ジェルネイル検定とネイリスト検定の違いとは? 合格を目指すための学習方法を紹介

ネイリストを目指している人のなかには、求人へ応募する前に資格を取得しようと検討している人もいることでしょう。しかしネイリストに向けた資格は複数あるため、どの資格のどの級を取得すれば就職に役立つのか、迷っている人も多いのではないでしょうか。

本記事では、ネイルに関する検定のなかでも特によく知られている「ネイリスト技能検定」と「JNAジェルネイル技能検定」について、それぞれの特徴や学習方法を紹介します。

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ジェルネイル検定とネイリスト検定の違いとは?

ジェルネイル検定とネイリスト検定は、どちらもネイルに関する検定として知名度の高い資格で、多くのネイルサロン求人でも必要資格として指定されています。

ここでは、それぞれの検定の特徴と取得メリットについて紹介します。

JNAジェルネイル技能検定とは

JNAジェルネイル技能検定とは、「お客様が安心して施術を受けられる健全なジェルネイルの普及」を目的とした検定で、NPO法人日本ネイリスト協会が実施しています。

ネイリストとして、施術をするうえで必要なジェルネイルの知識や技術が問われるこの検定は、持っていて損のない資格です。

NPO法人 日本ネイリスト協会|JNAジェルネイル技能検定試験試験

JNAジェルネイル技能検定を取得するメリット

JNAジェルネイル技能検定を取得するメリットとして、就職活動や転職活動に有利になるということが挙げられます。

ジェルネイルは、今やほとんどのサロンが看板メニューとして取り扱うほど、お客様にも人気のメニューです。ネイリストとして、ジェルネイルに対する知識を深めたり、技術を磨いたりすることは、サロンで働くうえで欠かせないものとなっています。

JNAジェルネイル技能検定の資格を取得することで、就職活動や転職活動では、ジェルネイルの知識や技術を持つ証として役立ち、ジェルネイルを希望するお客様にとっては安心材料となるでしょう。

JNECネイリスト技能検定とは

ネイリスト技能検定とは、ネイルの「正しい技術と知識の向上」を目的とした検定で、技術公益財団法人日本ネイリスト検定試験センターが主催しています。

ネイルに関する検定として、1番初めにスタートしたということもあり、業界のなかでもとくに知名度が高く、受験者数は累計100万人にものぼる人気の資格です。

JNAジェルネイル技能検定はジェルネイルに特化した検定内容になっている一方、ネイリスト技能検定ではネイルについての全般的な知識が問われます。

引用元
公益財団法人日本ネイリスト検定試験センター|ネイリスト技能検定試験とは

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ネイリスト技能検定とは?資格取得のメリットや級ごとの受験内容・スケジュール・注意事項まですべて解説!

ネイリスト技能検定を取得するメリット

ネイリスト技能検定を取得するメリットとして、「知識や技術を持っていることの証明となる」ということが挙げられます。

多くのサロンが、ネイリスト技能検定2級以上の資格取得者を対象に採用活動を行っています。それほど、ネイリスト技能検定は働くうえで必要な資格であり、知識や技術を持っているかどうかの判断基準となっているのです。

また、ネイリスト技能検定を取得することで、JNAジェルネイル技能検定を受験する際に下記の優遇措置を受けられます。

・ネイリスト技能検定3級以上を取得済み→JNAジェルネイル技能検定の初級の実技試験第1課題免除
・ネイリスト技能検定2級以上を取得済み→JNAジェルネイル技能検定の中級の実技試験第1課題免除

引用元
NPO法人 日本ネイリスト協会|JNAジェルネイル技能検定試験

ジェルネイル検定とネイリスト検定の試験内容を比較

ジェルネイル検定とネイリスト検定では、検定の対象としている施術内容が異なります。

ここではそれぞれの検定の合格基準や、各級の試験内容を解説します。

初級から上級まで|JNAジェルネイル技能検定の内容は?

JNAジェルネイル技能検定は、初級・中級・上級の3つの級があります。すべての級に、実技試験前の事前審査と実技試験があり、初級と中級には筆記試験もあります。

検定の試験内容は変更になることもあります。最近では2024年12月開催の第31回試験から、実技試験のルールが一部変更となっているため注意しましょう。各級共通の内容としては、トレーニングハンドの使用が不可で、モデルの同伴またはJNEC認定モデルハンドを使用してのみ受験可能となっています。

そして各級の合格基準は次のとおりです。

初級:実技試験・筆記試験ともに100点満点中80点以上
中級:筆記試験は100点満点中80点以上、実技試験は100点満点中70点以上
上級:実技試験のみ、100点満点中70点以上

いきなり中級や上級を受験することはできず、初級から順に合格してステップアップしなければなりません。

引用元
NPO法人 日本ネイリスト協会|JNAジェルネイル技能検定試験
NPO法人 日本ネイリスト協会|第32回JNAジェルネイル技能検定試験

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【変更点あり】JNAジェルネイル技能検定|最新の実施要項・合格するための方法・初級取得後の進路

