【ネイリストの面接対策】押さえておきたい準備・服装・質問回答のポイント

ネイリストとして就職・転職をする際、ネイルの技術はもちろんのこと、お客様と接するサービス業としての適性も面接で厳しくチェックされます。しかし、事前に準備をしっかりおこなうことで、自信を持って面接に臨むことができるでしょう。

本記事では、ネイリストの面接対策として、事前に準備しておくべきこと、面接当日の服装やネイルのポイント、そしてよく聞かれる質問と回答例、さらには避けるべきNG例まで詳しく紹介します。

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面接前の準備と持ち物チェック

面接当日になって慌てることがないように、事前の準備は万全にしておきましょう。持ち物の確認から、技術チェックの練習、スケジュールの再確認まで、一つひとつ丁寧に行うことが成功への鍵です。

面接に必要な持ち物リスト

面接の際に必要な持ち物は以下の通りです。サロンからの案内に記載されているものはもちろん、自分のスキルを証明するために自主的に持参すると評価が上がるものもあります。

・履歴書
・職務経歴書(指定された場合)
・筆記用具
・メモ帳
・ポートフォリオ(ネイルチップなど)
・ネイル道具一式(技術チェックがある場合)
・サロンの求人情報や企業のウェブサイトを印刷したもの(メモや確認に便利)

特に、自身の作品をまとめたポートフォリオ(ネイルチップ)は、技術力やデザインセンスを視覚的にアピールできる強力な武器になります。

これまでの作品をきれいにファイリングして持参しましょう。 また、技術チェックがある場合は、道具の状態も見られる可能性があります。キューティクルニッパーやファイルなどが汚れていないか、きちんと手入れをしておきましょう。

履歴書や職務経歴書の書き方に不安がある方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
▼ネイリストの履歴書はどう書く? 押さえておきたいポイントや志望動機例文を紹介

技術力チェックに備えて練習をしておこう

ネイルサロンの面接では、技術力チェックがおこなわれるのが一般的です。内容はサロンによって様々ですが、主に以下のような項目がよく見られます。

① 基本的なケア技術

・ファイリング
・甘皮処理 など

② 定番のデザイン技術

・ワンカラー
・カラーグラデーション
・フレンチネイル

③ ジェルのオフ技術

応募先サロンのウェブサイトやSNSで、どのようなデザインが人気か、どのような技術に力を入れているかを確認し、そのテイストに合わせた練習をしておくと効果的です。サロンによっては、こちらから確認すれば事前に試験内容を教えてくれるケースもあります。

面接当日のスケジュールをチェックしておこう

面接当日は遅刻することのないよう、時間に余裕を持って面接会場に向かいましょう。

交通機関の遅延なども考慮し、10〜15分前には到着できるよう計画を立てるのが理想です。 技術力チェックの有無や実施のタイミングは、サロンによって異なります。面接後に技術力チェックが行われることもあれば、別日に改めて実施されるケースもあるため、しっかりと確認しておきましょう。

面接での服装・身だしなみ

ネイリストは「美」を提供する職業です。そのため、面接官はあなたの身だしなみから、TPOをわきまえる能力や清潔感、美意識をチェックしています

清潔感のある服装が基本

服装はスーツが最も無難ですが、サロンによっては「私服でお越しください」と指定される場合もあります。

・スーツの場合

黒やネイビー、グレーなどの落ち着いた色のリクルートスーツを選びましょう。インナーは白のブラウスやカットソーが清潔感を演出します。

・私服の場合

ネイルサロンによっては「私服可」とされる場合や、応募者のセンスを見るために「あえて私服で来てください」と指定される場合があります。

これは、応募者のファッションセンスや、サロンの雰囲気と合うかを見たいという意図があるためです。ただし、いずれの場合も「普段着で良い」という意味ではない点に注意が必要です。大切なのは、TPOに合わせた上で、サロンのコンセプトに沿った自分らしい服装を表現することです。

基本は、白やベージュ、黒を基調としたきれいめのオフィスカジュアル(ジャケット+ブラウス+パンツ/スカートなど)が無難です。その上で、応募先サロンのテイストをよく研究し、その雰囲気に合わせた色味やデザインのアイテムを一つ取り入れる、といった工夫をすると良いでしょう。

