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加藤友莉/増山有香 interview:エステテシャン仕事論!美しい女性が世界を変えていく!

「エステティックに夢や誇りを持ったエステティシャンが日本を美しくする」。この言葉をスローガンに、エステティシャンがお互いに学び、技術が接客の向上のために年に一度開催されるエステティックグランプリ。500を超すサロンの中から選ばれた栄えあるグランプリのお二人に、リジョブでしか読めない「エステで働く仕事論」をお伺いしました。

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「エステティックグランプリで優勝して」

加藤さん,増山さん

リジョブ(以下、Re)

以下エスグラからかなりお時間が経っていて恐縮ですが、まずは優勝おめでとうございます。優勝した時の心境はいかがでしたか?

加藤さん(以下、加藤)

ありがとうございます(笑)。私がグランプリをいただいたのはかれこれ1年半前なので……。増山さんの方が記憶が鮮明かもしれませんね。どうですか、増山さん(笑)。

増山さん(以下、増山)

ありがとうございます(笑)。私も、今の意識は、もう次に向いてますね。

Re

お二人とも、次回のエスグラに向けて鋭意練習中なんですね。では、そもそもエスグラに応募したきっかけなどは何だったのでしょう?

増山

うちは、オーナーが勝手に申し込んでいて(笑)。今度こんなのをやるぞーって言われて、スタッフはポカーン? だったんですけど(笑)。

加藤

そういうサロンさんが多いですよね(笑)。

増山

最初は「?」だったんですけど、覆面調査で外部から見ていただけるっていうのはすごく良かったです。内部の研修だけじゃわからなかった、「こういうところが抜けてるんだな」っていうのがわかって。だから、評価をされてはじめて、気づかせてもらえたっていうか。

加藤

わかります! 最初はグランプリとか意識していなくて、お店全体で取り組んでいって、その結果代表として出場させていただく、という感じですよね。

増山

そうなんです! わたしは、会場に見に行ってから「ああ、あそこに登りたい」っていう意識になりました。2回目の挑戦からようやくエンジンがかかってきましたね。

Re

やっぱり、覆面調査があることによって、お店の雰囲気って変わりますか?

加藤・増山

変わりますねえ!

増山

ハモりましたね(笑)。チェック項目が100個くらいあるんですけど、ここはウチならこうするって考えたりとか。評価のためにというよりは、普段からやっていたけど意識していなかったことを、考えるきっかけになりましたね。

加藤

意識すると、より磨かれますからね。エスグラがあることによって、スタッフが率先して先輩に勉強会をお願いしたりとか。自主性は明らかに高まりました。

増山

電話対応ひとつでも、スタッフには「今の電話対応良かったよ!」って言われたものが、お客さまにとっては押しつけがましく感じてらっしゃったりとか。サロンの中の勉強会だけじゃ気付かなかったことも、すごく客観視することができて、ありがたかったです。

加藤

本当に。優勝するとかしないとか以前に、サロンの質の向上のために、スタッフ全員の意識が変わる、というところがとても大きいですね。

増山

その時期は緊張感が高まりますよね。電話がかかってくると「(覆面調査は)この人かな?」とかドキドキしたりして(笑)。

加藤

ありますあります(笑)! すごく緊張感がある!

「日本一」のプレッシャー

増山 有香さん

Re

エスグラにエントリーしたことによってお店の緊張感が高まる、と。では、お二人が優勝したことによって、お店はどう変わりましたか?

増山

私は出場のためにたくさん練習をさせていただきましたが、実際出場していないスタッフの意識レベルはわからない。でも、ご来店されるお客さまは「ここは日本一のサロン」という期待を持っていらっしゃる。その差がないように、出場していないスタッフからも「もっと頑張らなくちゃ!」という声が上がりだしました。そういう変化は大きかったですね。

加藤

そうですね。お客さまの求めるクオリティが格段に上がったことで、サロンの水準を上げていかなければ、と気が引き締まりますね。私が優勝したのは前回ですけど、今も「優勝サロン」として予約をくださるお客さまはまだまだいらっしゃいます。「あの時は予約がいっぱいだったので、ほとぼりが冷めた今来てみたの」って。そういう時、私が入れるかわからないけれども、他のスタッフでも「日本一」の水準は保たなければいけなくて。

増山

お客さまに「日本一のサロンてこんなもんか」って思われたら、他のサロンさんにも申し訳ないですから。

加藤

そうなんですよね。1年越しであっても、お客さまにとっては「日本一をとったサロン」。日々向上していかないと。

Re

「日本のエステの代表」ですもんね。個人的にも、意識は変わりましたか?

