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ヘルスケア 2024-07-05

自宅サロンの開業でライフスタイルの変化とうまく付き合う! 【もっと知りたい!「ヘルスケア」のお仕事Vol.147/ヨガ・ピラティスインストラクター 井堂美佳さん】#1

ヘルスケア業界のさまざまな職業にフォーカスして、その道で働くプロにお仕事の魅力や経験談を語っていただく連載『もっと知りたい「ヘルスケア」のお仕事』。

ヨガ・ピラティスインストラクターとして活躍中の井堂美佳さんは、大学時代に出会ったヨガに夢中になり、講師の道を歩んできました。現在は人気のサロンを開講し活躍中です。

そんな井堂さんですが、インストラクターとしての資格取得後、活躍の場を増やそうとしたタイミングで妊娠が発覚。以来、ライフステージの変化とうまく付き合いながら、自宅サロンを開業して着々とお客さまを増やしてきました。

前編では、そんな井堂さんの道のりについて詳しくお話を伺います。

今回、お話を伺ったのは…

井堂美佳さん

大阪でヨガ、ピラティスインストラクターとして活動するかたわら、腸セラピーなどの美腸事業も提供し心身の健康サポートを行う。2017年より自宅にてレッスンを実施中。ジュニアやアスリート向けのヨガ指導なども行う。2児の母でもある。ライフステージの変化に伴って感じる悩みの一つでもある「働き方」や「女性の自立」について自身が経験してきたことをもとに、一人でも多くの女性が個性を生かしながら輝けるようにサポート中。

Wellness salon Laule’a

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人生で初めて夢中になれた「ホットヨガ」

大学時代にホットヨガと出会って以来、夢中になったという井堂さん

――井堂さんがヨガと出会ったきっかけを教えてください。

私がヨガと出会ったのは今から10年ほど前、大学生の頃でした

実は幼少期からあまり夢中になれるものが見つからず、スポーツや趣味に力を注ぐこともない人生を送ってきました。高校時代は受験勉強を精一杯頑張ったものの第一志望の大学には合格できず、海外留学という目標も潰えてしまったんです…。大学生になって、友達とただなんとなく過ごす時間がもったいないなと思いつつも、これといった将来の目標も見つからなかったので、モヤモヤとした日々を送っていました。
そんなある日、母が、当時流行していたホットヨガの教室に誘ってくれたんです。そうしてダイエットや美容の目的で教室に通い始めたのが、ヨガとの出会いでした

――ヨガのどんなところを魅力に感じ、講師になろうと思ったのですか。

何と言っても、人生ではじめて夢中になれるものを見つけられたという喜びが大きかったように感じます。 ヨガを始めるまでほぼ運動未経験でしたので、体を動かすことや汗をかくこと、それによってモヤモヤとしたものが発散されていく気持ちよさを感じたことも一因になっているように思いますね。

また、ポーズを取りながら姿勢を意識することで、はじめて体の内側に意識を向けるようになったんです。ヨガを通して自分と対話をする時間が増え「これからの人生、私はどう生きていきたい?」ということを自問自答するようになったことで、ヨガの講師になりたいという気持ちが芽生えてきました

また講師の先生の所作や、言葉遣い、佇まいなどが美しく、「人としてなんて素敵なんだろう!」と憧れや魅力を感じた部分もあったと思います。

妊娠・出産を経て、自宅サロンを開業

お子さんを抱っこしながらレッスンをすることもあったという井堂さん

――どのようにしてヨガを習得していきましたか。

ホットヨガの憧れの先生がどのようにして講師になったのかを聞き、同じ道をたどることにしました。具体的には先生がヨガを習った学校を教えていただき、そこにトータル1年ほど通うことで、「RYT200」というヨガ指導を行う上でベースとなる資格を取得しました
また、ヨガ講師になるということを決意し、大学を退学しました。両親は少し驚いていましたが、私がやりたいことを見つけたことを喜び、応援してくれたんです。私が「こうと決めたら、誰がなんと言おうと突き進むタイプ」ということを知っているからかも知れないですね(笑)。

