看護助手は未経験・無資格でも働ける?|看護助手として働くメリットとは
看護助手という職業をご存じでしょうか。そもそも看護助手は、医療施設や福祉施設で患者の介助や環境調整をおこなう人のことをいいます。看護師や医師がおこなう医療行為はできませんが、医療・看護処置が円滑におこなえるように補助をする重要な役割を担っている職業です。
そんな看護助手として働くには、どのような資格や経験があると役に立つのでしょうか。また、看護助手の給与や仕事内容についてもご説明します。
看護助手は無資格・未経験でも働けるの?
看護助手を希望している方のなかには、「看護助手として働きたいけれど、資格も経験もない」と不安に思われている方もいるでしょう。まずは、看護助手は無資格や未経験でも働けるかどうかを解説していきます。
看護助手は無資格でも働ける!
看護助手になるためには特別な資格は必要なく、医療系の学歴があるかどうかも問われません。そのため、医療現場で働くことを検討している方や他職種からの転職を希望している方でもはじめやすい職業のひとつです。
持つとメリットの多い資格はある
看護助手として働くために必須となる資格はありませんが、持っていて役立つ資格はあります。たとえば、看護助手実務能力検定やメディカルケアワーカーなどです。これらの資格は患者への関わり方や医療現場での働き方を知るために大いに役立ちます。
また、就職時のアピールポイントにもなりますので、看護助手として働こうと考えている方は検討してみるとよいでしょう。
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未経験でも採用してもらえる? 求人情報をチェック
医療現場での実務経験がある人の場合、看護助手として一から教育をしなくても業務にはいることができるため、施設側も優先的に採用する傾向があります。しかし、つねに人手不足の医療現場では、まったく経験が無くても看護助手として就職できる機会は多いでしょう。
このような現場では就職後の研修制度も充実しているため、医療現場での実務経験が無くても安心して働きはじめることができます。
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お給料が気になる…月給の相場はどれくらい?
施設や地域によって差はありますが、未経験・無資格で看護助手として正社員になった場合の月給はおよそ18~25万円程度です。2020年の賃金構造基本統計調査では、看護助手の平均年収は312. 2万円と算出されています。
同じ施設でも月給に差額があるのは、夜勤手当などがついたり、前職での経験や保有資格を考慮されたりすることがあるためです。
アルバイト・パートの時給相場は?
正社員ではなく、アルバイトやパート勤務の場合には時給は約1,020~1,500円です。この場合でも、前職での経験や交代勤務などで差額がでることがあります。
患者の介助や交代勤務なでの体力を要する業務が多くあるため、一般職種のアルバイトの時給と比較するとよい傾向にあるのが特徴です。
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看護助手の仕事内容とは? どんなスキルが必要なの?
看護助手は医療現場で患者の介助だけでなく、ほかの幅広い業務を担います。看護助手の具体的な仕事内容と、必要なスキルについて確認しておきましょう。
医療行為や専門的な判断が必要になる業務はおこなわない
看護助手は、医療行為や専門的判断が必要な業務はおこないません。たとえば、注射や採血などが該当。これらは、医師や看護師の業務範囲となります。
仕事内容を紹介|医師や看護師長・看護職員の指導のもとでおこなう
看護助手の業務は、医師や看護師の指導のもとでおこなわれるものです。どのように患者の介助をおこなうのか、なにを準備するのかなど、専門職種者の指示のもと医療チームの一員として円滑に医療・看護行為がすすむように補助をおこないます。
そのため、ほかの医療スタッフとのコミュニケーションがとても重要です。つづいては、具体的な業務内容をご紹介します。
看護師の補助業務|書類整理など
まずは、看護師の補助業務です。おもに書類やカルテの運搬、書類のコピーや用紙の補充などの業務が含まれます。
医療現場で取り扱う書類には患者の個人情報が含まれている場合も多くあるため、書類の取り扱いや情報管理には注意が必要です。
患者さんのお世話|入浴介助・食事サポートなど
看護助手のおもな業務は、患者の日常生活の介助です。入浴や食事、更衣、整容、排泄、移動など患者の身の回りのお手伝いをします。
患者とコミュニケーションをとりながら、それぞれの患者さんの嗜好やこだわり、習慣、障がいなどに配慮し、安全に介助しなければなりません。
環境整備|清掃やベッドメイキングなど
病室や共有スペースの清掃、ベッドメイキングなど患者が気持ちよく療養できる環境を整えます。医療施設内の環境を整えることは患者の安全にも関わる重要な業務です。
また、医療現場ではシーツや衣類、ゴミ箱などに血液が付着しているものや危険物が含まれている場合もありますので、自分の安全にもじゅうぶん配慮して業務をおこなう必要があります。
看護助手として働くメリットとは?
看護助手として働くことは、さまざまなメリットがあります。つづいては、看護助手として働くうえで得られるメリットを確認しておきましょう。
医療や介護の知識が身につく
医療現場で患者と関わることで、病気に対する理解やコミュニケーション方法、介助方法などを学ぶことができます。
これらの知識は仕事以外の日常生活の場で介助を必要としている人や家族、地域社会のなかでも役立てることができるでしょう。
やりがいのある職場で働ける
医療現場での仕事は体力的にも精神的にもとてもハードなものになりますが、患者の介助を通して強いやりがいも感じることができます。
患者から、「ありがとう」 と感謝の言葉をかけてもらったり、看護師の業務の補助をおこなうことで、医療・看護行為が円滑に進んだりすることは、仕事への高いモチベーションにもなるでしょう。
福利厚生が充実していることが多い
看護助手とは福利厚生が充実していることも、メリットのひとつとして挙げられます。有給や育休、介護休暇などの休暇制度、経験による昇給制度、就職にともなう転居費用補助制度など、単身の方でも、既婚者や育児・家族介護中の方でも働きやすい環境です。
また、施設によっては職員寮などを完備している場合もあり、通勤時間や住居費用の節約にもつながります。
キャリアアップの礎になる
看護助手として医療環境や患者の介助方法を知ることは、介護福祉士や看護師、准看護師などへのキャリアアップを目指している方にとって、とても役立つ経験になるはずです。介護福祉士や看護師は専門的知識や技術、責任を求められる一方で、幅広い業務や医療行為も可能になり、昇給も期待できます。
介護福祉士や看護師などの資格取得時には多くの知識を詰め込む必要がありますが、看護助手としての職務経験は、それらの専門的知識の理解もしやすくなるでしょう。
看護助手は未経験でもお仕事できる!
看護助手は、無資格・未経験からでも医療現場で働くことができる職業です。人手不足が加速している医療現場で看護助手の担う役割は多く、需要はますます高まることが期待されています。
看護師からの指示のもと、患者に対して直接おこなう介助や伝票や書類の整理、看護師の補助など、仕事内容も幅広くやりがいのある仕事内容です。医療現場で働きたいけれど、経験が無くて不安な方は、一度看護助手の求人をチェックしてみてはいかがでしょうか。
引用元サイト
厚生労働省 職業情報提供サイト 看護助手
日本看護協会 看護チームにおける看護師・准看護師及び看護補助者の業務のあり方に関するガイドライン及び活用ガイド