅力
看護師が訪問介護員として働く魅力は、看護の医療に関する知識や経験を活かすことができ、就職や転職に有効活用できる可能性が高いことです。
看護師が訪問介護員として働くメリットについて確認してみましょう。
1.医療に関わる知識を活かすことができる
看護師が訪問介護員として働くと、看護師として培ってきた医療の知識や経験をもとに、一般の訪問介護員にはない視点でサービスを提供できる点が魅力です。
訪問介護の仕事は基本一人で医師が同行するケースは稀なので、医療行為に従事することはできませんが、医療の知識は訪問介護の現場で役立つ可能性が高いでしょう。
引用元
公益社団法人 東京都医師会:介護士や看護師の医療(補助)行為について
2.対象者の日常生活をサポートできる
訪問介護員はお宅に訪問して、入浴や排泄などの身体介助や調理、買い物といった生活援助に関わる業務に従事し、利用者の身の回りのトータルサポートをおこないます。
利用者の日常生活のすべてをサポートできるのは、訪問介護員ならではでしょう。
3.働き方の選択肢が広がる
人々の健康の維持には欠かせない看護師と、高齢者や障がい者の居宅を訪れてトータルサポートをおこなう訪問介護員は、社会にとって必要な人材です。両方の資格をもって活躍すれば、より幅広いニーズに対応できるようになります。
看護師としてだけでなく、介護人材としても活躍したい方におすすめです。
看護師が訪問介護員として働く際の注意点
訪問介護員として働くと、看護師の仕事よりも身体的な負担が大きくなったり、看護師とはまた異なった能力が求められたりするケースが考えられます。
看護師が訪問介護員として働くうえでの注意点についてチェックしましょう。
1.体力の負担が大きくなる場合もある
訪問介護員は排泄介助や入浴介助をおこなうので、利用者の体重を支える機会が多くなっています。体力がある方でないと、継続して勤務するのは難しいでしょう。
また、夏場はエアコンが効いていない場所で介護し、冬場は寒い場所で対応しなければならないこともあるので、環境面でも体力と忍耐力が求められる仕事だといえます。
2.看護師とは異なるスキルが求められる
看護師と訪問介護員の業務で求められるスキルは異なります。医療的なサポートをおこなう看護師とは異なり、訪問介護員は身の回りの世話や家事のスキルが求められることも。
また、訪問時間内に所定の業務をこなさなければならないという難しさもあります。
3.給料が下がる可能性もある
看護師が訪問介護員に転職すると、給料が下がってしまう場合が考えられます。厚生労働省が発表しているデータによれば、看護師と訪問介護員の平均月給は以下のとおりです。
年度 | 平均月給(看護師) |
平成29年 | 39.9万円 |
平成30年 | 40万円 |
令和元年 | 40.2万円 |
令和2年 | 39.4万円 |
令和3年 | 39.9万円 |
引用元
厚生労働省:図表1-2-24 看護師の平均賃金(役職者除く)(月収換算)
年度 | 平均月給 (訪問介護事業所 ※常勤) |
令和3年 | 29万8,370円 |
令和4年 | 31万5,170円 |
訪問介護事業所に勤めているスタッフよりも、看護師の平均月給の方が高めです。ただし、あくまでも平均金額なので、必ずしも給料が下がってしまう訳ではありません。
また、副業として働く場合には看護師プラスアルファの収入を得られるでしょう。
看護師が訪問介護員の仕事探しで失敗しないためのポイント
看護師の方は介護職員初任者の受講や試験が免除されて、所定の手続きを済ませることでそのまま訪問介護員として働ける地方自治体も多いです。しかし、看護師の仕事と訪問介護員の仕事はあくまでも別の業務なので、1から学び直す姿勢をもつことが大切です。
「自分は看護師だから他の訪問介護員よりも知識や経験がある」という態度で仕事に臨んでしまうと、他の訪問介護員たちにとって受け入れられにくくなるでしょう。
現場職員との無用なトラブルを避けるためにも、訪問介護員の仕事を1から学ばせてもらう気持ちで仕事に臨むのがおすすめです。
さらなるキャリアアップを目指すなら実務者研修や介護福祉士
介護職としてさらなるスキルアップ・キャリアアップを目指すなら、実務者研修や介護福祉士などの上位資格に挑戦してみるのもおすすめです。
実務者研修と介護福祉士の概要について確認して、キャリアプランの参考にしましょう。
実務者研修の概要
実務者研修は、介護職員初任者研修の上位資格にあたる資格です。実務者研修の受講時間は450時間ですが、介護職員初任者研修の修了者は受講科目が一部免除されます。
介護福祉士養成施設で2年以上の養成過程で学ぶのと同水準の知識やスキルを獲得し、より幅広い利用者に対応できる能力を証明できる試験です。
実務者研修の概要については、以下の記事も参考にしてください。
介護福祉士実務者研修とは? 初任者研修や介護福祉士とはどこが違うの? おすすめ講座6選を紹介
引用元
日本ホームヘルパー協会:訪問介護員になるには
厚生労働省:実務者研修のイメージ
介護福祉士の概要
介護福祉士は、実務者研修の上位資格にあたる介護職の国家資格です。受験資格を得るためには、養成校に通うルートや実務経験ルート、福祉系高校ルートなどがあります。
介護の専門知識やスキル、経験をもち、現場で指導的な立場を担うことが可能です。
介護福祉士国家試験の概要については、以下の記事も参考にしてください。
介護福祉士になるのは簡単すぎ?資格取得の難易度やルート、具体的な3つの仕事内容を紹介
引用元
公益社団法人 社会福祉振興・試験センター:受験資格(資格取得ルート図)
看護師はヘルパーとして働ける!仕事の幅を広げよう!
看護師は訪問介護員としてそのまま働けるケースが多いですが、自治体によっては研修を課している場所もあります。詳しくは各自治体のホームページをチェックしましょう。
看護師と訪問介護員は高齢者が増えて介護ニーズが高まりつつある日本において、今後もニーズがへることがなく、むしろ増えていくと予想される職種です。
身体的な負担が大きかったり、業務内容が異なって困惑するケースも想定されますが、医療の知識を活かす機会があり、就職の幅が広がる可能性もあります。
訪問介護員としても働ける場所を探して、キャリアの幅を広げてみましょう!
また、訪問介護員の仕事を見つけるならリジョブがおすすめです。介護・福祉業界に特化した求人サイトで、未経験や副業OKの案件も多数掲載されています。
ぜひリジョブをチェックして、訪問介護員になるという夢を叶えてください。