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介護・看護・リハビリ 2020-01-05

介護事務として働きたい方向け!仕事内容や1日の流れ、就職先とは?

将来は介護の仕事に携わりたいという気持ちから、介護事務を目指している人もいるでしょう。今回はそのようなみなさんのお役に立てるよう、介護事務について詳しくご紹介していきたいと思います。介護事務の詳しい仕事内容や1日の流れ、介護事務として活躍することができる就職先についてまとめていますので、ぜひ今後の参考にしてください。

介護事務の仕事内容とは?

介護事務とは、一般の事務とは大きく異なる職種です。なぜなら介護事務は、介護報酬請求事務をメインに業務が行われるからです。介護サービスが行われるたびに、介護保険制度の仕組みに基づいて国や自治体、そして利用者の負担額を割り出し、介護報酬の請求書を作って国に請求を行う、これが介護事務の主な仕事内容になります。

介護報酬の金額は地域によって差があり、介護サービスの種類や回数などによっても負担額は異なるため、こうした専門的な仕組みをしっかりと理解し、知識を身に付けて請求業務を行うことが求められます。

さらにこのような請求業務に加え、施設での受付や電話での応対、介護サービスやその手続きの説明など業務は多岐に渡ります。なかには帳簿の管理などの経理も任される場合もあります。その他、介護ヘルパーの勤怠管理や給与計算といった、施設のケアマネジャーの仕事の補助を行うことも介護事務に求められる業務の1つです。

介護特有の業務「介護報酬請求業務」とは

上記のように介護事務には様々な仕事が含まれますが、介護事務の中心になるのは、介護報酬請求業務です。介護報酬は、介護サービスについて発生した費用のことをいいます。介護報酬のうち被介護者の負担は全体の1割だけです。

残りの介護報酬については、介護保険制度に基づいて国や地方自治体が負担します。この国や自治体の負担額を計算して、介護報酬の請求書を作成するのが、介護報酬請求業務です。介護報酬は、介護サービスの種類や内容によっても異なりますし、地域によっても異なるため、介護保険制度の正確な理解が必要です。

また、介護報酬は改定が行われることがあるので、常に最新の情報をチェックする必要もあります。実際の作業としては、申請様式に従って必要事項を記入して、請求書(レセプト)を作成します。請求は月に1度、介護サービスを行った翌月の10日に一括して行うため、このときに確実に請求を行う必要があり、事務処置能力が要求されます。

介護事務の1日の流れとは?

では実際に、介護事務として働いた場合、どのような1日を過ごすのか、お話していきましょう。まず、勤務は少し早めの8時半頃になります。パソコンのメールチャックやミーティングなどを済ませ、ケアマネジャーやその他介護スタッフとの連絡事項の確認を行います。そしてその後は、国や利用者の介護サービスの負担額を計算して請求書を作成するという介護報酬請求業務を行います。12時頃までこの作業を行い、その後、お昼休憩を1時間ほどとります。

午後からは、市役所や病院といった介護サービスに関わる機関に連絡をとり、必要事項の確認などを行います。その後、来客や問い合わせの電話などに対応をします。新しく介護サービスを利用したいと考えている人に対しては、介護サービスの説明も行います。それがひと段落したら、次は施設のスタッフの勤怠管理を行います。タイムカードなどがきちんと押されているかどうかなどをチェックします。

その後は、ケアマネジャーのサポート業務を行います。ケアマネジャーに依頼された通りに書類を準備したり、他の施設や機関に連絡をとったりします。午前中に処理できなかった業務などを最後まで終え、18時頃に退勤をするという流れになります。

介護事務が活躍できる場所とは?