ダメージジーンズやTシャツ、露出の多い服装など、カジュアルすぎる格好は避け、あくまでも清潔感を第一に考えましょう。

また、バッグや靴も意外と見られています。汚れや傷がないか事前に確認し、服装と同様に清潔感に配慮しましょう。

ネイルはサロンの雰囲気に合わせつつ、技術がわかるものを

ネイリストの面接では、ネイルは必須のマナーです。ネイルをしていくことで、技術力やセンスをアピールできます。ただし、デザインには注意が必要です。

・推奨されるネイル

自分の爪の形が美しく見える丁寧なネイルケアを施した上で、ワンカラーやフレンチ、シンプルなグラデーションなど、基礎技術の高さがわかるデザインがおすすめです。

・避けるべきネイル

長すぎる爪、派手すぎるパーツやアート、剝げかけのネイルは絶対にNGです。清潔感がなく、TPOをわきまえられない印象を与えてしまいます。 応募するサロンのテイストに合わせることも重要ですが、まずは「丁寧な仕事ができること」をアピールしましょう。

髪型・メイクはナチュラルに

派手な髪色やメイクは避け、清潔感を第一に考えましょう。髪が長い場合は、お辞儀をしたときに顔にかからないよう、シニヨンやハーフアップなどですっきりとまとめます。メイクは健康的に見えるナチュラルメイクを心がけてください。

コートは建物に入る前に脱ごう

冬場の面接の場合は、コートなどのアウターを着ることがありますが、その場合は建物に入る前に脱いでおくようにしましょう。コートなどのアウターを着たまま建物に入ることは、ビジネスマナー違反ととられることがあります。

建物に入った瞬間から面接がはじまっていると意識して、コートなどは建物の外で脱いでおくことが大切です。

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面接時の言葉遣い・態度

面接では、コミュニケーション能力や人柄も重要な評価ポイントとなります。面接官は「この人にお客様を任せられるか」「他のスタッフと良好な関係を築けるか」という視点であなたを見ています。 そのため、面接場所として指定された会場に足を踏み入れてから面接終了後までは、適切な言葉遣いと態度、振る舞いを心がけましょう。

面接の前に必要なものを準備しておこう

面接がはじまる前には、メモ用紙やペンを出しておくのがおすすめです。これは、相手の話をしっかりと聞きますという意思表示にもなります。

実際に面接がはじまると緊張も相まって、メモを取ることはむずかしいかもしれません。しかし、メモ用紙とペンを準備していつでもメモができる体勢を相手にアピールしておくことは大切なことです。

礼儀正しく・ハキハキと答えよう

面接では、言葉遣いや態度に注意しましょう。面接が盛り上がってくるとついつい言葉遣いに対する意識が薄くなってしまう場合もありますが、つねに緊張感を持って話すことが大切です。

面接官は面接を受ける人の態度もしっかり見ていますので、礼儀正しく、相手の目を見てハキハキと話すことを心がけましょう。お客様への接客態度をイメージさせるためにも明るい笑顔と丁寧な言葉遣いは非常に重要です。

長く話しすぎないようにしよう

面接で質問に答える場合、熱意がありすぎてついつい話が長くなってしまう場合があります。熱意を見せることは大事なことですが、必要以上に長く自分の話をすることはマイナスポイントとなることもあるので注意が必要です。

質問に対して、まずは結論から話し、その後に理由や具体例を簡潔に述べる「PREP法」を意識すると、分かりやすく伝えることができます。

面接が終わったら感謝を伝えよう

面接が終わったあとは、面接官に対して自分の面接のために時間を割いてくれたことに対するお礼と感謝の気持ちを言葉でしっかりと伝えましょう。 また、面接会場から出ても気を抜いてしまわないように注意し、建物を出るまではつねに緊張した状態を保つことが大切です。

面接でよく聞かれる質問と回答例を紹介

ネイルサロンの面接では、一体どのような質問を投げかけられるのでしょうか。ここでは、よく聞かれる質問と回答例、そしてやってはいけないNG回答例を紹介します。

1. 自己紹介|人柄や職務経験を伝えよう

最初は自己紹介をすることになります。そのため、氏名や学歴、職歴などを簡潔に伝えるようにしましょう。

回答例 「○○と申します。本日は面接の機会をいただき、ありがとうございます。ネイリストとしては3年間、〇〇(地域名)のサロンで勤務し、主にジェルネイルの施術と接客を担当しておりました。特に、お客様一人ひとりの爪の状態に合わせた丁寧なカウンセリングと施術を心がけてまいりました。本日はどうぞよろしくお願いいたします。」

2. 自己PR|自分の強みをアピールしよう

自己PRでは、ネイリストとして仕事に活かせる特性、そのネイルサロンで働くのに活かせる自分の強みをアピールすることが大切です。

回答例「私の強みは、お客様のご要望を正確に汲み取り、形にする提案力です。前職では、お客様とのカウンセリングに力を入れ、ファッションやライフスタイルに合わせたデザインを提案することで、指名リピート率を3ヶ月で20%向上させた経験がございます。また、常に最新のネイルトレンドを研究し、SNSで情報収集を行うことで、新しいデザインの引き出しを増やす努力を続けております。貴サロンでもこの強みを活かし、お客様満足度の向上に貢献したいと考えております。」