ジェルネイル初級

実技試験はインターバル10分をはさんだ二部制で、第1課題30分、第2課題60分です。試験の前には10分間の事前審査があり、テーブルセッティングなどがチェックされます。

第1課題は、手指消毒から始め、キューティクルクリーンまでの一連のネイルケアを両手10本に施します。

その後、インターバルの間に、第1課題の片付けと第2課題に向けた準備などを行います。

第2課題も手指消毒から始まり、下記の内容を実施します。

・ポリッシュカラーリング(左手5本)
・ジェルカラーリング(右手5本)
・ジェルアート(右手中指)

取り掛かる順番に特に指定はありません。

実技の第2課題の審査終了後、片付けなどを含む筆記試験準備のための時間(15分)を経て、筆記試験が始まります。

初級の筆記試験は30分で、マークシート方式です。ネイルやジェルネイルの基本的な知識が問われます。

引用元
NPO法人 日本ネイリスト協会|第32回JNAジェルネイル技能検定試験

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ジェルネイル技能検定初級は独学でも取得できる?自力で学ぶメリット・デメリットも解説

ジェルネイル中級

中級の実技試験はインターバル15分をはさんだ二部制で、第1課題30分、第2課題75分です。

第1課題は、手指消毒から始め、ネイルケア・カラーリングを左手5本に施します。

インターバルは、第1課題の片付けと第2課題に向けた準備などを行う時間です。

その後、第2課題も手指消毒から始め、下記の手順で進めます。

1.ジェルオフ(右手中指)
2.ジェルグラデーション(右手中指以外の4本)
3.ジェルイクステンション(右手中指)
4.ジェルフレンチカラーリング(左手5本)

2.のグラデーションは、色調が濃すぎても薄すぎても減点の対象となるため、注意しましょう。

実技の第2課題の後、筆記試験が行われます。

中級の筆記試験も初級と同じく30分で、マークシート方式です。プロとしてサロンで働くうえで必要な専門的な知識やジェルネイルの理論などが問われます。

引用元
NPO法人 日本ネイリスト協会|第32回JNAジェルネイル技能検定試験

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ジェルネイル技能検定中級の資格を取りたい!試験の内容や合格のポイントを知ろう

ジェルネイル上級

上級は実技試験のみで、時間は75分です。ジェルネイルのスペシャリストとしてふさわしい知識と技術が問われます。

ネイルの長さだしとアートを施す試験です。アートはテーマに沿っているか、カーブや長さ・厚みなどが審査されます。なお、それぞれの指に指定されたイクステンションは次のとおりです。

<右手>

人差し指・中指:ジェルクリアスカルプチュア
薬指:ジェルチップオーバーレイ+デザイン

<左手>

中指:ジェルチップオーバーレイ
薬指:ジェルチップオーバーレイ+フレンチカラーリング

施術する指に指定はありますが、施術を行う順番は自由です。

1級から3級まで|ネイリスト技能検定の内容は?

ネイリスト技能検定は1級から3級までの級があります。すべての級に、実技試験と筆記試験があり、実技試験は50点満点中38点以上、筆記試験は100点満点中80点以上で合格です。

いきなり2級や1級を受験することはできず、3級から順に合格してステップアップしなければなりません。3級は義務教育を修了していれば受験可能です。

ここからは、各級のおおまかな検定内容を紹介します。

引用元
公益財団法人日本ネイリスト検定試験センター|ネイリスト技能検定試験とは

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JNECネイリスト技能検定を徹底解説!1級・2級・3級の概要や合格のポイントを知ろう

【3級】検定内容

3級の筆記試験は30分で、択一問題に対しマークシートで解答します。ネイルケアやネイルアートの基本的な知識などが問われる内容です。

実技試験は65分です。実技を始める前に、事前審査の時間が10分間設けられており、モデルの爪の状態や、テーブルセッティング・消毒管理がチェックされます。

事前審査後、手指消毒から始め、ネイルケア・カラーリングをそれぞれ両手10本行い、最後にネイルアートを右手中指に施すといった検定内容です。

引用元
公益財団法人日本ネイリスト検定試験センター|ネイリスト技能検定試験 試験要項

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ネイリスト技能検定3級に合格するためには?|受験に必要な内容について詳しく紹介!

【2級】検定内容

2級の筆記試験は35分で、択一問題に対しマークシートで解答します。ネイルケア・リペア・チップ&ラップなどに関する知識が問われる内容です。

実技試験は前半30分、インターバルを1分はさんで後半55分です。3級同様、実技を始める前に、事前審査の時間が10分間設けられています。

前半30分は、手指消毒から始め、キューティクルクリーンまでのネイルケアを両手10本に施します。

その後1分間のインターバルです。インターバル中はモデルの手に一切触れてはいけません。

後半55分は、チップ&ラップを左手薬指に施し、そのあとカラーリングを左手薬指と右手薬指以外の8本に行います。最後に、ネイルアートを右手薬指に施し実技試験終了です。

引用元
公益財団法人日本ネイリスト検定試験センター|ネイリスト技能検定試験 試験要項

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【1級】検定内容

1級の筆記試験は40分で、ほかの級と同様に、択一問題に対しマークシートで解答します。イクステンションなどの実践的な施術に関する総合的な知識が問われる内容です。

実技試験は150分です。ほかの級と同様に事前審査が10分間あります。

実技は、ネイルイクステンションとネイルアートの2種類です。スカルプチュアネイルを右手5本に、チップ&オーバーレイを左手中指と左手人差し指に施します。その後、ミックスメディアアートを左手薬指に施し、実技試験終了です。

引用元
公益財団法人日本ネイリスト検定試験センター|ネイリスト技能検定試験 試験要項

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ネイリスト技能検定とJNAジェルネイル技能検定、それぞれの合格率は?