介護事務の就職先としては、介護老人保健施設、グループホーム、デイサービスセンター、訪問看護ステーション、療養型医療機関といった介護関連施設がメインとなります。そして、介護報酬請求業務や受付業務などの事務作業全般を担当するかたちとなることがほとんどです。

しかし、介護事務としての求人数は決して多くはありません。大きな事業所であれば介護事務専門のスタッフが活躍しているという場合もありますが、多くの事業所においてはケアマネジャーやヘルパーなどが兼務するかたちで介護事務を行なっていることがほとんどです。

みなさんがご存知の通り、介護業界は人材不足が長年の問題となっており、小さな事業所では事務作業だけを行うスタッフを雇いたくても雇えないのが実情です。また、介護事務の業務を行うことに対しては資格を取得する必要がないため、ケアマネジャーやペルパー介護事務を兼務することが一般的に広まってしまっていると考えられます。

介護事務専門のスタッフとしての就職活動は厳しい?

実情から、例え介護事務の民間資格や知識を有していたとしても、介護事務専門のスタッフとして活躍できる就職先を探すことはそう簡単なことではありません。たとえば社会福祉士の資格を持っている人が、介護事務の資格も取得しましたとアピールすれば採用される確率はアップし、待遇面でも優遇されることがあるかと思います。しかし、介護事務だけを武器に就職活動を乗り切る場合はこのようにはいかないのです。

今後はますます介護施設も増えていくでしょうし、制度面での改革などの行われ、それによって介護の現場の状況が変わることになるかもしれません。それを見越して介護事務の資格取得を目指す人も増えているのもまた事実です。介護事務の経験が豊富であるなど、よほどのスキルがない限り、介護事務のみでの活躍は難しく、現場のスタッフとして働きながら兼務する形で介護事務を行なえる人の方が採用されやすいということだけは知っておいたほうがいいでしょう。

介護事務の仕事内容や、介護事務として活躍できる就職先をご紹介しましたが、いかがでしたか? 介護事務は確かにスキルや専門的な知識が必要な立派な業務です。しかしながら、特に資格が必要でないということもあり、兼務するかたちで現場のスタッフがこなせてしまっている業務であることもまた事実です。介護の現場で働きたいのであれば、他の資格取得を目指すか、資格を取得しなくても携わることができる業務を行いながら介護事務を兼務する覚悟が必要であるといえます。

介護事務の資格や求人について

介護報酬請求業務は介護事務に特有のもので、専門的な知識も要求されます。そこで、勉強して資格を取得しておくと、就職の際に有利になります。ただし、公的な介護事務の資格はまだ存在しておらず、民間の資格になります。いくつかの団体が資格の認定を行っていて、通信講座などもあるので、自分に向いたものを選択してください。

求人については、介護事務の仕事は専任の募集は少なく、介護の仕事もしながら介護事務の仕事もこなすという形態が多いといわれています。ただ、規模が大きな施設では介護事務の専任スタッフを置いているところもあるので、介護事務に専念したい人は、そういった求人を探すといいでしょう。

専任の募集が少ないということは、現在介護職の資格を持っている人が、介護事務の資格も取得すると就職に有利になるということを意味します。現在介護の仕事を実際に行っている人で、スキルアップをしたい人や、デスクワーク中心の仕事に移りたいと思っている人には、介護事務の資格の取得はお勧めできます。

介護事務という仕事は、超高齢化社会を迎える日本では今後もニーズが高まっていくことが予想されます。介護事務は担当する仕事の幅が広く、介護職との兼任も多いといわれていますから、就職の際には雇用者側によく業務内容を確認することが重要になります。資格を取得する場合には、通信講座を利用するのが一般的です。講座修了後に就職サポートを行っている場合もあるので、そういったものを利用するのもいいでしょう。

介護事務の仕事内容、1日の流れ、就職先について、お分かりいただけましたか? 介護事務は月末月初めが忙しく、この時期は残業が発生することもありますが、その他の時期については比較的定時での帰宅が多くなっています。そのため、子育てをしている主婦の方もたくさん活躍しています。充実した日々を送ることができるよう、素敵な職場を探してみてくださいね。

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