――そこからどのようにして活動の場を広げていったのですか。

RYT200の資格を取得する際にベーシック、アドバンスと学ぶ内容が別れていたのですが、ベーシックの資格を取得してから、スタジオで週に1〜2回ヨガを教える仕事を始めました。同時並行でアドバンスの資格を取得し、「よし活躍の場所を増やすぞ!」というタイミングで、妊娠が発覚したんです。家族が増えることはとてもうれしく幸せに感じていました。しかし、つわりが重く体調が芳しくなかったこと、「自分のキャリアはどうなるのだろう…」という不安もあり、マタニテイブルーになった時期もありました。
ヨガは心身の健康のために取り入れるものですが、ライフステージによってはそれが難しい時期もあるのだなと実感しましたね。結局1年10ヶ月ほど講師業をお休みしてから、仕事を再開しました

自宅サロンへの集客は、軌道に乗るまで外部スタジオから

妊娠8ヶ月の頃、産後ヨガの資格を取得したそう

――妊娠、出産、育児とさまざまなライフステージの変化を乗り越えながら活動されてきたんですね。お仕事はどんなふうに再開されたのですか。

長男が1歳のときに自宅を建てることになり、それならばと自宅でヨガ教室を始めたのが再開のきっかけです
長男がお昼寝の合間の時間に、友人や知人を招いて、1階でヨガ教室を開いていました。子供が起きてくる可能性もありましたが、参加してくれた皆さんが理解のある方々ばかりだったのでとくに問題なく教室ができましたね。

その後次男を出産し、子連れOKのヨガレッスンを開講しました。生徒みなさんのお子さんと我が子たちが遊んでいる間に大人はヨガをしたり、時々、抱っこ紐を使って小さな息子を抱っこしながらヨガを教える…なんていうこともありました(笑)。

――自宅サロンの集客はどのように行っていましたか?

集客は、SNSの宣伝のみでした。また当時は外部スタジオでレッスンもしていたので、そこから周知していただくこともありましたね

私の活動で夫や子供に迷惑を掛けることがないようにしたいという思いが強く、自宅近隣にチラシを撒いたり、自宅に大きな看板を立てたりすることには少し抵抗がありました。そのため自宅からは少し離れたスタジオで講師をさせてもらい、スタジオを離れる際にリピーターさんなどに自宅でのレッスンを案内するという形式でお客さまを増やしていきました

集客が軌道に乗るまでは私の母や保育園に子供を預けて、 5~6つのスタジオとアルバイトを掛け持ちしたこともあります。今はInstagramを見てお越しくださる方がほとんど。集客の形式も変わったこともあり、自宅サロンのみで活動をしています。

――自宅でサロンを開くことのメリットはどのように感じていらっしゃいますか。

「いきなりの開業で不安ではなかったか」とよく聞かれますが、リビングの一角をスタジオとしても使えるように工夫しただけなので、とくに不安はなかったですね。「もし失敗しても、家族団らんで使う場所だしいいか!」と安心感を持って開業できたというのは自宅サロンならではのメリットかも知れないですね。

また子供が小さいうちはとくに、いつ発熱したり体調を崩したりするかわからないもの。そうしたときにスタジオでレッスンを受け持っていると、講師の代役を探し、オーナーさんにお詫びのご連絡をして、生徒さんにお伝えいただかないといけない状況になります。私の場合、直接、生徒さんにお詫びできない状況をストレスに感じることもあったので、いざというときにも直接連絡を取れる自宅サロンという形式にメリットを感じました。

私の人生は家族ありき。いざというときにも柔軟に対応できるという点でも、自宅サロンにメリットを感じています
現在自宅で人気のサロンを運営する井堂さん。後編では、ヨガインストラクターになった井堂さんがどのようにして、ピラティスや美腸事業など活動の幅を広げていくことになったのかをお伺いします。

Information

Wellness salon Laule’a
住所:大阪府東大阪市 近鉄東花園駅より徒歩5分(詳しい住所は予約確定後にお伝えします)

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