【美容師】シャンプーのコツ|サロンシャンプーを選ぶポイントとおすすめのサロンシャンプーを紹介
美容室のアシスタントとして働いていて、お客様に合ったサロンシャンプーを提案する場面もあるでしょう。
その際に、お客様の悩みや肌質、頭皮の状態などに応じて最適なアイテムを提案できると喜ばれます。サロンシャンプーの種類は豊富にあるため、市販のシャンプーとの違いや特徴、使用上の注意点などを理解しておくと、お客様におすすめする際に役立つはずです。
ここでは、サロンシャンプーを選ぶポイントや一押しのサロンシャンプーをご紹介します。
サロンシャンプーは何が違う?
サロンシャンプーは市販のシャンプーとは異なり、ドラッグストアなどで入手することは困難です。インターネット通販や美容室、サロンなどで購入できます。
市販のシャンプーは、どのような人も使えるよう、洗浄成分などの配合成分を調整して販売されているため、市販のシャンプーでは髪の悩みの予防にいまいち効果を実感できない人もいるようです。
一方でサロンシャンプーは、カウンセリングをもとに髪や頭皮の悩みの予防、ダメージ補修などに特化して作られているのが特徴。そのため、しっかりと個人の悩みにアプローチし、施術後の仕上がり度やお客様の満足度が高まりやすくなります。
成分にこだわり、高濃度で配合されているため、値段は安くはないものの、髪や頭皮の悩みの予防という点では、使う価値のある商品といえるでしょう。
美容室系シャンプーを選ぶポイント
美容室系シャンプーを選ぶ際には、コストパフォーマンスや成分、洗いあがり、質感、ダメージ補修度、パッケージ、泡立ちのよさなどポイントを押さえて選ぶことが重要です。
また、美容室系のシャンプーにも、高級アルコール系、石鹸系、アミノ酸系、ベタイン系といった成分があるため、肌質や頭皮の状態に合わせて選ぶ必要があります。
ここでは、美容室系シャンプーを選ぶポイントを確認しておきましょう。
頭皮の肌質に合わせて選ぶ
サロンシャンプーは、頭皮や肌の悩みの予防が期待できる成分が高濃度に配合されています。人によっては合う、合わないがあり、通常はサロンスタッフによるカウンセリングを受け、悩みや肌、頭皮の状態、アレルギーなどの情報をもとに適した商品を提案するのが一般的です。
インターネットでは気軽に購入できてしまうので、商品を実際に使ってみて、合わないというミスマッチが生じる可能性もあります。商品の特徴や成分表示、注意点をよく理解して自分に合った商品を選ぶことが重要です。
高級アルコール系・石鹸系(頭皮が脂性肌)
洗浄力が高い、高級アルコール系や石鹼系のシャンプーは、脂性肌の人におすすめです。脂性肌でべたつきやすい方は、頭皮に脂が溜まりやすく、そのままにしておくと毛穴の詰まりや臭いの原因になってしまいます。
高級アルコール系や石鹸系シャンプーのように、洗浄力の高いシャンプーで洗うことで余分な脂を洗い流すため、洗いあがりがさっぱりし頭皮を清潔に保つことが可能。反対に乾燥肌の人が使用すると、頭皮へのダメージが強くなってしまうので注意が必要です。
アミノ酸・ベタイン系(頭皮が乾燥気味・敏感肌)
地肌が乾燥気味の方や敏感肌の方は、ベタイン系やアミノ酸系のシャンプーがおすすめです。洗浄力は高級アルコール系のものと比べると劣りますが、肌への刺激を抑えながら洗えます。赤ちゃんの肌に使えるものも多くあり、家庭に1本あれば子どもから大人まで使うことが可能です。
皮脂を余計に洗い流さないため、乾燥肌や敏感肌の方も使いやすいほか、植物由来の成分を配合しているので環境に優しい点も魅力となっています。
医薬部外品(頭皮の悩みに特化)
髪のボリューム不足やかゆみ、髪が細くなる、フケなどの髪や頭皮の悩みを持っている方には、医薬部外品に分類されるシャンプーがおすすめ。
医薬部外品とは、体の悩みの予防のために作られたもので、「薬用シャンプー」などの表示で見かけることもあります。医薬部外品有効成分が、定められた割合で配合されているのが特徴です。