3. 志望動機|熱意を伝えよう

ネイルサロンに限らず、どんな仕事でも必ず聞かれるのが志望動機です。

①ネイリストを目指した理由

この質問は、ネイリストになりたいと思った理由をとおして、仕事に対する熱意や姿勢について尋ねています。そのため、自分が持っているエピソードをネイリストになりたいと思った理由と絡めて答えるとよいでしょう。

回答例「友人にネイルを施術した際、『手元がきれいになるだけで、こんなに前向きな気持ちになれるんだね』と、とても喜んでもらえたことがきっかけです。ネイルが持つ、人を笑顔にし、自信を与える力に魅了され、これを仕事にしたいと強く思うようになりました。私も、お客様の日常に彩りと輝きを添えられるようなネイリストになりたいと考えております。」

②このネイルサロンを選んだ理由

応募したこのネイルサロンを選んだ理由、つまり「なぜ他のサロンではなく、このサロンでなければならないのか」を伝えることが大切です。

<良い回答例>

「貴サロンのInstagramを拝見し、特に〇〇のような上品で繊細なデザインに深く感銘を受けました。また、ブログで紹介されていた『お客様一人ひとりの爪の健康を第一に考える』という理念に強く共感しております。私も丁寧な施術とカウンセリングを大切にしており、貴サロンであれば、自身の理想とするネイリストとしてさらに成長できると確信し、志望いたしました。」

<避けるべきNG回答例>

・「家から近いので応募しました。」
【NG理由】 意欲が感じられず、「このサロンでなくても良い」と思われてしまいます。

・「福利厚生がしっかりしている点に惹かれました。」
【NG理由】 仕事への貢献意欲よりも、待遇面ばかりを気にしている印象を与えます。

・「前職のサロンは人間関係が悪くて…」
【NG理由】 ネガティブな退職理由は、他責的で協調性に欠ける人物だと思われかねません。

<サロンのタイプ別 回答のポイント>

・高級志向サロンの場合

技術力の高さ、接客の丁寧さ、上質な空間デザインなどに触れ、「質の高いサービスを提供したい」という意欲をアピールする。

・トレンド系サロンの場合

SNSでの発信力、デザインの独創性、スピード感などに触れ、「トレンドを創り出す一員になりたい」という情熱をアピールする。

4. 逆質問|興味があることをアピール

面接の最後でよく聞かれる逆質問は、自分の熱意や興味をアピールする絶好の機会です。

新卒の場合|入社後の流れなど

新卒の場合は、「入社前に準備しておくべきことはありますか?」や「入社後の研修はどのような流れで行われますか?」などを聞くとよいでしょう。入社後の活躍を見据えた質問は、高い学習意欲のアピールになります。

転職の場合|1日あたりの施術数など

中途採用として転職の場合、「1日あたり平均して何人くらいの施術をしますか?」や「入社後は、どのような役割を期待されていますか?」などの内容を聞くのがおすすめです。即戦力として貢献したいという姿勢を示すことができます。

ブランクから復帰する場合|研修内容についてなど

ネイリストの仕事からしばらく離れているなど、ブランクから復帰する場合は、「ブランクがあるスタッフ向けの研修制度はございますか?」や「最新技術を学ぶためのサポート体制はありますか?」などを聞いてみましょう。学び直す意欲と、再び活躍したいという熱意をアピールできます。

<逆質問のNG例>

・「特にありません。」
【NG理由】 入社意欲やサロンへの興味が低いと判断されてしまいます。最後のチャンスを逃すことになり、非常にもったいない回答です。

・「企業理念を教えてください。」
【NG理由】 事前準備が不足していることの表れです。ウェブサイトを見れば分かることを質問すると、「本気でうちのサロンに入りたいわけではないんだな」と思われてしまいます。

・「お給料は上がりますか?」 「残業はどれくらいありますか?」
【NG理由】 待遇面への関心を示すことは悪くありませんが、最初の面接で条件に関する質問ばかりすると、「仕事内容よりも条件が優先」という印象を与えます。これらの質問は、内定後や最終面接など、選考が進んだ段階で確認するのが適切です。

面接後のフォローアップですべきこと

面接後のフォローアップは、応募先に対して感謝の気持ちと入社意欲を改めて示す絶好の機会です。

お礼メール(フォローアップメール)の送信

面接後、当日中か遅くとも24時間以内に、採用担当者へお礼のメールを送りましょう。感謝の気持ちだけでなく、面接で伝えきれなかった熱意を簡潔に添えることで、丁寧で意欲的な印象を残すことができます。