増山

不謹慎かもしれませんが、日本一をいただいた時は、「やったーーー!」という気持ちと、「これからが大変だぞ」という気持ちと本当に一緒に浮かんできました。ああ、これから頑張らなくちゃ、って。

加藤

私は、今回増山さんがグランプリをとった時に、すーーーっごく肩が楽になって(笑)。

増山

ええーー(笑)!

加藤 友莉さん

加藤

本当に(笑)。今まで気付かなかったけど、それなりにプレッシャーを感じていたんだなって思いました。エスグラで優勝すると、各地の勉強会に呼んでいただくようになり、今までの自分の取り組みなどをお話する機会が増えるんです。そうすると振り返りも多くて、優勝したその時よりも、一年後の今の方が重圧が大きいかもしれない(笑)。

増山

そうなんですね(笑)!

加藤

エステティシャンにふさわしくないことをしてしまったら、日本のエステティックが否定されてしまうんじゃないかっていう気持ちで、電車に乗っている時も、姿勢を崩さず(笑)。プライベートでも緊張感を持っていましたね。

増山

確かに、1年間ずっと加藤さんを目指して、憧れていました。プレッシャーを与えていましたね(笑)。

加藤

そう言われると……緊張します(笑)。でも、そういうことも含めてやっぱり優勝は嬉しいですよね。

増山

ですね。エスグラにエントリーしないのはもったいないです。お客さまの気持ちを汲み取る力も、汲み取ろうとするモチベーションも上がります。お店の見直しができる=お客さまの満足度が上がる、ということですから。

加藤

もちろんメリットばかりではないですが、デメリットを受け止められれば、サロンの雰囲気やサービスはぐっと向上しますし、自分も磨かれますよね。

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日本一のエステティシャン仕事論

加藤 友莉さん

Re

データによれば、お二人ともちょうどエステティシャン4年目とのことですが、これまで仕事で辛かったことはありましたか?

増山

私は大学卒業後、なんの予備知識もなくポイっと入社したので。本当になんの知識もなくて、バックヤードの作業も何もわからず、入社直後はもうタオルの種類も覚えられなくて(笑)。「タオルも覚えられなくて、エステティシャンになんてなれるのかな……」って、シュンとしてました。

加藤

私は、入社した年がサロンのオープンの時だったんですよ。

増山

それは大変ですねえ!!

加藤

1月オープンで、私は学校卒業までバイトで入っていて、4月から社員予定だったんですけど、いざ社員になってみたら、先輩方はほとんどいなくなっていて(笑)。社長と、経験者の先輩1人と、未経験者の私、という3人でのオープンでした。

増山

シュンとなっている暇もないですね!

加藤

そうなんです。お店もオープンで、失敗は許されない、売上もあげなくちゃいけない、相談する相手もいない。最初の1年はがむしゃらに働いて、死ぬかと思いました(笑)。エステティシャンってこんな大変な仕事なのかぁって(笑)。

増山

(笑)。

Re

そういう大変な時期を、どうやって乗り越えたのでしょう?

増山

私は先輩がいて、加藤さんほど過酷ではなかったので(笑)。ちょっと甘えてる部分はあったかもしれません。

加藤

そんなことは……。

増山

今でも心に置いている上司の言葉があります。入社してしばらくはその日の復習をして翌日見てもらうのですが、半分くらい覚え切れていなかった時があって。そのあやふやなまま次の日見てもらって、「すみません、ここまでしか覚えてないんです」って言ったんです。

加藤

怒られましたか?

