美容系の就職やキャリアップに役立つ資格11選|職種別おすすめ資格を紹介
美容関連の職業を目指している人や、職場でのスキルアップを目指している人のなかには、美容に関する資格の取得を検討している人もいることでしょう。
しかし美容関連の資格は種類が多く、どの資格がどの職業に役立つか、わかりづらいかもしれません。
そこで本記事では、さまざまな美容系資格のなかから、美容関連の施術で必須となるものや保有していることで実務に役立つ資格などを紹介します。
施術に必須となる美容系資格
美容関連の職業のなかには、資格を保有していないと施術ができないものもあります。ここでは、施術に必須となる資格と、その資格を必要とする職種について紹介します。
美容師免許|美容師・アイリストなど
美容師免許を必須とする職業は美容師だけではありません。アイリスト・アイブロウリスト・ヘアメイクアップアーティストも美容師免許が必須です。
美容師免許は国家資格のため、ほかの美容系民間資格に比べて取得のハードルを高く感じる人も多いでしょう。国家試験の受験資格を得るためには、都道府県知事が指定する養成機関で2〜3年以上かけて知識と技術を習得する必要があります。
取得が容易ではない分、必須とはなっていない美容関連の職種でも、美容師免許を持っていることが歓迎されるケースもあり、職業選びの幅が広がる資格です。
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理容師免許|理容師
理容師免許も国家資格のひとつです。美容師免許と同様に、都道府県知事が指定する養成機関で2〜3年以上かけて知識と技術を習得し、国家試験で合格しなければ免許を取得できません。
理容師と美容師の違いはさまざまありますが、そのなかのひとつが「顔そりの可否」です。
理容師は顔そりを行うことができますが、美容師はメイクの一部として眉毛を整えるなどの顔そりしか認められていません。
理容師免許を取得し、顔そりができる強みを活かせば、理容室だけでなく、シェービングサロンやブライダルメニューを提供するエステサロンなどでも需要があります。
引用元
厚生労働省|理容師・美容師免許の取得まで
厚生労働省|理容師・美容師制度の概要等について
実務に役立つ美容系資格
美容系資格のなかには、必須ではないものの、保有していることでスキルの証明になるものもあります。
サロンによっては資格を持っていることを応募条件としているケースもあるため、就きたい職業が明確な場合は、その職業に関する資格を取得しておくことで就職や転職を有利に進められるでしょう。
ここでは、美容関連の職場で実務に役立つ資格を紹介します。
日本まつ毛エクステンション認定機構 技能検定試験(JECA)|アイリスト
アイリストは、まつエクやまつ毛パーマの施術を行うのが主な仕事で、近年ではアイリスト専門のサロンができるほど人気のある職種です。
アイリストを目指すなら、民間資格である「日本まつ毛エクステンション認定機構 技能検定試験(JECA)」がおすすめです。。
「日本まつ毛エクステンション認定機構 技能検定試験(JECA)」は以下の5段階で構成されています。
・安全技術師
・まつ毛エクステンション3級
・まつ毛エクステンションジュニア2級
・まつ毛エクステンション2級
・まつ毛エクステンション1級
・認定講師
美容養成校に在学中の人でも、「まつ毛エクステンション2級」までは受験できますが、検定に合格した場合でも、認定証の発行は美容師免許を取得してからとなります。
引用元
日本まつ毛エクステンション認定機構|技能検定試験(JECA)
日本まつ毛エクステンション認定機構|技能検定試験要項
アイブロウマイスター|アイブロウリスト
アイブロウリストは、お客様の悩みや希望に添って眉を整えるスペシャリストです。海外では「ブロウアーティスト」とも呼ばれるほど定着していて、日本でもモデルやタレントなどの眉毛を整えるアーティストとして活躍している人もいます。
アイブロウリストを目指すには、「アイブロウマイスター」の資格を取得するのがおすすめです。同資格は、眉の黄金比や眉山の意味、眉コスメの使用法など眉に特化した知識が学べる民間資格で、自宅学習や自宅受験ができ、チャレンジしやすいといった特徴があります。
ほかにも、「プロアイブロウマイスター」といった眉の整え方をアドバイスできる資格もあります。
引用元
ジャパンブロウアーティスト協会|アイブロウマイスター
JNECネイリスト技能検定|ネイリスト
ネイリストは指先を美しく見せるための施術を行う職種です。資格を必要とせず、未経験でも働くことが可能です。
しかし、ネイリストとして働く上で、より理想的な給与やキャリアを求めるなら、ネイリストにまつわる資格を取得しておくのが効果的です。そのなかのひとつとしておすすめしたいのが「ネイリスト技能検定」です。
同資格は最上級を1級とし、3級から取得できる民間資格。爪を美しくする技術や専門知識が学べるので、ネイルの知識を深めたい方はもちろん、ネイルの魅力を広めたい方におすすめです。
なお、ジェルネイルを施術する場合は、「ジェルネイル技能検定」もあわせて受検するといいでしょう。