ネイリスト技能検定の合格率は、1級が最も難易度が高く、累計の合格率は40%を下回っています。2級の累計合格率も45%に満たず、3級のみ80%を超える累計合格率です。

JNAジェルネイル技能検定の合格率は、現在公式サイトから確認することができません。しかし、試験内容や減点・失格となる項目から見ても、しっかりと対策を行う必要があると言えます。

ネイリスト技能検定試験の各級の合格率や受験者数は、こちらの公式サイトから確認できます。

公益財団法人 日本ネイリスト検定試験センター|試験概要 受験者数・合格者数累計

ネイリストを目指すならどちらの資格も重要

どちらの検定も、正しい知識や技術があることを証明できるという点で共通しており、プロのネイリストを目指すのであれば、どちらの資格も重要です。

ネイリスト技能検定の資格は、ネイルの基本的な知識を深く知っていることや、技術を習得していることが証明できます。

JNAジェルネイル技能検定の資格は、近年広く普及しているジェルネイルについて、知識や理論、技術を習得していることが証明でき、どちらもプロのネイリストなら身に付けておくべき内容といえるでしょう。

ネイリスト技能検定に合格するための学習方法は?|独学かスクールか

ネイリスト技能検定試験に向けた学習方法として、独学で取り組む、またはスクールや通信講座を活用するという選択肢があります。それぞれのメリットとデメリットを紹介しますので、自身に合った学習方法を検討してみてくださいね。

独学で学習するメリットとデメリット

独学で勉強するメリットは、費用を大きく節約できることです。スクールに通う時間も節約でき、空いた時間を有効活用できます。また、自分のペースに合わせた学習計画が立てられるという点も、メリットと言えるでしょう。

デメリットは、正しい知識と技術を効率的に身に付けるのが難しいことです。誤った知識や技術に気づくことも難しく、試験に大きく影響する可能性があります。

とくに、技術試験では減点や失格となる項目が決められており、誤った技術で挑むことのないよう十分な対策が必要です。

また、モデル選びや勉強のモチベーション維持に苦労することも考えられます。

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スクールに通うメリットとデメリット

スクールに通うメリットは、体系的に学びを得られるメソッドが確立しているため、検定の合格に向けて効率的に知識や技術を習得できるということがあげられます。

間違った知識や手法には、講師から指摘やアドバイスを受けることができるため、正しい知識や技術の定着につながるでしょう。

デメリットは、費用がかかるということと、カリキュラムの時間が決まっていることがあげられます。

スクールや受講するコースによって金額に違いはありますが、数十万円の予算が必要です。また、学習のカリキュラムに自分が合わせる必要があるので、スケジュールを調整しなければなりません。

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通信講座で学ぶ方法もある

上記2つのいいとこどりともいえる通信講座で学ぶ方法もあります。時間に縛られず、効率よく学習したいという人にはおすすめです。

通信講座には、DVDやテキスト、オンライン動画などさまざまな学習方法があり、自分のペースで勉強することができます。しかし、学習スケジュールの管理やモチベーション維持は自分で行わなければならないことは、覚えておきましょう。

実際に通信講座で学んで資格を取得し、ネイリストとして活躍されている「VINGT NAIL」の石田ひとみさんにお話をうかがったインタビュー記事も、掲載しています。

「1年間受講できるコースがあり、教材で勉強しながら自宅にて実技練習を行っていました。定期的に作ったネイルを郵送で送り、返ってきたフィードバックから改善点を見つけて技術を磨き、1年の最後には試験会場での実技テストも受けて。試験は見事に合格し、1年で資格を取得しました。

自分や先輩の爪にデザインして、教えていただいた改善点をもとに修正、その繰り返しで技術を磨いていました。また、『ひとつのアドバイスから100の成長を得よう』という意識は常に持っていました。」

通信講座で資格を取得しネイリストに。入社1年目はお客さまとのコミュニケーションになれる期間「VINGT NAIL aoyama」ネイリスト・石田ひとみさん

通信講座での学習についての詳細は、下記の記事を参考にしてください。

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通信講座でネイリストになった人はいるの?通信講座で資格をとるメリットや講座を選ぶポイントを紹介

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また、ネイルサロンの求人のなかには「未経験歓迎」となっているものもあります。しかし未経験歓迎としている求人でもネイル検定などを必要資格として指定していることがあるため、資格を取得しておくことで、より多くのサロンへ応募できる可能性が広がるでしょう。

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