リハビリの要素が強い「STOTT PILATES」で人気に。「Pilates Studio soRa」Reikoさん
大阪・上本町で「Pilates Studio soRa」を経営する、ピラティスインストラクターのReikoさん。前編ではずっと目標にしてきた大きなスタジオを持つことを、Reikoさんがどのようにして叶えたのかを伺いました。
後編では現在9名のスタッフを抱える「Pilates Studio soRa」が、どのようにして人気のピラティススタジオとなったかを伺います。ピラティスブームが起こり、さまざまなメソッドが誕生していますが、体を痛めずに鍛えることができる「Pilates Studio soRa」のピラティスは年配の人にも人気を集めているといいます。また業務委託契約をしているスタッフとのコミュニケーションも大切にすることで、辞めるスタッフもほとんどいないとのことです。
今回、お話を伺ったのは…
Reikoさん
STOTT PILATES®フル認定インストラクター/「Pilates Studio soRa」代表/ジャズ、タップダンス講師
20歳から趣味としてダンスを習い始め、ジャズダンス、タップダンスを元ブロードウェイダンサーのニランジャンに師事。ニューヨークへの単身ダンス留学を経て、37歳のときにダンス講師となる。その後、ピラティスインストラクターとしても始動。2021年には大阪・上本町に「Pilates Studio soRa」をオープンし、現在は9人のスタッフを抱える人気のスタジオとなる。
創設者の意志を受け継いだ、リハビリの要素が強いピラティス
――ほかのピラティススタジオと差別化していることはありますか?
差別化しようと思ったわけではないのですが、ピラティスにはさまざまな団体があって、提供しているピラティスのメソッドもそれぞれ違うので、結果的に差別化になっているところはあると思います。私たちのスタジオでは「STOTT PILATES」を提供しており、体を痛めずに鍛えられるのが大きな特徴です。
元々ピラティスはドイツ人のジョセフ・ピラティスさんという方が、リハビリを目的として作ったメソッドでした。ピラティスが流行するにつれて、スポーティーでエクササイズに近いピラティスも誕生していますが、「STOTT PILATES」はジョセフ・ピラティスさんの作ったピラティスの本質と原則を基本にしているため、無理なく体を鍛えることができます。私たちのスタジオに年配の方や運動が苦手な方が多いのも、そういうったところが響いたからではないかと思っています。
――レッスンでは、どのようなことに心がけていますか?
生徒さんとのコミュニケーションがとても大切だと思っているので、下の名前で呼ぶことを徹底しています。グループレッスンのときは、参加してくださった方全員に対して、1人1回は必ずお名前を呼ぶように、スタッフにも伝えてあります。
――下の名前で呼ぶ理由は?
女性の場合、年齢を重ねると「○○ちゃんのママ」、「○○さんの奥さん」などと、自分の名前で呼ばれないことが増えると思うんです。私自身、そのことにものすごく抵抗感があって。なのでこのスタジオにいるときは、その方の本来のお名前である下のお名前で呼びたいと思ったんです。名字でお呼びするより、距離もぐっと近くなると思っています。
業務委託でもスタッフの学び合いや、コミュニケーションを大切に
――現在は9名のスタッフの方を抱えているとのことですが、スタッフの方の育成に関して心がけていることはありますか?
レッスンを見ていて気になったことがあったときは、「1回練習しよう」と声をかけて、しょっちゅう勉強会をしています。とくにまだ経験が浅いスタッフの場合はエクササイズを流してやってしまうことも多いので、「このエクササイズは体のどこをターゲットにしているか」、「お客さまにきちんと伝わる言い回しになっているか」を確認しています。指摘されてもすぐにできるようになるのは難しいと思うので、何度か勉強会を繰り返しながら、完成形に近づけてもらうようにしていますね。
それである程度のベースができたら、あとは「自由にやってね」とスタッフに任せるようにしています。全部指示しているとスタッフの成長もなくなってしまいますし、任せることで、責任も生まれると思うんです。
――任せることが大切なんですね。
そう思います。手前味噌になるんですけど、うちのスタジオはスタッフ同士が本当に仲良しで、その雰囲気をみんな好きだと言ってくれて。スタッフが辞めたことはほとんどないんです。今まで2度ほど、スタッフの家庭の事情で辞める話が出たことがあったのですが、みんな直前で「やっぱり辞めたくない」って言って、レッスンに入る日を減らす形で続けてくれています。新人のスタッフが入ってくると、私がとくに指示をしなくても、先輩のスタッフが率先して教えてくれるような空気もあります。
――そういう空気を作るのに、オーナーであるReikoさんはどんなことをやられているのでしょうか?
食事の場を設けて、コミュニケーションをとる時間を大切にしています。スタッフみんなで行くときもありますし、入ったばかりのスタッフとは、1対1で時間をとりますね。食事の時間というのはその人の人となりが出るし、「同じ釜の飯」じゃないですけど親密度がより高くなると思うんです。食事の場では、私がどんなスタジオを作っていきたかということも話してビジョンも共有しています。
うちはスタッフとは業務委託契約を結んでいて正社員ではありませんし、給料もそこまで高いわけではないですが、コミュニケーションをしっかりとってることで、心がつながり、長く働いてくれているのではないかと思っています。
夢はピラティスで海外進出
――最後に今後の目標を教えてください。
海外にスタジオの支店を作りたいと思っています。半分は趣味のような感じですが(笑)、今までも海外に行ってピラティス事情を調べていて。ピラティスを通して世界ともっとつながれたら、と考えています。
また会社の経営理念を「1人でも多くの女性に幸せになってもらいたい」としていますので、ピラティスで健康になり、幸せになる人を増やしていきたいと考えています。それを実現するためにも、ピラティスを、そしてピラティスに人生を変えるほどの力があることを知ってもらえるよう、がんばっていきたいです。
どんなときもビジョンを描き、前進し続けたReikoさん。その前向きな姿に魅了され、お客さまやスタッフから信頼を集めているのだと感じました。夢を叶えようともがいている人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。