薬のように治療を目的とするものではなく、あくまでも予防として日常的に取り入れられます。季節や年齢の変化で頭皮や髪の悩みを何とかしたいという方は、「医薬部外品」の表示をチェックしてみましょう。
シリコン・ノンシリコン
美容室系のシャンプーを選ぶポイントとして、シリコンシャンプーかノンシリコンシャンプーかに着目することが挙げられます。シリコンとは、コーティング剤のことで、化粧品やワックス剤など私たちの身の回りで使われている材料です。
シリコンシャンプーは、髪をコーティングします。人で例えると、ずっとメイクをしたままの状態をイメージするとわかりやすいでしょう。髪のダメージがコーティングによって隠れてしまうというのがデメリットになります。
一方、ノンシリコンシャンプーはコーティングしない、顔で例えると、何もつけていないすっぴんの状態であり、化粧水を塗る前にツッパリ感が出るように、髪がきしむのが特徴です。洗いあがりはさっぱりするものの、パサパサ感が残ってしまうのがデメリットでしょう。このように髪質や髪の悩みなどに応じて自分に合ったシャンプーを選ぶことが重要です。
ネットでも買える、美容室のシャンプーおすすめ4選を紹介
美容室のシャンプーは、インターネットで気軽に購入できます。しかし、数多くの種類が販売されているため、何を選べばよいか迷うこともあるでしょう。
そこで、ここではインターネットで手軽に購入できる、美容室のシャンプーのおすすめを4つご紹介します。
ムコタアイレ
ムコタアイレシャンプーは、セラミド類似体やCMCアミノ酸成分を配合し、紫外線や乾燥、湿気などでダメージを受けた髪をしっかりと補修します。
セラミド類似体はセラミドに近い作用をする成分で、髪の保湿や潤いに重要な役割を担うのが特徴。CMCとは、髪の毛のキューティクル同志をつなげる接着剤のような成分で、不足すると髪のパサつきや切れ毛などの原因になってしまいます。
CMCアミノ成分をシャンプーで補給することで栄養分や水分の逃げない、弾力ある髪に仕上がりを期待できるのが特徴です。
DEMI フローディア
ブランド「Demi」が展開する「FLOWDIA」シリーズのシャンプーは、ダメージ補修で髪にうるおいを与えることをコンセプトにしています。髪質やニーズに応じて数種類の中から、自分に合うものを選べるのが特徴です。
また、新ケアシステムの採用で、補修成分がダメージを受けた髪に浸透するように作られています。そのため、紫外線や乾燥、季節の変化など一年を通してさまざまな刺激を受ける髪のダメージにアプローチし、つやのある髪に仕上げてくれるのが特徴です。
ハチミツやチャ葉エキスなど頭皮保護成分を配合しているほか、リンゴ果実培養細胞エキスで表皮や真皮の再生を促し、しっかりした髪が生えるための土台のケアも同時におこなえます。
zacc
zaccは、東京の美容室「zacc」から生まれた独自のブランドです。アミノ酸系のノンシリコンタイプのシャンプーで液体は軽めなので、汗でべたつく季節や脂性肌の方にとっても使いやすいのが魅力。ベタイン系のシャンプーで、一般的なアミノ酸シャンプーよりも柔らかい仕上がりとなります。
天然由来成分を実に21種類配合しているほか、洗浄成分には植物由来の月桃葉エキス、ツバキ種子エキスなども使用しており、ナチュラル系の成分にこだわりたい人にもおすすめ。優しい仕上がりでありながらも、髪をしっかり洗ってすっきりしたい人に適しています。
haru
「haru」は、100%天然由来成分にこだわったライフケアブランドです。ノンシリコンシャンプーでありながら、加水分解シルクや加水分解コンキオリン、ブッソウゲ葉エキスなどの保湿成分を配合し、きしみにくく、洗いあがりの髪がうるおいます。
また、ソープナッツエキスなどの頭皮ケア成分のほか、リンゴ果実培養細胞エキス、ソメイヨシノ葉エキスなど、髪のボリュームによい成分なども配合。そのため、1本でダメージを受けた髪が生き生きとハリのある髪になります。リンスいらずで、髪を洗うステップを短縮しながらも、しっかりとケアをおこなえるのが魅力です。
美容師アシスタントの腕の見せどころ!上手なシャンプーのコツを解説