増山

いえ。怒る風でもなく、でも真剣に「増山さんは、本当にお客さまに入りたいの?」(※)って言われて。

加藤

ああ……。

増山 有香さん

増山

その一言で目が覚めました。私は何がしたくて入ったんだろうって。お客さまのケアをしたくて入ったのだから、頑張るのは当たりまえじゃないかって。自分のモチベーションの基準を改めて気付かせていただいて、それが一番の転機でしたね。

加藤

教えてもらえるのはありがたいことですよね。厳しくて、辞めたいくらい辛いこともあったけど、自分には何が足りないのか、自分の何を変えたらそうならないかって、意識のベクトルを変えた時に乗り越えられる。

増山

本当にそうですね。私は3年目くらいでやっと余裕がでてきました。でも、お客さまには担当者が新人だろうがベテランだろうが関係ない。同じお支払いをいただいているわけですから、何年目であろうと、自分の甘えでお客さまに不安を与えることはできないです。

加藤

お客さまの笑顔を見たくて、この仕事を続けているわけですからね。お客さまは癒しを求めていらっしゃる方も多いですが、ケアをすることによりこちらが力をもらっている部分がすごくあります。エステティシャンである理由はそこにあると言ってもいい。

増山

仕事に就く時に、その仕事を選ぶのには必ず理由があると思うんです。例えばこの業界で言えば、お客さまの笑顔が好きなのか、お話をすることが好きなのか、自分が役に立ってるって実感が持てることが好きなのか。「好き」はいろいろあると思うんですが、それを忘れてしまってモヤモヤしたままだと、例えばそのまま辞めて転職しても、ずっとモヤモヤしていると思うんです。 自分はこれが好きで入った! っていう大切なところをもう一度思い出して、それを追い求めていくと、絶対見えてくるものがあると思うんですね。

加藤

増山さん、素晴らしい! 素晴らしい言葉すぎて加えることがないです(笑)。私も、最初の頃と今では、「与えられるのを待っていた自分」から「人に与える」ように意識は変わりましたね。自分の状況を周りのせいにするのをやめると、世界が優しくなりますよね(笑)!

増山

「世界が優しくなる」! まさにそうですね。いい言葉ですねぇ。 ※「お客さまに入る」=アシスタント業務を卒業し、エステティシャンとして一人でお客さまの施術を行うこと。

エステティシャンが日本を美しくする

増山 有香さん

Re

ひとことで伝えるのは難しいと思いますが、「エステティシャン」とはどういう仕事ですか?

加藤

すごく深い仕事です。仕事を通して、人を美しくし、そして自分も磨かれる。社会人としてという以上に、人として、女性として。お客さまの喜怒哀楽を一日の中ですごく体験するでしょう。心がどんどん素直に、キレイになっていくんです。

増山

お客さまも、エステティシャンの気持ちが伝わるって言ってくださるんですよ。「すごく忙しくてイライラしてたのに、ここに来たらすーっと落ち着いたわ、パワーを感じたわー」って(笑)。だから、自分がへこたれていちゃ申し訳ないなって思います。全て伝わってしまうのだから、いつも素直な心で喜びを感じられるようにしていないと、って。

加藤

今、エステに求められているものが、とても幅が広くなっていますしね。より心のケアを充実させていかなければいけないと思っています。うちのサロンにも、一人暮らしの80歳のおばあちゃまがいらっしゃいます。病院に行くよりもサロンに来たいって(笑)。お話して、キレイになって……。メンタルケアもすごく重要になっているんですよね。

増山

そうですね。もちろんデートの前やブライダルなど嬉しい時にご来店いただくことも多いのですが、ご自身がとても辛い時に癒して欲しくて来店するお客さまも本当に多いんです。ご家族が亡くなって憔悴してらっしゃる方もいらっしゃいます。そんな時、私たちはその不安や消失感を取り除けるわけでもないんですが、「やっぱり今日はここに来て良かったわ」なんて言われると……。ほんの少しでも、お客さまの支えになれるように頑張らないと。なにしろ、肌を触れさせてもらえるんですから。

加藤

奇跡ですよね! その上、「荒れ気味ですね」なんて悪いところを指摘したり(笑)。

増山

通りすがりに同じことをしたら、犯罪に近いですよね(笑)。普通は、家族や恋人など、ごく親しい人でなければ許されない「触れる」ということをさせていただく。これって、すごい仕事ですよね。

Re

エスグラのスローガンは「夢や誇りを持ったエステティシャンが日本を美しくする」ですが、「美しい女性」とは、どんな女性だと思いますか?