引用元
日本ネイリスト検定試験センター|JNECネイリスト技能検定
JNAジェルネイル技能検定|ネイリスト
JNA(日本ネイリスト協会)主催のジェルネイル技能検定試験は、基礎的な知識と技術の初級から、ジェルネイルのスペシャリストとしての総合的な知識と技術が求められる上級まで、3段階あります。
ネイルサロンの施術メニューは60%がジェルネイルであるといわれ、需要が高い技術です。
初級はジェルネイルを施術する基本的な知識と技術が問われ、中級はネイルケアとジェルネイルの施術とサロンワークの知識・技術が問われる試験で、どちらも実技と筆記試験があります。
上級では筆記試験はなく、10分間の事前審査と85分間の実技試験のみ。初級~上級までいずれもトレーニングハンドを使って、課題のジェルネイルを仕上げます。
全国で10万人以上が取得したとされるこの試験は、ネイリストとして活躍するならもっておきたい資格でしょう。
引用元
NPO法人日本ネイリスト協会|JNAジェルネイル技能検定試験
AJESTHE認定エステティシャン|エステティシャン
エステティシャンは、痩身や脱毛といった聞きなじみのある施術から、美肌に有効な施術まで、美容に関する施術全般を行います。無資格・未経験でもなれる職種ですが、より理想的な給与やキャリアを求めるなら資格取得を目指しましょう。
エステティシャンにまつわる資格のなかでも「AJESTHE認定エステティシャン」は、エステティックサービスを適切に提供できると認められた人にのみ与えられる資格。
お客様が美しくなるためのお手伝いをしたい人や、リラクゼーションを含めたおもてなしを提供したい人におすすめです。
働きながら資格を目指したい方は、「未経験歓迎」「資格不問」「資格取得サポートあり」などの項目が書かれた求人に応募するか、興味のあるサロンへ資格取得サポートの有無について問い合わせるとよいでしょう。
引用元
日本エステティック協会|AJESTHE認定エステティシャン
リラクゼーションセラピスト|セラピスト
セラピストとは、心身をさまざまな技術を用いて癒す職種のことです。美容系やリラクゼーション系など4つの種類に分かれていて、美容系やリラクゼーション系のセラピストは、体の痛みや美容の悩みについてヒアリングし、適切な施術をして解決へと導く職種です。
リラクゼーションセラピストは、リラックス効果の高いマッサージによって、心身の休養を促すことを定義とした資格です。資格取得のための学習を通して、リラクゼーション効果の高いマッサージとはなにかを学べるほか、接遇スキルも学べます。
引用元
日本リラクゼーション業協会|リラクゼーションセラピスト
日本メイクアップ技術検定|メイクアップアーティスト
メイクアップアーティストを目指す方や美容部員の方のキャリアアップにおすすめなのが、JMA(日本メイクアップ技術検定協会)が主催する日本メイクアップ技術検定です。
JMAのテキストは、美容専門学校やメイクスクールで広く使用されており、美容業界での信頼が厚いことがわかります。この検定試験は、JMAが定める正しいメイク基準を基本としており、1〜3級の3段階で、1級が最上位資格です。
飛び級はできませんが、3級と2級は同時受験が可能。1級は2級合格が条件で、モデルの悩みや要望に沿ったメイクを仕上げなければならないため、プロとしての技術力が問われます。
またコスメブランドとしても有名なシュウ ウエムラのメイクアップ技術検定は、JMAとの協働で開催されているもので、合格者はJMAのメイクアップ技術検定2級・3級合格者と同じ扱いになり、日本メイクアップ技術検定の1級受験の資格を得ることが可能です。
スキルアップに役立つ資格
美容系資格のなかには、技術力やサービスの質を高めるために役立てられるものもあります。
ここでは、美容関連の職業でのスキルアップに役立つ資格を紹介します。
日本化粧品検定|美容部員・メイクアップアーティスト
文部科学省後援の日本化粧品検定は、化粧品メーカーやコスメショップへの就職を有利にしたり、美容部員やメイクアップアーティストとしての知識を底上げしたりするのに役立つ資格です。
化粧品の成分や効果効能、正しいメイク方法などをしっかり学ぶことで、就職やキャリアアップだけでなく、フリーランスとしての活動や副業などにも活かすことができます。
美容業界での知名度は約90%といわれるほど高く、自身の肩書きに箔をつけたり履歴書でアピールしたりできるのも魅力です。
試験は1〜3級と特級があり、3級はインターネット受験なので、いつでも無料で何度でも受験することができます。2級は化粧品の成分やメイクだけでなく、生活習慣や美容やマッサージ、1級はさらにボディ・ヘア・ネイル・オーラルケアなど幅広い美容の知識が必要です。
特級は「化粧品の専門家」であるコスメコンシェルジュの称号を手にすることができます。
スキンケアアドバイザー|エステティシャン・美容部員など
スキンケアアドバイザー資格は、医師監修のテキストを使って学習し、通信講座で取得できます。この資格を認定する日本スキンケア協会は皮膚科医や化粧品研究者、エステティシャンなどで構成されており、その内容の信頼性が高いうえに最短1カ月で取得できるのも魅力です。
