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特集・コラム 2023-12-15

未経験から介護支援専門員(ケアマネジャー)は厳しい?仕事内容や求められる3つの能力についてご紹介

ケアマネジャーとも呼ばれる介護支援専門員は、利用者のためにケアプランを作成し、関係機関と連絡調整をおこなうことで、円滑にケアサービスを提供していく仕事です。

これから介護支援専門員を目指そうと考えている方の中には、全くの未経験から介護支援専門員になれるのかどうか不安に感じている方も多いでしょう。

今回は、未経験から介護支援専門員として働く難しさや要求される3つの能力、仕事を探す際のポイントについてご紹介します。

未経験から介護支援専門員として働きたいと考えている方は、目指す上での課題や求められる能力についてチェックして、職探しに活かしてみましょう。

介護支援専門員(ケアマネジャー)は未経験だと厳しいと言われる3つの理由

介護支援専門員は後ほど紹介する介護支援専門員の資格を取得すれば、どなたでも働けます。ただし、未経験からのスタートだと、就職や勤務が厳しいと感じてしまう方もいるようです。

ここでは、未経験から就職する厳しさや現状について確認しましょう。

1.募集定員が少ないため

介護支援専門員の募集定員は、居宅介護支援専門員の場合で1〜2人、施設介護支援専門員の場合で2〜4人と、募集定員は少ないことが多いです。経験者に混ざって就職活動しなければならないので、未経験者が就職するハードルが高いという現状があります。

また、ワークライフバランスが整った職場が多く、離職者数が少ないのもポイントだといえます。その結果、競争率が高くなっており、就職難易度が高いのです。

2.直接指導できる人が限られているため

介護支援専門員の仕事は1〜4人という少人数でまわしていることが多いです。介護支援専門員1人に対して50〜100人を見る必要があり、指導に割ける時間は限られています。

仮に未経験で就職できたとしても、先輩から指導を受けられる時間が少ないので、主体的に業務内容を学ばなければならないケースも多いでしょう。

3.現場では即戦力を求められるため

介護現場によっては介護支援専門員が少なく、新人教育がままならない職場もあります。

このような職場では、即戦力として働ける十分な知識・スキル・経験がないと雇用されにくいので、未経験から介護支援専門員として働くのは難しいでしょう。

介護支援専門員の仕事内容って?

介護支援専門員は、介護の利用者から相談を受け、利用者の心身の状況に応じた最適な介護保険サービスを受けられるようにケアプランを作成します。また、ケアプランに沿ったサービスを提供できるように、関係機関との連絡調整をおこなうのも業務の一部です。

主な職場は、居宅介護支援事業所・特別養護老人ホーム・地域包括支援センター・介護用品のレンタル等をおこなう民間企業など、多岐にわたります。

引用元
一般社団法人 日本介護支援専門員協会:介護支援専門員とは

介護支援専門員になるために必要な資格

介護支援専門員になるためには、各都道府県が管轄する介護支援専門員実務研修受講試験に合格し、介護支援専門員実務研修を受講しなければなりません。

試験を受験するためには以下の条件を満たす必要があります。

・申し込み日に受験する都道府県内で勤務、勤務していない場合は住所が受験する予定の都道府県内にある人
・特定の国家資格、及び相談支援業務に通算5年以上かつ900日以上従事した人

特定の国家資格には医師・看護師・保健師などが該当し、特定の相談支援業務には生活相談員・支援相談員・相談支援専門員などが該当します。

直近3回分の介護支援専門員実務研修受講試験の合格率は以下のとおりです。

受験回 受験者数 合格者数 合格率
第25回 54,406人 10,328人 19.0%
第24回 54,290人 12,662人 23.3%
第23回 46,415人 8,200人 17.7%

 

例年の合格率は20%で推移しており、難易度は比較的高い試験だといえます。

引用元
公益財団法人 東京都福祉保健財団:令和5年度 東京都介護支援専門員 実務研修受講試験受験要項
厚生労働省:第25回介護支援専門員実務研修受講試験の実施状況について

介護支援専門員として評価される3つの能力

介護支援専門員として評価される能力には、コミュニケーションスキルやマネジメントスキルなどがあります。自分に合った仕事かどうかの判断材料にしてみましょう。

1.コミュニケーションスキル

介護支援専門員は利用者にとって必要なことは何かを知り、適切なケアプランを作成し、プランの実施をサポートする仕事です。利用者や他のスタッフらとコミュニケーションをとりながら、利用者にとってベストなサービスを提案できる人に向いています。

2.パソコンスキル

介護支援専門員の事務作業においてはパソコンを使用する機会も多いです。日々のケアプランや業務報告、モニタリング表などを作成できるような基本的なパソコンスキルがあると業務に取り組みやすいでしょう。

パソコンスキルが身についていれば、介護支援専門員の就職や転職にも有利に活用できます。

3.マネジメントスキル

介護支援専門員は1人で何十人もの利用者を担当することになるので、利用者ごとにケアの進捗状況を確認して、スケジュール管理できるマネジメントスキルが求められます。

計画性や管理能力に自信のある方は、介護支援専門員に向いているといえるでしょう。

未経験者が介護支援専門員の仕事を探す際のポイント

未経験者が介護支援専門員の仕事を探す際は、以下の点をチェックしましょう。

・介護支援専門員の在籍数が多いか
・新規立ち上げの事業所かどうか
・「未経験歓迎」の求人かどうか
・正社員以外の求人情報はあるか

介護支援専門員の数が多い事業所や新規立ち上げの事業所、未経験歓迎をうたう事業所なら、未経験者を教育する余裕があり、ともに切磋琢磨できる環境が多いです。

また、正社員だけでなく、パートや派遣社員といった非正規雇用の雇用形態にまで視野を広げて仕事を探せば、未経験でも就職できる可能性は一気にアップします。

介護支援専門員は未経験からでも就職することは可能!ただしポイントを押さえる必要はあり

この記事では、未経験者が介護支援専門員として働く厳しさや仕事内容、介護支援専門員として評価される3つの能力、職探しをする際のポイントについてご紹介しました。

未経験者でも介護支援専門員として働けますが、そもそも募集定員が少なく、未経験者を指導できる人材が現場にいないような状況の職場も多いです。

しかし、コミュニケーションスキル・パソコンスキル・マネジメントスキルをもっている人材であれば、未経験からでも介護支援専門員が働く現場で評価されやすいでしょう。

「介護支援専門員は未経験だから」といってあきらめずに、介護支援専門員の資格を取得し、未経験者でも働きやすい職場への就職を目指してみましょう。

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