<お礼メール 例文>

件名:【本日の面接のお礼】氏名

株式会社〇〇 〇〇様

本日〇時より、ネイリスト職の面接をしていただきました、〇〇 〇〇と申します。 本日はご多忙のなか、貴重なお時間をいただき、誠にありがとうございました。

〇〇様のお話を伺う中で、貴サロンの〇〇という点に改めて深く感銘を受け、ぜひ貴サロンの一員として貢献したいという気持ちがより一層強くなりました。

まずは、面接のお礼を申し上げたく、ご連絡いたしました。 末筆ながら、貴サロンのますますのご発展を心よりお祈り申し上げます。

------------------------------
氏名:〇〇 〇〇
住所:〒XXX-XXXX
〇〇県〇〇市…
電話番号:XXX-XXXX-XXXX
メールアドレス:XXX@XXX.com

メールを送る際の注意点

フォローアップメールを送る際は、以下の点に注意しましょう。

・面接後24時間以内に送る
・相手の名前や誤字脱字などに注意する
・長文は送らない

フォローアップメールは、採用担当者の記憶に新しいうちに、さらに印象づけることが目的のひとつです。そのため、時間を空けすぎることなく送りましょう。 ただし、転職エージェントを利用している場合は、メールを直接送ることは避けるのがマナーです。

面接内容のふり返り

面接の記憶が鮮明なうちに、その内容を振り返りましょう。 面接官の反応が良かった回答や、改善の余地があるポイントなどを明確にしておくことで、今後の面接対策に役立てられます。

フィードバックを受ける

もし転職エージェントを利用している場合は、担当のキャリアアドバイザーに面接のフィードバックを依頼してみましょう。自分では気づかなかった長所や短所を客観的に知ることができ、次の選考に活かすことができます。

万全の準備で面接を成功させよう!

ネイリストの面接では、技術力のほか、人柄や接客スキルも重視されます。そのため、面接でよく聞かれる質問への回答や技術力テストへの準備などは、事前にしっかりと取り組み、準備しておくことをおすすめします。 最後に、面接当日の持ち物や心構えをチェックリストで確認しましょう。

【面接前日・当日チェックリスト】

■ 持ち物の確認

・持ち物(履歴書、ポートフォリオ、ネイル道具等)は揃っているか
・会場までのルートや時間は確認したか

■ 身だしなみの確認

・面接で着ていく服や靴は汚れていないか
・自分のネイルはきれいに整えられているか

■ 心構えの確認

・自己PRや志望動機を声に出して練習したか
・逆質問を3つ以上考えているか

一つひとつの準備が、当日の自信と余裕につながります。万全の準備をもって挑み、面接を成功させましょう。

ネイリストの面接に関するFAQ

ここでは、ネイリストの面接に関してよくある質問にお答えします。

Q. 未経験でもポートフォリオは必要ですか?
A. はい、未経験であっても持参することを強くおすすめします。完成度は高くなくても、スクールでの課題や自主的に練習したネイルチップなどをまとめることで、あなたの学習意欲やネイルへの情熱、現時点での基礎スキルをアピールする重要な資料になります。クオリティよりも、丁寧に作成したことが伝わるように準備しましょう。

Q. 技術チェックは自分の手で行いますか?モデルが必要ですか?
A. これはサロンによって大きく異なります。主なパターンは以下の3つです。

1.自分の爪やトレーニングハンドで行う
2.他の応募者とペアになってお互いの手に施術する(相モデル)
3.サロン側が用意したモデルに施術する

面接の日程調整の連絡が来た際に、「技術チェックはございますか。ある場合、どのような形式で行われますか」と事前に確認しておくのが最も確実です。

Q. サロンの雰囲気がカジュアルな場合、私服(ジーンズなど)でも大丈夫ですか?
A. 避けるのが無難です。たとえスタッフの服装がカジュアルなサロンであっても、面接はフォーマルな場です。採用担当者は、TPOをわきまえた行動ができるかどうかも見ています。ラフすぎる服装は「TPOが判断できない」とマイナスの印象を与えかねません。記事本文で紹介したような、きれいめのオフィスカジュアルで臨むのが最も安全です。

Q. 面接結果の連絡が来ない場合、いつ問い合わせても良いですか?
A. まず、面接時に「結果は〇日以内にご連絡します」といった期日を伝えられていないか確認しましょう。その期日を過ぎても連絡がない場合は、問い合わせて問題ありません。 特に期日を言われなかった場合は、面接日から1週間〜10日程度を目安に、まずはメールで問い合わせるのが良いでしょう。サロンの営業時間中に電話をかけるのは、施術中などで迷惑になる可能性があるため、まずはメールでの連絡が基本マナーです。


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