UVトップコートでネイルを美しく仕上げよう!
どんなものでも最後の仕上げでしくじってしまうと、途端に今までの苦労が水の泡になることがあります。ネイルも同様に、1番最後に塗るトップコートで失敗すると、せっかくフリーエッジをきれいに整えても、カラーを上手に塗ることができても、満足できる仕上がりになることはありません。そこで今回は、UVライトで硬化させる「UVトップコート」についてご紹介します。
普通のトップコートとの違いやUVトップコートならではの気をつけたい点などの情報をお届けします。
UVトップコートのカバー力とは
トップコートはネイルの最後の仕上げに使用するアイテムで、ツヤを出したりネイルカラーがはがれ落ちないように押さえたりする役割を持っています。特にツヤに関しては、トップコートをするのとしないのとでは、仕上がり方に大きな違いが生まれます。爪はツヤがあった方がより美しく手入れがされている感じを出せるので、時間とお金が許す限りトップコートはしておいた方が良いといえるでしょう。
また、トップコートにはネイルをコーティングする作用もあるため、傷や汚れから大切なネイルを守ることも可能です。トップコートによってネイルのモチに違いが出てくるので、特にお気に入りのネイルにはトップコート処理を施すことは重要です。
今回のテーマであるUVトップコートの中には、よりコーティング力とツヤを上げるために、光で硬化する特殊なジェルが入っています。そのため、ネイルをより美しくより強くカバーできるという特徴があります。しかし、手先を使う仕事にしている場合や家事の頻度が高い場合などは、カバー力が強いUVトップコートといえども爪の先から剥がれてきてしまうことがあるかもしれません。できることなら毎日、爪先のトップコートを塗り直して補強するといいでしょう。
UVトップコートは普通のトップコートとどこが違う?
トップコートは基本的にネイルの最後の段階でつけるもので、ネイルをコーティングする役割があります。UVトップコートも同様の効果を持っていますが、UVトップコートにはジェルが含まれており、ライトで硬化させるなど乾燥の方法が特殊です。
通常のトップコートとUVトップコートの大きな違いは、UVの方は中にジェルが入っているため一般的なトップコートよりも光沢感と強度が優れており、一段付加価値が高いアイテムとなっています。そのため、値段も通常のものと比べて割高になっているケースも見受けられます。
また、UVライトを当てれば2〜3分で乾燥するので通常のトップコートよりも早く乾くことが多く、トップコートに時間をあまりかけたくない人には魅力的に思えることでしょう。UVトップコートはLEDライトでも硬化するものがあり、UVライトよりもさらに短い時間で乾くことがあります。
一方、たとえライトを持っていなくても、光があれば時間はかかりますが自然に乾燥することもできます。ただし、UVトップコートが乾いてもその下のポリッシュが乾いていないと中でよれてしまう恐れがあるので、ポリッシュがきちんと乾燥したことを確かめてから手を使う作業を始めるのがポイントです。
UVトップコートをしない方がいいケースもある?!
ネイルの仕上げに優れた結果を出すUVトップコートですが、場合によっては通常のトップコートを選んだ方が良い場合があります。その理由は、UVトップコートの場合、ジェルを硬化させるためにUVライトを使用しなければならないことが多く、爪に強い紫外線が集中して当たるからです。ポリッシュのなかには紫外線に弱いものもあるため、場合によってはポリッシュが変色して思ったような色にならず失敗することがあります。
・ネイルポリッシュが古い
古いネイルポリッシュを使用すると、製品が劣化している恐れなどがあるため、紫外線に弱くなっている可能性が高くなります。UVトップコートを使用する予定なら、ポリッシュは新しいものを使いましょう。
・石油系原料のポリッシュ
ポリッシュの中には、石油系のマテリアルを使用しているものもあります。石油系の化学成分を使用したポリッシュは案外多く、気にせずに使っているケースがあります。ホルムアルデヒドフリーやオーガニック、ヴィーガンをうたっているポリッシュにも、石油系の原料を使用しているものはあるので、自分の持っているポリッシュをよく確かめてみましょう。特にパール系やシアー系のポリッシュに変色のリスクが多い傾向があるので、使用前に1度テストをして変色しないかどうかを確認してみてください。
変色トラブルでは『分離』をチェック!
すべて完璧に施術をしたのに、最後にUVライトにネイルを当てたら変色してしまった、そのような事態はネイリストなら避けたいものです。UVトップコートを使用して起こる変色は、実はポリッシュの古さや原料に寄るところだけではありません。本当にちょっとした原因でも変色が発生する場合があるのです。それは、UVトップコートならではの理由で、知識として知っていれば変色トラブルを未然に防ぐことが可能です。では、その原因とは一体何なのでしょうか。
UVトップコートの中にジェルが入っていることはすでに述べましたが、温度変化によって速乾性のあるトップコート部分とジェル部分が分離してしまうことがあります。これは2つの異なる物質を混ぜ合わせた液体にはよくあることで、UVトップコートも例外なく分離が発生してしまいます。温度変化に気をつけるとともに、もしも液が分離してしまった場合は、UVトップコートを使用する前に軽く振って再びトップコート部分とジェル部分を混ぜ合わせてください。
その際には瓶をブルブルと激しく振らないようにしましょう。中に空気が入ってバブルを作ってしまうリスクが高まるので、注意しながら瓶を振ることがポイントです。また、施術までに時間がある場合は、UVトップコートの瓶を逆さまに置いておくことでも、バブルを入れずに分離を改善することができます。
うすめ液のポリッシュには注意が必要
もうひとつ、UVトップコートを使用して起こるトラブルで、ネイルが変色してしまう危険性があるものがあります。それは、ポリッシュかUVトップコートのどちらかにうすめ液を使用している場合です。
通常、少量のうすめ液であれば問題が起きないこともありますが、薄めすぎるとムラや変色のトラブルを引き起こす確率が上がります。ここで注意しておきたいのは、UVトップコートをうすめ液で薄めるだけではなく、その下のポリッシュにうすめ液を使用しすぎても変色する可能性があるということです。
UVトップコートを乾燥させるために使用するUVライトは、すでに施術が完了したポリッシュにまで影響を与えてしまいます。ポリッシュが石油系のものではなくても新しいものだったとしても、うすめ液を使用しすぎると変色のリスクが高まるので気をつけましょう。もしも薄めすぎてしまったと感じた場合は、お客様に施術をする前に1度テストをして確かめておくことをおすすめします。
また、UVトップコートが足りなくなりそうなときはうすめ液で嵩増しをするのではなく、詰め替え用のUVトップコートを購入し、費用を抑えつつも濃い状態のUVトップコートを使用しましょう。どんなに些細なミスや見過ごしが原因であったとしても、結果的にネイルが変色するとはじめからやり直しになります。アートを施して時間をかけたネイルであればあるほど、お客様もネイリスト自身も落胆し、再び完璧な状態まで持っていくために相当な時間をかけなければなりません。
人はそのような失敗から多くを学ぶことができますが、できるならはじめからそのような失敗を起こさないよう対策をとっておきたいものです。UVトップコートは利便性が良く仕上がりも美しいですが、扱い方には注意する必要があることを覚えておきましょう。