イラストや図を駆使したテキストはわかりやすく、初心者でも理解しやすい作りとなっており、認定講師による講義を動画で試聴可能。動画はスマホやパソコンからいつでも見ることができるので、仕事を続けながら資格取得を目指したい方にもおすすめです。
講座を受講し、課題レポート提出で合否が決まり、合格すればディプロマを取得できます。
引用元
一般社団法人日本スキンケア協会|スキンケアアドバイザー
色彩検定|美容師・ネイリストなど
色彩検定はあらゆる業界で流用可能な「色」にまつわる知識があることを証明できる資格です。
色の組み合わせやシーンにふさわしい色選びには、明確な理論やルールが存在します。資格取得のための学習を通してこれらの知識や技術を学ぶことで、ファッションやメイク・ヘアカラー・ネイル、インテリアやグラフィックデザインなど、さまざまな仕事に役立てられるでしょう。
1990年に開催された第1回の試験から、累計170万人が受検したとされる文部科学省後援の公的試験なので、あらゆる場面でアピールできます。
試験はUC(色のユニバーサルデザイン)級と、1〜3級の4種類があります。
UC級の取得には色覚の強弱や加齢による色の判別のしにくさなど、多様性に配慮した色使いの知識が必要です。
3級では色彩の理論や法則の基礎的な知識、2級では3級の知識をさらにレベルアップした配色やイメージをもとに、カラーコーディネートの基礎が身に付いていることが求められます。
さらに1級では実務で色彩に関する提案やアドバイスができる程度の知識を必要とするため、取得することで色彩のスペシャリストとしてのスキルを持っていることが証明できます。
引用元
公益社団法人 色彩検定協会|色彩検定 受検案内
美容系資格・検定は役に立つ!取得する3つのメリット
美容系の資格・検定を取得すると、どんなメリットがあるのでしょうか。ここでは3つのメリットについて解説します。
1.仕事の幅が広がりやすい
美容系の資格・検定を取得すると、自分の就きたい職種に就職しやすくなります。たとえば美容師は、国家資格がなければ就くことができない職種です。美容について深く学び、多くの技術を習得する必要があり、取得までに最低でも2~3年の期間を要します。
国家資格のためハードルは高いですが、難しい勉強に取り組み、その上で得た専門知識だからこそ、サロンのスタイリストとしてはもちろん、アイリストやアイブロウリストなど、幅広い職種に就職できるといったメリットがあります。
2.就職・転職が有利になりやすい
美容系の資格・検定を取得すると、就職や転職が有利になるといったメリットも。たとえば美容師免許を取得すれば、難しい勉強と試験をクリアしたことが証明されます。
その上で美容師として働き、経験を積めば、技術が磨かれ、現場に必要なノウハウが体に定着します。豊富な経験によってスキルがあると判断されやすくなることから、就職・転職がより有利になるのです。
さらに、アイリストのように美容師免許の保有が受検条件となる資格もあるので、受検しやすくなるほか、美容師以外の職種への転職もチャレンジしやすくなります。
3.キャリアアップにつながりやすい
美容系の資格・検定を取得すると、業務の幅が広がり任される仕事が増えるといったメリットもあります。美容師の場合、スタイリストとして働けるのはもちろん、技術を磨けば実力が認められ、リーダーや店長に抜擢されるなどのキャリアアップにつながります。
活動幅が増えれば経験や技術面、知識も増えることから、自分の可能性が広がり、理想のキャリアが目指しやすくなります。
美容系の資格を取得する方法
資格によっては取得方法が限定されるものもありますが、資格取得には主に3つの方法があります。それぞれの特徴を比較しながら、自分に合った取得方法を選んでください。
専門学校やスクールに通う
プロの講師から知識を学んだり、実技でのアドバイスをもらえたりすることは、専門学校やスクールで学ぶ一番のメリットと言えるかもしれません。対面であれば疑問や質問もしやすいです。
ただし、決められた授業時間に出席する必要があったり、ほかの方法に比べて費用がかかったりする点は覚えておきましょう。
通信講座を受講する
通信講座は自分の好きなタイミングで勉強できるため、仕事や子育てと並行して勉強できます。
スクール等に通うよりも費用が安く抑えられるケースも多いでしょう。
実技についてアドバイスをもらえない点がデメリットではありますが、資格によっては座学を通信講座、実技は日程を決めてスクーリングというケースもあります。
独学で学ぶ
独学は受講料などの費用がかからないため、3つの方法のなかで最も費用を抑えて資格取得を目指せる方法です。
学習ペースも自分で決められる点もメリットですが、その自由さがデメリットとなる可能性もあります。独学で資格取得を目指す場合は、モチベーションをキープして継続して学習できるかどうかが鍵となるでしょう。
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