美容師になるための下積みともいえるアシスタント。そんなアシスタント時代に担当することが多い仕事がシャンプーです。
お客様と直に接する機会でもあるので、自分の技術をアピールできるチャンスでもありますが、はじめのうちは上手くいかないことも多いでしょう。ここでは、手際よく上手にシャンプーするために気をつけたいポイントをご紹介します。
シャンプーの基本手順とポイント
シャンプーの基本手順は、ブラッシング、ウェット、シャンプー、すすぎ、トリートメント、すすぎ、タオルドライとなります。ブラッシングは整髪料などで髪を固めている場合にはしなくてもよいですが、長髪で髪が絡みやすい場合には最初にブラッシングをしておくことをおすすめします。
次に、ウェットまたは予洗いで髪の汚れを落とすとともに、水分をたっぷりと含ませ、頭皮を柔らかくしておきます。時間は1分半から2分くらいが目安といわれていますが、実際に測ってみると1分半でもかなり長く感じるはずです。でも、これくらい長く丁寧に髪を濡らすことでシャンプーをしっかり泡立てることができます。
次に、シャンプー剤をつけ、シャンプーをしていきますが、これについては次からの段落で詳しく説明していきます。シャンプーが終わったらすすいで、シャンプー剤を完全に洗い流します。ウェットよりもさらに時間をかけ、目安としてはウェットの時間プラス1分くらいの感じで、頭皮までしっかりと洗い流すのがポイントです。頭皮にシャンプー剤が残ってしまうと抜け毛などのトラブルを起こしてしまうので、注意が必要です。
次にトリートメントを行います。トリートメントの目的は髪の修復ですので、頭皮につかないように、毛先に重点的につけていきましょう。ここで頭皮にトリートメント剤をつけてしまうと、シャンプーできれいにした毛穴がまた詰まってしまうので気をつけてください。トリートメントもしっかり洗い流したらタオルドライをしてできあがりですが、このときには頭皮を乾かすイメージで行うと良いでしょう。
濡れた髪はキューティクルがはがれやすくなっているので、ごしごしこすってしまうと髪を傷めてしまうので注意します。シャンプーの基本のやり方はこのようになっていますが、もう少し細かく見ていきましょう。
泡が肝心!シャンプーのコツ
泡立ての3大要素は、水、シャンプー剤、空気で、この3つの内のどれかが不足したり多過ぎたりすると、上手く泡立たなくなってしまいます。泡立てることで髪の摩擦によるダメージを防ぐことができるので、しっかりと泡立てて洗いましょう。
第1の要素である水はウェットのときにどれだけ十分に濡らしているかが重要になります。髪の根元までしっかりと濡らしておくことが肝心です。襟足や耳周りなども手を丸くしてお湯を溜めるなどしてしっかり濡らします。頭皮を擦りながら十分に時間をかけて濡らすことで、整髪剤やホコリなどの汚れもだいぶ落ちるので、丁寧に行いましょう。
次に第2の要素であるシャンプー剤のつけ方は、少量を手に取り、しっかりと泡立てることが肝心です。泡をたくさん出そうとシャンプー剤をつけ過ぎるのは逆効果なだけでなく、頭皮や髪にダメージを与えてしまうので注意が必要です。
ショートなら半プッシュ、顎から肩のラインくらいの長さなら1~1.5プッシュ、肩から胸のラインで2プッシュ、胸下のロングでも3プッシュくらいが目安です。適量のシャンプー剤を濡れた手に取り、髪を使って泡立てていきます。
この際、最後の要素である空気をたっぷり含ませると、きれいに泡立たせることができます。上手くいかないときは、手を軽く握って指と手のひらの間に隙間を空けた、猫の手で泡立てると空気が入りやすくなります。
整髪剤や皮脂が多く残っていて泡立たないときには、2度洗いをしましょう。1度目に軽く油分を落とすと、2度目にはしっかりと泡立ちます。十分に泡立ったら、今度は頭の下から上に向かってリフトアップする感じで指の腹を使って洗っていきます。このとき、ごしごし擦るのではなく、頭皮をもみ動かしてマッサージするようにして洗うと、毛穴の汚れもすっきりと落ち、頭の血行もよくなって効果的です。
最初の壁!ネープの洗い方をマスターしよう!