増山

「美しい女性」といってまず浮かぶのは、同じサロンの先輩なんです。超プラス思考で、何があっても幸せを感じられる人。朝起きても、「ああ今日も仕事があって幸せ」って(笑)。

加藤

うわあ、可愛い!

増山

仕事で何かトラブルがあったとしても、「乗り越えられないことは起こらないのよ。逃げるともっと大きなトラブルがやってくる。でも、今のうちに解決しておけば、簡単なの!」って。日頃からの考え方がプラスになっていくと、表情も変わるし、発言も変わるし、周りも明るくなっていく。美しい人って、そういう内面の美しい人なんじゃないかなって思います。

加藤

素敵ですねぇ。そうですよね、内面の美しさは外側に出ますよね。私はね、「美しいものを素直に美しいと感じられる心」を持った人が、美しいと思います。

増山

というと?

加藤

絵とか景色とか、美しいものって世の中にいっぱいあるけど、人によって価値観が違うでしょう。ある人は美しいと感じた月が、ある人にはボコボコのクレーターにしか見えなかったりするかもしれない。美しい女性って、物事を美しく見る力のある人だと思うんです。

増山

なるほど。確かに、美しいと思うのはその人の価値観によりますよね。

加藤 友莉さん

加藤

物事を美しく感じられると、容姿もキレイになっていく。美しい人って、他人にも美しさを伝えることができる、エネルギッシュな方なんじゃないかしら。

Re

では最後に、エステティシャンを目指すリジョブ読者に向けてグランプリエステティシャンからメッセージをお願いします。

増山

日本の女性って、控えめな方が多いじゃないですか。でも、エスグラの講習会で、「女性が元気になると日本が元気になる」って聞いて、本当にそうだな、って思ったんです。

加藤

ですね。そしてエステティシャンは、そのお手伝いをすることができるんです!

増山

そうなんです! お客さまご自身で気付いてらっしゃらない素敵なところをお伝えするだけでも「今日はいいことを聞いたわ!」ってイキイキされるんです。女性を元気にする仕事なんですよね。自分が自分として存在しているだけで素敵なんだという自己価値観を、自分自身でもっと認められたら、みんな元気になりますよね。元気な女性が増えれば、日本は元気になるんです!

加藤

それができるのが、エステティシャンですよね!

増山

はい! 皆さん、本当にキレイなんです!

加藤

エステで美しくなった女性は内面も変わる。内面が変わると外見ももっともっと美しくなる。方程式です(笑)。エステティシャンも、そういう自信を持ってお客さまと自分の美しさを育てていけるように頑張りましょう。エステティックグランプリは、そのためにあるのだと思います。

加藤・増山

日本全国のエステティシャンみんなで、日本を美しく変えていきましょう!

Profile

加藤 友莉さん

加藤 友莉(かとう ゆり)さん/フルーツルーツ店長兼インストラクター

エスグラ第二回大会 フェイシャル部門グランプリ ■フルーツルーツhttp://www.fruitsroots.com/

癒されながらも、永続的な「きれい」を提供するボディ&フェイシャルエステ。自社開発のオーガニック化粧品を使ったオールハンドの施術に定評がある。

増山 有香さん

増山 有香(ますやま ゆか)さん/Pure Bodyチーフエステティシャン

エスグラ第三回大会 フェイシャル部門グランプリ ■Pure Body(ピュアボディ)http://www.p-body.jp/

ワクワクする非日常性と最高のサービスを提供することを目指した「ワクワク系サロン」がコンセプト。毎月抽選でプレゼントが当たる「オーナー’sテーブル」など、独創性のあるサービスが光る。

Information

エステティックグランプリ

エステティックグランプリ

「夢や誇りと共に 日本をさらに美しくする」 エステティシャン達が共に学び、成長し、そして自らが主役となって輝けるステージに向かって最高の技術と接客力を向上させていく場。それがエステティックグランプリ。 夢や誇りを持ったエステティシャン達のパワーで、エステティック業界のさらなる発展を目指す大会です。

お問い合わせ ■住所東京都八王子市旭町8-10 比留間ビル3F ■電話042-645-8220 ■時間平日1100~1900 ■URLhttp://www.esgra.jp/

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