ネープは美容師アシスタントとしてシャンプーをする時の最初の壁といってもいいかもしれません。というのも、上手くお湯を防ぎながらすすがないと襟元から水が入ってお客様の服を濡らしてしまうとか、ひどいときには背中まで水が入ってしまうこともあるからです。
では、上手にネープを洗うためにはどうすれば良いのでしょうか?まず、お客様の服装を見て、ワイシャツなどカラーが高くて硬い場合には、許可を得て緩めさせてもらいます。次に、シャンプーをする前のクロスの付け方ですが、首回りに巻くタオルは喉元を緩めに、襟足はピタッと密着させるように巻きます。その後、クロスは苦しくない程度に少しきつめに巻き、シャンプーボウルに垂らすベロの部分が曲がっていないかを確認しながら体を倒していきます。
シャンプーのときには襟元から水が入る危険性は少ないですが、ウェットやすすぎのときには注意が必要です。頭を左手で持ち上げながら、右手でシャワーヘッドを持ちすすぎますが、そのときシャワーヘッドを持っている手の小指から手のひら側面を首の肌に密着させて離さないのがポイントです。さらに、手のひらを親指と人差し指の間からお湯が流れ出るように傾けることで、水の侵入を防ぐことができます。
また、頭を持ち上げているのでお客様の首に力が入りやすく、力が入ることで首と手のひらの密着度が下がって、水が入ってしまうこともあります。そんなときには、「楽にしてくださいね」と声をかけて力を抜いてもらいましょう。ネープは、水が入ってしまうかもという恐怖心と、死角になっているためすすぎ残しの気になる部分でもあります。コツをつかんで、手早くしっかりとすすぐようにしましょう。
丁寧に洗いたい耳周りの洗い方
耳周りは、シャンプーをする部分の中でも特に敏感な部分です。また、水が入ってしまうと、お客様に不快な思いをさせてしまうこともあるので注意が必要です。同時に、耳周りは皮脂やファンデーション、整髪料などで汚れやすい場所でもあるので、念入りに洗いましょう。
髪の生え際から頭頂部に向かって洗っていくのが基本ですが、細かなところは一本指で、頭頂部に向かうにつれて二本指、三本指と指の本数を増やしながら、指の腹を使って丁寧に洗っていきます。耳周りの毛は真下ではなく若干顔に向かって生えているため、毛の流れに逆らって洗うように意識することで、毛穴の汚れを効率的に落とすことができます。洗っていない方の手で、フェイスラインに泡がつかないように髪を整えることも忘れずに。
すすぎのときには、耳に水が入らないように細心の注意を払います。シャワーヘッドを持っていない手は必ず耳をガードし、同時に水を溜めながらこすってしっかりとすすぎます。一度に全部すすぐというよりも、何度も繰り返しすすぐようにすると、すすぎ残しがないでしょう。
また、耳周りを洗うときにはシャワーの音を立てすぎないようにする気遣いも大切です。シャワーの音を小さくするには、シャワーヘッドをできるだけ頭に近づけてすすぐようにすると良いでしょう。こうすることで、同時に水跳ねも抑えることができ、顔に水が飛ぶことを防ぐことができます。シャンプーが終わってタオルドライするときにも、フェイスラインを拭いた後に耳周りも拭いてしっかり乾かすことでお客様が不快な思いをしないように心がけましょう。
シャンプーは家でも毎日することですが、お客様の髪をプロの技で洗って差し上げるつもりで、しっかりとした技術を身につけたいものですね。
美容師として基本の技術。シャンプーの知識と技術をしっかり身につけて、強みにしよう
美容師にとってシャンプーは基本の技術といえます。また、サロンがおすすめするアイテムをシャンプーの時間に実際に使用してみて、購入したいというお客様もいるでしょう。
お客様一人ひとりの悩みや頭皮、肌質、ニーズに応じて最適な商品を提案できるよう、サロンシャンプーの成分や特徴、どんな人におすすめなのかなどをよく理解しておくことが大切です。
自信を持ってお客様へ施術できるように、シャンプーについての知識や技術の習得に向けて練習を重ね、美容のスペシャリストを目指しましょう。
引用元サイト
ムコタアイレ